2022/03/02 のログ
■メロウ > 「文化的な衣装の筈だけど、肌は出てないけど、
そっか、そう言うのなら。分かった、かな」
とく、とく、とく
メロウの胸の奥からも、一定の動きで鳴って止まない音がする
それは彼女が香りを生成する音。その機関は胸に、そして香りは全身に巡る
背中に重さを委ねながら、貴女に体重を預けられる
すれ違った残り香を吸って、また新たに香りを次ぐ
人の形を模した形に、刺激が続く。優しすぎる位丁寧に
軽く、との仕草は精密な仕草。そこに向けられた集中力、魔力
今日の私の為に向けられていて。細かに入る刺激より、そちらがムズ痒くて
「薫様。こうしたかった?されたかった?」
尋ねる。心を問うように。触れられた事から、貴女を知りたがって
その最中にも弄られる、人の形の奥の方
ジェルの様に形を変え、人の温度よりも程好く冷たい
■黛 薫 >
「したかった、されたかった。……んん、難しぃな。
聞かれたら、どっちにも頷けっけぉ……あん時に
あーしが具体的にしたかった、されたかったコト
考ぇてたかって言われると、違ぅかも」
触れればひくりと震え、撫でれば答えるように蠢き。
つん、つんと確かめるように入口をほぐしてやると
受け容れるように形を変える。人に近しく、しかし
『人の為』に最適化された人ならざるモノ。
少しずつ人間の枠組みから外れつつある自分の形に
似通っているのは、皮肉と言うべきなのだろうか。
「あーしはあの日……『感じたかった』のかな。
メロウが自分のモノになった、ってコトを。
方法はきっと、色々あったと思ぅんだけぉ。
言葉を交わすでも、抱きしめるでも何でも」
秘部を愛撫していた手が名残惜しげに離れる。
また姿勢を変えて、貴女の隣に並んで腰掛けた。
「んでもあーし……その、ドキドキしてたから。
『メロウを感じられる』色んな行為を選ぶとき、
そのキモチに引っ張られた、って感じなのかな。
例えば、一緒にお出かけしたぃってときに、
ちょうどお腹が空ぃてたから行き先は飲食店に
決めた、みたぃな……んん、やっぱ今の無し。
合ってんだけぉ、特別なコトをそーゆー簡単に
遭遇出来るコトに例えんの、何か勿体無ぃ」
メロウの手を取り、自分の胸に当てる。
背中越しに感じられた鼓動、今は貴女の手の中に。
「……あーしがメロウにそーゆーキモチ抱くの、
ヘンかもな。フツーじゃねーから『用途外』な
ワケだし。どうして、って言われるとあーしも
しょーじき良く分かんなぃ」
「でも、キモチなんてそんなもんで。
考ぇたって分かんなぃコトだらけで。
なら『好き』でもイィじゃん、って。
少なくとも、あーしはそー決めたのな」
「メロウは、どう? 何か感じる?」
■メロウ > 「うん。正しくて、ちょっと違う
薫様の事、匂いから知ってるから
時々濃厚に臭いを残してたの、人間由来の、本当に色々と
だから、無理矢理の方が記憶に残ってるんだろうね
でも、私に向けては、壊さないように触るんだ
それは、壊されたくなかったんじゃないかなって
うん。なんだか言ってて『あたりまえ』って感じ?」
指は離れた、それでも、感覚は残る
自分の空いた指が誘われ、なぞる形にそっと添えられると、
貴女が先程までそこに居た温もりが、染み入るようにまた、震える
「私は特別じゃないと思うけどね?
なんとなく、私は言葉を読み取ってみる
すると聞こえてくるような気がするんだ
この鼓動の音に乗って、生きているんだから
『あたりまえ』の事を楽しく感じたいんだって
...ご飯を食べるのでも、こうして触るのでも、
私は大きく変わらないな、変わって欲しくないな
あなたが思う特別を、もっと簡単にしていいよ
私もそうだ。このお店を続けられる事
いつの間にか、『あたりまえ』に感じられる様になって
自然に私がそこに居て、向けられた気持ちに答えが出せなくて
それでも『出来る事』だと思える様になる」
「ちょっとだけ分かった、これが私の『好き』なのかな」
口を閉ざす。口にして、心で反芻する
私が何を言ったのか、改めて知り直して
貴女の反応を窺うように。目線で優しく、頬を撫でた
■黛 薫 >
「……嫌な匂い、だったかな」
口をついて出たのは、貴女に不快な思いをさせて
いなかったかと不安がる声。少し遅れて言葉尻に
望まない行為の想起、羞恥と恐怖の震えが混じる。
されたくなかったのにされたこと。嫌いだったのに
染み付けられた匂い。翻せば優しく触れられること、
壊さないように触れることは……『したかった』と
言えてしまうのだろう。
「当たり前にしたくて、いつか当たり前になる。
それでもやっぱ、あーしには『特別』なんだ。
少なくとも、今のあーしには。大事なモノを
腕の中に抱いて、触れて、感じて。そんなコト
出来るよーになるって思ってなかったから。
いつか当たり前になっても、大切なんだって
噛み締めたぃから、今は『特別』って呼ぶ。
当たり前な特別の中に、メロウも居てほしい」
秘部に触れていた手とは逆の手で貴女の頬に触れる。
己の頰を撫でる視線に応えるように、優しく。
「あーしのキモチも、メロウみたくキレイだったら
良かったのにな。メロウが思い描く『当たり前』を
全部受け入れられっか、分かんなぃんだ。
向けたキモチ、分かんなぃまんまでもイィのに
伝わってくれたらって心のどっかで期待してる。
いつかメロウにあーしより大事な物ができたら
素直に祝福できっか、自信なぃよ」
「欲張り、なのかなぁ。あーし」
胸に置いていた手を持ち上げて、手の甲にそっと
唇を落とす。手を伸ばせば触れられる距離さえも
もどかしくて、また背後から抱きしめる姿勢へと
戻っていった。
「どーする? まだ、続ける?」
「……うぅん。ごめん。ちょっと、誤魔化した。
その……まだ、続けても……イィ、かな」
■メロウ > 「だから私が、あなたの為の香りに染める」
良いか、悪いか。判断する以上に『出来る事』
それを彼女は口にする。思い出すらも、いつかは
「欲張りだよ。今日、ここに来た時もそう言ったんだから
私の事を欲しがってくれる人、もしかしたら他にも居るのかも
でも最初の欲張りはあなただった。薫様
だからマスター。私はあなたのモノ
心は放しても、手は放してくれない
...いひひ」
口では批判してるように聞こえても、漏れ出た笑う声は誤魔化せない
素直に溢れてしまう。あなたの口からも、取り繕わないように変えられる
「イイよ。だけど、私の『お願い』はもう終わっちゃったんだ
思う事、気付く事、そのきっかけを掴みたい、なんだか曖昧だった事
もっとって言うなら、私ももっとを求めてもイイ?
後ろから、鼓動を感じられるけど、薫様の顔が見えないんだから」
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」からメロウさんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」にメロウさんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」に黛 薫さんが現れました。
■黛 薫 >
「……うん、そっか。だから、なのかな。
あーしがメロウのコト、欲しぃと思ったのも」
何色にも染まる無垢の白は相手を染めて飾るために。
染められはすれど染めることも出来ない透明な虚は
汚れた澱に濁って苦しみ、自分の色を欲しがった。
「手、離さなぃよ。離せなぃよ。大事なんだもん」
分からないなりに見出した美しいモノは自分に色を
与えてくれて。お陰で自分の色を以って無垢の白を
彩れないかと欲張れるようにもなれた。
やっとで手にした大切なモノ。無垢を汚すことへの
抵抗は未だに抜け切らない。でも、他の誰かの色で
染められてしまうくらいなら、己の色で綺麗な白を
囲い込んでしまいたくて。
「イィよ。もっと、求めても」
自分が渡したスタンプカードはお店の物とは異なり
『何でも』は出来ない。出来るのはきっかけが精々。
だけど『きっかけ』が作れたなら……もっと先へと
欲張っても良い。
ベッドの上に膝をついて、メロウと向かい合う。
白く美しい髪を、無邪気なのに悪戯っぽく溢れる
笑みを、美しいモノとして見出した瞳を見つめて。
躊躇いがちに、もう一度唇を重ねた。
■メロウ > 触れる唇は何のためか、自問の音が内に響く
それは生まれた香りへの祝福でもなく、
マッサージの後の印象付けでもなく、
ただの行為。その意味は未定義のまま
躊躇いがちに差し出されたものの返答は、
今までで一番...数秒の違いかもしれなくとも、
長い時間での重なりとなった事だろう
香りづいた呼気を、貴女に流し込むに十分に足る程に
「求める、という事。同時に与えたい事でもある
もう『お願い』の時間は終わっちゃったから
私は私の出来る事、じゃなくっても
『出来る様になりたい事』なら、もっと触れてみたいな」
暗闇の中でもう一度、貴女の胸に指が届く
その行先を定かにはせず。それは貴女を待っている
■黛 薫 >
触れた指先に伝わる鼓動は少し早くなり、
僅かに上がった体温は緊張を感じさせる。
「メロウの『もっと』は『触れてみたぃ』で
イィのかな。あーしは……触って欲しぃし、
触りたくもある。
あーし、今は……キモチがふわふわしてっから。
上手に汲み取れてなぃかも。だから、教ぇてよ。
何処に触ってみたぃか。何処に触れて欲しぃか。
あーしも、頑張って伝ぇてみっから」
胸元に置かれた指に触れ、伸ばした腕が交錯する。
黛薫の指先が貴女の胸に触れて、気後れしたように
一度離れて。また鳩尾の辺りに柔く押し付けられる。
■メロウ > 「教えてよ、って。くひひ
私も知りたいって言ってるのに」
行って、返して。問答の帰着は無く
いつもの事、曖昧に分かり合おう
そんな事でもやっぱり、おかしくて
声が漏れる。鳩尾に当てた指が、
自ずと空気を吐き出したように
努力するとはいえ答えには非ず、
そうすると彼女がまず行う事は明確
『してほしかった』と思っていただろう、
優しさの模倣。容易く至る帰結
故に、今日の洒落た衣装をなぞって指は降りていく
胎に添えられた指を、ブラウスの上から意識させる程度に圧した
■黛 薫 >
「し、仕方ねーじゃん……あーしだってこーゆーの、
分かんなぃんだもん。『使われる』ばっかだった
お陰で、触り方も触られ方も詳しくなんかねーし。
それに……あーたなら受け入れてくれるんだろな
って。頭では分かってても、すごく、すごく……
イケナィコトしてる、みたぃな、キモチで……」
お互い分からない、知りたい同士。ならどうにか
言葉にして伝えよう、と。そんな意思は見えるが、
声音は羞恥と緊張で消え入りそうになっている。
黛薫は平素より捻くれた言葉で本音を隠しがち。
内容も相まって、頑張って本音で話そうとすれば
するほど頰は赤みを帯び、表情もいじましく染まる。
「っ、あ」
優しく撫で下ろされた指が胎へと辿り着くと、
余裕のない声が漏れた。びくりと震えた指先は
一度貴女の胸から離れて。
「ご、ごめん、待って。あーし、脱ぐから。
このまま触られちゃぅと、濡らしちゃぅ」
引っ込めた手、震える指先でブラウスのボタンに
手を掛ける。『貴女に触れる』以外にリソースを
割くのが惜しいのか、動揺で制御が甘くなったか。
着衣を脱ぐ動きも拙く、もどかしく。
■メロウ > 「私にとってはイイコトだよ。だって、薫様が言うんだもん
それに、あなたは詳しくなくても知ってるでしょ?
ずっと想ってたんだから。さっきみたいに、きっと動かせる」
表情も語調も、変わらずに。恥じらいも設定
素の彼女ならこうやって、こんな時でも微笑んで続ける
そこに心があるのなら、薫に向けて、少し抵抗を受けながらも圧す、
この状態こそを一番可愛らしい姿を知れる瞬間であると思っているのだろうか
「待たなきゃダメ?」
勿論、待ってはいるけれども。このいじましい時間、待ち遠しく、故に動かず
彼女の距離も相まって、常人であっても困難極める作業であった事だろう
■黛 薫 >
「はっ、ぁ、ふ……っ」
畳む余裕もなくブラウスとスカートを床に落とし、
黛薫は下着姿。薄手のキャミソールとシンプルな
白のショーツ。慌てて脱いだは良いけれど、既に
ショーツはトイレを言い出せなかった幼子の如く
内側から濡れて。この分だとスカートも無事では
ないだろう。
前回から明らかに変わったのは黛薫の下腹、
丁度メロウが軽く圧をかけていたところ。
胎の中身を模った魔術的な紋が刻まれている。
「……あーしの身体、魔術を扱ぅのに向ぃてなぃ。
だから、唯一好適な場所を扱ぃ安く弄ってる。
その副作用でココ、あーしのナカと繋がってる。
だから、そーやって押されると……敏感で」
甘く溶けた声を拗ねた感情で上書きしようとして
失敗する。静止を無視したことを咎めるような
語気はむしろ『もっと』とねだるようになって。
「触ってくれんのは嬉しぃよ、嬉しぃけぉ。
あんまみっともなぃ顔、晒すのは……だし。
だから心の準備とか、そーゆーの要るから」
返すように伸ばした手は、貴女の胎に触れる。
機能がどうあれ、通常なら感じ得ない部分。
何も返せないのは癪なので、何処に触れようか
しばし手を彷徨わせて……メロウの胸の先端に
そっと指を置いた。その場の勢いに任せられず、
結局触れて軽く撫ぜただけ。
■メロウ > 「晒すって?こんな暗闇の中、見えないのにね」
分かり切った嘘。彼女には慣れた事
手指で体を愛撫するよりも、きっと私達には似合っている
高めて、誤魔化して、失敗して。私が何も知らなくても、
反応で可愛らしく疼いて、たじろいで、そして拗ねながらも躊躇って
私が一番貴女を感じさせていると、実感する方法なの
「薫様、私の知らない薫様。いひ、そーなんだ
嬉しくても、たくさんはダメなら私もしない
私の中はとっても可変。だから、なんにもないよ
でもそうやって返してくれる手には、なんだかもやっと浮かんじゃう
これが、『感じる』に近い事、なのかな?にひ」
少女の胎の弾力、身体よりも心が揺れる
服の上から撫ぜられても、下着も知らぬ突起は僅かな存在を主張するだけ
体は全く整っていない。心だけが、貴女に近づいて昂っている
貴女の胎に当てていた手は下る。ショーツの上から、線をなぞる
貴女の教えた優しさ、そのままの繊細さで
■黛 薫 >
見えない者が暗闇の中、店に訪れる客の手を引いて
連れて来られただろうか。抗議の言葉を紡ごうと
口を開いた矢先、滑り降りた指先が割れ目をなぞる。
声を殺すのも間に合わず嬌声が漏れる。
薄い布越し、それでも貴女のタイツよりは厚く。
先にある秘裂は応えるように収縮して続きをねだり、
とぷりと溢れた濃密な匂いが下着の染みを広げた。
触れてもらった日、真正面から貴女を濡らした匂い。
嚥下した愛の匂いが、湿気と共に立ち上る。
「……感じてくれるなら、嬉しぃ……けぉ」
言葉を切る。自分は主人で、彼女を所有する立場。
『命令』或いは『お願い』すれば彼女に備わった
『感じる』機能は働くかも、と話していたけれど、
メロウがそれを望んでいるかもまだ分からない。
迂闊な発言が『お願い』と判定されないように
気を遣っている。
くり、くりと指先で胸の突起を軽く転がして、
薄く幼い膨らみに手のひらを押し付けてみる。
自分だったら、たったそれだけの刺激でさえ
身体を震わせてしまうのだろう。
■メロウ > 「こんなにたくさん溢れてる、枯れちゃうんじゃないかって思うくらい」
もうひとなぞりを繰り返した頃には、粘りの混ざる水音が隠せない
濃密すぎる愛の香りは、香水としては閾値をゆうに超えていたとして、
貴女の『愛』を示すには、序の口ですらないとも理解している
「枯れるなら注ごう、そう思うけど
薫様はすぐに溢れさせちゃう
どうしようかな。考えてみても、
私は同時に『おかえし』したくなっちゃうから
どんどんどんどん溢れちゃうね」
感じずとも、身は委ねる。胸に当てられた掌に、身を傾ける
自ずと接近の形。暗闇であっても、その瞳の色を見失えない程の間
指は続ける。ショーツの内側に滑り込んでは次の事
肉の芽の形を振れる程度の指が探す
■黛 薫 >
「ぁ、ぅ……っ、く……ふ、ぁ」
言葉を返そうと口を開くも、漏れるのは蕩けた
嬌声ばかり。聞かれるのが恥ずかしくて口を閉じ、
聞こえるのは途切れ途切れの熱っぽい吐息。
ぬちゃり、ぴちゃり。隙間に指を差し込むために
持ち上げられたショーツがいやらしく糸を引く音。
とろりとぬめる生暖かい感触が貴女の指を包んで、
固く尖った肉芽に触れた。
「……っっ♡ ふ、っ……ふぅ、っ……」
秘部だけに留まらず、黛薫の身体が跳ねた感触が
指先に伝わってくる。枯れることなく粘ついた
湿り気が溢れ、ベッドの上にじんわり染みを残す。
ごく浅い絶頂の所作。いじらしく我慢しようとも
身体の悦びは如実に伝わってしまう。
力の抜けそうな腰はかくかくと震え、自分の体重を
支えきれずに貴女にもたれかかる体勢。その拍子に
ぐっと強く手のひらが胸の先端を押し潰してしまい、
柔く触れるだけの距離へと調整しなおす。
貴女の胸に触れる手は身体を支える程度の力で、
時々誘惑に負けたように尖りを撫でる。空いた
もう片方の手はおずおずと貴女の秘部に添えて、
与えられる快楽の礼を返すように優しくなぞる。
撫で下ろし、撫で上げて往復した親指は今自分が
触れられている場所、敏感な陰核へと辿り着いた。
メロウは『感じる』感覚を学んでいる最中だろうか。
自分ばかりいやらしく乱れているのが恥ずかしくて、
反応を期待してしまう。それが酷く後ろめたい。
■メロウ > 「薫様、すぐにこんなに可愛くなっちゃう
たくさん可愛い姿を見せちゃう
香りを付けた人も、こんな事を知ってるのかな
そう思うなら時々、お店の中に居たらって思う
それはあなたの『我儘』と、どのくらい近いのかな」
『落第街に近づくな』
過去に告げた事がある言葉。当時は状況の危険故に、であったが
今でもその気持ちが変わっていない自分が居る。また、匂いを上書きされるのが嫌だから
薄い胸肉、尖らない先端を掌へ重みを乗せて
くすぐったいだけの陰核を強調させるよう、腿を締める
自身の動作を知覚せず、形は触れ合いにへと特化されゆく
「ふぃ」
香りは汗腺より、全身から洩れる。衣装がじっとりと、湿りを帯びる
体内で作られた香りを吐き出し、未だ埋まっていない二人の距離を満たす
掌で薫の核を転がしながら、とめどなく液漏れを繰り返す割れ目に申し訳程度の蓋をする
それとも、必要なのは栓なのだろうか?指が一本、沈みこんでいく
■黛 薫 >
触れて、撫ぜてに反応して断続的に跳ねる身体。
嬌声を抑えようと詰まる呼吸、それでも我慢が
効かずに度々蕩けた声が上がる。
幼気な所作はメロウの指に従うかのように。
言葉を返す余裕は無くて、しかし貴女の言葉は
届いている。指の動きから外れたリズムで背筋が
ぞくり震えたのは、可愛いと囁かれたタイミング。
痺れた思考で汗ばむように2人の間を満たす香りを
感じ取った。メロウの服が湿り気を帯びているのは
何に対する反応なのだろう。指先に押しつけられる
胸先の感触。腿を締めたお陰か、秘部の上の肉芽は
触れやすく尖っているような気がして。
「……っ、は、ふ……メロ、ぅ……」
途切れ途切れの吐息の合間、嬌声を押し殺して
名前を呼ぶ。甘えている、媚びている、或いは
懇願している?どれも正しいようで、異なって。
『求める』気持ちを芯に綯交ぜになった感情が
快楽に緩んだ声に溶けている。
つぷり、嫋やかな指が孔へと沈み込んだ。
「ぁ、っっ、ぅ♡」
びく、びくと一際大きく黛薫の身体が跳ねた。
離すまいと吸い付くように、愛し口付けるように
収縮する膣の熱がメロウの指先に。絶頂の震えが
黛薫の指先からメロウの胸先に、陰核に伝播する。
耳元には熱く湿った吐息と快楽に緩み切った嬌声。
はしたない顔を見せまいと我慢して潤んだ瞳から
じんわりと滲む涙、紅潮した頰。貴女が可愛いと
評した、いじましさと快楽、我慢と後ろめたさが
入り混じった表情。
間近で、全身に、絶頂の喜悦と快楽を浴びせて。
栓をされて一度行き場を失った愛が、膣の緩みに
合わせて、メロウの手のひらにこぽりと注がれた。
■メロウ > 震わせてもいない指が、膣にしごかれ揺らされる
愛の行為を学ぶ前に、愛にとって最善の形に指が導かれる
メロウの存在は今、貴女が果てる為の『道具』として、
完全な意味をもってそこに存在している。どれ程、慮ろうとも
後ろめたさの根源である、一人遊びとの感覚は未だ抜けはしないのだろう
「...ずるいなぁ、くひ」
自分がどうしてそう呟いたのか。その理由の分かりきった事
学んでいる最中の行いを、貴女はあまりに簡単に成し遂げる
ある意味で、相互は理解し合えたのだろう。心が満ち始めても、
容易くは埋まらない想いの丈の差というものを
こぽり、愛液の圧で空いた隙間。引き抜いた掌のくぼみに、
なみなみと揺れるその中身。私の溝を僅かでも埋めて欲しいな、と
絶頂を繰り返し、魔力も消費し、力を失い始めた貴女を抱き寄せ
目の前で啜る
■黛 薫 >
熱く荒い呼吸が貴女の頰に触れる。黛薫は絶頂の
快楽で焦点の合わない瞳をメロウへと向けていた。
「……メロウだって、ズルぃよ」
手のひらをなみなみと満たす程の愛蜜を溢れさせて
なお満たされた表情をしていないのは、中途半端に
我慢して快楽に身を任せられなかったからだけでは
ないのだろう。
『用途外』の行為を強いたとて気持ち良くなるのは
自分だけで。メロウの言葉を思うなら全くの無感情、
得られた物が無いとも言えないのだろうけれど……
自分が浅ましく快楽を貪る行為は自慰の延長線上に
あるものでしかない。
貴女の学びを待たずに『お願い』をすれば、形式上
愛し合うことも、もしかしたら出来るかもしれない。
しかしメロウの学びを飛ばして先に進んでしまえば
やはりメロウという『道具』を用いた自慰にしか
なり得ないのだろう。
だから下腹を、胸を苛む切なさは募るばかり。
快楽と物足りない幸福に緩み切った身体では
メロウの手のひら、満たされた愛液の行き先を
見送ることしか出来なくて。
「……ぁ……」
喉を鳴らして飲み干すメロウを見て、再度ぞくりと
背筋が甘く震えた。弱々しく足を閉じる黛薫の瞳を
潤ませていた涙が、ぽつりとメロウの太腿に落ちる。
「……やっぱ、ズルぃ。ズルぃよ。……苦しぃよ」
■メロウ > 「苦しいね」
言葉も心も、その一言
体だけが、貴女を慰めようとまた抱き締め距離を詰める
唇から糸を引いた蜜の糸を貴女の肩に垂らして
『特別』は難しい。求める事の殆どは同じなのに、
ほんの僅かな認識の差異で、その全ての調和が崩れる
「香りと言葉と、おんなじだ」
貴女の心を探る人の形。読み取れるだけには理由がある
それ故に、特別・例外、ただ設定されただけでは、上手に繕えない
貴女が許した『心』こそ、最大の障害にして唯一のパーツ
近付いてる、そうなのに、まだ遠いくて
その涙の理由も、私には分からない
■黛 薫 >
「苦しぃよ」「それでも、探っていきたぃんだ」
「大切なんだもん。……スキ、なんだもん」
心まで全部奪ってただの『道具』に出来たなら、
望むままに愛してもらえたのかもしれなくて。
それも結局は道具を用いた自慰でしかないから、
とろり溢れる愛だけで埋めきれない溝の深さに
苦しみながら、探って歩み寄るしか出来ない。
「……っっ」
応えるように抱き返して、肩に落ちる唾液混じりの
蜜に熱を煽られて身体が震える。震えた拍子に未だ
固さを残したままの胸先、陰核が下着に擦れてしまい、
喘ぎ声が漏れそうになって。
誤魔化すように、メロウの首筋を甘噛みする。
歯が立つ感触すらない柔い接触を詫びるように、
その上から唇を落とした。
「あーし、苦しくても、ガマンするよ。
苦しくても、幸せもあるんだもん。
それに、何も得られなかったワケじゃなぃ。
分からなぃコト、知り合って、積み重ねて。
ちょっとずつでも、近付けてるはずだし」
「だから、いつか……いつか、分かるよーに
なってからでイィから。メロウがあーしの
独り遊びに付き合ぅ形じゃなくて。ちゃんと
……愛して、欲しぃ」
■メロウ > 「いたいな」
やっと口に出来た、感覚というものがこれだとは
なんだか自分でも情けなくなってきて
こちらも誤魔化すようなお返し、甘噛みとキスの真似事
「『お願い』は叶ったよ。それは、何度でも
薫様に触れられる、それは私の時よりずっと意味があった
そして『好き』のほんの少しの形も分かった
『あたりまえ』はずっとずっと遠くって。だから私も、我慢の時間
私の愛は、今はまだ香りに向けて。薫に向けては、言葉じゃ近いけど」
揶揄いではない、つもりではあるのだが
■黛 薫 >
「イィよ。今は、それで十分幸せ」
「あーし、待てるよ。待ってるから」
柔く微笑み、首筋への甘噛みと口付けを受け入れて。
しばらく人に似せたメロウの体温を堪能していたが、
だんだん気まずそうにもじもじと足を擦り合わせる。
「……ベッド、汚しちまったけぉ、大丈夫?」
熱が冷めるにつれて……身体の熱は冷めるどころか
メロウを感じるほど昂るばかりだが。思考が冷えて
冷静になるにつれて、恥ずかしさが勝り出した様子。
濡れそぼった下着を隠そうと足を閉じる仕草に
押されて、ぐじゅりと音を立てたシーツからは
染み込みきれなかった愛液と淫らな匂いが溢れる。
■メロウ > 「そこは大丈夫だよ。『お願い』を考えた頃からちゃんとケアも考えてる」
元々、色んな香りが交わる場所で、ここがほぼ無香なのも理由がある
普段オイルで濡れるベッド。換気は勿論、清潔にする仕組みだって幾つもあるもの
「薫様の方こそ。こんなに汚れて、帰れるのかな?」
首を傾ける。脱いだ衣服にも、果たして二人は注意が向けられたのだろうか
■黛 薫 >
ぱち、ぱちと数度瞬き。未だ溶けて痺れてうまく
回らない思考を動かして、恐る恐る視線を床へ。
精密動作の為にしっかり魔力を通した下腹の紋に
触れられた時点でスカートは無事でないとして。
そのスカートと折り重なるように床に落とした
ブラウスは、果たして。
「………」
部屋は濃密な淫臭で満たされて、メロウのように
匂いでの判断は出来ないが。じっとり湿った重み、
染み込んだぬるりとした感触は誤魔化しようもなく。
「……だいじょばなぃ、かも」
分かりやすく『やっちまった』という表情。
仮に服が無事だったとして、おもらししたかと
見紛うほどにぐしょ濡れのショーツをどうにか
しないことには着替えも出来ず。無理を通して
着衣の問題を解決したとて、染み付いた愛液の
匂いはメロウでなくとも分かるくらい濃密。
メロウと異なり『お願い』の先を考えていなかった
黛薫には、きっちりとツケが回ってきたのだった。