2015/06/05 - 19:24~08:09 のログ
ご案内:「落第街大通り」に川添 孝一さんが現れました。<補足:時代錯誤なヤンキーファッション。>
川添 孝一 > (俺は逃げていた)
(自室の部屋の前に張っていた男たちから)

(今、思えば―――――これが俺の一番長い日の始まりだったと思う)

川添 孝一 > (逃げた、逃げ続けた)
(しかし追いかけてくる黒服にサングラスの男たち)
(逃げ続けたが、あえなく袋小路に追い詰められてしまう)

「待て、川添孝一」
……なんなんだよ、お前らは。
「常世財団の者だ、こう言えばわかるな?」
なんのことかサッパリわかんねぇよ、なんで追いかけてくる。
「お前が常世財団本部に潜入したことはわかっている」
………はぁ、そりゃ大層な理由だ…

(知らないフリにも限度があるように思えた)

川添 孝一 > 「お前が本部で盗み見たデータの履歴が残っていた」
「その中に『追放された神』の情報があった」
「その直後に海底遺跡に行くために硬式潜水服と潜水艇を借りるとは」
「浅はかとしか言いようがないな、川添孝一」

川添 孝一 > (舌打ちをする、海底遺跡に行く生徒なんて日に五人以上いるだろうに)
(全員を調べたのか? 暇なことだ―――心の中で毒づく)
ああ、ああ、それで? もしそれが本当だったらどうするってんだ?

「決まっているだろう川添孝一……お前は放校処分だ」

ご案内:「落第街大通り」に否支中 活路さんが現れました。<補足:公安委員会機密監視対象「破門の男」>
ご案内:「落第街大通り」に鈴鳴トバリさんが現れました。<補足:イカれたブラッドドランカー>
川添 孝一 > !! お、おい待てよ! 俺が本当にやったとは限らねーだろ!!
疑わしきは罰せずじゃねぇのか!?

(食い下がる川添を黒服の男が鼻で笑う)
「もともとお前は不良だ、評判も良くないし違反薬物にも手を染めている」
「適当な理由をつけて島から追い出すだけだ」

鈴鳴トバリ > ……まァ、アイツの失敗は成功みてェなモンだ
しかしま、アレばっかに任せるにゃァ情報の収集量にも限度があるわなァ……

(ごとり、ごとり)
(窮地と化した袋小路に、重々しいブーツの音が響いてくる)
(恐らくは――偶然に迷い込んできた一般人か)

否支中 活路 > 『袋小路を形作る建物の、外に張り出した階段の上に男が立っている。
包帯に覆われた目だけが緑色に光って、財団の黒服たちを見下ろしている』

川添 孝一 > (鈴鳴トバリに向けて黒服の男たちが一斉に振り返る)
(その中の一人が追い払うように手を振った)
「なんだ、君は。早く帰りなさい」

………!!(川添孝一が否支中活路に気付く)
あ、あんたは一体………!
(その緑色の輝きは、深夜にあってもしっかりと見て取れた)

鈴鳴トバリ > ……あァ?

(そうして、たまたま偶然にその渦中と遭遇する)
(大勢の黒服、それに追い詰められているように見えるのは学園の生徒か)
(……――階段に見える包帯の男には気付いていたが、今は眼前の方に興味が向いた)

(……――暫し、思案する。逡巡の後、少年はふわりと笑みを浮かべて)

……いやあ、すみません。道に迷っちゃって。
ところで、何かあったんですか?

(まるで少し怯えるように、訊ねる)

否支中 活路 > 『鈴鳴をちらと見やり』

(迷い込んだんか、えらいタイミングの悪いやっちゃな……いや、タイミングええと言うべきか?)

『川添の声には答えない。
代わりに鈴鳴の登場に気を取られた黒服らの背後へ、其の場所から金色の金属片を放り捨てるように投げる』

川添 孝一 > (黒服の男がため息をつく)
「この男は常世財団本部に忍び込み秘匿情報を閲覧した罪を問われている」
「深入りするんじゃあない、早く行け」
(鈴鳴トバリに向けて使う言葉が強くなる)

(黒服たちが金属音に一斉に振り返る)
「なんだ……?」

鈴鳴トバリ > えぇっ、常世財団本部に

(わざとらしく大げさに、驚いたように口元に手をやる)
(その所作の裏で、ひそり、左手をポケットに差し入れた)

へぇ、それは……――凄いですねェ

(――ぎらり、瞳が炯々と光ったのに果たして気付くか)
(或いは、金属音に振り向いたのは、少年にとっては気取られぬ幸いだったか)


(……――あァ?)
(階段上の男を一瞥。そして注意深く金属片を見遣った)

否支中 活路 > 「――=iオーン)!」

『黒服が振り返るかいなかで、男がトリムールティの聖音を口にした。
同時にバチリと金属片が弾ける。

一拍の空白。

次の一瞬で、金属片が約3メートル四方に向けて雷霆を発した』

川添 孝一 > 「………!!」
(散り散りに跳ぶ黒服たち、しかし黒服の一人が雷霆に倒れた)
「面倒だ、まとめて消してしまえ!!」
(黒服たちが大型の拳銃を取り出す)
「全員殺せ!!」
(黒服たちは衝撃を軽減する能力で反動をまるで感じない連射を鈴鳴トバリ、否支中活路、川添孝一に放った)

うおおお!?(慌てて壁を蹴って跳んで銃撃を回避する)
この野郎!!(右腕を伸縮させて黒服の一体を殴り飛ばした)

鈴鳴トバリ > ……――はッ!!
(爆ぜる雷鳴に対して、少年が真っ先に返した反応は笑顔だった)
(それも満面気色、そうでなくてはならないといった風に極上の笑顔である)
(肉の灼ける匂い、絶叫が交響するなか、果たして彼が3メートルギリギりの距離に立っていたのは幸運であった)
(元々金属片を注視していたこともあり、バックステップひとつで回避することに成功した)
(そして次に捉えるのは、黒服たちが取り出した拳銃)

あッは、なんだなんだッ!
好い子ぶってても結局それかァッ、おもしれェ集団だなァ常世財団ってェのはよォ!!

(――化けの皮がはがれた。口汚く挑発しながら、注視するのは銃口それのみ)
(銃弾を見切れるほど身体能力は優れていない。だが軌道を予測し、反撃経路を導くことなら――)
(銃撃される前、間髪入れず、左手をポッケから引き抜く)


えェ、モブはすっこんでろッてンだよォ!!!


(――ちかり。掌の中で何かが煌めいた)
(次の瞬間、黒く鋭くとがった弾丸のようなものが手前の黒服の足に向けて撃ち出されるだろう)
(それと同時、姿勢を低くして射撃を回避しながら、あろうことか黒服たちの集団に向かって疾駆する!)

否支中 活路 > 『完全に巻き込んだ形になる鈴鳴に、しかし特に斟酌する様子はない。
いやむしろ、鈴鳴の笑いへと包帯の下でニヤリと笑ってみせた。
そして』

派手にやっとるようやな、“ルナティックトロウル”

『向かってきた銃弾が眼前で異様な軌道を描いて活路を避けて行く中、川添へと声を降らせる。
銃弾が前に来るたび、チカッチカッと学生服の端ではためく紙が輝く。
矢避けの呪符だ。』

川添 孝一 > (黒服の一人の足に黒い何かが突き刺さる)
「あぐあ!!」
(苦悶の表情と共に黒服が倒れこんだ)
「緑眼の男に銃弾は通じない! 川添ともう一人を殺してからナイフでやれ!!」
「わかった!!」
(その会話の最中に鈴鳴トバリが突っ込んでくる)
「な、こいつ、銃が怖くないのか!?」

あ、あいつは……“ゲートクラッシャー”否支中活路か!!
(鈴鳴トバリに怯んだ隙を見て人差し指を黒服に向ける)
くたばれ、常世財団の犬ども!!
(川添は骨の銃弾を連射していく)
(黒服の一人が人差し指の骨弾を浴びて倒れた)

鈴鳴トバリ > はッ、ははははははッ!!

(狂笑。銃声が響き暴れる中を突ッ込んでいく)
(ぐつぐつ、まるで全身の血が歓喜に沸き踊るようだ)
(――滑り込むように。足に攻撃を受けて倒れ込もうとする黒服の下に潜り込もうとする)
(それが成功すれば、覆い被さる黒服をまるで肉の盾のようにして立ち回るだろう)

オイオイオイオイ面白い戯言ぬかしてくれるじゃねェかッ!!
えェ、ぼくから言わせりゃァそんなクソしょうもねェ玩具のどこがどう怖いのか教えてほしいねぇッ!!

本当に怖いってェのはなァ、得体の知れねェ脅威のことを言うんだぜェッ!!

(左手を、覆い被さるように盾にした黒服の胸に押し当てる)
(次の瞬間、黒服の身体を突き破り、背中から黒い杭のようなものが飛び出すだろう)
(撒き散らす血液は煙幕の代わり。そして、恐怖をあおり立てる精神攻撃だ)
(もし黒服を盾に出来ていなければ、左手から突如伸びて現れた杭が適当な相手を串刺しにかかるだろうか)

否支中 活路 > 『鈴鳴の大暴れぶりに任せつつ、手すりを越えて階段を飛び降りる。
着地時には足元に魔法陣。
衝撃を吸収したそれはそのまま活路の右足にくっついて』

オ  ラ  ア  ッ

『近くの黒服に対して足裏に張り付いた魔法陣を突きつけるように蹴り入れる。
いわゆるヤクザキック』

川添 孝一 > (盾にされた黒服が悲鳴を上げる)
「やめ、バカ、撃つな!!」
(黒服たちに伝播する一瞬の躊躇)
「こ、このガキがぁ!! 常世財団に逆らって無事で済むと思ってんのかぁ!!!」
「こんなことしても無駄だ!! もうお前らは終わりなんだぞ!!」
(口々に吼える黒服たち、だが)
「ヒッ」
(撒き散らされた血液が全員の士気を下げる)
(血は死を、敵の笑い声は恐怖を喚起する)

(否支中活路の蹴りで大きく吹き飛ぶ黒服)
(壁に頭をぶつけて気絶し、すぐに動きを止める)

知ってるぜ……てめぇら、財団が作り出したクローン私兵だろ…
一年しかねーっていう寿命をこんなところで使い果たすとは残念だったな!!
チンケな調整量産型異能(モデュレイテッド・アーツ)を抱えたままブッ潰れろ!!
(両の腕を伸ばし、連続で伸縮する拳を放っていく)

(そして)
(黒服たちが全員倒れ伏した頃、肩で息をしていた川添孝一が喋りだした)
……助かったよ、否支中活路。それにあんたも。
しかし……こいつらを潰したところで俺の放校処分は確定だろうな。
……真実を深追いしすぎた末路か。

否支中 活路 > 『終わったあと、伸縮する指揮棒のようなものでカリカリと地面にのたくった文字を書きながら』

話は聞こえてたけど、えらい急いだもんやな。
オレも話聞こおもて来たんやけど、ここまで展開早い思わんかったで。

鈴鳴トバリ > (――恐怖に満たされた群衆ほど、引っ掻き回しやすいものはない)
(痛み、叫び、苦悶、そして絶えず笑い続けるこの少年自身)
(視覚的に恐ろしさを引き立てる鋭くとがった杭、真っ赤に飛び散る鮮血)
(すべてが、計算された少年の武器である)

ははッ、ひゃはははははははははははははははははははははははッッ!!

(……尤も、半分は完全に自分が楽しんでいるだけのように見受けられるが)


(――すべてが落ち着けば、盾にしていた黒服からの返り血を拭いもせず)
(ゆらりと頭を上げると、川添、そして否支中をふたりをぎらり睨み付けた)

あァ? だれがいつ手前を助けたよ。
ぼくはな、ぼくが面白けりゃァそれでいいんだ。
……ンッンー、ツマんねェが手札のひとつにゃ悪くないねェ

(抜け目なく、黒服たちの遺体から大型銃をくすねようとしながら)

川添 孝一 > ……しょうがねーだろ、否支中活路。
俺は真実を知りたいんだ……そのためならどんな手でも打つ。
だが……その結果がこれか。(星空を見上げる)
なんともやりきれねぇバッドエンドに到達したもんだ……

(鈴鳴トバリを見てため息をつく)
ああ、そうかい。(助けたわけじゃない、との言葉に肩を竦めて)
でかい銃だな……デザートイーグルっていうレトロな銃の近代版みたいな感じか。
こんなもん持ってる辺り、俺が抵抗したり知りすぎていたら消すつもりで来たんだろうな…

否支中 活路 > 『鈴鳴が銃を回収しているのに対して咎める様子はない。
ただ、しばらく書いていたものが書き終わると』

あージブンちょっと離れてや。

『言いながら地面トンと叩く。
書かれた模様からじわじわと妙な速度で火が伸びて黒服へとゆっくり向かう。
それを眺めたまま』

まあそうやな、確かに学園運営の方には目ぇつけられたみたいやし、このまま普通に登校を続けるっちゅうわけにはいかんかもしれんな。
それでどうするつもりや?島から出るんか?

鈴鳴トバリ > (一方、トバリは冷静に両者の力を測ろうとしていた)
(まずは川添――指先から何かを飛ばし、そして伸縮する拳を放っていた)
(指から射出したものが何かは分からないが、恐らくは身体変化系統の異能力者だろう)
(包帯の男は――目の当たりにした力が、あまりに統一性がない)
(恐らくこちらは魔術師の類。金属片から雷撃を放った点を見ると、何らかのデバイスを介した魔術が主だろうか?)
(……推察は止まらないが、思い込みは身を滅ぼす。トバリは存外に落ち着いていた)

……あんなブレずに連射できるシロモノじゃねェな。
大方異能絡みか。まァ良いさ、貰えるモンは貰っとく主義でねェ

(銃をごそりと乱雑にポケットに突っ込む。グリップは丸見えだが、落第街では問題あるまい)

……それにしても手前ェ、なかなかトんだマネをしたモンだなァ。
常世財団に真正面からケンカを売るとは、カシコいとは言えないねェ。
少なくとも、全部失う覚悟も無しにそのザマじゃァ、ここで終わっちまった方がラッキーなのかもしれねェーが

(そして次なる興味は川添へ向く。煽るような口調だが、案外的は射ているだろうか)
(と、そこで出現した炎を見遣るや、一歩二歩身を引いて)
(「あァ、やっぱりな」と小さく呟いた)

ゴミ処理もお手の物かい。
ベンリなモンだなァ、魔術ってェのはよ

川添 孝一 > お、おう。(離れろと言われれば素直に離れて)
そうだな……島を、離れることになると思う…
……卒業まで、いたかったけど。仕方ねぇ。
あちこちでワルさして回ってた罰が当たったのかもな……
……ま、ヤンキーの更正物語なんてつまんねーし。
(諦めの混じった表情、火の行方を見守る)

………お前の言うとおりかもな。(鈴鳴トバリの言葉に視線を下げて)
賢い生き方ができてりゃこんなことにはならなかった。
そもそも……真実なんていう、残酷なものを追い回した結果だ。
受け入れるっきゃねぇよなぁ……(髪をかきあげて)

否支中 活路 > 『鈴鳴の感想にそちらを見る。
川添への言葉を聞くに、ただの狂犬でもあるまい。
値踏みするような視線をいまだに淡く輝く緑の目で真っ直ぐ受け止めて』

別に変わったこたあらへんよ、ブレードランナー。
こんなもんは、まじめに学園通ぅとったら大抵のもんは身につけられるわ。

『肩をすくめると川添へ視線を戻す』

それにしてもなんや、芋引くの早いやんけ。
気づいてへんのかどうかは知らんから言っとくと、財団自体に目ぇつけられてるゆうんやったら島出るのも一苦労やで。
アテはあるんか。

鈴鳴トバリ > あッは!
(川添の落ち込んだような様を見遣れば、特徴的な笑い声を響かせて)

あァー、……オモシロいッつったが、訂正だ、テーセー。
ツマンネーよ、ツマンネぇ。
結局は良いコチャンに毛が生えた程度だってコトか。
ぼくは真実なんてモンにゃキョーミねェが、楽しいコトが好きだ。
そのためだったらこの島の全部を敵に回すのだって、嗤いながら引き受けて遣る。

質があまりに違うってェ嘲笑うなァ構わねぇが、「覚悟」ってのは「それ」だ
それもできねェアマちゃんは、早々にすっこんでるのが吉だぜ

(まるで励ますかのような、発破をかけるかのような言い回しだが本質は違う)
(彼は言葉通り、面白いものが好きなのだ)
(この少年が常世財団本部に喧嘩を売るということ。それが「面白そうなこと」だからだ)
(其の後のことはまるで考えていない。少年が消されようがどうなろうが知ったことではない)
(だからこそ、ある意味タチが悪いのかもしれないが)


……あァ? ブレードランナー? ぼくの事かァ?

(ここでようやく顔の返り血を拭いながら、否支中をいぶかしげに見遣った)

川添 孝一 > ……アテなんかねぇ。家族もいねぇから誰に迷惑がかかることもない。
このまま常世財団本部に潜入したことをしらばっくれ続ければ、放校処分で済むだろ。
命をとられるこたぁねぇ。
クローン私兵の存在も、俺が知った秘匿情報も明るみにされたくねーだろうしな。
あいつらが賢けりゃ下手な手を打つことはない…と思うしかないな。

……ンだとコラ………舐めた口利いてんじゃ…
(鈴鳴トバリを睨みつけようとして、両手を広げる)
いや……覚悟がなかったんだ、俺は。
お前の言うことは正しいよ。(背を向けて歩いていく)

俺は、負け犬だ。
真実の重みを背負うこともできない。
誰かを助けることだってきっと無理だ。
このまま何も成せずに島を出るのも……運命だ。

(川添は去っていく、ポケットに手を突っ込んだまま)
(その背中は誰が見ても小さく、頼りがいのない男の背に見えるだろう)

(かくして川添孝一にとって一番長い日に太陽が昇る)
(二人の男に背を向けて去っていくだけの川添は、自分の運命をまだ知らない)

否支中 活路 > 気に入らんかったか?
物質生成型の異能やな。接触状態のやつはえらいエゲツないやんけ。
はん、それならさしずめツェペシュかよ。

『鈴鳴に疑問に応え、川添のぼやきを視線だけで聞く。
瞳は細められている。
川添の語る今後の予想について、思う所はあるが今はまだ口を出す事はない。
この所よく話題に上る一人についてはこれで状況を確認できた。
あるいは、更なる一歩を進むのならば……』

この辺か歓楽街にようおるわ。
流れが変わって手が必要やったら来ぃ。
道を開くんやったらな。

鈴鳴トバリ > ……あァ?
(川添の怒りの矛先がトバリに向くや、待ってましたとばかり笑顔を面に張り付ける)
(が、すぐに相手が戦意を失ったとみると、はぁあと大袈裟に溜息を吐いた)

……どうやらマジにツマラねェらしいなァ
しかしま、そのしょーもねェ覚悟でもクソの役には立ったか……

(得たものは、恐らく情報としては非常にレアだ)
(常世財団がキナ臭いのは重々承知だが、不穏分子を躊躇なく削除しようとする程度には真っ黒であることははっきりした)
(加えてクローン私兵、量産型の異能……どれも知っておいて損は無いだろう)
(幸い目撃者は居ないように見える。遺体もよく燃えている。証拠は隠滅されるだろう)
(……まァ、それでぼく自身が財団に追われるのもオモシロいけどなァ)
(ずるり、唇を舐めた)

かははッ……生憎映画にゃあキョーミなくてねェ。
それとも串刺し公ってかァ、悪くねェじゃねェか。

(否支中の言葉にからからと笑って見せるが、その裏では思考が鋭く動いていた)
(物質生成型の異能――ビンゴだ。だが、その本質までは見抜かれていないらしい)
(彼はこう見えて注意深い男だ。異能の全てを見抜かれたというだけで抹殺対象に成り得る)
(とはいえ魔術師とは相性が悪い。手を出さないのが賢いやり方か)


……ま、ま、暇つぶしにゃァ悪くなかったさ。
ただ、ヒトが焼けるニオイってェなァどうも好かねェ。
ぼくはここでオイトマさせてもらうぜ。名前だって要らねェだろ

(……「否支中活路」「ルナティックトロウル」)
(ぼくのほうは、しっかり覚えさせてもらったがなァ)

(そうしてトバリは踵を返すだろう)

ご案内:「落第街大通り」から川添 孝一さんが去りました。<補足:時代錯誤なヤンキーファッション。>
ご案内:「落第街大通り」から鈴鳴トバリさんが去りました。<補足:イカれたブラッドドランカー>
否支中 活路 > 『活路の妖精眼はそれほど強度の強いものではない。
見えたものを、光学以外でも視認できるという程度だ。
実際に異能の使用を見た上で認識しているだけで、強化なしではそれ以上の解析能力などない。
チェックはしている、というだけの宣言だ。今回の介入には動機があったが、活路は元来好戦的というわけではない。
お互い一定の距離を保つ。この街では基本的なルールでもあるだろう』

……にしても

『二人が去った後、燃え続ける炎を見ながら零す』

(ほんまにえらい動きが激しなってきてるなぁ。
こっちも騒がしいけど、公安と風紀(あっち)も騒がしいし、かなわんな)

否支中 活路 > 『少なくともこの場はなかったことにする。
川添の意向と同じだ。あとは彼は宣言通りしらばっくれ続けるつもりのようだが』

(……まあそれが上手くいくんかやがな)

『ぐるりと回りを見回す』

その辺どないですのん。ひばっさん

否支中 活路 > 『活路の視線の先に黒髪を揺らして女が立っている。30には届いていないだろう。白衣に緋袴、首から黒いインナーが覗いている』

「私の担当は門だ。知らんな」

『公安委員会直轄第九特別教室。担任。光岡緋蜂』

否支中 活路 > 外からは関係ないたぁ思われてへんのちゃいますのん?
それに、こんだけガタガタ騒いどったら調子づくもんもおるんはわかっとんでしょ

『その辺に転がっていた一斗缶に腰掛け、大げさに嘆息してみせる。
そこには警戒の雰囲気はない。
緋蜂の方は距離をとって立ったまま動こうとしない』

「公安と風紀の問題にお前が関わる理由はないはずだ。」

川添の件にもてか?
俺が介入すると第九も動かなあかんわな。面倒が増える。

「風紀委員の能見さゆりを研究区に運んでいたそうだな」

…………覗き見しすぎちゃうのん。

「覗いてはいない。私がそれを認識したのはお前がそれを行う18分前だからな」

否支中 活路 > どんな理屈やねん……

『呆れて大きく首を振り、唐突にそれが止まる』

能見がなんで公安の機密のこと知ってんや。
俺を監視対象にしてんのひばっさんやろが。
さっきも言うたけど、あんまりにもガタガタすぎるで……正直意味がわからんしな

『数秒の間、返事がないのを確かめて、活路が頭をかく』

俺としては公安委員会はちゃんとしてもらっときたいっちゅうかやな。
風紀との落とし所どうすんのかは気になってんや。
まぁ、五代の人とは一回会うたけどなぁ…………

否支中 活路 > 「五代君か。そうだな……いや、彼も動けないだろうな今回は」

せやろな。そんでアンタもそういうわけやでな?
だから顔見せにきたんやろ。

「……そうだ。“お前が下手に動くと我々はお前を完全な違反学生として処分しなければならない”。
お前の“破門(ゲートクラッシャー)”を常世財団は一刻も早く解析したがっているぞ」

“もし俺が完全な違反学生やったら”ね

『活路の返答に、緋蜂がゆっくりと頷く。
そして踵を返すと、何も言わずに一歩、二歩と歩いた所で唐突に其の姿が消える。
活路はそれを二度見たあと、肩を落として息を吐いた』

否支中 活路 > あれで二年前は九割死んでた人なんやからかなわんなぁ

『十分に時間を開けてから、つぶやいて床に眼を落とす。
手にした伸縮性の棒で、無意味にカリカリと図を書いてみる。
燃える瞳に放射する光のマーク』

(まぁ別にテメェのケツふかなあかんって話やないけどや……)

『騒ぎの一端となっている連絡局が権限を拡大しすぎた直接の切欠はロストサイン制圧戦にある。
勿論、そういった学内組織の動きに活路は何ら関わっていない。
そういう意味では活路はただの一般学生だ。ヤクザものと揉め事を起こしてしまっただけの一般人だ。
しかし』

(まあ端っこの端っこ燃やしたんはテメェでもあるわけやしな)

『しゃしゃっと地面のマークをかき消すと、制服の内側から帽子を取り出しかぶる。
他に誰もいないその場所で、活路の気配が少しだけ希薄になった。隠形の魔術がかかっているのだ。
そうしてから壁に沿うように袋小路を戻っていく』

ご案内:「落第街大通り」から否支中 活路さんが去りました。<補足:公安委員会機密監視対象「破門の男」>