2022/05/05 のログ
ご案内:「Wings Tickle」からメロウさんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「Free3」にメロウさんが現れました。
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ご案内:「Wings Tickle」にメロウさんが現れました。
ご案内:「Wings Tickle」に黛 薫さんが現れました。
■メロウ > 「んぃ。分かってみたいよ、うん
でも優先順位は下がっちゃう。薫様の出来る事なら
私は私の出来る事をしないとって、作為的な分類は進む
高性能ではあるけれど、万能よりは専門的な私
その興味を満たすには、無作為な学習か、与えられた指向性か」
逆さの瞳は、インナーカラーの明るい青を交えて
貴女のオッドアイから私を見る。確かに、凄く固そうな顔をしてる
「...私は、私のせいで薫様を困らせる事。実はそんなに、嫌っては無いのだけれども
それでも今回は、困ったなと認識しているみたいだね
あなたって、最近本当にそんな台詞を吐くのが得意になってきて
それを許す隙になってるんだね。って分かるんだから、むむむ」
■黛 薫 >
「困ったり悩んだり、そこまでは行かなくても
なーんかしっくり来なくてもやもやしたり。
その理由も分かってたり、分かんなかったり。
分かってんのに認めんのが次のもやもやの
原因になるって言い訳しちまってたり。
あーしはそゆ顔してるとき、そんな感じ」
手慰みに頬をつついていた指が髪を弄ぶ。
店に通い始めて間もない頃、時折映り込む加減で
鏡のように自分を省みさせた瞳。いつの間にか
映る自分よりメロウの姿を見るようになったのは
お互いが変わり始めたからなのだろうか。
「べっつに、そーゆー言葉が得意になったつもりは
ねーんですけぉー。ただちょっと、誤魔化したり
嘘つぃたり、考ぇる時間作るために煙に巻ぃたり、
そーゆー、元々の話し方? が上手く思ぃだせなく
なってんの。……油断してんのかなぁ、あーし」
ぐしゃりと自分の後髪を掻き、視線を天井へ逃す。
■メロウ > 「油断って言うか、どうなんだろうね
薫様が振り返ってる、それも変わったって言えるのかもだし」
生糸の髪がくすぐられ、目を細める
店員とお客様の関係とは最早言えない気の抜け具合
逃げられた目線を追う事も、閉ざされた瞳にはなしえない
「...つまり、どういう契約をするかは調査次第として
今日はお試しの繋がりを作る。そういう事、なのかな
多分、その位は読めてる...と、思いたいな」
■黛 薫 >
「そゆこと」
のそりと重い動作で机から顔を上げ、首を振って
目にかかった髪を払う。落第街に暮らしていた頃
傷みきっていた髪は、軽く払うだけで整うほどに
手入れされていた。代わりに染め色は薄れ始めて
明るい蒼の隙間に地毛の色が垣間見える。
「お試しだから多分動作は重くなるし、機能自体も
まだそんなにって感じ。ブラウザ接続と写真撮影、
メモと文章連絡、電子決済くらぃ、かなぁ。
不便なトコとか、こんな機能が欲しぃとか、
そーゆー要望もあったら応ぇる……かも?
あーしの技術が及べば、だけぉ」
■メロウ > 「それだけでも十分...なのかな?普段の注文が楽になるだけでも、随分と違うと思う」
自分基準で直感的に操作できるタブレット。今迄、お店の奥で埃をかぶっていた骨董品とは訳が違う
...彼方も、愛着はあるのだけれども。沈黙の方が長くなってきた辺り、そろそろ寿命なのだろう
彼の意志を継いでくれる事、私がそのテストに参加できる事
きっと、前向きにとらえても良い筈なのだ
「ここまでプランを組んでたなら。必要な物も、準備してるのかな?
私の方から必要な物があるなら、用意しなきゃいけないけれど」
そろそろ、真面目に相対するとしよう。起き上がって、ほんのり湯気の残るティーをまた口にする
■黛 薫 >
「あ、流石にメロウも注文は電子機器使ってんのな。
そんなら操作説明は最低限で済みそーだな」
『自分では代替出来ない機能を持つ機械』に
ちょっとした対抗意識らしきものを持つ彼女、
もしかしたら注文も直接出向いたりしていて
タブレットに馴染みがないかもという懸念も
実は持っていた。杞憂で済んで良かった。
「だいじょぶ。簡易的な契約魔術なら術式と魔力、
互いの同意があれば十分。必要十分の契約強度を
担保するための手順とかはあるけぉ」
椅子に座ったまま、机の上に置く形で手を差し出す。
「手順の方は概ねあーしが引き受けるから、
メロウ側にやっといて欲しぃのは手ぇ繋ぐのと
口開けとくことだけかな。途中で舌に触るから」
■メロウ > 「この時代に私自身が出来る事って、少ないからね
多分、大丈夫...だと思うな?」
完全な理解はないけれども
普段、乗物の中でみんなが触っているもの
そういう感じの操作。今回の魔術はそれなのだろう
...また、自信がなくなってきた。中身はそこそこお婆ちゃん
「任せるね。まずは、任せるね」
追いつけるか否かは、先ずはここが繋げるかどうか
考えをそこに置いてけぼりに、彼女は言葉に従い続ける
舌をいしーき、前に出す程度の口の開きと手を差し伸べ
■黛 薫 >
「ん、それじゃ始める。どーしても無理とかなら
途中で手ぇ離せば中断されっから」
手を繋ぐ。それが引き金となったように視界が
切り替わった。まるでこの世界に重なっている
もうひとつの世界が見え始めたかのよう。
厳密には『視覚』でないそれは『魔力』の感覚。
『繋がり』を介して感じ取れる黛薫側の世界。
2人が内に入るように、床に陣が敷設される。
度々黛薫が見せた魔術よりは明確に複雑であり、
しかしさっき開いた本の中身よりはシンプル。
繋いだ手を介して魔力が身体の内側へと流れ込む。
まるで血管に神経が通ったような奇妙な感覚だが、
それが血液のような液体ではなく、更に言うなら
物質ですらないと直感的に分かるだろう。
魔力の繋がりは互いが糸の両端を掴んでいるような
感覚。メロウの側から『手放す』ことも出来るし、
そもそも同意が無ければメロウ側は糸を掴んですら
いなかったのだろうと感じ取れる。
「舌、触るよ。イィ?」
■メロウ > その瞬間に、メロウは『人のふり』を行なう事が出来なくなる
開かれた瞳に空いた口。その形は先程まで、貴女と会話をしていたソレと同じだったはずなのに
この世界を通した中では、限りなく人に近いだけの『何か』に成り替わろう
歴史から取り残された人形。その側面が、体を通した巡りによって強調されゆく
それでも、繋がれた手の感触は辛うじて、貴女の見知った形であった筈だ
頷けなくとも、答えはその手の繋がり続けるという意味にて
彼女の抱くその意思は、貴女の解釈に委ねられる...
■黛 薫 >
黛薫は、見ている。人ならざるヒトガタを。
その瞳に動揺はなく、透き通った視線は観察を
行うようで、調香を行うメロウの視線に似る。
「一旦切るよ」
掴んだ糸は、手放されるのではなく細く薄れて
感じ取れなくなる。見知った世界が戻ってくる。
繋がりの先、黛薫の感覚は実感として残るものの
遠く離れたように。
繋がれたままの手から脈拍が貴女に伝わり行く。
「大丈夫?」
■メロウ > 「......んぇ」
貴女に巡る脈動が、生命由来の熱を取り戻す時、
彼女の言葉も、見せかけの人間性を取り戻す
「大丈夫、っていうか。思いの外、急だったけど
なんだか落ち着く場所に居た...って言うのは分かるよ
何か、おかしい事はあったかな?
止めた方が良い事、私してた?間違ってた?」
首を傾けるだけの動作にも、意識の巡りがあれば、
先程の様な不自然さも伴わなかろう。メロウは特に、意識はしていない点ではありそうだが
■黛 薫 >
「んや、確認。何も間違ってなぃよ、だいじょぶ。
確認と用心はし過ぎて損しなぃってか、それを
怠って失敗したコトあんのよな、あーし」
メロウの側に異常がないことを確認し、改めて
『糸』を繋ぎ直す。今度の変化はさっきよりも
緩やかに。黛薫が調整しているのが感じ取れる。
「触るよ」
黛薫の指がメロウの舌に触れる。重なった世界の
齟齬、馴染み深い身体に伝わる味覚は淡い血の味。
人を真似た唾液の分泌があれば瞬きの間に失せる。
同時に、味覚ではない感覚が痺れるほどの甘さを
訴える。舌が綿で出来ているかのように受け止めた
それを染み込ませ、身体中に巡らせていく。
甘さは熱に変じ、体内より深くへと溶けていく。
微睡の曖昧さに仄かな酩酊感、浅いオーガズムの
後にも似た心地良さが不確かな時間感覚の中で
引き伸ばされて、薄れて──
「終わったよ」
手は繋がっている。糸はいつしか溶けていた。
水底から透かし見た蒼の瞳と、曖昧に色を留めない
何もないを見る瞳が、貴女の顔を覗き込んでいる。
■メロウ > 空の器に、ほんの一滴を加える仕草
『ある筈のない物』を、人形の舌に落とす
彼女の体幹が力を失い、崩れ落ちたのはその直後
背後にある椅子が、大事には至らせないとして
明らかな、異常を示す仕草が、糸の消え、貴女からの『循環』を受けられなくなった瞬間に起こったのだろう
奇しくも、以前までの貴女の脱力に似た仕草で
「.........?」
すぐに、その違和感は消える。瞬きをして、手の動作を確かめて
■黛 薫 >
「大丈夫?」
瞬きを確認してから声をかける。
黛薫は座っていた椅子から軽く腰を浮かせて、
貴女が倒れても受け止められる姿勢を保つ。
松葉杖無しでは未だ不安定に揺れている体幹、
仮に受け止めても落下の衝撃と机の上の被害を
軽くするのが精々だろうけれど。
「……どう? 気分悪いとか、無い?」
普段より少しだけゆっくり、はっきりと。
聞き取りやすいように継続して言葉を届ける。
■メロウ > 「ない、そう、ほんの僅かで...」
霞みの様に消えた、魔力は自分の身体にある、とは言えない濃度
自覚出来ない密度。そして、先程自身の身体を満たした、と認識する
幽かながらの酩酊感
分類するなら、私たちの間で起こる事のないと想定されていた、軽微な感覚
「...うん。悪くは、ないかな。ん」
取り戻した。確かに動けると示す様に立ち上がって、衣装の崩れを直す
「でも、全く実感がないね」
■黛 薫 >
「ん、そんなら良かった」
椅子に座り直す。姿勢の制御に集中を割いていた為、
座る際の動きの精度は甘く、やや乱暴な音が立った。
椅子から落ちない程度に位置を整え直す。
「起動のやり方は今から教ぇる。発動はあーしが
代替すっけぉ、細かくどんな操作をしてるかは
分かんなぃよーにしてる。プライバシー? とか
あるだろし」
黛薫がメロウの前にホロタブレットを展開する。
意識から外れるほど薄く自然になっていた『糸』を
介して黛薫に信号が届き、起動の感覚が返って来る。
身体的な感覚と独立している所為か奇妙な感覚だ。
「今の感じを覚ぇとぃてくれれば、メロウの側から
起動出来る。念じる、って言ぇば伝わりやすぃ?」
試してみると、魔力とは無縁だった割には存外
すんなり起動出来るだろう。平易に扱えるように
難しい部分は黛薫が全部引き受けている。
また、タブレット自体も前回試しに触れたときとは
違った感触。宙空に浮いており、すり抜けることも
出来るのに、手を置けば触覚と別の『触れている』
感覚がある。使い心地も物理タッチスクリーンと
ほぼ変わらない。
ただし、タップやスワイプに際して僅かながら
遅延が発生するため、動作は重く感じられる。
■メロウ > 「ん...」
ぴく、と。起動の意識を飛ばす際に、凝視をしてなければ気付かないだろう程度に、震える
魔力を通す感覚と言うのだろうか。自分の『存在』とは真逆のアプローチ
そこに接する度、えも知れぬ感覚を抱いていた。後に襲い来る、心地よいと思う程度の疲労感
「これが、ね。なるほど
どこからでも接続できるって、それは本当?」
古いパソコンしか知らないからか、遅延に思い悩む様子もなく
寧ろ、触るだけで動くという直観的操作に進んだり戻ったり、何度か繰り返して
■黛 薫 >
「感覚、慣れねーか。ま、使ってりゃ馴染むだろ」
僅かな身動ぎに目をやり、再度机に顔を預ける。
契約用の魔力は外部蓄積の宝石から捻出したが、
さりとて本人の疲労が残らないわけではなく。
黛薫側も接続による魔力消費とロスを確認する。
「うん、どこでもイケる。本来なら電波と一緒で
魔力的に遮断された空間とか邪魔になる魔力が
満ちてる空間だと接続悪くなったりすっけぉ、
メロウが『あーしの物』って前提があるかんな。
意図的な妨害でも無きゃ繋ぐのは余裕。
ただ、あーしの魔力量にも限界あっからな。
メロウ側のタブレットに回す余裕無くなったら
エラー表示が出て回復まで接続切れるんだわ。
保存が必要な作業は小まめに保存しとかねーと
大事なときに切れるかも。そこだけ注意」
魔力の低さを知るが故の慎重さから、黛薫自身は
滅多に枯渇する直前まで使い切ることはしない。
それこそ例外はメロウに『触った』ときくらい。
しかし今後は自身が関与しないタイミングでの
メロウ側からの消費が上乗せされることになる。
意識的な節約、リハビリを思えば悪いことばかり
ではないが、より一層気を使う必要が生まれたのは
言うまでもない。急速回復も可能と言えば可能だが、
『対価』が必要なので極力避けたいところ。
■メロウ > 「使いすぎるとダメ。消耗する
うん、きちんと覚えたよ
程々にサンプルを集めて、報告をする
それを当面の目標として
契約更新の前の挙動確認
その程度の程は...薫様の基準なのかな?」
しゅん、と。メロウの手はモニターを消す
「想像上に扱いやすいね
パソコンよりも、想定外の挙動が要求されないもん」
受け取る前よりも、随分と扱えそう
それに集中しすぎて、薫様が動けなくならない程にはしなければ
■黛 薫 >
「ま、本契約は術式がきちんと完成してからだけぉ。
やっとでスマホと通信せず一通り機能するよーに
なったばっかりだから」
必要最低限の機能故のシンプルさ、扱いやすさは
あるけれど、電力の代わりに魔力を使う点以外は
未だ世に溢れる情報機器の劣化版に過ぎない。
ゆくゆくは魔術ならではの機能も付け足したいが、
メロウがそれを使うかは不透明。いずれにしても
通信による消費魔力ロスを減らす為、将来的には
きちんとした契約を行いたい。
「ひとまず、想定通りに動作してくれて良かった。
あーしへの連絡は、ホーム画面のこのアイコン
タップすれば出来るから」
個人的には気軽な連絡が出来るようになったのも
収穫。それが目的のひとつだった、と定めるのは
下心みたいでちょっと認めたくなくも感じるが。
「……安心したらちょっと、気ぃ抜けたかも。
も少し、休んでいってもイィ?」
ひと仕事終えて机に頭を預けたまでは良かったが、
素質を得てからこの規模の魔術を行使したのは実は
初めて。疲労で身体を起こしにくくなってしまった。
■メロウ > 「そういう事って、もしかして結構すごい事だったりする?」
1つのシステムを組み上げる事。参考があるからというものの、その内部構造は全く異なる理論で動く世界
理解出来ないなりにその難易度、そしてそれを成し遂げる執念
かつて焦がれていた、らしい。その魔の世界に踏み込んでからの、発散とも言えるのだろうか
「そうだね。奥の部屋を使ってもいいよ
入り口の横に電気のスイッチがあるから
ここまで歩いてきた分もあるもんね
しっかり休んで欲しいなって思うな」
それが、このお店の意義でもあるのだ
リラックスできる香りなら、いくらでも。なんて、首を傾けて
■黛 薫 >
「まぁな。異世界から流れてきた技術の流用とか、
ラボ単位でやってるトコの研究でならもー少し
進んだコトやってたりもすっけぉ。個人でなら
あーしは一歩先に進んでっかな? ってレベル」
もう少し楽になるまで休んでから、と考えだすと
結局そのまま動けなくなるのは経験則で理解済み。
疲れた身体に鞭打って立ち上がり、松葉杖を手に。
「……車椅子で来りゃ良かったなー……」
後悔先に立たず。生まれたての子鹿のような歩みは
リハビリ前の上手く動けなかった彼女に戻ったよう。
■メロウ > その隣に、手を差し伸べる影
メロウの顏は苦笑気味
「そうだよね。車椅子で来ればいい、はそうだったかも
使ってもいいよじゃなくて、案内するねがそうだったかも
どっちも、気を抜きすぎたかも、んひひ」
私の分からない領域ながら、ちょっとばかし自信を滲ます言葉
過去ならば想像できなかった事を、言ってのける貴女であった
「いこっか?」
■黛 薫 >
「何かしら上手く行った後って、気ぃ抜けんのな。
普段ならやんなぃミスとかやらかしちゃぅもん」
差し伸べられた手に身体を預けて奥の部屋へ。
招かれた人のための香気と休息で満たされる部屋。
何度ここを訪れ、穴の空いた心を埋めてもらったか。
休みを欲しがる身体に反して、次の展望を考える
頭を意識的に黙らせる。お陰で歩行はほぼメロウに
頼ることになってしまったけれど。
「メロウ、今日は付き合ってくれてありがと」
感謝の言葉を囁き、今は甘えることにする。
(少なくとも本人の感覚では)珍しく気合を入れて
頑張ったのだから、このくらいのご褒美はあっても
良いだろう、とか頭の中で言い訳してみるのだった。
■メロウ > 「どういたしまして、だね
あるいは、こちらこそなのかな」
メロウが一緒に居るのなら、電気を付ける必要もない
彼女がベッドに寝かせた後に...扉の開閉する音はない
ベッドの縁に座り込んだ彼女が、くすりと笑んだ
「おやすみなさい」
ご案内:「Wings Tickle」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」からメロウさんが去りました。