2015/07/04 - 19:35~21:18 のログ
ご案内:「考古学試験会場」に久藤 嵯督さんが現れました。<補足:表情を一切崩さない白髪の男。刃のような目付き。中肉中背。制服の上に黒いコート、風紀委員の腕章を付けている。>
久藤 嵯督 > 今日もまた、退屈な試験の始まりだ。
教員の手によって舗装されたダンジョン、こんなモノを踏破したところで何の指標にもならない。
ハッキリ言って時間の無駄だ。
しかし能力や魔術で単位が取れなかった分、実技で稼がなければならないのも事実。
もし留年などしようものなら、一年も長く学園に居座らなければならない。
それだけは絶対に嫌なので、さっさと済ませて単位を取ってしまおう。
そのような思いを胸に、嵯督は会場へ赴く。
久藤 嵯督 > 身なりはパトロールの時と同じ。
試験はどうせ学園生の実力に合わせた内容だろうし、特別な装備など必要ない。
右手のピアノ線で周囲の反応をチェックする。
壁や床についた痕跡から、既に何人もの素人がここを通ったということがわかる。
糸の一つが、瞬間転送魔術の反応を捉える。
普通なら無視して近道していきたいところではあるが、ここを通っていくのがお約束というものだろう。
部屋の通路に脚を踏み入れて、発動する転送魔術に身を委ねる―― [1d15→1=1]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
1.
一見何の変哲もない部屋だが実はいたるところにトラップが仕掛けられている!
入ったら最後、壁が迫り、落とし穴が開き、天井が下がってきたり、たらいが頭に落ちてきたり、目がシパシパするガスが撒き散らされたりするぞ!
数々のトラップを機転を利かせてくぐり抜けよう!
―――――――――――――――――――――――――――
久藤 嵯督 > 右手の糸で部屋を探る。
壁、床、天井……全てのトラップを感知。
あえて発動させたところで、アスレチックにもなりやしない。
試験に使われる資源とてタダではない。それらを無駄に浪費することは、嵯督にとって望むところでは無かった。
壁に張り付いたり、天井にぶら下がったり、地を這ったりしながら、全ての罠の発動を回避。
結果第一関門は、エコロジーな結末に終わっるのだった。
久藤 嵯督 > [1d15→15=15]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
15.
暗くしんみりした淀んだ空気が流れてくる……。ここは墓所を模した部屋らしい。
内部にはスケルトンたちが持ち場を守り巡回している。彼らは音に敏感だが、視界が狭い。
うまく墓石に隠れながら進むか、正面から突破するか。
ただし、戦闘が長引けば彼らはすぐに復活する。長期戦は不利だ!
―――――――――――――――――――――――――――
久藤 嵯督 > 仕事柄、敵地潜入はお手の物だ。
養殖されているとはいえ、スケルトンの聴覚は決して侮れない。
戦ったところで負けはしないだろうが、戦闘能力のアピールにはそこまで繋がらないだろう。
無駄な戦闘は避ける方が、賢い選択だと言えよう。
左手の糸を、部屋の端にまで伸ばす。
そこであえてキリキリと音を立てれば、スケルトンの注意が一斉にそちらへ向く。
その隙に、嵯督はスケルトンの死角に向かって走り出す。
みだりに腕は振らず、足音ひとつを立てない。完璧なる静寂。
何の問題も無く墓所もどきを突破すれば、次の部屋へ向かうのであった。
久藤 嵯督 > [1d15→2=2]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
2.
長い直線上の坂道がずっと続いている……。足を踏み入れしばらくすると後ろから巨大な球状の岩が転がってきた!(ただしスポンジ製、それでも巻き込まれると苦しい!)
岩を迎え撃っても良いし、俊足で逃げ切るのも良いだろう。
―――――――――――――――――――――――――――
久藤 嵯督 > (……茶番だ)
マラソン気分で球体と追いかけっこをする男。
己を追う球体は、どこからどう見てもスポンジ製であった。
巻き込まれれば巻き込まれたで鬱陶しいだろうし、減点対象にもなる。
もういい、この際そういうアトラクションだと割り切ることにしよう。
「~~♪」
冒険活劇のテーマソングを口ずさみながら、ギリギリ潰されるか潰されないかのところで脱出をする。
(あー楽しい)
そうでもない。
久藤 嵯督 > [1d15→7=7]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
7.
なんと幻術トラップのかかった部屋だった!君の好きな人や好きなものが誘惑を仕掛けてここへ足止めしようとする。
心頭滅却し、雑念を追い払うなり魔術を解除するなり頑張ってみよう!
―――――――――――――――――――――――――――
久藤 嵯督 > 「―――」
光でもない、影でもない。なのに部屋は真っ暗だった。
幻術の類だろうか。しかしその正体が掴めない。
そんな中で急激に訪れる、身に付けた装備が重くなる感覚。
見た目通りの中肉中背程度の力だけが、自分の中に取り残されている。
鋭敏な感覚神経は鈍っていき、並列する思考は一つに収束していく。
(―――これが、普通の人間というものの持つ感覚なのか)
暗転した部屋は、テレビのチャンネルが切り替わるようにその形を変える。
そこに見えたものは―――
久藤 嵯督 > 「―――俺に家族はいらない。これまでも、そしてこれからもな」
久藤 嵯督 > 幻が晴れていく。
身体は『いつもの』調子を取り戻し、嵯督はすたすたと通路まで歩いていくのであった。
久藤 嵯督 > ランダム指名 > 久藤 嵯督 [1d15→13=13]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
13.
古代人だって今の我々よりも進んだ文明を持っていたものもいる。ここは黒く平たい大きな長方形の石板がいくつも並ぶ部屋だ。
これは彼らの残した情報装置らしい。どうやって情報を引き出すかは確か授業の中盤で教えたはずだぞ。電子的なハッキングなんかも有効だ。
うまく接触できたなら、次の部屋イベントを付与された知識で自動成功する事ができそうだ。
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久藤 嵯督 > 「――クソッ! なんだこれは! 一体どうすればいいのだ!?」
文明の利器というものは、得てして扱い辛いものである。あんなものを便利だとか言う連中の気が知れない。
タッチパネルを使うぐらいならボタン式の方がずっと便利だし、連絡には無線機を使えばいい。
カーナビに至っては限定的騒音発生装置であり、ゲーム機などは筆不精の慰みモノ。
―――一言でいうなら、久藤嵯督は機械が苦手なのだ。
久藤 嵯督 > 授業中に教えられたことなのかもしれないが、授業は全て寝て過ごした。
こんなものは情報だけ持ち帰って、後は専門化に任せてしまえばいいのだろうのに。
兎も角、嵯督がここで出来る事など何も無い。
『専門外だ』などと呟きつつ、そそくさと次の部屋へ進むのであった。
久藤 嵯督 > [1d15→1=1]
久藤 嵯督 > 《重複のため、振り直し》 [1d15→8=8]
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
8.
ああ、なんということでしょう!この部屋には三つ首の番犬が鎖に繋がれている!幸い彼は寝ているようだ。そっと忍び足で抜けてしまうのが良いだろう。ただし寝起きが悪いので起こしてしまうと大変だぞ。
(※この番犬は特殊な訓練を積んでいるので生徒を殺したりは絶対にしません。ちょっと気絶させたりするぐらいだよ!
あと絶対にわんちゃんは気絶させるぐらいに手加減してあげてね!)
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久藤 嵯督 > 「……首輪付き、か」
嵯督は目の前で眠りこけている番犬と、今の自分の有様を重ねていた。
何をするにも鎖に繋がれていて、思うがままに争えない。
何者も傷付けられぬように調教され、生き辛さを味わっているに違いない。
「おい、犬公」
そう声を掛けた途端、嵯督のいた場所に大きなクレーターが出来上がる。
しかしその中心に嵯督はおらず、そこから数歩下がった所に佇んでいた。
久藤 嵯督 > 「……いいかよく聞け、俺は強い。お前がどんなに暴れ回ろうが、そう簡単には死なん」
番犬に向けて、拳を構える。
それから前に出した左手を開いて、ゆっくりと手招きをした。
「来いよ、少しだけじゃれ合ってやる」
番犬の口元が、にいっと釣り上がった。
爪で床を引き鳴らし、静かな歓喜の唸り声を部屋中に轟かせる。
『バウバウバウゥ!!』
番犬は容赦なく爪を振り下ろす。目の前にいる男がその程度では死なないことは、本能で理解していた。
相手の生死に気を使う必要の無い、ただの"じゃれ合い"。
飼い慣らされた二頭の『首輪付き』の、戯れなのだ。
久藤 嵯督 > 「――できる奴じゃあないか」
振り下ろされた爪を、ぽんと横弾きにする。
地に付いた前脚にローキックを放つと、番犬はバランスを崩す。
それでも片側の頭が嵯督に牙を立ててくるのだが、嵯督の跳躍により顎は空を切る。
番犬の上空の跳んだ嵯督はそのまま天井を蹴り、牙を立てた頭に踵を振り下ろそうとする。
しかし中央の頭がそれを遮るように飛び出してくる。
中央の頭の牙と嵯督の踵がぶつかり合い、その衝撃波で部屋の壁に亀裂が奔る。
嵯督は、歪な三日月笑いを浮かべる。
番犬も同様であった。
久藤 嵯督 > 衝突した衝撃で番犬は大きく後ずさり、嵯督は壁まで飛ばされる。
嵯督はそのまま壁を蹴って、部屋中を縦横無尽に跳び回る。
番犬の持つ三つの頭は最初こそまったく同じ動きで嵯督の軌跡を追っていたが、追いつけないと理解するとすぐさま、三つの頭がそれぞれ別の方向を向く。
どこから攻められても死角は出来ず、これで不意打ちはほぼ防げたも同然。後は迅速な反応を以って、ぶつかり合うのみ。
嵯督が仕掛けたのは、番犬から見て右下。
三次元的な移動に目を慣らしてしまっていたのか、急に来る平面的軌道に若干の戸惑いを見せる。
一足で10mほど踏み込めば、番犬の後ろ足に到達。そこへ拳を捻じ込めば、番犬の身体が大きくぐたついた。
『オオオオオオ―――!!』
番犬も怯んでばかりではない。すぐさま左前脚を嵯督に叩き込もうとする。
久藤 嵯督 > 一方嵯督、これをガード。
その場に踏み止まれば床が砕け、割れた部分が斜めに起き上がる。
番犬によるもう片脚の一撃。嵯督の拳が打ち払う。
番犬によるもう片脚の一撃。嵯督の拳が打ち払う。
番犬による右脚の一撃。嵯督の拳が打ち払う。
番犬による左脚の一撃。嵯督の拳が打ち払う。
一撃を払う。二撃を払う。六撃を払う。百撃を全て払う。
乱打と乱打がぶつかり合い、その手は既に常人には視認が困難な域にまで達していた。
じゃれ合う二頭は歪に笑いあい、本能の赴くままに闘争を繰り広げる。
久藤 嵯督 > これで決めると言わんばかりに、牙を剥く中央の頭。
残りの頭で左右を固め、身体ごと嵯督に飛び掛かってくる。
後ろに飛び退いても巨体に追いつかれるし、左右にも牙。
ならば嵯督は、正面から迎え撃つのみ。
床をひどく砕きながら、一歩で三度踏み込む。
銃弾すら追い抜ける速度で中央の頭の横を紙一重で通り過ぎる。
向かい側の壁に到達すれば五度の踏み込み。五倍速の弾丸が、番犬の後頭部を襲う。
破壊ではなく意識の簒奪を目的とした一撃は、番犬を一撃のもとに落とした。
久藤 嵯督 > 寝付きが良さそうに、口元を吊り上げながら眠りにつく番犬。
「―――楽しかったよ」
その時聞こえた番犬のうめき声が、嵯督に言葉を返したような気がした。
一頭の首輪つきが、部屋から出て行く――
久藤 嵯督 > ―――――――――――――――――――――――――――
最後の部屋
最後の部屋にはガチャガチャに似た機械が置かれており、初めにつけた記録素子をコイン代わりに入れてがちゃがちゃすると成功の証明書であるボールが出てくる。
複数名いる場合は全員分入れようね。1d7を振って出た数字の星がボールに描かれているぞ。やったね!
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久藤 嵯督 > 振り返ってみれば、中々実りのある試験内容だった。
学園における自分の弱点を再確認できたし、優秀な"試験官"とも拳を交えられた。
たまにはこんな事も悪くないなと思いつつ、嵯督は最後の部屋に足を踏み入れる。
ああ、こういうのが一番大嫌いなんだ。こういう運任せのお遊びが。
ガチャガチャなんてイカサマをしてナンボなのだが、生憎ここでは監視の目が行き届いている。
非常に不本意ではあるが、まともに回してやるしかないのだ。 [1d7→4=4]
久藤 嵯督 > 出てきた玉に描かれた星は4つ。
星の数になど興味は無いが、これだけの行為で成績に優劣を付けられようものなら、文句の一つでも言いたくなる。
(……いや、受かれば別にそれでいいか)
『出口はこちら』と書かれた案内板にそって階段を登れば、地上の光が次第に大きくなっていく。
――今度またあの番犬に会いに行ってみようか。
そのような事を考えながら、嵯督の考古学試験は無事に終了するのであった。
ご案内:「考古学試験会場」から久藤 嵯督さんが去りました。<補足:表情を一切崩さない白髪の男。刃のような目付き。中肉中背。制服の上に黒いコート、風紀委員の腕章を付けている。>