居住区に鎮座する神社。この常世島が学園都市になる遥か以前、神代の時代の創建であると伝える。
大国主神(日本書紀では大己貴神)との国造りの最中に常世国に去った少彦名神が降り立った場所とされる。
祭神は「常世坐少名御神(とこよにいますすくなみかみ)」である。海に面して建てられた流造(ながれづくり)の社殿である。
本殿後方には巨大な岩が安置されている。この岩こそが御神体であると伝えられる。
境内には小さな鎮守の森があり、境内はそれなりに広く、学生たちの憩いの場にもなっている。
毎月15日は月次祭が斎行される。また、正月や例祭の日には屋台なども出て賑わう。神職や巫女も学園側が募集している。
鳥居、手水舎、拝殿、本殿などが基本的な施設となる。
参加者(0):ROM(1)
Time:17:28:04 更新
ご案内:「常世神社」から神樹椎苗さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から光奈さんが去りました。
■神樹椎苗 >
「ふふ、運動不足どころか、運動したら多分たおれますよ?」
元気いっぱいの少女に、くすくすと笑みをこぼす。
きっと連れまわされる体力がなくなっても、部屋まで遊びに来てくれるのだろう。
それを確信出来てしまえるのが、素直に嬉しかった。
「――ええ、勝手にいなくなったりはしません。
黙って消えたりは、しませんよ」
地獄までこられたら大変だ、と笑い。
けれどその言葉は――いつか『友人』が去って逝った微かな記憶を呼び起こすようで。
遺書はしっかりと用意しておこう、なんて――どうせ死なないのにと、苦笑してしまう。
「ええ、しいもお前とたっぷり遊ぶつもりです。
帰りはタクシーを呼べばいいだけですから、出店を制覇するつもりでいきますよ。
とりあえず、金魚すくいで勝負と行きましょうか」
そう、引かれる手をしっかりと握って。
例え疲れて眠ってしまっても、少女なら大丈夫だと、助けてくれると信頼を寄せて。
甘える事を覚え始めた椎苗は、精一杯、この時を楽しんだ事だろう――。
■光奈 > 「そっか……」
しっかり思いは伝えられたものの、研究室…自分より数段賢いはずの人たちが原因不明というなら
それはもう、自分にはわからないことが起こっているのだろうと
何とかしたい気持ちだけが募るが、無理に言っても仕方がない
けれど、友人から…前向きな言葉を貰えば、うん、と笑って
「そーだね!もしかしたら単純に運動不足だったりするだけ…かもしれないし!
それなら、元気な間は私が連れまわすよ!
お正月はまだまだ始まったばかりだから…無理しないくらいに、色々たのしも!」
外に出るのが辛いなら室内でもいいのだ
楽しみ方なんて、そこら中に転がっている
胸元に寄せられた手、それを包む暖かさを感じながら
「勝手にいなくなったりしちゃ、ヤだからね。地獄の底まで探しちゃうんだから」
ふふーん、と虚勢…に見えないようにまた大袈裟に
顎を上げて、わざと偉そうに宣言する
「よし!じゃあ今はしいちゃんと楽しむぞ~!
帰り道も、別にどこか寄らなくても…色々見てるだけでたのしーよね!」
なんて言いながら、軽く手を引いてにぎやかな方へと誘導しよう
体力も、長く眠ることも心配だけれど…今を楽しむために――
■神樹椎苗 >
「冗談にしておきましょうか――今は」
大変容が起きたらそれはそれで面白いかもしれないと思ってしまうのは、きっと椎苗の謙虚さが足りないからだろう、おそらく。
「料理よりは、お菓子作りの方が得意ですけどね。
む、堂々と面倒くさいと言われるとそれはそれで――ん」
手を引かれながら道を逸れて。
少し人の流れから離れたところで、まっすぐに素直な好意を向けられる。
それが嬉しく、素直に喜べるようになったのはいつからだろうか。
「気持ちはとても嬉しいですよ。
ただ、しいにもよくわかってねーんです。
わかってるのは、体力が落ちている事と、眠ってる時間が増えた事くらいですか。
研究室の人間も、色々仮説を立てては検証してますが、今のところ、原因不明なんですよ」
特別、隠していたわけじゃない。
直ちに存在に関わる一大事、というわけでもないのだから、と、わざわざ言わなかっただけなのだが。
やはりまだ、椎苗は自分の事となると、どうしても軽視しがちなのだろう。
「まあ、今すぐどうこうなる、というわけでもなさそうですし。
完全に寝たきり、となるにはまだ余裕はあるでしょうから。
でも、そうですね――」
だから心配するな、と言うのも無理な話だろう。
とは言え、あまり世話を掛け過ぎるのも申し訳なく感じてしまう――なんて考える所は、少々、謙虚さが芽生えてきたのかもしれないが。
「――原因がわかったら、お前にもちゃんと教えますよ。
それと、自力で出来ない事が増えてきたら、遠慮なく頼ります。
だから、元気なうちは、一緒にしっかり、楽しみましょう」
そう、自分の手を包む両手を胸元に引き寄せて、真っすぐな視線を、どこか儚さの滲む微笑みで見つめ返した。
■光奈 > 「じょ、じょーだん…だよね?たぶん…、あ、そうそう。
しいちゃん料理も美味しいあら、それは教えて貰いたいなー」
この友人、なにせ表情がわかりにくいので本気かからかわれているのかわからない
ただし顔は良いので、誘われたら大変容してしまう…可能性も、無きにしも非ずだ
「んー。大丈夫じゃない?めんどくさいことはわかってるしさ~
……あーもう、聞いちゃお。何か、あったの?近頃ってことは最近にさ」
介護が必要になるかも、というセリフにも特に驚くことは無い
そうなるかもしれない、というくらいにはこの友人を取り巻く環境は複雑だろう
だからそこは気にならないのだけど…、少し手を引いて、道を逸れてから聞いてみる
「私にできることなら、頑張るからさ
…何かあったら、言ってよ。実はちょっと寂しい!なんだかつらそーなのになーんにも言ってくれずにいつも通りだから!」
そんなストレートな言葉
どれだけ重くても、ちゃんと受け止められる、とアピールして
か弱い手を両手で包み込み、じい、と見つめる
■神樹椎苗 >
「実はしいも同性経験はねーですからね。
この際、二人で未知の探求も面白いかもしれません」
などと、慎ましいことこの上ない受け答え。
なんだか押せばいけそうだなあ、なんて思いつつ、流石に恋人のいる少女に大変容を起こさせるわけにもいかないと、最期の良心が働いたような、そうでもないような。
「ふむ、料理ですか。
まあほどほどの料亭程度のものは作れますし、教えてやるのもいいかもしれません。
とはいえ、自分で言うのもなんですが。
しいの面倒を見るのは、それはそれは、大変な事だと思いますよ」
自分が面倒くさい人格であることは、とてもよく理解しているのである。
「それに、近頃体力も落ちて来てますしね。
まあ、その年から、介護の練習をしておくのも、将来役に立つかもしれねーですが」
なんて言いつつ、さっさと大凶の御籤は結んでしまおう。
帰ったらタリスマンの一つでも作っておくべきだろうかなんて思いながら。
■光奈 > 「え、ええ…そんなのあるんだ…」
ひょこ、と覗いてみると確かに何をやってもだめだと書かれていた
動くなと言われているようなものだ
けれど、それもまたエンタメ。気にせず気にせずー、と声をかけたところで
「どれもできるんだけどなー!
って、夜伽!?しいちゃんに!?、そ、それはーちょっとー、まだ開けた事のない扉っていうかー
それこそ大変容くらいの扉っていうか…」
大袈裟に言いつつ、しいちゃんならいける、か…?とかちょっと思ってしまっている
「でも、しいちゃんに料理食べてもらうのもいいかも~
それになんだか最近しいちゃんも心配だしさ。様子を見るついでに色々やったげるよー」
自分はもう学校も卒業したようなものだし、暇なのだ
だから彼との時間と、友人との時間を大事にしようとしていて
確かに、料理修行にもなるし…とか前向きに考えている
■神樹椎苗 >
「ふむ――要約すると、なにをやってもダメ。
慎ましく謙虚に、注意を怠ると大怪我するぞ、と」
びっくりするほど、ダメ押しばかりだった。
こういうおみくじと言うものは、やはり一種のエンタメであって、大凶なんてものは滅多に入っているものではないのだが。
それにしては、内容が悲惨すぎるかもしれない。
「ええ、まあ、構いませんけどね。
ある意味、しいらしいとも言えますし」
死神を崇め、連れている人間の紛い物ときたら。
まあまあ、大凶くらい引いてもおかしくないだろうと納得できないでもなかった。
「んー、そうですねえ。
殴り合いは自分から喜んで行きそうなやつに任せればいいですし。
そうしたら、お前には生活の面倒でも見てもらいましょうか。
掃除洗濯炊事と、花嫁修業がてらに――ああ、夜伽もしてくれて構いませんよ」
慎ましく謙虚に、と言われた傍からこれである。
まあまあ、椎苗に慎ましさと謙虚さを求めるのは無理な話なのかもしれない。
■光奈 > 「そーそー。気を付けたりすればいいだけだしね
あはは、そうかも!下手に大吉とか出たら逆に色々空回りしちゃいそー」
快活に笑ってから次はしいちゃんの番、と結果を見守り…
「だ、大凶…。始めてみたかも…。
あ、でもほら、改善っていうか…こうしたらいいよーみたいなこと書かれてない?」
そう、おみくじとは別に吉凶だけではない
こうすれば幸福になる、不幸を回避できる…そういった道しるべも書いてあるし
近くにある木に括り付ければ、悪いものは悪いものであまり気にしなくていい…なんて聞いたこともある
「ふふ、でもしいちゃんが困ってたら私がぜーったい助けてあげるからね!
ま、まあ殴り合いとかは不向きだけどさ。意外に顔広いし、私」
どん、と胸を張って宣言。
どこか心配になるこの友人のことはしっかり見ておきたいのだ
■神樹椎苗 >
「――お前の気遣いが、嬉しく感じますよ」
椎苗の変調に気づきながらも、深くは訊かずに、それでも気遣いながら傍にいてくれる。
きっとこの少女は、いい妻になり、いい母になるだろうと思わされる。
「まあこういうモノは、お遊びのようなもんですから。
なにが出ても楽しんだもの勝ちですよ」
そう言いながら、少女がひいたのは小吉。
悪くはないが、特別よくもなく。
しかしそれは裏を返せば。
「いいじゃねーですか。
今年も大過なく、過不足なくすごせるって事ですよ。
運試しとしては、いい結果じゃねーですか」
うっかり大吉を引いたりするよりも、少女らしい結果だ。
さて、渡された筒を受け取ってみるが――。
「――ふむ、これはまた」
出て来た紙を広げて見れば。
なんとも自分らしい、大当たり。
広げた紙には、しっかりと太字で『大凶』と書かれていた。
■光奈 > 返ってくる弱い力を感じながら、ゆったり歩く
にへへ、と笑ってはいるものの、心のどこかで心配はしているのだ
「お、8割残ってるんだ~。じゃあいこいこ
あんまり深刻には受け止めないけどさ、やっぱりどきどきするよね~」
ただ、本人が8割残っているというなら信じよう
おみくじは…一種のエンターテインメントというか
書かれていることに何となく気を付けたくなる感じはある
近くにある、巫女さんがおみくじを売ってくれている場所に行けばお金を払って、いざ
「ん~~~~……………はっ!…………小吉。あはは、びみょ~!」
凶や大吉などではなく、運性も普通ということか
書かれているのも、〇〇をしたらいいよ、くらいの気楽なものだ
どうやら健康面は問題ないらしいが、家移りは注意、とのこと
「ほらほら、しいちゃんも引いてみて!」
と言えば、おみくじの筒を友人に渡して、引いてもらおう
■神樹椎苗 >
「きっと叶いますよ、お前の願いはとても純粋ですから」
そんな根拠のない言葉を返すけれど。
少女の願いはきっと届く、そんな気がした。
「ふむ、おみくじですか。
たまには運試しも悪くねーですね。
充電で言えば、80%くらいですし、まだ大丈夫ですよ」
そう言って、自然と少女の左手を、細く弱い右手で握った。
■光奈 > もう、しいちゃんは~とか照れ顔で言いつつ、先へ進む
光奈は特に宗教などを信じているわけではないけれど、なんとなく御神前に出ると気が引き締まる気がする…
そんなことを思いながら会釈をして、賽銭箱にお賽銭を投げ入れ
二拝二拍手一拝を正しく行い、願う。
覚えておくと良いよ、と両親から教えて貰った作法である
途中でしばらく目を閉じて願いを告げれば、列から外れたしいちゃんを迎えに行こう
「おまたせー!…これでしいちゃんもジェーくんも、みんなも安全になってくれるといいな」
呟いてから、再びしいちゃんの手を取る
友人が礼をしてくれたことなど気づくはずもないが、変わらない笑顔で
「あ、そうだ。おみくじ引くくらいはだいじょーぶ?
それか、疲れたなら…えっとー、あそこで休憩する?」
参拝道を少し外れたところに大きな穴が掘られており、穴の中央で大きな薪が燃やされている
穴の周囲にはいくつか椅子が置かれており、ゆったり火に当たりながら休めるようだ
あるいは、おみくじを引いて吉凶を占おうかと。
体力と相談するようにしいちゃんを見よう
■神樹椎苗 >
「――ふむ、新年ですし姫初めから始まったモノかと思っていましたが」
なんて、ますます困らせるような事をしれっと言うあたり、懲りていない。
どうも、こうして少女を照れさせて困らせるのを楽しんでいる節がある。
「――みんなの安全、ですか」
行ってくる、と拝殿に進む少女の背中を見て、目を細めた。
それは、とてもありふれて、ささやかで――けれどとても切実な願いだ。
そんな純粋で、とても心優しい少女の願いを聞けば、どうも背中がむずむずとするようで。
(神をしていた頃を思い出しますね)
全知の神だった椎苗は、多くの願いを聞き、未来の出来事を多く語り聞かせて来た。
神として祀られていた名残なのか、今でも、真摯な願いを近くで感じると、どことなく落ち着かないものがあるのだ。
拝殿で手を合わせる少女の数歩後ろ。
そこで、静かに、祀られる神へと頭を垂れる。
(どうか、この娘の願いを聞き届け給いますよう)
崇めるのでなく、かつて同じ存在であったモノとして、敬意をもって礼を。
そして、すぐに頭を上げれば、列から少し外れて、少女が参拝を終えるのを待つだろう。