2015/07/05 - 18:50~01:00 のログ
ご案内:「元素魔術実技試験」に谷蜂 檻葉さんが現れました。<補足:眼鏡を掛けた口元の黒子が特徴的な少女(18) 私服。>
谷蜂 檻葉 > 谷蜂檻葉は典型的な非魔術師である。
――――そして、谷蜂檻葉は典型的な後天的魔術師である。
妖精魔術を覚え、扱ってから2ヶ月が過ぎた。
彼ら(彼女ら)の力を借りての魔術行使はだいぶ慣れてきたが……?
図書委員会顧問でもあるコゼットの授業から魔術入門として足を踏み入れたが、檻葉の実技成績は実に、”魔術師離れ”したものだった。
「まずは魔力測定か……少しは増えてればいいんだけど」
憂鬱そうな表情で端末を弄る檻葉。
『元素魔術実技試験』の項が浮かび上がり、魔力の集中を促されるままに行うが―――
谷蜂 檻葉 > 完了の音が鳴り、見ると端末に文字が浮かび上がっている……。
ピピッ 【-3/+2/-3】
順に、魔力強度、正確さ、魔力許容量 である。
最大が3で最低が-3。 ……つまり、そういうことだ。
がっくりと肩を落とす檻葉。
しかしこれだけが試験ではないのでため息を地面に吐き捨てると直ぐに真剣な表情で遠方に現れた水晶体を見据える。
谷蜂 檻葉 > ■■第二:単体射撃試験■■
魔力測定が完了すると、遠方に水晶で出来た的が形成される。
その的に対して【元素魔術:魔球】を一つずつ放つ。
これを三回行い、その合計点数が持ち点となる。
その際専用端末よりも前に出ないようにする事。
端末に表示された文を軽く眺めると、
彼女の触媒――魔本を手にイメージを固めていく。
風
思い描くのは無色の弾丸。 マジカルパワー
妖精達の力を借りずに、自らの想像力だけで狙いを定める―――!
ブリーズ バレット シュート!
『風よ・収束して―――放て!』
本筋とは少し道を離した"自己流"の元素魔術、その精度は [1d6→4=4]
谷蜂 檻葉 > パァン!
と、空砲のような音の後。
緑色の淡い光が水晶に浮き上がる。
色の濃さ――魔力の強さこそないものの全体的に光り輝いている。
それは、彼女の魔術が芯を捉えた事を意味していた。
「よっし、いい感じ。 さて、次が―――」
着弾した水晶がふわりとどこぞへ飛び去ると、端末には新しい表示が浮かび上がる。
■■第三:連続射撃試験■■
的の水晶体が三つ同時に形成されます。
三つの水晶体(的)に対して【元素魔術:魔球】を連続で放ちましょう。
これを二回行い、合計点の高い方が持ち点となる。
一回だけでも構わないが、それに対して加点減点は発生しない。
その際専用端末よりも前に出ないようにする事。
谷蜂 檻葉 > 「連射かぁ……」
困ったような表情をする背後で、無音のまま滑るように現れた水晶が次々に配置されていく。
端末を睨むようにするのもつかの間、改めて的に向かい合う。
「最高記録が2つなのにまーた難しい事言ってくれちゃって、もう……」
優しそうな、しかしそれ以上に真面目そうな教師の顔を思い出し
あまり失望されたくないという思いのままに集中を始める。
ブリーズ バレット セット シュート
『風よ・収束・待機して―――放て!!』
……何より先ず、「【正規の詠唱】を使うところから始めなさい!」
と言われるだろう事には檻葉は目を隠しているのだが。 [3d6→2+3+5=10]
谷蜂 檻葉 > パパァン! パァン!
1射目と2射目は同じ水晶に挟撃をかけ、3発目は芯を捉える。
(……んぐ、やっぱり全然射線が通らない……)
ブリーズ バレット セット シュート
『風よ・収束・待機して―――放て!!』
続けざまに2セット目。
イメージは”リロード” 先ほどと全く同じように弾のイメージを捕らえ、射出した。 [3d6→2+4+5=11]
谷蜂 檻葉 > パァン!! パァン!!
1射目が1つを掠め、残りの2射は正確に打ち込まれる――その色はやはりあまり濃くはないのだが。
「……まぁ、同じ的に当たってない分こっちのがいいかな。」
軽く額に滲んだ汗を拭って端末を操作して2射目を登録する。
これで試験は終わり。 後はコゼットの判断を待つばかりである。
正規詠唱を介していないのは端末に録音されている為、補講間違いなしというのはまだ誰も知らないお話―――
谷蜂 檻葉 > 【「ファミレスにでも寄ろうかな」そう一言呟いて試験場を後にする―――】
ご案内:「元素魔術実技試験」から谷蜂 檻葉さんが去りました。<補足:眼鏡を掛けた口元の黒子が特徴的な少女(18) 私服。>
ご案内:「考古学試験」にアリストロメリアさんが現れました。<補足:乱入不可>
アリストロメリア > 「此方が考古学試験会場ですわね」
およそ冒険者に似つかわしくない、宝石の贅沢にあしらわれたドレスを纏った女生徒が
試験会場の遺跡の入り口前へと現れた
普段と違う所と言えば、普段履いているヒールでは無く
ドレスには相応しくない運動靴と、魔術用の道具や念の為講義を受けたノートや参考書
どのくらいかかるか分からない為のお昼やおやつ、その他救急グッズ等を詰めつつも
最小限に抑えた荷物である
試験用、それも『どきどき☆ワクワクダンジョン初級編・攻略踏破』と記されている為
そんなに危険な物を試験で……それもまだ未成年の多い学校のテストとして出されるとは到底思えないのだけれど
念には念を入れて、どのくらいの時間がかかるか分からない為の念の為の食事やおやつであった
実際にこの学園は、学生とはいえ強い人は想像を絶する強さや異脳を持つ生徒
更に言えば、学生とはいえこの都市学園は社会人としての面等もある為に
何処までが学生か?と言われれば、只の学生とは言えない面もある
――……故に、恐らく命の危険は無いとしても
最悪、もしかしたら中はとてつもなく広いし1日がかりかもしれない
等と思いながら、遺跡内へと足を踏み入れる
入口で、テスト受講者の自分の名前と、名簿番号150を記入して
記録媒体を確認すれば、真っ直ぐにある道を進み始めた
鬼が出るか、蛇が出るか――……と思いながら [1d10→1=1]
アリストロメリア > 1.
一見何の変哲もない部屋だが実はいたるところにトラップが仕掛けられている!
入ったら最後、壁が迫り、落とし穴が開き、天井が下がってきたり、たらいが頭に落ちてきたり、目がシパシパするガスが撒き散らされたりするぞ!
数々のトラップを機転を利かせてくぐり抜けよう!
アリストロメリア > 「…………」
手にしているワンドの先に、微かに火を灯して明るくし、視界を確保しながら
ゆっくりと部屋の中へと慎重に足を踏み入れてくる
……何が起こるか分からないのだから
明るく照らされた部屋の中を、ぐるりと見渡せば
そこは何の変哲もない、只の部屋だ
拍子抜けするくらいに何も無く、一見すれば通路が部屋の形になっているだけの様にも見える
(始めの部屋ですし、こんなものなのかもしれませんわ)
そう、思いながら進んで行けば――……
ガツ――――――ン!
「痛っ!!」
上から降ってきたタライにヒットして、脳内がぐわんぐわんと揺さぶられるように痛い
地味だが、効果は抜群だ!
「痛たたたた……な、何ですの……?」
その場でへにゃりと座り込みながら、頭の上に落ちて来た物体の正体へと
ゆっくりと火を照らせば……落ちて来たのはタライであった
「びっくりしましたわ、タライでしたのね……」
ホッとしつつ、未だに揺さぶられる脳と痛む頭を撫でる
「けど、これがブロックとかもろくなった天井の一部でしたら
命の危険もありますわよね……」
ぞっとしながら、気を取り直そうとするが
まだ揺さぶられる脳では、思考が上手く働かない
若干の気持ち悪さを抱えたまま、その場で収まるまで座って体調の回復をしようと試みる
アリストロメリア > ……が、しかし
「?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
と、徐々に迫りくる音に疑問を抱きつつ、周囲を見渡すが特に居変は無い
不思議に思いつつも、気が付けば部屋が徐々に暗くなるではないか
「……まさか……!!」
そう思いながら上を見れば天井が落ちてくる!
「うっ!」
先ずは、タライで油断させておいて、其れから天井が迫るトラップ!
この連鎖は堪らない
「急いでこの部屋から出ませんとっ……!」
ここから部屋の出口まで、約30m
天井の落ちる速度含めて、全力で走りきれば突破できなくはない
急いで体勢を立て直せば、全力で入口まで走っていく!
アリストロメリア > その、走っていく瞬間であった
ヒュン!と此方に何かが向かう気配がしたのは
咄嗟に手持ちの杖を横薙ぎに払えば「パキィン!」と音がする
どうやら、壁から此方に向かって矢が放たれたようだ
「……トラップ部屋ですわね、一刻も早く出た方が良さそうですわ」
今更ながらに気付きつつ、入口方面へと走っていく
先程からの数々のトラップといい、まだまだ仕掛けはありそうだ
それに、トラップも脅威であるが、現在専ら天井が落ちている最中でもある
天井と頭上が近づきながらも、次の入口へと滑りこみ
第一の関門を突破した
「……ふう、びっくりしましたわ」
能がふらつく状態で走った為に、若干疲れたようだ
部屋を出た所で、天井が落ちきって防がれてしまった第一の部屋を見ながら
その場で若干座り込んで、体力を回復させる
……さて、この部屋は何が待ち構えられているのだろうか?
そう思いながら、杖に灯した火で部屋を照らす [1d10→9=9]
アリストロメリア > 9.
おやラッキー!碑文がぽつんと置かれた部屋に出た。どうやら碑文の古代文字をきちんと解読すれば壁一面のスイッチの中から正しいスイッチを選び次の部屋をスキップできるだろう。
この古代文字は授業で扱ったものしかでてないぞ。頑張り給え!(ダイスを振る回数を-1して下さい。)
アリストロメリア > ……どうやら、この部屋に危険な雰囲気はなさそうだ
其れを察すれば、安堵のため息を漏らしつつ、暫しの間身体を休めながら改めて部屋をゆっくりと見渡した
そこに広がるのは、壁一面天井までに描かれた、美しい星空の偽造品
古代の人々の星に秘めた物語と芸術を記したもの――……デンデラの黄道帯
これは、我々の知る今の星座と違い
星座の起源を探る研究によく出るもので、メソポタミアから伝わった星座と、エジプトの星座が入り交じった図であり
「……成程、考古学には相応しいですわ」
と言いながら、美しい部屋に惚れ惚れしながら魅入る
模造品とは言え、実によくできているしなかなかお目に書かれるものではない
頭の痛みも、好奇心と興味の熱で引いていけば
嬉しそうに壁一面、部屋全体をゆっくりと見渡していく――……
アリストロメリア > 星というのは、人々を照らし運命を導くものとして、人から決して切り離せない物である
そして、星の運命、星の巡りの季節、それらによって変化や影響をもたらされたことに気付き
生まれたのが占星術である
占星術は、古代バビロニアにて発展したと言われているが
その以前から、存在していたものでもある
ギルガメッシュ叙事詩は、バビロニアにも古いシュメール王国の伝説だと言われるが
そこで既に占星術に対する描写が残されており
更に言えば、古代エジブトではナイルの川の氾濫が実に重要であった
その時に、太陽とシリウスが重なる時期にナイル川が反映した事から
シリウスは『ナイルの星』『イシスの星』と呼ばれ、神格化し
恒星シリウスはイシス女神と関連の深い星となり、崇められた
其れを始めとし、太陽とともにシリウスが地平線を昇るという天文現象が起る日時を導き出し、
そこから夏至を割り出して、一年の長さを決めていました。
このような天文観測の技術と観測記録は長年にわたってエジプトに蓄積されたのである
更にそこから、マケドニアのアレキサンダー大王によるエジプト征服により
エジプト人とカルディア人の高度な天体観測技術は、大都市アレキサンドリアを中心に発展していき
『ホロスコープ占星術』と呼ばれるようになり、国家を占うのが命題であった
それから、最後にギリシャ哲学と融合し、今の占星術は完成したのである
そこから、キリスト教の弾圧により、占星術は一度失われ
ダンテの神曲では、占星術は地獄に落とされているが
ルネッサンス時代にその束縛は解かれ、発展し『カルデア人の科学』と呼ばれていたのである
丁度その頃ニュートンの万有引力の説が出れば、天文学に物理学や力学が導入され
占星術は大きな転換期を迎え、天文学と占星術が分離したのである――……
アリストロメリア > 「……さてと、改めて碑文の例題は……?」
少しばかり占星術への想いを馳せながら、デンデラの天文図を見れば
碑文にある問題へと目を通す
「…………」
古代文字、ヒエログリフで描かれていて読みづらいが
授業でやった解読法である
しっかりと授業に出ていた彼女は、ノートに書き記していたし
興味深いので何度も何度も読んで、しっかりと頭に叩き込んでいた所だった
その上、西洋魔術という物はエジプトと関連が深い為、とても重要である
とはいえ、しっかりと勉強する興味を持ったのも、先生自体のキャラクターや教え方が
面白くて一層興味をそそった、というのもある
少しお茶目なキャラクターが面白く、分かりやすく頭に入りやすい
考古学は選択授業であったが『面白いからお勧め』と、オーロラ先輩に聞いて受講を決意したのであるが
受けていて正解だった、と思う
話を戻して――……その質問は?
ヒエログリフを解読すれば、こう記されていた
『この神殿の主、或いはナイルに氾濫をもたらす神を崇め称えよ』
つまり、正解は……
「デンデラ遺跡はハトホル神殿にあり、その主はハトホル神ですわ
そして、ナイルの氾濫の神はパピ神――……
パピ神は、水瓶座として記されましたわ」
と、言う訳で天井にあるレリーフの、ハピ神を押す
ボタンになっている様で、杖で押せば、カチッと音がして、扉が開く
「~~~♪」
美しい壁画と考古学らしい楽しい催しに、楽しみつつ次の部屋へと向かう [1d10→4=4]
アリストロメリア > 4.
異邦人のきのこによく似たマッシュ族が一人ぽつんと困っている。彼の言語は独特かつ複雑だが、解読方法は授業でやったぞ。
(内容を思い出して正しく読み取れるなら彼はここを訪れたものから一つアイテムを受け取る役目があることが判るだろう。アイテムを上げるならすぐに出口へ案内してくれる。だがアイテムを渡さなかったり、話が通じず険悪になると怒って数時間眠ってしまう胞子を吹き出してしまうぞ!気をつけよう!)
アリストロメリア > 次の部屋へと向かえば、遠くの影で
「随分大きなきのこがありますわねぇ……」と思ったが、よくよく近づいてみれば
授業で言語を習った、マッシュ族ではないか
恐らく、彼と会話するのだろうと察した彼女はにこやかに、愛想良く
彼の前にしゃがみこみ、ノートを取り出せば
マッシュ族の言語で
「こんにちは」
と、挨拶するのであった
アリストロメリア > 「~~~~~~~~~~~~」
挨拶に対して、マッシュ族が独特かつ不思議な言語を喋る
ノートに彼の言葉を聞きながら、聞き逃した所はもう一度尋ねて聞いて……
を、繰り返しつつ……
それから、間違いの無い様に解いて行く
「……どうやら、アイテムをあげる役目が私にあるらしいのですけれど……?
うーん……何を渡せばいいのでしょう……?」
悩む。
流石に「アイテムをくれ」だけでは何を渡せばいいのか分からない
アリストロメリア > (正解だと、いいのですけれど……)
と、思いながら鞄の中に入れていた魔術武器としてのパンとワインを取り出す
パンはキリストの体、ワインはキリストの血であると同時に
パンは地元素の象徴であり武器、ワインは水元素の象徴であり武器である
おずおずと差し出せば、彼はそれを手にとり美味しそうに食べ始める
パンを食べ、ワインを口に運べばほろ酔い気分で気持ちいいのか、頬に赤みが差していく
「是非、全部召し上がって下さいませ」
正解かしら?と、ほっとしつつ、パンとワインを進める
――……が
瓶ごとあったワインを殆ど呑み尽した所で、マッシュ族は酔い潰れて
パターンと寝っ転がって、寝始めてしまった!
「……あらららら……」
その様子を見て、どうしようかと思ったが
まぁ、前に進むしかなさそうだ
とりあえず、そのまま寝たら風邪を引くと思い、鞄の中をあさって
何か掛け布団代りになるものを探したが、ハンカチしかない
「風邪をひかないようにして下さいませ」
と、声をかけて次の部屋へと、静かに向かうことにした [1d10→7=7]
アリストロメリア > 7.
なんと幻術トラップのかかった部屋だった!君の好きな人や好きなものが誘惑を仕掛けてここへ足止めしようとする。
心頭滅却し、雑念を追い払うなり魔術を解除するなり頑張ってみよう!
アリストロメリア > 次の部屋へと足を踏み入れれば――……
そこには、眼も眩む程の美しい、暁の如き美青年の姿があった
美青年「ククク……貴様か、――家の血を引く娘のアリストロメリアは」
「……どなたでしょう?」
初対面の美青年が、何故私の名を……?
その上、家名まで何故知っているのか?
疑問を抱いて不思議そうにしている
いや、こんな美青年だったら、流石に一度見たら忘れないし
何故家名まで知っているのか……?
アリストロメリア > (怪しい……!!怪しすぎますわっ……!)
と、心は疑問を隠せないのだが――……何故か
その美青年から瞳が離せない
美しい、だけでは決してない
何処か、そこはかとない魔力を秘めたような魅力に惹きつけられる
美青年「……お前を見ていると、嘗ての弟子を思い出すな」
フッと、その美青年は微笑んで、懐かしさの籠る、何処か優しい瞳で此方を見つめる
「……その、弟子とは一体……?」
不思議そうに、少しだけ首を傾げる
一体彼は、何の話をし始めているのだろうか……?
アリストロメリア > そんな時だった
スッと、後ろから違う人影が現れ自身の身を引き寄せたのは
???「お嬢さん、あちらの男よりも『魔女』であるのであれば――……
私の傍に居たいとは思わないかね?」
アリス「きゃっ!」
突如の人影に身を寄せられれば、小さく悲鳴が漏れる
その様子と背後の人影を鬱陶しそうに、目の前の美少年は言うのであった
美少年「……貴様か、何しに来た」
???「久しぶりではないか、ナヴァル・ピリィよ……まぁ、そう私を見て顔を歪めるな
確かに私はいい男ではあるのだが――……」
フフ、と笑う後ろの美しいテノールの声と、その言葉に「ん?」とする
アリス「…………ナ、ナヴァル・ピリィって……まさか――……!!」
その瞬間、ぞっとしって後ろの人影を思いっきり振り払えば、脱兎の如く逃げ出して部屋から出て行った!!
はぁはぁと、あがる息を押さえながら
「あっ……!危なかったですわ、あのまま居たら私死んでいたかもしれませんわね……!」
アリストロメリア > ナヴァル・ピリィとは何か――……?
Nahualpilli……ナワルピリ、それはナワトル語で『高貴な魔術師』を示す言葉である
そして、それはとある神の、数多くある呼び名のうちの一つであり
その神を示すのは、アステカ神話の主要な神の1柱であるテスカトリポカである
テスカトリポカは、ケツァルコアトルのライバルとする神であり
彼の神性から、邪神扱いを受けている神であり
神々の中でも大きな力を持つとされ、キリスト教にて悪魔に貶められた神の1柱でもある
――……まぁ、キリスト教は多神教を片っ端から貶めていったのだが
彼はどんな神かと言えば、闇の神で残虐かつ戦好き
「煙を吐く鏡」を意味する名を持ち、それは儀式で使用された黒曜石の鏡に由来する
更に、彼は片足が無く、切断された断面に黒曜石を付けた姿を持ち
大地の怪物によって食いちぎられた片足に装着した鏡で、世界中にこれから起こる出来事とその結末を予知する神でもあった
そんな彼は、魔術にも長けていて、魔術師にとっては恩恵を受けたい神の一人でもある
……使う魔術にもよるかもしれないが
戦士、呪術師、泥棒、奴隷の守護神であり、トリックスターでもある
今でこそ悪事や立ち位置、性格から悪神のイメージを持たれ邪神と化したが
当時の神としては歴とした最高神で広く信仰を集めていたのである
尚、奥さんが沢山居る上、生贄の心臓が大好きです
アリストロメリア > と、言う訳で要約すれば彼女は騙されたら生贄の如く心臓を喰われたかもしれないし
相手が相手であるし、何が起こるのか分からないのであった
「……後ろに出て来た人の言葉で気付いたのですけれど……」
そこまで言えば、とんでもないことに気付いた
彼と対等に話をして、その上『魔女』であるなら云々という事は――……
もう一方も、邪神或いは何かしらの神である
……怖い。ので考えるのを止めた
幻惑の効果として
魔女或いは魔術師として神に好意をよせられるのは嬉しい
恐らくは、きっとその効果が作用したのではあるかもしれないけれど――……
一歩間違えれば、存在としてもとても恐ろしいのだ
「……嘗ての弟子に似ているって言葉が気になりますわね……?」
もしかしたら、自分の血族で誰か昔 彼と関連を持った魔女でもいるのだろうか?
そう思いながらも、次の部屋へと足を向ける [1d10→4=4]
アリストロメリア > (*振り直し) [1d10→7=7]
アリストロメリア > (*また同じため振り直し) [1d10→2=2]
アリストロメリア > 2.
長い直線上の坂道がずっと続いている……。足を踏み入れしばらくすると後ろから巨大な球状の岩が転がってきた!(ただしスポンジ製、それでも巻き込まれると苦しい!)
岩を迎え撃っても良いし、俊足で逃げ切るのも良いだろう。
アリストロメリア > 気を改めて、前へと進む……
「危ない危ない……今の幻惑でしたから幸いでしたけど
実際、ああいう風に神と対面する事が現実にある時は気を付けないと……ですもの」
魔術師と神や悪魔等は、切り離せない関係もあるが
相手は神である。決して、その扱いを間違えてはいけない
等と自戒を含めて反省しながら歩いていると
「……それにしても、随分次の道は真っ直ぐです事」
暫く歩いて行けば、徐々に大きくなっていく岩の転がる音に
「まさか……!」と思いながら振り返れば――……
「やっぱり――!!」
巨大な大岩が勢いよく転がってくる!
「ま、まずいですわっ……!このままでは死んでしまいましてよ!」
急いで魔術の呪文詠唱を早口で唱えながら
聖水を取り出して周囲に巻いて、水で円を描きながら聖域を作りあげれば
握る杖に魔力を込めて、呼吸法を行いながら
全身に纏う魔力を冷気へと変容させて――……
「グレイシア!!」
凍てつく氷の魔力を、巨大な岩に向かって解き放つ!
そして、岩と壁を諸とも氷河の様な氷で覆い、進行を止めたのだった
「……はぁ、びっくりしましたわ」
安堵しながら、次の部屋へと向かうのだった [1d10→9=9]
アリストロメリア > (*振り直し) [1d10→8=8]
アリストロメリア > 8.
ああ、なんということでしょう!この部屋には三つ首の番犬が鎖に繋がれている!幸い彼は寝ているようだ。そっと忍び足で抜けてしまうのが良いだろう。ただし寝起きが悪いので起こしてしまうと大変だぞ。
(※この番犬は特殊な訓練を積んでいるので生徒を殺したりは絶対にしません。ちょっと気絶させたりするぐらいだよ!
あと絶対にわんちゃんは気絶させるぐらいに手加減してあげてね!)
アリストロメリア > 次の部屋へと足を踏み入れれば――……
そこは、なんとケルベロスのいる部屋だった
「ケルベロス!……まさか、こんな所に?」
地獄の番犬の名を持つそれは、ギリシャ神話に出てくる超有名な怪物である
起こさないように……と、進むが、ハデスの冥犬であり、名犬である彼は有能だ
すぐにアリストロメリアの気配を察すれば、眼を覚まして此方を威嚇するように
徐々に体勢を起こし始めた――――……!
「…………!」
ごくり、と唾を飲み込みながら、起こしてしまっては仕方が無い
「オルフェウスの様に……とはいかないかもしれませんけれど……!!」
アリストロメリア > ケルベロスと言えば、こういう有名な逸話がある
オルフェウスの妻エウデュリケーが毒蛇に噛まれて死んだ時、妻を取り戻すため冥界へと行き
彼の弾く切なげな竪琴の音色に魅せられて、カローンもケルベロスも大人しくなり、冥界の人々も涙を流して聞き言って
誰も邪魔をしなかった為に難なくハデスの所へと辿りついた
彼の竪琴の技は音楽や医術の神アポロンにより伝授されたとも言われ
彼の竪琴は動物たちばかりでは無く、自然までもを魅了したと言う
その美しい巧みな音色は冥界の王ハデスの心まで魅了し
冥界の掟を曲げてまで『決して入口の所まで、彼女を振り返ってみてはならない』という条件を出して
連れて行くことを許したが――……
最後の最後、冥界の入り口付近でどうしても一目妻を見る為振り返り、其れが永遠の別れとなってしまった
アリストロメリア > 他にも、音楽を聞くと全ての頭が眠る話もある事から
きっと、この犬は音楽が好きなのだろう
……今は、竪琴もなければ楽器も無いが――……
すう、と息を吸い込めば、そのままそこで歌い出した
歌うは、中高ドイツ語叙情詩の詩人・ミンネゼンガーの
ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ
ミンネゼンガーというのは、
12世紀から14世紀のドイツ語圏における抒情詩と恋愛歌曲のミンネザング(Minnesang)の作り手や演じ手のこと
このヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデというのは、実は詳しく分かっていない
中高ドイツ語(中世の高地ドイツ語という意味)といわれるドイツ語の古文で書かれている事と
比較的高貴な生まれだったらしいものの上流貴族ではなかったといわれる
歌うは、彼の詩の初期のもの
愛への賛美に満ち、最も美しいと言われる
『菩提樹の下で(Under der linde)』
アリストロメリア > 『Unter der Linde
an der Heide
wo unser beider Bett war
da könnt ihr schön
gebrochen finden
Blumen und Gras
Vor dem Walde in einem Tal
tandaradei
sang die Nachtigall lieblich~♪』
懸命に、愛の歌を歌う
その歌は、ケルベロスに届くのか……?
(*尚、1d6 2以下で失敗である) [1d6→4=4]
アリストロメリア > 彼女の歌声に、どうやらケルベロスは聞き惚れて大人しくなったようだ
ほっとしながら、彼らの好物である甘い物――……
本来は蜜と小麦で練ったものだろうが、手持ちのお菓子はスコーンだ
蜜は無いが、小麦の菓子としてはとても美味しい
「良い子ですわね……一人一個ずつあげましてよ」
と、言いながら鞄の中からスコーンを取り出して、一匹ずつ頭を撫でながら
その口へと一つづつ食べさせてあげる
美味しそうに食べる彼らが可愛らしくて、頭を撫でてやり
少しばかり戯れてから次の部屋へと向かうことにした
アリストロメリア > どうやら、最後の部屋へと辿りついたらしい
周囲を見渡すが、もう何もトラップもなさそうだ
「この部屋が最後ですわね……あ!あれが例の持って来いと言われたボールですわね?」 [1d7→5=5]
アリストロメリア > 奥の部屋には、5つの星の描かれている球があった
其れを手にすれば、微笑んで
「試験はお終いですわね……そして、とても楽しかったですわ
……ふう、それにしてもお腹すきましたわねぇ……」
全ての試験をパスし終わったと知れば、ホッとして
そして、愉しくも短い冒険を終えて少しばかりお腹が空いたのか
持ってきていたスコーンの残りと、クロックムッシュのホットサンドを食べて
旬であり最高級品のアッサムのセカンドフラッシュの紅茶を魔法瓶から出して
ゆっくりとささやかな食事を味わい――……彼女の冒険の幕は閉じられた
ご案内:「考古学試験」からアリストロメリアさんが去りました。<補足:乱入不可>