2022/02/15 のログ
ご案内:「商店街」にフィールさんが現れました。
ご案内:「商店街」に黛 薫さんが現れました。
フィール > 「バレンタイン一色ですねぇ」
本日は2月24日。バレンタイン当日。
薫と共に、いつものように買い物に出掛けている。

商店街に入ればバレンタインにあやかった装飾や商品を出している店が多くあった。

こういうイベント事は落第街には殆ど無く、余裕があるからこその催しだということを感じるフィール。

「チョコレートも、買わないとですねぇ」

黛 薫 >  
「そーな、表の街では時節の催し物っていっつも
 こんな感じ。楽しそーなのはイィコトだけぉ」

クリスマスのときもそうだったが、イベントに
託けたセールは賑やか。無縁な生活を送っていた
反動か、黛薫もイベントそのものは嫌いではない
……はずなのだけれど。

「チョコ、うん。そーだな……そーゆー日だもんな」

今日の彼女は普段より深くフードを被っている。
バレンタインと言えば乙女の聖戦、良く言えば
華やかな、悪く言えばうわついた雰囲気の街路。

異能が進化したお陰で他者の視覚に反応してしまう
黛薫にとって、今日の街はむず痒く感じるのだった。
悪意の視線ではないから、逆に反応に困る。

フィール > 「…ちょっと路地の方行きます?」
薫の様子に気がついて、提案する。
薫は異能によって視線が多い場所に居るとその感情や圧によって身体に影響を受けてしまう。

服や異能封印用の護符で軽減していると言っても限度がある。
薫が辛いならば人目を避けることも必要なのだ。

黛 薫 >  
「いぁ、そこまでしなくてもイィよ。
 嫌だったらちゃんと言ぅから」

黛薫の異能に起因する触覚は視線の主の感情を
色濃く反映する。だから感触の話に限った場合、
好意的な視線の割合が多い今日は寧ろ普段より
快いと言っても良い。

しかし、好意的な視線に慣れていなかったり、
時には警戒すら必要だった期間が長すぎた点。
それに人の恋路を覗き見しているような感覚が
加わって、ただただ落ち着かないだけ。

「こーゆー日、待ってる人と言おぅとしてる人が
 並んで歩ぃてたりすっから。そーゆー人たちの
 視界に入り込むのが……なんか、申し訳なぃ?
 みたぃな。そんだけ」

逃すように視線を向けたのはチョコレートの
特設コーナー。見ようとして見た訳ではなく、
どっちを向いてもそんなお店ばかりだったから
自然と視線が向いてしまっただけとも言う。

フィール > 「…それは、薫だからこそ言える事、ですよね。私達の感覚からすると………こう、カメラを撮ってる所に入り込んじゃう感覚、なんですかね?」
こういうイベントでは互いの愛情を確認したり、歩を進めたりするにはうってつけだ。
恋や愛情は感情を爆発させやすく、記憶に残りやすいというのはフィールは知っている。その記憶に写り込んでしまう事を、薫は申し訳なく感じているのだろうか、と考えた。

「そういえばチョコレートって人間しか食べないんですよね。他の動物が食べると毒なんですよね。確か玉ねぎとかアボカドもそうだったような」

薫がチョコレートの特設コーナーを見ているのを見て、話題を変える。
人間は対毒性に非常に長けた動物だ。犬や猫が食べれないものを平然と食べたり。たとえ人間にとって毒だとしてのなんとか食べようとする習性もある。
悪食に関してはスライムとどっこいどっこいだったりする。

黛 薫 >  
「んー……それも間違ぃってワケじゃねーけぉ。
 恋とか愛って感情の中でもデリケートなのよな。
 相手に知られるだけじゃなくて、当事者以外に
 知られんのがイヤだとか、恥ずかしぃとか……
 そーゆー人もいるんだよ、多分な。

 だから、筒抜けになっちまぅのってどーなの?
 って深読みしちまぅんだわ、あーしは」

想い人に向けた気持ちの複雑さはフィールとて
知っているはず。告白に踏み切った日、布団に
隠れて押し殺そうとしていたくらいだから。

「人間くらぃしか食べなぃモノ、結構あるよな。
 もう何百年か進化を重ねたらスライム並みに
 何でも食べるよーになったりして」

ホワイトチョコ、スイートチョコ、ミルクチョコ、
ビターチョコ、ハイカカオチョコ。製菓用チョコと
そのまま食べるチョコは分けて売られているらしい。

「製菓用チョコって普通のチョコと何が違うんだろ?」

ふと疑問を抱き、見比べてみるが違いが分からない。

フィール > 「あー………。確かに薫の異能は読心の要素もありましたね。まぁ、でもそれは……学問でいうと心理学?というのでわかってしまうというのもあるので。重要なのはそれを濫りに口外しないことなんじゃないですかね?」

心理学を学び、人の機微から感情を読み取る人間はその知識によってその人の感情がわかってしまう。それは、薫と同じようなものであり…それは、身につけてしまった時点で避け得ないものだ。
盗撮や盗聴しているようで気分が悪い、というのは分かる。しかし薫の異能は不可抗力であり、それを良しとはしていない。それを利用することも考えない…と思う。
なら、それを口外しなければいいだけの話なのだ。知らなければ無関係でいられるのだ。

「スライムでも人間の食べ物で食べれないものあるんですよ?アボカドとか玉ねぎとか。消化性で言えばスライムに分がありますけど耐毒で言えば人間のほうが突出してるんですよね」

アボカドは殺菌作用がそのまま核に損傷を与え、食したスライムが溶けた事があった。玉ねぎは体内物質が溶解して死んだことも。

「製菓用は純粋なチョコレート…まぁ、香料とかカカオバター以外の油脂が殆ど入ってないんですよ。板チョコなんかは植物油脂とか香料とかがよく入ってるんです。
製菓用は後で調整したり出来るようになってるんです。普通のチョコはそのまま食べるように。と言っても製菓用は製菓用で美味しいんですけどね」

饒舌に語るフィール。
実は手作りしようとしていろいろ調べて、作ろうとして失敗しているのだ。

黛 薫 >  
「言わなきゃイィのは分かっちゃいるんだよ。
 そんでも知ってんのと知ってねーのでは……
 気の持ち方?が違ぅの。つっても、んなこた
 フツー気にする必要すらねーかんな……」

所謂恋バナを純粋な娯楽として楽しめたなら
この異能も役に立っていたのかもしれないが。
周りに気を遣いがちな黛薫には他人の恋路を
覗いて楽しむ根性がなかった、というだけ。

「マジか、そーゆーのってスライムもダメなんだ?
 ヒトの耐毒性って案外馬鹿に出来ねーんだな……。
 学習すれば適応出来んのもスライムの強みだけぉ、
 適応してなぃ単体で見ると結構儚ぃもんだな」

実際、スライムは未学習の単一個体であるなら
対処しやすい部類に入る。しかし粘体の身体を
活かした敵生体の無力化の学習、環境に適応した
細胞変異が加わると途端に難敵になる。

「なるほどな?製菓用は後から手ぇ加えやすく
 なってんのか。つーコトは製菓用チョコ使ぅ
 前提のレシピで食べる用のチョコ使っちまぅと
 余計な物が入ってバランス崩れたりすんのか。

 てか、フィールそーゆーの詳しかったんだな。
 落第街の外でちゃんとしたモノ食べるよーに
 なってから、興味持ってたりする?」

フィール > 「そもそもスライムの悪食はその消化性にありますからね。毒に対しての耐性は人間と比べると少ないんです」

スライムは基本的に『溶かす』ことで咀嚼をするので、毒さえなければ鉄だろうがなんだろうが喰える。しかし毒は取り込んだ時点でアウトなのだ。
フィールは人の遺伝子…正確にはエルフの遺伝子を受け継いでいるのである程度の毒耐性は持ち合わせている。器官も人間に寄せているので、万が一の場合でも吐き出したり排泄したり出来る。

しかしスライムは取り込んで体内物質と混ざってしまうと、簡単に排泄できないのだ。
これは単細胞生物の弱点でもある。薬剤耐性を持った個体でなければ、抗生物質でさえスライムにとっては毒となり得てしまうのだ。

スライムは、『細胞』を標的とした攻撃に非常に弱い。

「あ、あぁ、いや、それは………」
目が泳ぐ。明らかに動揺している。

「………実は、バレンタインのチョコ。手作りしようとしたんですけど……失敗、しまして…………」

黛 薫 >  
「消化吸収が出来ても、いぁ、なまじ出来るから
 『取り込んだらダメなモノ』に弱ぃってコトか。
 そーなると落第街でスライムが生きてくのって
 思ったより命懸けなんだな?」

ゴミに残飯、時には生き物の死骸。食べるモノを
選ばずに済むなら食うに困らないと思っていたが、
無法地帯では薬物や毒物、瘴気に侵された廃棄物も
時々見かける。うっかり取り込んでしまったなんて
事故もきっとあったのだろう。

チョコレートの特設コーナーに向いていた黛薫の
視線は動揺に気付いたようにフィールへと戻って。
失敗談の告白に思わず吹き出してしまった。

「ふ……っ、くく、いぁゴメン、悪かった。
 んでも、そっかぁ。フィールも随分カワイィコト
 やってんな?ま、お互い様っちゃお互い様かもだ。
 あーしも作ってみよーかなとか考えてたもん」

実行に踏み切らなかった、踏み切れなかった理由は
言わずもがな。黛薫の今の身体の状態では、独力で
手作りチョコを完成させるのは無理がある。

フィール > 「まぁ、なんで普通はよく下水なんかで過ごしてるのが多いですね。水に含まれるものなら膜がある程度防いでくれますから」

スライムが余り表に出てこない理由もこれだ。
下水には人の捨てた栄養が多くあり…その多くが水に溶けている。勿論毒などもあるだろうが、膜でフィルターすればほぼその問題はクリアされる。万が一毒が入り込んだ場合は下水の水分でかさ増ししたその部位を『捨てる』事だって出来る。

「……一応、モノはあるんですけどね。その………形も歪になっちゃいましたし、何より………その………自分が……溶け出しちゃいまして………」

取り出したのは包装されたチョコレート。中身を開ければ名状し難い形状になったチョコレートが出てくるだろう。
それも、一部で都市伝説になりつつある髪の毛や血を入れるとかそういうレベルではなく自分の一部が入っているというチョコレートだ。

それも、人間じゃなくスライム。

黛 薫 >  
「ああ、下水に隠れてたのって単純に湿気が多くて
 過ごしやすぃだけじゃなくて、生存戦略としても
 理に適ってたんだな。先に水を取り込んでおけば
 毒物を摂取しても切り離せる体積が確保出来るし、
 それがダメでも薄めて助かる率は上げられる、と」

会話の傍ら、包装されたチョコレートを眺める。
形に関しては……初心者相応と言えばギリギリ
弁護が出来なくもない。

溶かして型に流し込むだけの簡単な整形でさえ
きちんと理解していないと失敗はあり得るのだ。
もたもたしすぎて半端に固まったチョコレートを
型に入れたら気泡が混じってしまったり。

その程度では済まない名状し難い形状から察するに、
レシピ本や動画、つまり『出来る人』の作品を見て
自分でも出来そうだと錯覚してしまった、といった
ところだろうか。

「あー……フィールだとそーゆーパターンの失敗が
 あり得んのか。スライムの身体って融通が利ぃて
 便利に見えっけぉ、不便もあんのな」

と、言いつつ。ひょいとチョコを口に放り込んだ。

咄嗟に止められないように、わざわざ身体操作に
多めのリソースを回して速度と精度を上げている。

フィール > 「まぁ殆ど知恵のない個体なんで『そうしたら生き残った』っていう淘汰も混じってるんですけどね。なんで…表に出てるスライムは殆どが危険な個体ですよ。表に出るリスクを加味してそれでも生き残ってる個体って言う訳ですから」

フィーナを襲った個体や自分みたいなものがそうだ。フィーナを襲った個体は魔術を吸収する習性と知性を持ち合わせていた。
スライムも単調な種族ではない。自分のような特異な個体だっているのだ。

「あっ」

自分の失敗を語りながら目を逸していたら食べられてしまった。
チョコレートが固まる過程で溶け出したフィールの成分も固まったようで、チョコの中でグミのような食感が現れるだろう。
ただしそのグミを噛み潰して味わうと、色んな食べ物を混ぜ合わせた味…………つまりは嘔吐物のような味が広がってしまうだろう。

黛 薫 >  
「……そっかあ」

やや渋い顔をしているのはチョコの味の所為……
でもあるけれど。『危険なスライム』については
思うところがあったから。

恐らくフィールに裏切られた群体は根絶されず
未だ落第街に居着いている。危険性を熟知して、
かつ恐らくは遅れを取らないであろうフィールや
フィーナと違い、自分が標的にされたら対処が
難しいだろうという想定。

だから、杞憂でも良いから対策を練っておくに
越したことはない。例えば『取り込ませる』用の
毒物を用意しておくとか。

「ひとまず分かったのはフィールが料理すんなら
 手袋しとぃた方がイィってコトと、あとは直接
 フィールを齧っても美味しくねーんだろなって
 コトくらぃかな」

落第街ではもっと不潔なモノを飲まされた経験も
あるので、吐き出すのを堪えるくらいは何てこと
無かったが。一般的な失敗作、つまり食べられる
材料だけで出来ている代物のレベルだろうという
想定が甘かったことは思い知らされた。

フィール > 「…そうですね。次から作る時は手袋しようと思います」

こちらもその時を思い出して苦虫を噛み潰したような顔に。
人の構成を模しているスライム。それは痛覚等の神経も無関係ではない。
溶け落ちる痛みはとても辛かったようだ。

「そもそもそれに合わせた料理じゃないですからね……待てよ……自分をちゃんと料理すれば美味しくなるのか…………?」

変なことを考え始めたフィール。食生活は人間と同等のモノ(ゲテモノ含む)なので食味はそこまで酷いことにならないという想像。人間の飽くなき探求によるゲテモノ調理。それらを組み合わせれば自分を食べてもらう…というのも可能なのでは………?

勿論そんなことはないのだが。

黛 薫 >  
「ま、誰にだって失敗はあるさ。痛ぃ目に遭った分
 次からはおんなじミスする前に慎重になれるはず、
 って思っとけばイィだろよ」

気が向いたら今度は一緒に作ってみるか?なんて
誘ってみたりもする。今回の失敗の所為で選択を
狭めないようにという迂遠な気遣い。

「スライムを食べる試みは……探せばありそー。
 んでも、それ用に養殖したヤツとかだろーな。
 無害な餌だけ食べさせてっとか」

少なくとも落第街でしばらく過ごしたスライム、
しかも人間との混血を美味しく食べるレシピは
ないだろう。あったら怖すぎる。

「折角だからちゃんと美味しぃヤツ買ってく?
 学園の期末テストの問題もらってきてっから
 糖分摂るのに都合良く頭は使ぇっと思ぅ」

フィール > 「あー、確かに養殖しないとどんな物質持ってるかわからな…………薫、気分悪くなってたりしません?」
自分で言っていて気付いた。自分は麻薬すら作り出す存在だった。多分入ってはいないとは思うけど心配なので聞いておく。

「へぇ、テストの問題ですか…面白そうですね。良いと思います。買いましょう」

フィールは生まれが落第街であり、勉学というものに馴染みがなかった。多くの人から迂遠されるテストという単語も、フィールにとっては新鮮だ。

「それと…一つ提案なんですけど。薫ってご飯とか作ってもらったほうが嬉しかったりします?私が作るってなると簡単なものしか作れないとは思うんですけど……その。私の失敗作躊躇なく食べてたので」

黛 薫 >  
「んー、今んトコへーき。料理するときって
 衛生面とか気にかけっし、フィールも多分
 悪ぃ成分とかは無意識で抑ぇ込めてんだろ」

言外に、フィールが体内で有害になり得る成分を
生成できることも織り込み済みで食べたと明かす。

「あ、お金出して買ぅ必要はねーから大丈夫。
 科目によるけぉ、期間が終わった後のテストは
 頼みさえすりゃちゃんともらえっからさ。
 魔術資料論の試験問題はもう貰えてんだわ

 あ、いぁ。買うのはチョコの話か」

試験の過去問を先輩からもらって本番に備える、
というのは学校ではよくある話。しかし過去問を
入手出来る学生とそうでない学生との間で対策の
しやすさに格差が生まれることにも繋がる。

従って公平を期すために過去問を公開している
科目は珍しくない。黛薫は復学支援対象のため
学習意欲有りとしてアクセスを許してもらえた。

「んー……あーしはどっちでも気にしなぃんだけぉ。
 フィールは出来合ぃじゃないご飯食べたくなる?
 って聞こーか考ぇてたコトはあった。

 折角フィールも社会に馴染みつつあるワケだし、
 なら美味しぃモノ食べさせてあげたいよなって
 常々思ってっかんな。

 んでも聞ぃたトコであーしが上手に料理なんか
 出来やしねーし。だから聞ぃてなかったのよな」

フィール > 「まぁ、確かに気は使ってましたが…万が一ということもありえなくはないので。心配して損することは少ないですし」


万が一入ってしまっていた場合は早期に対応したほうが良い。その点も含めて心配しすぎても損はない。

「魔術資料論…そんな分野があるんですねぇ。どんな問題なんでしょうね」

勉学をまともに齧ったことがなく、初めて聞いた分野だ。フィールの心は今好奇心でいっぱいだ。

「美味しいものはお金を掛ければ何時でも食べられますからね。私は出来合いどころか素材そのものでも大丈夫なんですけど…ほら、手作りって何か特別な感じがある気がしまして。これからちょくちょく料理してみましょうかね…。」

チョコを作る過程で『カカオから作るチョコ』なるものを見て、そんな変化も出来るのかと興味を持ったところだ。

流石に初心者がするには難しすぎるし何より材料が揃わないのでカカオから作ることは諦めたが。

黛 薫 >  
「アレなー、在学時代にやってた科目ん中だと
 苦手な部類に入ってた気ぃする。直接魔術に
 関わる知識だけじゃなくて、周辺の知識とか
 問われてくるから」

魔導書に関する知識があっても一般的な図書館、
ないし本棚に関する知識がないと解けない問いも
あったと記憶している。

「んでも、お金出して食べるモノと手作りとじゃ
 やっぱ違ってきたりすんのよな。お店の品って
 基本万人受けっつーか、不特定多数向け?に
 作られてっけぉ、手作りなら自分の好みとか
 食べて欲しぃ相手の好みに合わせられるんだし。

 あとは献立単位で考えられるのも強みなのかな。
 栄養バランスは出来合ぃを組み合わせるよりか
 イチから献立組んだ方が良くなりそーだよな」

もっとも、栄養バランスに関しては黛薫の方は
ともかくとして、フィールには影響があるやら。

黛薫が手料理に挑戦しなかったのは身体の理由
だけではなくて、それこそフィールの言う通り
お金を出した方が無難に美味しいモノを食べて
もらえると思ったからでもある。

会話の最中、チョコレートの売り場を物色。
未だバレンタインの雰囲気は濃く残っているが、
当日を過ぎたお陰で値下げされた品も多い。

黛薫が手に取ったのは分けやすそうなアソート。