2015/06/06 - 17:52~01:13 のログ

ご案内:「落第街中央区」に川添 孝一さんが現れました。<補足:時代錯誤なヤンキーファッション。>
川添 孝一 > (第一部 異形の追放者 川添孝一編)
(最終章『描いた未来を画架に掛ける』)

(夕暮れの中、落第街中央にて)

川添 孝一 > (落第街は地獄に変わろうとしていた)
(突如、街の中に異世界と繋がるゲートが開かれ、そこから貴種龍―――ノーブルドラゴンであるグリーンドラゴンが出現した)
(その巨躯の背に生えた翼を広げ、巨龍は落第街で暴れようとしている)
(貴種龍の中では位階こそ低いものの、貴種龍は完全生命体)
(殺すことができない完全たる個―――――被害は際限なく広がるだろう)

川添 孝一 > あーあ。(崩れかかった建築物の上に立って惨状を眺めている)
……こんなことになるなんて、な………
(少し離れたところをグリーンドラゴンが闊歩している)
……でも、どうせ関係ねぇよ。
俺には……放校されてもうすぐこの島を出る俺には、何が起きたって。
(ルナティック・トロウルがある以上、逃げるのも隠れるのも簡単だ)
(男は安全圏からただ眺めていた―――その龍害を)

川添 孝一 > クソッ………クソッ……
(苛立つ。ただ、苛立つ)
(何もできない自分にではなく、何もしようとしない自分に)

(その時、グリーンドラゴンの進行ルートに小さな女の子が座り込んでいるのが見えた)
……………っ!! バカ、逃げろ!!
(遠くから声を出す、しかし間に合いそうにない)
(泣き続ける子供を踏み潰すタイミングで、巨龍が前足を上げた)

(川添の脳裏に泣いている妹の姿が浮かんだ)

クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
(吼えながら、走る―――――間に合え)

(子供を庇い、巨龍の前足を両腕で受け止める)
ぐぎぃぃぃ……!!!(全身の血管が破裂するかと思うような圧がかかる)

川添 孝一 > 早く逃げろ!!(泣いている子供に向けて怒鳴りつける)
逃げろって言ってんだろうが!! 弱いやつはな、勝手に助けられても文句は言えねぇんだぜ!!
(子供がそれを聞いて、よろつきながら逃げ出していく)
走れ、走れ!! 早く走れー!!
(子供が逃げ出したタイミングで巨龍の前足から逃れた)
ぐ、うう……俺、バカだな…………でも、死ぬにはいい日だ…
(懐から銀色のケースを取り出す、中には変革剤が入った注射器が並ぶ)

川添 孝一 > (注射器を取り出そうとした時、進行を妨げられて怒った龍が振り返るように尻尾を振る)
うぐっ!?(変革剤が入ったケースを落とし、吹き飛ばされ)

(龍が前を向いた際に、変革剤は全て踏み潰された)

あ、ああああ………!!
(自分が求めた力が、消えていった瞬間だった)

ご案内:「落第街中央区」にジークさんが現れました。
川添 孝一 > クソッ……ツイてねぇな…
(フラつきながら立ち上がる、力――――求めたものはただ、力)

(その時、海底遺跡のことをふと思い出す)

ふっ…………はっ………
あははははははははははははははははは!!!
(睨みつける巨龍を前に狂ったように笑い出す)

そうだったなぁ……俺には奥の手があったんだった。
なんで気付かないかなぁ……こんな簡単なこと…

ジーク > (白いケープの下に長躯、手にした黒い杖には、霊力が刃を象る)
どうした。お前さんは逃げないのか
(怯みなく緑竜を見据える。恐怖は無いが、相手取るには厳しいという判断も下し、思索する様子で)

川添 孝一 > (現れた長躯を前に右拳を左掌に打ち据える)
逃げねえ!! 戦う!!
まだ異世界と繋がるゲートはある!!
あそこまでグリーンドラゴンを押し返せば、この街の被害は最小限って寸法だぜ!!

狂悪鬼で喉の肉をコントロールしてやる…!
(奥の手、それは変革剤に頼らない自分の異能の強化)
(海底遺跡で見た碑文、そこに書かれていた名前を呼ぶことだ)
我が異能は追放者の業!! 世界から拒絶された神の名を今、呼ぼう!!
(声帯を変質させ、人間とは違う可能性を秘めた言語を扱える喉にし)
(人間には発音できない―――可聴域を超えたその神の名前を呼ぶ)
―――――――!!!
(ひどく冒涜的な発音で紡がれたその神の名は、確かな力を川添孝一に与える)
サードステージ………『追放されし異形の果実』(エグザイル・レッドフレア)!!
(新たなる異能に覚醒した川添孝一は、右拳を振り上げた)

ジーク > いいね。そいつは妙案だ
(ゲートを睨める)
確かに神業級だが、あんなもんが何時まで保つか分かりゃしないぜ
それともお前さん、ウルトラマンにでも変身できるのか?

川添 孝一 > ウルトラマンなんていねぇ。ヒーローなんてこの場にはいねぇよ。
(吼える緑龍、大気が震える)
だったらよ、誰かがなるしかねぇんだよ!! ヒーローってやつにな!!
(破壊魔法の魔導書を取り出す)
借りるぜ、蒼穹!! 第一術式「滅の矢」!!
(魔導書を撫でると防御ができない純粋な破壊エネルギーが矢となって放たれる)

(緑龍の前足に穴が穿たれ、一歩だけだが後ずさりした)

ジーク > フッ・・・いいね。そういう暑っ苦しいの、嫌いじゃあないぜ
(全身の霊的刻印に霊力が走る。白い光を放つ大鎌は竜の爪と拮抗する)
このまま力づく、ってのも悪くは無いが、
魔術士さんよ、何か一発逆転の手は無いのかよ

川添 孝一 > いける……!! 攻撃は通じる!!
あとは手数が……たった二人だけで人数が足りるかどうか………!!
(直後に完全再生するグリーンドラゴンの前足)
完全生命体は伊達じゃねぇってことか……クソッ。

(ジークの大鎌が巨龍の爪を押し留める)
一発逆転の手ならあるさ……この街には異能使いが大勢いる。
助けが来てくれりゃ、何とかなる。
来なかったら………(右拳を振り上げる)そん時はそん時だ!!!
追放されし異形の果実(エグザイル・レッドフレア)式………!!
鬼角拳!!!(拳を巨大化させながら腕を伸縮させ、ジークに集中していたグリーンドラゴンを殴りつけた)
(質量攻撃にじりじり下がっていく巨龍)

ご案内:「落第街中央区」にカエラムさんが現れました。<補足:ロングコートについてるフードを深く被っており、口元はマフラー、目元はゴーグルで隠している。身長約2メートル半。>
ジーク > “こいつ”を仕込んだ奴に検討は?
まさか、雷のようによくある話、って訳じゃあないだろう。いくらここでも!
(鎌刃を地に這わせ、地脈に加護の陣を築く)

カエラム > 買い物のためにあちこち歩いてみれば……どっこい、そこには巨大なゲート。
そして、グリーンドラゴンに蹂躙されていく街。

ドラゴンと戦う二人の人間が見える。

「……かわぞえ?」

その内の一人は、カワゾエ。カエラムとは顔見知りだ。
住民の避難状況も気になるところだが、このままドラゴンを暴れさせておく方が危険だ。
死神はまっすぐ、ドラゴンの方へと駆け出していく。
一歩一歩がアスファルトの表面を砕き、その速さはアクセル全開の乗用車をゆうに超えている。

ご案内:「落第街中央区」に軍ヶ浦 十乃さんが現れました。<補足:父親から譲り受けた鉄片のような髪飾りと、金色の混じった桃色の髪が特徴的な学生服男子。>
軍ヶ浦 十乃 > 「いつの間にか見違えるぐれーにかっけぇじゃねーか、川添のダンナァ――!」

 高揚した様子で、落第街中央区の高い所から飛び降りてきた。

「と……よう、俺で良けりゃ助力するぜ。」

ご案内:「落第街中央区」にサトー・桜木さんが現れました。<補足:着崩した学生服のハーフエルフ男子>
カエラム > 「――ggg!!」

巨躯はその勢いのまま、怪力を以ってグリーンドラゴンに組みかかる。

川添 孝一 > そりゃー、覚えがないわけじゃねぇがな……(ジークの言葉に言い淀む)
まさか、極めて稀な大災害だ!!
(光を放つ加護の陣、そして)

………カエラム! お前、どうして!?
戦う気かよ………! 死ぬなよ、カエラム!!

軍ヶ浦十乃!! ヘッ、俺は最初からかっこいいってんだよ!!
とにかくあいつをゲートまで押し返すんだ、やるぞ!!
(魔導書『世界は蜜でみたされる』を開く)
198番目の記憶ッ!!
身に危険が迫ったらすぐにこの巻物をひもといて呪文を唱えよ!
効果はテキメンである、と言って師匠は旅立とうとしている弟子に
百巻近い長大な呪文の巻物を背負わせた!!
《圧し掛かる世界》(グラビティ)!!
(グリーンドラゴンに多大なる重力がかかる)

(しかし重力の中でも口を動かし、グリーンドラゴンはブレスを放つ)
(ウインドブレス、それが全員に向けて風の刃と嵐となって向かう)

ご案内:「落第街中央区」に蓋盛 椎月さんが現れました。<補足:蜥蜴のヘアピンをした白衣の女性。いわゆる保健医>
軍ヶ浦 十乃 >  
「ああそうだったなぁ、でも今の方がかっけー――ま、承るぜッ!
 っと、他のダンナも面識がねーが、宜しくなぁッ!」

 重さ151kg 長さ6mの大きく重い、戦闘用の鞭を取り出す。
 その鞭でドラゴンが暴れて出来たであろう瓦礫を、特に通り道を塞ぐ様な瓦礫を掴み、
 それらを連続してドラゴンへ投擲し、瓦礫の除去で道を整えつつ牽制を試みる。
 
「そらそらそらそらどぉぉらぁぁぁッぁッ!」

カエラム > 「とおりすがり! かいもの、できない、とめる!」

何時の間にやら言葉を覚えてきたらしい。
コートや着ているものはぼろぼろになったものの、体へのダメージは少ない。
結構な自重のある体なので吹き飛ばされることは無かったが、突進の威力を削がれる。

サトー・桜木 > その光景を見て、率直な感想を言えば唖然、といったところだろうか
アルバイトの帰り道…ちょっと近道を、と治安の悪い方面を通ったのが運の尽きというやつだ
おそらく生まれて初めて目にする、圧倒的な脅威
一刻もはやく、逃げなければならない…震える手で、運転していた車両のハンドルを切ろうとしたその時目に写ったのは
あんなモノに、夕刊にも立ち向かおうとする者達の姿
その中心には他ならぬ悪友と…それぞれ個性豊かな同志達

「…何、やってんだよあいつら………あんなの、どうにかなるわけねえだろ…!?」
「バ、バカ!お前等早く逃げろよ!踏み潰されちまうぞ!?」

ジーク > 人気者だな。カワゾエ、ってのか。
(展開しかけの探査術式を引っ込める。前についた掌から、光を纏う十字架が暴威を遮る)

軍ヶ浦 十乃 > 「……ちっ。風かよ、堪えるな……ッ」

 風の刃と化した暴風へは、地に足を付けてしっかりと堪える。

蓋盛 椎月 > (川添たちとドラゴンが激闘を演じている、そこから少し離れた場所……)

……落第街のほうが騒ぎになってると思ったら……
今度は何? ドラゴン退治ぃ? 冗談でしょ……
……ほら! キミたち、あいつらが頑張ってる間に早く逃げる!
異邦人街か歓楽エリアのほうに走れ!
(さすがに目の前の状況に呆れながらも、
 逃げ遅れている住民を避難誘導していく。
 巻き込まれて重傷を追った住民は、自身の異能で癒やしながら……)

カエラム > 前線で嵐を受けながらも、逃げろという声は聞き取れた。
どこの誰かもわからない声に、死神は大きなかたことで返す。

「できない、しかたない! そっち、にげる、いい!」
「……でも、かえらむ、だいじょうぶ! かえらむ、しんじろ! にげる、しながら、けがにん、たのむ!」

川添 孝一 > うぐ………!!(風の刃に全身を切り裂かれるが、一歩も退かない)
川添孝一……一世一代の男伊達!!!
ここさら先へはぜってー通さねえ!!!

(カエラムの突進、軍ヶ浦十乃の瓦礫の連打)
(そしてジークの防御術式でブレスがある程度遮られれば、吼える)
勝つんだ!! 絶対に!!

サトー? テメーこそ逃げろってんだよ、一般人!!
俺は……『俺たち』は戦うぞ!!

(蓋盛が避難誘導をしている間に戦士たちは戦う)
(前へ、前へ―――――ドラゴンを撃退するためだけに)

ブレスにはブレスだ!! 借りるぜ、音波使い!!!
(喉を変質させ、音波の塊を叩きつける)
(悪魔の咆哮――――――デモニック・ハウル)
(ドラゴンが数多の攻撃を前にじわじわと下がっていく)

(ドラゴンが背を向けると尻尾を何度も大きく振り、攻撃し始める)

蓋盛 椎月 > 一応、保健委員会のほうに連絡はしたけど……
公式にはないことになってる場所だし、
応援にはあんまり期待できないかなあ。ったく……

(サトーに気づき)
そこのキミ! 住民の避難手伝ってよ。
もしくは動けない怪我人見つけたらあたしのとこに連れてきて!
あたしだけじゃ全然手が足りないわ!
(いつも飄々としている養護教諭に、わずかな焦りの色がにじむ)

ジーク > (横に振るった腕に倣うように六条、光の帯が跳ねる)
ジークだ。俺の名前。
気をつけろよ。巨躯が、必ずしも無思慮とは限らない。
こいつが、ただのデカいトカゲならいいがな。
――もらうぞ!(鎖が緑竜の翼を捉え、ジークが力を込めて束縛する)

カエラム > 「さんじゅうびょう、まって!」

そう言ってカエラムは一度後ろに下がる。

「―――Lux.」
『―――育む。』

死神は、左の眼窩に手をかける。
右の眼窩から出てきた光の玉が、左の眼窩の中へと入っていく。
するとどうだろう。左の眼窩から、何かのつぼみが顔を出してきたではないか。
つぼみが開くまで、一呼吸かかりそうだ。

軍ヶ浦 十乃 > 「こんな所で逃げられるっつーかよ!
 それに母さんの故郷を滅ぼしたドラゴンは好きでねーんだ。一矢報いるチャンスを逃すかよッ!」
 
 どこからか聞こえた声には、そう返す。

 鞭を繰り、竜の喉元を狙い、全力で溜めをしならせた鞭を繰る。
 幸い、前衛には川添と、名前は知らないが二名程が立っている。
 彼らに前衛を任せ鞭を奮う。
 超重量の鞭の先端はその質量を持ちながらも、音を超える速度を以って連続で竜の喉へと迫り、衝撃を叩き込みに掛かる。

「おう!川添のダンナ、それとジークのダンナと、もう一人のダンナ、前衛は頼むぜッ
 ――暴風とはいかねーが、鋭く穿つ旋風ぐらいはあるかもなぁッ!」

川添 孝一 > おう、ジーク! こいつが本当に貴種龍なら、必ず魔術を使ってくる!!
(ジークが放った鎖に緑龍は翼を拘束される)
カエラム!? 30秒持たせろってか!!
……やってやるぜ!!
(右拳を引いて)鬼角拳!!(再び巨大化した拳で殴りつける)
からのー!!(巨大化した拳を振り上げ)
鬼角全壊拳!!!(凄まじい質量の巨拳を振り下ろした)
(翼を拘束された緑龍に避ける手段はなく、何度も打ち据えられる)

(巨龍が喉を軍ヶ浦十乃の剛鞭で抉り取られていく)
(血が吹き出る、しかし)

(グリーンドラゴンの両目が爛々と輝く)
(ドラゴンの周囲に無数のマジック・ミサイルが浮かび上がり)
(それが周囲を埋め尽くすほどの大魔術爆撃を行う)

サトー・桜木 > 「なんだよ…何、どいつもこいつもカッコつけてんだよ、死んじまうかもしれねえんだぞ…!?っつーか!死ぬぞ!?」
「戦って、どうにかなるような相手じゃ………くそっ、お前は弱いものいじめをする側じゃねえのかよ。何カッコいい事言って皆守ろうとしてんだよ……!」
ハンドルに頭を打ち付けて、歯噛みする
とてもじゃ、とてもじゃあないが…あんな台詞は自分には、吐けない
あいつら、みんなバカだ。バカだけど…たまらなく、カッコいい。
そんな奴等を目にしたっていうのに、ただ、みっともなく逃げるなんて、出来ない
出来ないが…戦う事なんて、自分には………

そんな時、聞こえてきた女性の声にハッと、頭を上げる
「確か、保険医の…っ、分かった…っ!」
混乱し、逃げ惑う人達で溢れる町並みを軽自動車で走り回るには無理がある
車を乗り捨て、向かい来る人混みをかき分けて逃げ遅れている人間、怪我人を探して駈け出した

軍ヶ浦 十乃 > 「ちっ、モノの数数など問題ではないのです! とか言えりゃいーんだがなッ!!」

 自分に迫る無数のマジック・ミサイルを叩き落とそうと試みる。
 結果、自分に迫る分はほぼ撃ち落せたものの、撃ち漏らしが数発、軍ヶ浦の身体に当たる。
 魔力による衝撃と熱が、軍ヶ浦をひるませた。

「くっ――おい、そっちは大丈夫か!」

カエラム > 準備期間中、ミサイルの爆風にその身が埋め尽くされる。
いくらカエラムが頑丈といえど、まともに食らえばひとたまりもない。

そう、それは……まともに食らえばの話だった。

「WROOOOOOOOOOO!!!!!」

雄たけびと共に、爆風から巨躯が飛び出してくる。
そんなカエラムの左目には花は咲いており、四肢に追従するように蔦が巻きついている。この蔦が、カエラムに強化の力を齎している。
強化された肉体で、ミサイルの雨に耐え切ったのだ

カエラムは格納した魂の持つ異能を、一時的に借りる事が可能なのである。
かつて解放した身体強化のオーバーロードの力を得た死神は、より強力になった超怪力での突進を行った。
ただの人が強化して岩をも砕くのだから、元々怪力を持つものが行う強化ともなれば、すさまじい威力を発揮することだろう。
『押し返す』にはもってこいだ。

蓋盛 椎月 > ……ったく、すごい大立ち回りだ。
こっちまで熱気が伝わってくる……。(額の汗を拭う)

(サトーの応答にニッと笑う)
悪いね。本当なら逃げろって言いたいとこなんだけど
冷静な人材が足りなくてさ……頼んだよ!

(川添たちの方に向けて叫ぶ)
キミたちもヤバくなったら下がりなよ!
あたしが治してやるからさ。
大丈夫、『現在進行形』の状況なら
《イクイリブリウム》の副作用は薄いはずだから! ……多分。

ジーク > (ジャラ、鉄の音を響かせ、鎖を引き絞る。
魔力の爆撃を睨めて)
2、3本程度なら片腕で十分――
(気付くと同時に身を翻らせる。爆音と本流の前へと)
6、いや、12本は、余裕だ・・・っ!
(手、腕、足刀を魔の弾丸に叩き込み、地へ落とす)
避難するなら、早くしろ
(ケープをぼろぼろにしながら、彼方で戦う女医に零した)

川添 孝一 > (サトーと蓋盛の避難誘導が順調に進んでいる)
(あとはグリーンドラゴンを押し返すだけ、なのに)
……思ったより遠いなぁ、ゲート…!!
(走ればほんのすぐ、今にも着きそうな位置にあるゲートが、ドラゴンと戦いながらでは遠い)

(マジックミサイルを全身に受けて)ガハッ……
(血を吐き、呻く――――それでも)
まだだ……俺の命取らねぇとこの戦いは終わんねーぞ、クソトカゲ!!
(軍ヶ浦十乃に手を上げる)
ま、見てろって……すぐにこんなチンケなドラゴン、押し返してやるからよ…
(全身を急速に自己再生させながら、笑う)

(カエラムの爆発的な力を秘めた突進にグリーンドラゴンが大きく後退する)
いいぞ、カエラム!! ぐっとゲートが近くなりやがったぜ!!

(ジークが引き絞る鎖によりドラゴンは中空に逃げることすらできない)
ジーク! 死んでもその鎖外すんじゃねぇぞ!!!

(蓋盛に向けて親指を立てる)
(回復役まで来てくれるとはありがたい)

(魔導書『世界は蜜でみたされる』の最終ページを開き、最後の詠唱を始める)
333番目の記憶!!
周りに水平線しか見えない黄昏時の海原で、小舟にひとり乗せられた狂女が「雪を見たい」と呟くと、空から静かに粉雪が降り始めた!!
導きの終焉(ブックエンド)!!
(万物を氷の世界に閉ざす大規模凍結を引き起こす最終詠唱)
(グリーンドラゴンが凍りつき、動きを止める)

軍ヶ浦 十乃 >  遠くで聞こえる声、あれ、確か。

「その声は――養護教諭の蓋盛センセーか。
 ああッ、そんときゃ頼むぜ……!」

 ふう、と息を吐いて気を取り直す。
 まだ、戦える。
 
 目の前に、凍りついたドラゴンが見えた。

「すげー魔術を使うじゃねーか。
 ハナっからあんな薬、要らなかったんじゃねーかよ、川添のダンナッ!」

 そう叫びながらも、間、間に句を紡ぐ。
 精霊術を二つ、待機させた。 

ご案内:「落第街中央区」にコゼットさんが現れました。<補足:白いワイシャツ赤いネクタイ、そして魔術師の帽子を被っている。>
蓋盛 椎月 > (本当は、戦っているさなかの彼らに《イクイリブリウム》を使えたらいいのだが……
 《イクイリブリウム》は、治療の副作用としてその傷にまつわる記憶を奪う異能。
 戦闘中のものに使えば、完全に記憶が失われるということはなくても……
 数秒の――激しい戦闘においては致命的といえる
 スキを造りだすことになるため、ヘタには使えない。)

(ジークのこぼした気遣いを、耳聡く拾い)
ハッ! こちとらデスクワークで死んだ魚の目になってたんだ。
こういう給料査定に響かない仕事のほうが楽しいんだよ!
(生き生きとした笑顔で答えた)

カエラム > 「かわぞえ、ないす、おされない! だったら……かえらむ、もっと、おす!!」

しかし効果の及ぶ時間には限度があり、あまり長くは引き出していられない。
これを機に、凍りついたグリーンドラゴンを一気に押そうとする。

サトー・桜木 > 「おいっ!んなとこに突っ立ってねーで早く逃げろ!あいつらが、なんとかしてくれてる間に!早く!!」
気を失っているかのように、呆然と立ち尽くし巨竜を眺めている男の手を引いて
「その位なら立てんだろ!?座り込んでたら死ぬぞ!あっちに…あぁもう!来い!!」
足に怪我を負って、立てずにいる亜人の女を背負い、蓋盛の元へ運んで
「誰かっ…そこのあんた!手ぇ貸してくれ!そこに瓦礫に挟まれてる奴がいる!」
時には人の手を借りて、壊された町並みに取り残された人を救って

自分なりの戦いを、続ける
あいつ等みたいには、戦えないけれど。
全く、現実味を感じられない戦いを続けているあいつの、あいつらの戦いの、せめて邪魔にならないように

コゼット > 「───氷照射魔術・三重詠唱!」

(現場に走ってきた女性は一声し、青く光る光線を巨大な竜に向かって放つ。
この状況でどの対象を攻撃すればいいのか、そしてまた何をすれば良いのか、瞬時にそれを判断しての行動だった。
まずは、場の鎮圧が先決だ。)

蓋盛 椎月 > (自分で見つけたり、サトーが運んで来たりする怪我人を
 《イクイリブリウム》でどんどん治療していく……)

よっしゃ! 上出来だよサトーくん!
あたしなんかよりもよっぽどテキパキ動けてるぜ!

(そうして数十人目かを治療したところで、
 ぐら……と足元がふらつく。
 異能使用のための集中で精神が疲労しはじめたのだ。)

チッ……こんなに短時間にたくさん治したことはなかったからな。
ま、やれるとこまではがんばりましょ。
(建物の壁に手をつき)

川添 孝一 > バカ言うな、俺の魔力全部叩き込んだ最終詠唱だぜ!!
人間相手にゃ使えねぇよ!!
(軍ヶ浦十乃に冗談を返しながら)
(拳を螺旋状に捻り)吼えろ、エグザイル・レッドフレア!!
(凍りついたドラゴンの鼻っ面を捻る拳で何度も殴りつける)
(カエラムの突進は今も絶大な効果を上げている)
(あと少し、ほんの少しの決め手が必要だった)

(コゼットの放つ蒼の光線は巨龍をさらに凍てつかせていく)
あ、あんたは!! コゼットセンセーか!!
くっ……良い所で来てくれるぜ!!

(サトーの避難誘導は確実に効果を上げている)
(人的被害が最小限に抑えられるだろう、このまま勝利さえできれば)

(ドラゴンが吼える、追い詰められた貴種龍最後の攻撃が始まる)
(圧縮言語で詠唱された、爆裂呪文)
(それが凄まじい勢いで連射されていく)
(一発一発の威力はたいしたことはない、それでも)
(戦っている人々に降り注いでいく)

ジーク > 物理の授業は受けてるかヒーロー
あの幻想種を、滅ぼしきる必要は無い。
(地に掌を這わせ、地脈を探る)
脚を、いや、大地そのものを狙うんだ

軍ヶ浦 十乃 > 「はっ、なんだかんだで川添のダンナも分かってんじゃーねかッ! ってうおっ――《土》と、《水》の行使ッ!」

 爆裂へと精霊術を対抗発動させる。
 土の気質を持つ障壁で爆裂呪文を防ぎ、防ぎきれなかったダメージを水の気質を展開し、全体に治癒を巻く。
 軍ヶ浦の周囲に居れば、少しだけ、水の持つ癒やしの力により、ダメージが和らぐかもしれない。


「く、そ、――こうなりゃ俺もそろそろ全力だ。
 行くぜドラゴン――そのゲートをくぐってニルヴァーナにでも行っちまえッ!」

 全身全霊の力を込め、鞭を繰る。

 ――鞭は猛威を震えば勢い付く。前の勢いを次の一撃に乗せる。其れを繰り返す。
 初撃の二倍、三倍、四倍、五倍、段々と威力の膨れ上がる鞭撃を――

 ――刹那の間に15回、ドラゴンへと鞭撃による衝撃を叩き込み、後退させようと試みる。

サトー・桜木 > 「これくらいしか、俺に出来る事ないっすからね。怪我人は運べても治せないっすし」
避難は凡そ済んだだろうか、雑然とした人の波は随分と引いていて
竜と、自分と同じヒト達の戦いが良く見えるようになっていた
「…あいつら、すげえな。なんで怖がりもしないで、あんな風に戦えるんだよ…」
この場所は十分、安全圏と言えるだろう、なのに、ドラゴンの猛々しい動きを見るだけで、唸り声を聞くだけで
先程までは動いていた足が震え始めた。カッコ悪い事このうえない
「…カッコ、いいな」
小さな声で、呟いた

「孝一ーーー!!あと、知らない奴等ーーー!!!」
「さっさとそのでっかいトカゲ、押し戻しちまえーーー!!!」

コゼット > 「何の騒ぎか知らないけど、目の前のモノに集中なさいッ!」

(応援を呼ぶ暇も無かった。
生徒も避難…と言いたい所だが、この状況では戦える者が一人でも欲しい。
──何せ相手はあの伝承の生き物なのだから。
幸い、彼らは異能の力を持っている様子で、なんとか場を食い止めている。
私はただ、生徒を助けたいだけだ。

集中力を高める。
術の威力を維持し、対象の動きを封じる事に徹する。
あの青年達は、それに立ち向かうだけの勇気がある。それを後押しするのが、教師の仕事。)

カエラム > 「―――LnX!」
『―――刈る!』

右眼窩から巨大な鎌を取り出す。
超怪力でドラゴンを押してる中、一瞬だけ片腕で鎌を取り脚を切断しようとする。
すぐに再生するのはわかっているが、踏ん張ってる相手を転ばせられれば御の字だろう。

川添 孝一 > うおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!!
(爆裂呪文を全身で受けながら、それでも一歩たりとも退かない)
(血を流しながら、サトーに向けて親指を立てる)
(最後の攻撃が、始まる)

(カエラムの大鎌がドラゴンの足を切断する)
(姿勢を崩し、一瞬の隙が生まれる)

(ジークの言葉に頷き、拳を巨大化させる)
鬼角……全壊拳!!!(巨拳を足元に叩きつける)
(グリーンドラゴンの足元が弾け、巨躯が大きく仰け反る)

(その仰け反った龍がコゼットの氷魔術で動きを封じられていく)
ハッハー!! お笑いだぜ、ノーブルドラゴン!!
お前は負けるんだ!! 人間に!! 俺たちに!!

(軍ヶ浦十乃の十五連撃に全身を激しく損傷させ)
(傷ついた巨龍の瞳が川添を捉える)


(力がないのが、悔しかった)
(自分に力さえあれば、酒に溺れる父親を何とかすることができただろうか?)
(自分と妹を置いて去っていった母親を呼び止めることができただろうか?)
(泣き続ける妹に大丈夫だと力強く言ってやることができただろうか?)
(全てはもう遅い、それでも)

目の前で泣いてるヤツのためになら、何かができるってことだろ!!

(本当の強さとは、自分のためにだけではなく、誰にでも差し出せるその手のこと)
(過去は変えられない、傷つけた者はそう簡単に許してはくれないだろう――――それでも)
(今は、助けを求める者のためにこの手を強く差し出そう)

こいつで壱発逆転だコラァ!!!
(拳を構える)鬼角龍撃拳!!!
(ほんの一瞬だが、龍を超えるほど拳を巨大化させ)
(その拳で緑龍を殴りつけた)

(ゲートまで緑龍が吹き飛んでいく)

(緑龍がゲートまで押し返されたタイミングで、ゲートは閉じられる)

はぁ………はぁ………っ!!
(肩で息をする)か、勝った………(その場に蹲る)

軍ヶ浦 十乃 > 「で、けぇ――」

 一瞬見えた、川添の巨大な拳。
 それが何処か、川添の"意思大きさ"のように、見えた。

 押し込まれるまでの間、見惚れるかの様にその一部始終を眺め、
 終わってから少しして、はた、と、気を取り直して呟いた。

「……っとと、やった、んだな。」

カエラム > 「かえらむより、でっかい。」

川添は悲しみを乗り越えた。あの大きな拳が、その最もたる証だろう。
カエラムはそう思った。

ゲートが閉じたタイミングで丁度『LuX』の効果が切れたのか、左眼窩に咲いた花が枯れて光が鎌に埋め込まれた水晶へと帰っていく。
そして大鎌は、カエラムの右眼窩に格納された。

「こんぐらちゅれーしょん。」

腕を大きく上にあげて、天高々とVサインを掲げる。

ジーク > (ゲートの向こうに消える姿を認め、飛びのくように姿を消す)
ご案内:「落第街中央区」からジークさんが去りました。<補足:白いケープに長躯、黒い杖から伸びる鎌の刃>
サトー・桜木 > 「…ハ、ハハ……なんだ、アレ………」
笑うしかない、というのはこういう事を言うのだろうか
今、目の前で起こった光景が信じられないとでもいうように呆然と立ち尽くしながら、笑い

「あいつ…あいつら、本当にやっちまいやがった…ハハ……」
「すげえ、すげえよ……!」

蓋盛 椎月 > (避難誘導と救助を済ませ……
 すっかり疲労した様子でリボルバーを片手に
 そのあたりにへたり込んでいる)

……終わったか。
治療欲しい人~。って、今一番ほしいのはヘタしたらあたしかもしれないな。
(ハハ、と笑う)

軍ヶ浦 十乃 > 「おう、蓋盛センセー。お疲れ様です。
 ……治癒は欲しーが、このことは忘れたくねー。だから申し出には悪ぃが、遠慮しとく。すっげー川添や、皆が見れたもんだからな。」

 疲れた身体でにっと笑って、やんわり断った。

「そっちのダンナも、ずっと避難誘導してたのか。
 ……感謝するぜ。おかげで戦いやすかったからな。」

川添 孝一 > (軍ヶ浦十乃に頷く)ああ、俺たちが勝ったんだ…
ノーブルドラゴンがなんだってんだ、俺たちは負けなかった。
……感謝するぜ、軍ヶ浦十乃。お前がいなかったら危なかった。

(カエラムに向けてVサインをして)
おう! 大勝利だ、お疲れさんカエラム!
お前つえーじゃねぇか!!

(立ち上がって、血塗れのままサトーに笑う)
ハハッ、なんてツラぁしてんだよお前は。
俺たちがあんなクソトカゲに負けるとでも思ってたのか?

(蓋盛に手を上げて)自己再生するから大丈夫だ、お疲れさんフタモリセンセー。
いや……大変だったなァ。(まるで他人事のように)

(去っていくジークを見てため息をつく)
何者なんだろうな、ジークは……

コゼット > 「…流石男の子ね。」
(対象が消えたのを確認し、術式を終える。
周囲の状況は散々なものだったが、この程度で済んだのは彼らのお陰だろう。)
「残ってる怪我人の運び出し、急いで!元気のある人は手伝ってあげて頂戴!」

(へたり込んでいる蓋盛の下へ駆け寄る。軽い口を言える辺り、まだ元気はあるのかもしれない。)
「蓋盛先生、あまり無理をなさらないで下さい。私も手当てを手伝いますから。」

川添 孝一 > (コゼットに軽く手を振って)
センセー、お疲れっした。(血塗れのまま笑って)
いやー、グリーンドラゴンには氷が効くんだなー。これ論文書けませんっすか。

軍ヶ浦 十乃 > 「ははっ、俺は鞭ぶん回してただけだぜ。
 動きを止めた奴、的確に地を狙った奴、誘導した奴、治癒した奴、身体張って押し返した奴、凍らせた奴、そっちに比べりゃ大した事ねー。

 それでも謝されるならありがてーが、なんだか悪ぃ気がすんな。」

 その場に座り込み、軽く手を挙げる。

カエラム > 「かえらむ、つよい。でも、かわぞえ、もっとつよかった。みんなも、そう。」

はは、とまるで人間のように笑いながら。

「かわぞえ。もう、かなしい、ちがう?」

サトー・桜木 > 「だってお前…あんなの、映画じゃあるまいし…お前、ほんとすげーよ」
声をかけられれば、我に返った様子で。周りは酷い惨状ではあるが…おそらく、被害は最小
それを、彼等はやり遂げた。ただただ、凄いと。そんな陳腐な言葉しか浮かんで来なくって

コゼット > 「ここでの火属性魔術は町にも二次被害が起こる可能性があるわ。それよりは凍結させて動きを止める。押し返すのは、貴方たちがやってくれるでしょうって思って。
…良く頑張ったわね。書くのは論文よりも、反省文かもしれないわよ?…ま、街も守ったんだし、多少は私も上の方には言っておいてあげる。」
(川添に手を上げて返す。全く、こんな傷を受けてても笑っているなんてね。)

蓋盛 椎月 > みなさんお疲れ様。
……ま、あたしの異能の出番は少ないに越したことはないからね。
崩れた建物から医療キット見つけたから、自分で応急処置でもなんでもしてって。
あたしがしてもいいけど。
(手で指し示したところに、白い応急キットの箱が転がっている。)

(コゼットが駆け寄ると、よろめきながらも立ち上がる。力ない笑い。)
はは、大丈夫だよ。まだまだ余裕余裕。
とりあえず肩貸してくんないかな。うまく歩けないわ。

川添 孝一 > なに言ってやがる、謙遜してやがんのかテメー。
(軍ヶ浦十乃に向けて大きく笑った)
これで英雄だ、表彰台に上がったときのことでも考えていやがれ。

(カエラムの言葉に頬を掻いて)
そうだな……もう悲しくない。ただ、まぁ……
これからカツアゲした連中に頭下げて回るつもりだ。
そのことを考えるとちっと悲しいがな。

(サトーの言葉に照れて)おいおい、よせよ。
いくら俺が映画スター並の男前だからってよォ。
ま……冗談はさておき、お前もよくやってくれたよ。避難誘導、してたろ?

(コゼットの言葉に嘆息して)反省文かよォ。
ま、それでもいいか。書くもの書いたらまたガッコーだ。
……楽しみだな、学校。(遠くを見ながら、そう言った)

あー、医療キットの中の白い清潔な布をくれよぉ。
こんな血塗れじゃ外歩けねぇ。いや、待てよ…シャワー浴びてぇな。
(蓋盛に冗談を言える程度までには体も回復していて)

……みんな、サンキュな。
俺一人じゃ、絶対ドラゴンには勝てなかった…
男伊達ってのも、なかなか苦労するもんだな、ははは。
(満面の笑顔を見せた)

(その日、川添孝一の放校処分は撤回された)
(街を救った人間として広く周知された彼を犯罪者扱いして追い出すのは常世財団にも不可能だった)
(こうして日常が戻ってくる)
(川添孝一はバイトをしながらカツアゲをした人間に謝り、金を返し、そして殴られる日々を送るだろう)
(彼にとっての平和はまだ遠い)

(第一部 異形の追放者 川添孝一編 完)
(第二部 氷炎の支配者 桜井雄二編へと続く)

軍ヶ浦 十乃 > 「ははっ、そーっすぜ。ったく、かっけーやつだ。
 ……っと、俺も行くか。皆、また明日、学校でな。
 自己紹介とかは、次に会った時にでもやろーぜ。」

 少し休んでから、疲れた身体を奮い立たせて立ち上がる。
 そう言ってから明日は日曜日だったような、平日だったような、どっちだったかとぼんやり考える。
 疲れで頭がうまく回っていないな、と、内心で呟いた。

「と、救急キットの中身、少しだけ借りてくぜ。」

 救急箱の中から包帯とガーゼ、絆創膏を少しだけ貰い、その場を後にするだろう。

ご案内:「落第街中央区」から軍ヶ浦 十乃さんが去りました。<補足:父親から譲り受けた鉄片のような髪飾りと、金色の混じった桃色の髪が特徴的な学生服男子。>
コゼット > 「色々と事情聴取はありそうだけど、まずは身体の手当て、そしてゆっくり休んで頂戴。」
(各々に身体の安否を確認させる。少しの間大変だろうが、今は少しだけ余韻に浸らせておくのもいいのかもしれない。)

「…大丈夫そうですね。流石保険の先生です。」
(皮肉か否か。兎も角蓋盛に肩を貸す。預けた体重が、彼女の頑張りを表していたようだった。)

カエラム > 「そう、よかった。……あとしまつ、てつだいたい。けど、かえらむ、ぞんび。ひとびと、さわぐ、だめ。」

そう言うとカエラムは、その場から背を向けた。

「あと、まかせる。かわぞえ、みんな、また!」

死神は駆け足で、その場から去っていく。

サトー・桜木 > 「…ははっ、寝言は寝てから言うもんだろ。何言ってんだよお前」
ようやく、普段の調子を取り戻して。笑いながら川添の肩を叩いた
「って、やっべ!車、鍵差しっぱなしだ!」
慌てて駆け出していく。なんとなく、この場に留まっているのが気が引けるような心持ちだったこともあって
そのままサトーが彼等の元へ戻ってくる事はなく、去っていった

ご案内:「落第街中央区」からサトー・桜木さんが去りました。<補足:着崩した学生服のハーフエルフ男子>
ご案内:「落第街中央区」からカエラムさんが去りました。<補足:ロングコートについてるフードを深く被っており、口元はマフラー、目元はゴーグルで隠している。身長約2メートル半。>
蓋盛 椎月 > 落第街での出来事とはいえ、給料上がったりしないもんかなーこれで。
給料は上がんなくてもいいけど仕事減ったりしないかなー……。
(本気なのか冗談なのか、区別のつきづらいボヤキ)

(コゼットに肩を貸されながらふらふらと歩く)
ありがとコゼっち。ま、身体が丈夫じゃないとやってられんからね。
……煙草減らそうかな。

(しばらくして、)
……よし、あとはもういいよ。(身体を離す)
んじゃ、またね皆様。いつも通りの明日を。

(そうして、落第街を後にする……)

コゼット > 「もうすぐ応援が来るわ。あとはその人達に任せましょう。
先ずは休ませないと。…ほら、先生、行きますよ。」
(ぶつぶつと小言を言いながら、蓋盛を連れてこの場を去っていく)

ご案内:「落第街中央区」からコゼットさんが去りました。<補足:白いワイシャツ赤いネクタイ、そして魔術師の帽子を被っている。>
ご案内:「落第街中央区」から蓋盛 椎月さんが去りました。<補足:蜥蜴のヘアピンをした白衣の女性。いわゆる保健医>
ご案内:「落第街中央区」から川添 孝一さんが去りました。<補足:時代錯誤なヤンキーファッション。>