2015/07/05 - 15:10~17:51 のログ
ご案内:「ダンジョン探索試験最後の聖戦」に松渓 つばめさんが現れました。<補足:夏服の運動着に首下までのポニーテール。腰にはパンパンのポーチを装備>
松渓 つばめ > カツ、カツ、カツ。……と、もしベースが硬い靴を履いていたら響くだろう石階段を、少しくすんだ白の運動靴で降りる。

「入り口辺り、ケッコ雰囲気出てたわね。ふふ、夕方挑戦ってのは正解だったかな?」
手には貸し出しの懐中電灯。少しだけ頼りなくチカチカとしている。
あまり時間をかけると切れてしまうだろうか?と一抹の不安もある、が。

「ま、大丈夫でしょ」と、腰のポーチをポンと叩いた。
予備の電池は携帯の充電器と一緒に入っている。電源いらずの優秀な品物だ。

松渓 つばめ > 「マグナ先生、結構ダンジョン出かけてるんだっけ?」
何らかの音がないとちょっと怖い気がする。階段を降りて少しした辺りから、携帯は圏外だ。電力消費を抑えるモードに変更しておく。
自分の声をラジオの代わりとし、元気を奮い起こして――
「おや」
参加者名を書いて下さい。なるほど。
[1d15→2=2]
松渓 つばめ > 「さ、て、と。鬼が出るか蛇が出るかー…ってね。」

最初の部屋につき、数歩踏み出す。
そしてなにもおこらない事を確認し、歩いて行く。
「うん……?」
しかし妙を感じる。薄暗くて正確にはわからないが、少しばかり下っているような……。
それに、道は完全な直線で、天井を見るとちょっとアーチ状。
そして、左右の壁にあるこの、おんなじような高さで擦ったような跡、は――

背後遠くで、『ごと』と聞こえた瞬間、ロケットスタートで走りだしていた!

松渓 つばめ > 「本格的ーーーーーッ!?初級って何の話よ何のぉっ!」
大岩の転がってくる音、時々ガツンガツンと坂道の左右を削っているのがわかる。シャレにならない!
「出口、出口っ!てかそもそもあるの!?」
試験なのであるものだが、咄嗟にここまでの危機となると回らない。
しかし脚は早い。段々加速しているだろう岩を引き離し……
「あ、ったぁ!」横道を発見……飛び込む!

そのまま数秒、息を殺して待つ……。

松渓 つばめ > 「大掛かりなーあーもー、チビるかと思ったじゃないのっ」

眼前には、先ほどまで圧迫感を放っていた物体。
彼女が逃れた横道は殆ど壁の割れ目としか言えないような代物で、結局岩の通過後出口まで歩いてきたのだった。

スポンジの岩に体当りするように腹からよりかかる。重低音までしっかり流すとか心臓に悪いったら……

お化け屋敷か何かなのかしら、とぶつくさしつつ、次の部屋を目指した。
[1d15→11=11]
松渓 つばめ > 扉を開けっ放しで部屋に入ったつもりなのだが、後ろで『ガチャリ』と不吉な音がした。

「これは、見た感じ拷問部屋――   げっ」
海底遺跡が崩壊でも起こしたのか、という状況。水攻めとはえげつない。
「たしかテキスト24ページ……っ、拷問部屋の写真があったような……!」
座学の記憶を掘り起こす。試験の時間制限は自分の命か!
だが閃いた。水攻めには大まか二種類あって……「壁っ!」
振り向いた先。果たして水車の絵がしっかりと描かれていた。もう一つ、滑車やロープにまつわるものは見当たらない。

松渓 つばめ > その水車の絵は、歯車を通じて水車を回し、描かれた拷問される男に責め苦を与えるもので。
「ダンジョンと言ったらクランクだけど……うう、趣味わっるい」

ざぶざぶと歩いて絵に近づく。回すことのできそうな取っ手が、一つの歯車から生えているように見える。

「う、矢印とか描いてないのね」
ここでクイズ、というわけか。焦りは禁物だが、水はもう膝下だ。

松渓 つばめ > いくらなんでも適当な方向に回すというのは無いだろう。落ち着いて、落ち着いて。

水車の絵を見る。禿頭の男が仰向けで括りつけられている……
「確か、こういうのは」拷問を受けた者が死んではならない。そして、十分な効果を得なければならない。

「そう、頭から水に入れることで……水から引き上げたときに呼吸困難に陥るのを防ぐ!」
だからアンタは右回転!勝ち誇ったように叫んでいた。3つの歯車を通して男が右回転になるような方向。つまり左回転で、思い切り回す。

松渓 つばめ > 「っ出た!」最後に出現したボタンを強く押しこめば、水は部屋から逃げていく。

「は……あぶ、っな……」
気づけばへその下まで水に使っていた。危険が無いとわかると、息とともに膝をついた。
「着替えあって良かった……ほんとにもー」

扉を開け、先を目指す。
[1d15→12=12]
松渓 つばめ > 『スゥ……』
さっき何とか水に浸けずに守り切った懐中電灯が、力尽きた。
「あ、と。結構早かったわね。電池電池……    あ゛」
残念ですがポーチはぐっしょりです。中に入っていた電化製品は乾かしてからご利用をおすすめします。

「け、携帯っ!防水20気圧っ!」

中に入っていたもので無事なのは携帯とライター、水がほんの少しに格闘ナイフ一本。

「ぉおぅ……」
ボトルの中身は、さっき正門前でアルラウネちゃんに飲ませました。別に後悔ということはないが。
「さっきの水部屋で汲むのは……。うん、そこまで冷静じゃいられ、な」

べちょ、びたんっ、と嫌ーな音が。

松渓 つばめ > 携帯のライトは、懐中電灯に比べれば弱々しいが……何とか使うことはできそうだ。
「……これって、なんかこう……もーちょっといい匂いさせられないの?」
不満というかなんというか。香りに文句を言う娘。
とはいえ、既に床は『オゥ、さっさと来いや!』という感じだ。壁も。
「天井……」
首を上に向けてみるが、天井は真っ暗。なにも見えない。どうなっているかもわからない。
「これは天井歩きダメ、ね。はぁ。えっと出口までは……」
だいたい15メートル程度だろうか。

松渓 つばめ > 「むうう……」
ちょっとだけ手を出して、少しだけすくい取り、手の上で観察してみる。
毒、とかそういうことは無いようだが。
掌でぷるぷるとする冷たいそれは、ちょっと可愛くも思えなくはない。
「……食べる?」

ポケットに入っていた糸くずをスライムの上に散らしてみる。嬉しそうに(?)シュワシュワと音をさせ、食べてしまった。
かくん、と脱力し、そっかーそういう感じかーとつぶやく。

「さて……方針的には。跳ぶしかないわね。この距離っ」
出来なくはない。むしろ余裕の域だ。魔術により自身の慣性を強めれば。
手に乗せていたスライムを逃がし、仲間に返してやる。

松渓 つばめ > 「カメラ、カメラ止めろーって感じなんだけど。やだなもう」

と、垂れながら。靴下と紐の運動靴をまとめて脱ぐ。紐でポーチに結びつけて。
「食べるものが無ければ大丈夫、と……」
白の運動着シャツ、ハーフパンツも脱いでしまう。ポーチがパンパンになるが、何とか詰め込んだ。
「よし」
ショーツにヒラヒラのタンクトップ。肩でポーチを背負い、
「いち、に、の……」

松渓 つばめ > 「さんっ、かーるいす!」
魔術発現。跳んだ瞬間から自分の持つ上向きの慣性を強化。
ただでさえ4メートル弱跳べる運動神経に上乗せし、6、7、8……。

「わ!?」
不意打ち!天井から1キロくらいのスライムが頭を直撃。失速。残り4メートル。
べちゃんと尻もちをついた。ぷるぷるが擦り寄ってくる。
「だ、ぁ、待っ、勘弁ーっ」
半泣きの半狂乱。すこし焦がされたポーチからスライムを払い、出口まで投擲!

松渓 つばめ > 「結局やられてるじゃん……マグナ先生私物弁償ー……ん……?」
ちょっと眉をひそめる。たしかこの種類は服を溶かす以上はしないと思っていたけれど。
「   ……スケベスライム。いるじゃない」
スライムの池から、器用にもすこし選んで引きずり出す。「こいつか」パンツの中に入ってこようとしたヤツは。
睨みつけながら立ち上がると、その掴まれた一団(?)は何か恐縮したような動きをしている。『御用じゃなかったみたいで、スイマセンしたーっ』って言っているよう。
「進化でもしたのかしら……」

捨て置くことにする。部屋は……あとふたつだろうか?
何とか無事だった服を着直して。

松渓 つばめ > [1d15→14=14]
松渓 つばめ > 「……エジプト?」
さっきのスライム部屋の影響か。多少顔が上気しているのがわかる。そしておなかがすいた。……パフェとはなんだったのか。

今度の部屋には獣の石像。土台には「朝は四つ足、昼に二つ足、夜に三つ足、な~んだ?」の有名ななぞなぞ。思わず「えっ、人間よね……」と口にしてしまうくらいだ。
そして。なにもおこらない。

松渓 つばめ > 「これはー……」
答えが間違ってるわけではなさそうだが、答え方でもあるのだろうか。

辺りを見る。携帯に薄暗く照らされて、少し遠くの、高い場所に見えたのは燭台。
「あれ、かな。」
とりあえず思いついたことはなんでもやってみよう。右腕をふるうと、彼女の異能《レイノルズ》が動き出す。謎の粉がふわり、と腕の周りを回る。

さらに「木行。シルクロード」風の魔術。弱々しいそよ風だが、こもった空気には逆に心地よさが強い。
ゆらゆらと帯のように、粉塵が向かっていった。燭台を包む辺りで、ポケットから取り出したライターで。
「着火~、っと」
帯の先端に火をつけた。ポポポポ……と小さな爆発が連鎖的に起こってゆき、最終的には、燭台に火がともる。

松渓 つばめ > 燭台が照らす、自分と石像。
「これでしょ。答えは、に・ん・げ・んっ」
影を指さし、先ほどより大きな声で宣告する。


……声がちゃんと認識されなかったからなのか、それとも、回答方法の問題だったのか。
ともあれ、「次で最後、ね」
[1d15→1=1]
松渓 つばめ > さいごの部屋に入った瞬間。またもガチャンと鍵が。
「ぐ、容赦ないわね、今度は火?水?草?森っ!?」

顔面狙いの矢がすっ飛んできた。

「トラップハウス……!」
矢の先端は布巻きとは言え、当たれば相当痛い。首を左に曲げ見切った動き。
その全身には、既に魔術の影響が及んでいた。
「ニュートン発現。全部避けるっ」
動いている頭の『慣性』を強化。停止している身体の慣性を弱化。
結果は少女の右で生じた。
胸の中心、腹、と狙う第二第三の矢が、扉に激突していたのだ。

「やるやる、次はっ!?」
着地した先の地面が、跳ね上がった。「…っと!」
天井にはぶつかると危ない石の柱。

松渓 つばめ > ちょっと魔術で衝撃を消し切るには時間が足りない。そう判断したつばめ。補助効果にも期待しての行動を取る。

「最後の、水っ!」
吹き飛びながらも、ボトルを握る左腕、と異能を放っている右腕を交差させた。
水と異能で生じた粉塵が混ざる。

異能の力を受けた水は、さっきのスライムのような感触。彼女の肌の色に濁った。ほんの100ミリリットル程度。

しかし。
「ふ、……くぅっ」

身体の一点で石の柱にぶつかるような体勢を取った。本来は危険な行動だが、異能により特殊な『ダイラタント流体』となった水は、衝撃を完全に受けきった。

「あぶな、っと……」
2メートル強落ちる。自身の脚のばねなら、問題にもならない。

松渓 つばめ > 「三角跳び?超大好き!」

落とし穴と迫る壁の合わせ技。手の中には今作ったばかりの異能流体。
足場にするようにして超えてしまう。
そして、ゴールだ。

「ふふん、なかなかのアスレチックだったかも、ねっ」

たらいをもらった。矢に比べるとあまりにも殺気に乏しかったのだ……

松渓 つばめ > 「ひっどーい、今のひどくない?」
誰にともなくつぶやいて、罠部屋を去る。


ゴールの部屋。確かこの機械に、この
「……記録素子入れればいいんだっけ」

なんだかなぁ、という顔。
「パンツまでなら児童ポルノじゃないもん?でいいのかね」
スライム部屋の顛末はちょっと格好良いものではないが、困ると言われる程の代物でもない。
「まぁいいか」
ガチャン、と記録素子を提出し、機械のレバーを回した。
[1d7→4=4]
松渓 つばめ > 「今日の運勢は、大吉っ……と?」
星がよっつまたたくボール。どことなく懐かしくて地面に叩きつけてみたくなる。
「やめとこう。壊したらコトだし綺麗だし」
それをすてるなんてとんでもない!

「えーっと。一応これで……完了なのかな。古代文字とかはペーパーでやるってことでしょーね」
見渡すと、『出口!お疲れ様!』。

松渓 つばめ > 「OKそうね。岩はやばかったな、あと水の部屋。
でも命の危機感じたらもっとバッチリ動けないとダメよねー」

今度はちょっと、闘技場でも見てみるか、と思いつつ外へ出る。
「わ、空真っ暗じゃん。雨でも降る?」
本当はそれほどでも無い、好天の星空だが、学園の明かりに照らされ空からの光は地上まで届かない。

「どうするかなー、今日はパフェ食べて電車禁止にしたしー……」
軽く悩みながら正門へ向かった。

きっとそこには緑の肌の可愛い子がまだいるんだろうな、と幸せを感じながら。

ご案内:「ダンジョン探索試験最後の聖戦」から松渓 つばめさんが去りました。<補足:夏服の運動着に首下までのポニーテール。腰にはパンパンのポーチを装備>