2016/08/30 - 09:24~11:34 のログ
ご案内:「海底遺跡郡・朱夏の遺跡」に暁 名無さんが現れました。<補足:赤褐色の長髪の青年教師。タンクトップにアロハシャツにサングラスと上半身はバカンス気分。でも長ズボンに安全長靴。>
暁 名無 > 「さあて、ようやく着いたか。
朝一で船乗って、この時間なら昼過ぎには帰れそうだな。」
上半身と下半身の装いが完全にアンバランスな俺が、きっちりと約束を果たしにやって来たのは海底遺跡。
アルスマグナ先生が有志を募ってた、例のアルバイトの現場である。
これが終わったら一杯やる前に昼寝する余裕も出来そうだ、なんて俺が早くも今から帰った後の事を考えつつ、タバコに火を着けようとすると、
『あ、暁先生。遺跡内は禁煙でお願いします。』
調査隊の生徒から釘を刺されてしまった。
……こりゃ思ってた以上に早いとこ終わらせる必要があるな。
暁 名無 > 我々のような一部のおっさんはニコチンを摂取しないと逆に死ぬという研究結果も出てると言うのに。
これは由々しき事態である。遺跡が保全されてもおっさん滅んじゃうぞ。
「よっしゃ、ヤニパワー切れる前にぱぱぱーっと片付けるか。
覚悟しとけよルインワームども。お前らの生態丸裸だからな虫畜生め。」
そのヤニパワーも船の中で補充したっきりなので既に半分を下回っているんだけどな。
ともあれ俺は意気揚々と世の為人の為歴史の為っつーかほぼバイト代のために遺跡に足を踏み入れたのだった。
……なんかもう調査隊と有志がめっちゃ頑張ってくれてるお陰で凄いやること無さそうなんだけどね。
果たして鬼が出るか蛇が出るか。まあ、もし出てくるとしても虫なんだけど。
【修復】
暁 名無 > [1d15→11=11]
暁 名無 > 修復11.
いくつかばらばらにされたページをつなぎあわせて本を修復している最中、どうやらこれはルインワーム達との激闘を記した歴史書らしいことに気づく。読み取れる範囲で彼らの詳しい生態も記されている。弱点は寒さらしい……。
調査員や駆除班に伝えれば有用な攻略法となるだろう。
(バイト代ボーナス+250円)
暁 名無 > まず手始めに俺が手を着けたのは遺跡入ってすぐのエントランスホールめいた広場での古書修繕。
これまただいぶ年季の入った物のようで、うっかり雑に扱おうものならばらばらから粉々にしかねない。
「うおぅ、こりゃタバコ吸いながらやったら万が一って事も十分あり得るな。」
おっさん超納得。
ひとまず調査員の一人に言われた通りに頁と頁を何とか繋げないか試行錯誤、矯めつ眇めつしていると、
「……あれ?」
どうやら図解されているらしいルインワームの挿絵に目が留まる。
えーと、ちょっと待てよ。これがこうで、こっちがこうで……
………──なるほどねえ。
文字の方はさっぱりだけど、挿絵を繋げば見えて来る物もある。
ついでに尻のポケットからお気に入りの手帳を引っ張り出し、照らし合わせて──
「──あー、君。ちょっと言伝頼まれてくんない?
今日の調査団のリーダーにさ、……」
そして手伝いの指示をくれた調査員君に俺が解読した内容を伝える。
多少他の既存の生き物の生態と照らし合わせた部分もあるけど、まあ大体予想通りだろう。
「──と、言う訳なんで出来りゃ氷とか水とか、
そういう類の魔術が使える生徒を討伐隊として編成組んで送って貰って。」
んじゃ、よろしくぅ。と軽く肩を叩けば、ぽかーんとしていた調査員くんは急いで連絡を取り始めた。
さて、今得たのはかなり有益な情報だ。もしこれから連中と鉢合わせしても、上手いこと切り抜けられそうだ。
古書から解析した情報を手帳に書き記して、俺は遺跡の奥へと進むことにする。
【駆除】 [1d15→15=15]
暁 名無 > 駆除15.
遺跡の奥深く、ルインワームの女王らしい大型の個体と巣穴を発見した。
今は衛兵のワームが近くにいないらしい、ここで仕留めればこの異常発生の原因の一つを潰せるかもしれない。
ただし、向こうも必死なので戦うならば慎重に!
ここの場所を調査員たちに教えるだけでも喜ばれるだろう。
(バイト代ボーナス+2500円)
暁 名無 > 馬鹿野郎、物事には順序ってもんがあるだろこの野郎。
有力な攻略手段を得た直後にボス戦とか今時のゲーム業界に殴り込みかこの野郎。
「あ~、くっそ。まあヤニパワーが切れる前に大物と出会えたのは有り難いけどねえ……!」
おっさんには『おっさんが一人で出来ること』という限界がある。
これは地球上、あるいは異世界も含めてすべてのおっさんが備えたいわばおっさんリミットでありこれは絶対なのだ。
少年漫画みたく戦闘中に覚醒して実力以上のパワーを出せたりとか、そういう事はほぼほぼ起こりえない。
たまに一部のおっさんたちが主人公よろしく戦闘中に覚醒したりするけどあのおっさんたちは途中から本気出しただけだから!
「よし、見なかった事にしよう。」
なお、当おっさんには一人で大型生物と戦うだけの力は備わっておりません!
ここに来る途中でチラッと聞いた話では女王の目撃情報は既に本部に行ってるって聞いてるし、
さっきの俺が見つけた弱点と併せてもう無敵の編成が撃破してくれることに期待する!
「後でアルスマグナ先生から女王のデータ貰おうっと。」
そんなわけでおっさんは逃げ出した!
▼しかし まわりこまれて しまった!
暁 名無 > 「おいおい嘘だろ承太郎……ッ!」
どうやら女王のピンチを察したか近衛が一匹、駆け付けた様だった。
明らかに退路を断たれて挟み撃ちの態に遭っている俺である。
ちょっと良いこと知ったからって調子に乗った結果がコレだよ!
「あーあー、ついてねえなあ。」
ギチギチと顎を鳴らしながら迫る二匹の大型ワーム。
こんなところで死ぬならせめてもっと早めに仕事を片付けて海辺でキャッキャする女の子たちを眺めておけば良かったッ!
………そうだよ水着女子全然見てねえんだよこっちはよぉ。
こんなところで死ねるわけがねえだろ。せめてポロリの一つや二つ拝んで死にてえわ。
「っつー、わけで。悪いな。 ワケ
虫にゃ解らねえと思うが、おっさんにはまだ死ねない理由があるんだ……!」
──なんて茶番はここまでで、俺は状況打開の為に魔術を展開させる。
ここは海底遺跡、そのどん詰まりであるこの部屋には湿気が篭り、部屋の床や壁には水分がたっぷりだ。
まず俺はそいつらに魔力で働きかけて一気に蒸発させる!
するとどうなるかって?
蒸発する水分は周囲の熱を奪う。気化熱ってやつだな。
ともあれ少し冷気が生まれてくれる。
あとはそれを風の魔術で操作して、二匹にぶつけてやれば!
「これで致命傷にはならんが、足止めくらいはさせて貰う!
あーばよ とっつぁーん!」
狙い通りに動きの鈍った二匹を突破し、俺は事なきを得たのだった。
……思ったより油断出来ねえし、ヤニパワーもそろそろ底を突きそうなんだけど。
【修復】 [1d15→15=15]
暁 名無 > 修復15.
なんと、君たちは偶然この遺跡の中でも重要な遺物を発見した!
これはどうやらこの遺跡の研究を大いに進められる証拠になり得るようだ。
それが何であったかは自由に決定して良い。調査員たちに報告すれば随分と感謝されるだろう。
(バイト代ボーナス+2500円)
暁 名無 > たち、って言われても俺絶賛ぼっちライフエンジョイマイセルフだけどな。
なんて天の声に唾吐きながら逃げ込んだ先で俺が見つけた物は───
それは大人一人が優に入れるほどの大きさのカプセルベッドを縦にしたような代物。
これが何なのか、俺はよーく知っていた。
何故ならこれによく似た機構を使って、俺はこの島に来ているのだから。
「……ホント、何なんだろうなこの遺跡。」
そいつはいわゆる転送装置、トランスポーターと呼ばれる代物である。
物体を非実体化、転移、実体化の過程を経て別の位置座標へと移動させる機械。
俺がこの時代へと来ることを可能にした、タイムマシンの前身。
まあ現在起動しそうな気配は無い。場所によっては見るからに経年劣化が酷いし、苔とか生えてる。
だけど……
「こいつを動かせるエネルギーさえ見つかれば、動くな。」
思わず溜息を吐いて、俺は頭を抱えた。
機械工学には素人の俺でも、自分が使うタイムマシンのことは調べた。
そして目の前にあるこいつは、時間移動までは出来ない物の転送装置としては十分機能するものだ。
動力源さえ確保出来れば、の話だが。
……今の時代でも難航してる技術が何でこんな遺跡にあるんだろうな。
俺はこれが『すぐにでも実用可能な代物である事は伏せて』調査隊に報告することにして部屋を後にした。
まあ、この島の研究者ならそれでも10年もすりゃ解明し切っちまうだろ。
【駆除】 [1d15→9=9]
暁 名無 > 駆除9.
この部屋にいるルインワームはどうやら遠距離から酸を吐きかけることができるようだ。
数は3匹程度だが、あまり距離を離していると君たちに酸を吐きかけてくるだろう。
またそれが床や壁面に付着したのなら遺跡が傷んでしまう。工夫して被害を防いで欲しい。
(バイト代ボーナス-250円、なお酸を防いで倒した場合はボーナスなし)
暁 名無 > 「そろそろこういう手合いが出てくると思った!!」
酸が掛かってボロボロになってしまったアロハシャツを見て俺は頭を抱える。
虫なら蟻酸くらい掛けて来るよねえ、そうだよねえ。
遺物の発見でアンニュイな気持ちになっていた俺に情け容赦ない追撃ちが襲ったのだった。
「くっそ……まだ二度くらいしか袖通してないのに!」
新品も同然のアロハが御釈迦にされたことに憤った俺は、女王や近衛にしてやったのと同様に冷気で足止めなんて生ぬるい事はしなかった。
瞬間冷凍である。酸を吐かせる暇すら与えない。だがしかしこれによってヤニパワー……もとい魔力は完全に底を尽きた。
「うぅ、まあバイト代入れば新しいの買えるけどさあ……」
(お気に入りのアロハシャツ損壊 -1200円)
【修復】 [1d15→7=7]
暁 名無 > 修復7.
偶然触れた宝玉のはまった台座はこの遺跡の過去を映し出すホログラムのようだ。
この遺跡の屋上に古代人たちが集まり『門』に酷似した空間を開く様子が映し出される。古代人達はこの『門』を通って他世界へ移ったのだろうか、それとも……。謎は深まるばかりである。
(バイト代ボーナス特に無し)
暁 名無 > 「門、門ねえ……」
映像を見終えた俺は、そろそろ自分の脳みその許容量の限界を自覚し始めていた。
ていうか色々あり過ぎなんだよ!!何なんだよこの遺跡!!
これだけハイクオリティかつハイテクノロジーな諸々があってどうしてルインワームの寝床になって……ん……
「………。」
ちょっとだけ考える。
もし、この遺跡を作ったのが異邦人で。
ついでにルインワームの出生も異世界だったら。
・・・・
こいつら一緒に遺跡ごとこっちに転移してきたとは考えられないだろうか。
ルインワームとの戦闘の歴史に見えるあれも、こっちに来てからじゃなくて、向こうの世界での歴史書だとしたら。
あれだけルインワームの生態が解明されてて、みすみす虫どもが原因で滅んだとも考え難いし………。
もし、この遺跡に居た人間が、ルインワームを手懐ける術を得ていたとしたら……?
何らかの意図を持ってこちらの世界に転移し、こちらの世界で何かを成そうとしていたのでは……?
「…………まさかな。」
流石に考え過ぎだ、と俺は頭を振る。
どうもタバコを吸えないと妄想癖が現れてよろしくない。大変よろしくない。
「とりあえず、異物の報告と上位種の報告と……あとあの歴史書、気になるな。」
戻るか、と俺は魔力も底を尽きてる事だし、探索を切り上げて古書修繕を行っていたエントランスホールへと戻るのだった。
時間を見れば多少思ったより掛かったものの、これなら昼過ぎには帰れるし、その後充分昼寝をする時間も取れそうだ。
それに、バイト代も弾むことだろう。
……心境は、ちと複雑な部分が大きいけどな。
暁 名無 > 調査船に戻ってみれば、生憎の空模様だった。
どうやら大型の台風が直撃はしないが割と近くを通過していくらしい。
こんな天気では海ではしゃぐ女子も居ないだろう。
しかし台風が過ぎてしまえばまた晴れ間も戻ると言う事で、
俺はその時に一縷の期待を掛けて船に備え付けのデッキチェアで転寝を始めるのだった。
-あかつっきー探索記 完-
ご案内:「海底遺跡郡・朱夏の遺跡」から暁 名無さんが去りました。<補足:赤褐色の長髪の青年教師。タンクトップにアロハシャツにサングラスと上半身はバカンス気分。でも長ズボンに安全長靴。>