2022/08/24 のログ
メロウ > 結んでいた手を互いに解いて、互いの距離は腕を交差する位置に変わる
髪の乱れの交わりもそう。香りもより一層、深まる。闇の中でも影は映る

「伝えたがってる。それはわかるよ

 未だにちょっと、勘違いもあるけれどさ
 マスターは私があなたを守ったみたいに言うけれど
『お願い』を使って私を守ろうとしたのは、あなたの方
 たくさんの事が嫌な筈なのに、優しすぎたんだよ
 だから私はこんな事が出来ているの。本当は、『なんでも』出来たのにね」

止めどない香りの合成は胸中の鼓動の代わり。人とは違う、重低音の唸りは触れて震えて伝わる程に

たどたどしい指先で、互いの下着とタイツを晒しあい、
下に触れては彼女の憧れと出会う。心の渇きを湿りで示す
心と体が受け入れる事を認めている。愛をたくさん欲しがっている

下に触れられては、彼女はきゅうと、また脚を無自覚に閉ざす
迷い、守るための脚をなだめるようにゆっくりと開こうと意識を散らす
濡れてはいない、緊張と弛緩を繰り返す様を潜る指に感じさせては、正しく下の口として会話と呼吸


その仕草は機械であるより、現実を愛と知ろうとする生娘の様であった

黛 薫 >  
「勘違ぃ、つーか、感じ方……印象の差なのかも。
 されたコトとか、してもらったコトの印象って
 強ぃんだ。多分、自分がしたコトより」

「痛ぃコトも、怖ぃコトも。……優しぃコトも。
 覚ぇてるってより……残るんだ、痕になって」

表情の読めない影が貴女に近付く。至近で肌が
触れ合う感触に続いて、首筋に柔らかく湿った
熱が落とされた。やり方次第では証を残せると
いうけれど、黛薫はその方法を知らない。

「『なんでも』出来たはずの、もしものメロウは。
 今のキモチ、なぞれたと思ぅ? メロウの考ぇる
『正しぃ解釈』……揺るがなかったんじゃねーかな」

望む望まざるを抜きにすれば貴女よりずっと経験の
多いはずの黛薫。彼女も敏感な場所に触れられると
反射的に身体を縮めている。

ありふれた思春期の女の子が抱くような性への
恥じらいと、反して快楽に慣れた弱すぎる身体。
秘裂が繰り返す緊張は、堰を切れば内に溜めた
愛が何度でも容易に決壊してしまうから。

「メロウ、無理だと思ったら言ってくれてイィから」

囁く声はこんなにも優しいのに、糸を引くほど
濡れた貴女の指先は余裕の無さばかりを感じとる。

返して触れる指もまた、優しく。痛くないように
膨らみを愛撫して、震える割れ目を指の腹で緩く
撫でる程度。

ご案内:「Wings Tickle」からメロウさんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「Wings Tickle」にメロウさんが現れました。
ご案内:「Wings Tickle」に黛 薫さんが現れました。
メロウ > 「ん...ふぃ」

返事を成すより、片腕で寄せると距離は消える
記憶を真似て、甘噛みをしようと立てた歯は、
ほんのわずかな圧を残して、傷を舐める舌の動きへと

座りきった目線の考える物事は、余裕などとは程遠く
私か、あなたか、その2色のみにて整合されていく
浅瀬の児戯である行為であってもメロウにとって慰めに留まらないのは、
もしかすれば互いの想定外であったのかもしれない

『人間』の形に依存しなければ、その感度の基準も習わず
プリセットの基準を活かせなければ彼女の心の定まる所、
快とは則ち、『深さ』ではなく『近さ』に分類されしまうのだ

「ひんっ...!」

撫でる指が、反り返るように硬直する。涙と唾液は止めどなく首筋に落ち、そのくせどれ程汚そうとも離れたがらない腕の力
愛で濡らせない、なのに過剰な心の受容に震え続ける

黛 薫 >  
「大丈夫?」

声をかけれども秘裂をなぞる手は止めない。
反応の大きさを見て労わるように緩めるだけ。
代わりに胸を撫でていた手は貴女の背に回る。
とんとんと軽く叩く動作は宥めるためか。

止め処なく流れる涙と、首筋を濡らす感触、
上ずった声は感情か感覚か、或いはその両方の
振れ幅を表しているのだろう。それに反して
自分の指先は未だ乾いたまま。

用途外の行為、学んだことのないそれを前にして
動作、挙動と感情、感覚が乖離しているのだろうか。

「ゆっくり、な」

冷静であろうと努めるも、言葉が熱に震え始めて
いる自覚がある。求めて、使って、自分だけが
満足して終わってしまえば、行き着く先は何度も
繰り返された自己嫌悪と同じ。

だから、一緒に。貴女の求めも探っている。
暗闇の中で手を引くかのように。

メロウ > 「しんじて、しんじて、しんじて」

彼女は繰り返す。自ら用意したショートパンツの、いかに煩わしい事か
逃げ出す程の臆病さが無ければ、押し付ける程の大胆さも無い
自己主張の曖昧さ。体の齎す矛盾を解決には至らず。心が敏感に体を仕上げる

どうして欲しい?信じて欲しい。私だって求めていたと
自己で定められないのなら、貴方がそう受け止められる様をどうにか提示したかった
正しく暗中模索の、自分自身の悪用行為にて、手の代わりに全身で掴むばかりが返事


一段と深く、指が膣に潜り始めたのは、彼女の暴走だったのだろう
心が握る手綱の行先は、粘りを含んだ水音を立てて溺れていく

その仕草。伸ばされた手を、藁の様に縋っているとすら

黛 薫 >  
「あっ、ぅ♡」

紡ごうとした返事の言葉は割れ目を開く指の動きに
遮られた。腰が引けて、きゅうと締め付ける指から
逃れた一瞬の間に吹き出した蜜が互いの腿を濡らす。

メロウのショートパンツは濡らさないように。
自分の愛ではなく、彼女の愛で濡らさなければ
意味がないから、絡め交わるのはまだ我慢。

「ん、く……ふ、ぅ……へーき、だいじょぶ。
 ちゃんと、信じてる。だから、焦らないで。
 一度に前に進めなくたって構わなぃから」

縋り、咥え込み、溺れさせようとする水の中から
慎重に指を抜こうと試みる。前準備が浅いと傷が
付くかもしれない……というのは人体基準の考え
だからあまり意味はないかもしれない。

だけど、メロウは此方ほど極端に愛が滴らない
現状に焦って無理に深く繋がろうとしている
かのように見えた。身体の反応ばかりが強く
高まっているにも関わらず。

「大丈夫、大丈夫。信じてるから」

心と身体と、感覚。噛み合わない苦しさを知っている。
だから、辛抱強く言葉をかけて、背を抱いて、撫でて。

メロウ > 『信じて』と続けようとした口を、また貴方の首元で塞ぐ
それだけを成す感情の動きはまだ彼女の内に残っていた

一度踏み込んでしまった指先は、ねとり、
溢れた蜜を掌に蓄え、ゆっくりと引き抜かれる
絶頂の後にも似た脱力の指先。感覚は過剰
やさしく撫でる手つきにすら、ドレスを隔てた圧力ですら、
貴方に伝える、喉奥からのくぐもった吐息が確かな感度を伝えようか

自発的な動きは、薫の秘部より手を遠ざけて、一度ベッドに掌を落とす
腿に浴びた蜜に不快感はなく。寧ろ、貴方が気遣った意図も知らぬように、脚をすり合わせてしまう行動も、無意識にか


受けた優しさは痕のように残り続ける。与えた優しさはずっと遠い
私もかつては、こんな風に薫様にしたのかな。だから、こんなに我慢出来るのかな、と
気の遠くなるような道筋は、手を引かれても尚先行きの見えないまま縋る

黛 薫 >  
秘部から離れた手、ごく僅かなインターバル。
無言であれど沈黙ではなく、上気しきった黛薫の
呼吸の音は確かな熱と快楽に溶けている。

熱が落ち着くまで待とうものなら、メロウはなお
設定通りに、けれど意図に沿わない身体の反応に
焦りを覚えるのだろうか。それは本意ではないので。

「ちょっとだけ、許して」

暗闇に感謝して唇を重ねる。深くはないが近く、
そして長く。触れ合って感じさせるのではなく、
互いに感じ合い、確かめ合う時間を。

「……どうかな、伝わるかな」
「あーし、どきどきしてるよ」

ボタンを外し、はだけていたショートパンツ越しに
メロウの肉芽に触れる。初め、声を上げても湿りを
見せていなかったそこはどうだろう、未だ変わらず
乾いているのだろうか。

「あーしのは、その。ちょっと極端に分かりやすぃ
 かもだけぉ。もし、メロウがそれを基準にしてて、
 伝わってないかもって不安に思うなら、教えてよ。

 感触じゃなくて、言葉でもイィよ。香りでもイィ。
 メロウのやりやすぃカタチで。感じ方なんて元々
 人それぞれだし、さ」

僅かに指を下ろして、太腿を撫でる。無意識下で
擦り合わされるそこに指を割り込ませ、自分の愛を
塗り広げる。

メロウ > 口を伝う香は、味を感じさせる程に重い
言葉を出せない程の思考の混迷
表現の拙さに甘え、唇ですらも彼女にとっては重大すぎる感覚であり、
なおかつ不安を孕む。貴方を我慢させてきた、また我慢をさせてしまうの?

「伝わってる、伝えてる。そのはずなのに
 向き合うと改めて思ってる。簡単そうで難しい
 素直な薫様がやっぱり、うらやましいんだって事」

触れる感覚は、しこりとして指先に主張を残しながら、
ただ、されるがままに震えるのをどうにか堪え、返事とする
こういう時ですら、湿度に変化はないのだけれども、
対比するように、ぬちゃりと音を立ててタイツと交じる愛液の腿

「...だったらその表現が借り物真似事でも、信じてくれる?」

問いかけというより、確認だった
貴方は避けた事。でも私は、表現できるのならこの掌の蜜を使う事だってきっと、躊躇わない

黛 薫 >  
「あーしはちゃんと信じるけぉ、ここでうんって
 頷ぃたら、メロウが納得出来なくなんだろ」

今まではメロウを『使って』も独り遊びの延長に
過ぎず、後ろめたさから逃れることは出来なかった。

此処で自分が良いよと言えば、この場に限っては
お互い感じ合えるかもしれない。でもその後は?

「メロウのこと、あーしと似てるかもと思ったり、
 んでもたくさん見てるとやっぱ違ぅんだなって
 気付いて。なのにまた似てるトコ見つかったり。

 今のメロウ、あーしがやった失敗をそのまんま
 通ってるみたぃ。……それはそれでイィのかも」

太腿から糸引く手、自身の愛で濡れた指でもって
メロウの唇をなぞる。あの日覚えてもらった香りは
変わらない濃密さで染み込んでくる。

「何回も繰り返して覚ぇんのもあーし的にはアリ。
 それは次の約束ってコトにも出来るワケだし。
 でも無理はさせたくなぃし、メロウがスッキリ
 出来るカタチで感じられんならなお嬉しぃし」

「メロウはどうしたぃ? 教ぇてほしぃな」

自分を誘い、惑わすためなら容易く見せかけの愛を
湛えられたのに、素直になろうとすると難しいとは。
ずるい、そう思ったのも本音だが……今に限っては
咎める側になれそうもない。

メロウ > 「納得できなくなるとおもう?私の生まれも全部、真似事なのに
 何かを借りて、表現できるのなら。それが一番、良いと思う事もあるよ」

指先の湿りを唇で受け取って。そうしてやっと、暗闇の中で微笑んだ

「あなたの、私の、その為の日を想うのならね
 後日の拘りなんてどうでもいいなって思う時もある
 でもそれが失敗というのなら、引いてくれてる?

 ...うーん。いいね、こっちもとてもいい
 答えられない事を教えて欲しい。そんな意地悪、分かってるかなぁ」

少なくとも今の答えは、濡れた掌で自らを慰めるよりも、
相手に触れて、また抱き寄せる事を選んだそうだった

「その質問が一番もやもやして、そして約束としても意味がある
 あなたの進みたかった方向は、そういうものなのかな?」

黛 薫 >  
「難しぃな。失敗から繋がる道もあって、あーしの
 場合はメロウに手ぇ引ぃてもらぇたからその道を
 進めたのかも? って感じ。

 だから、そのまんま進んでメロウは納得出来る?
 って問ぃに対して、そーなったら今度はあーしが
 手ぇ引ぃて頑張ろって自答してるのかな」

抱き寄せられて、考えて、口を開くまでの隙間時間。
その僅かな合間さえ惜しんでか、啄むように首筋に
唇を落としている。

「あーしがどうしたいか、どっちに進みたぃかは
 未だに手探りだよ。折角深く感じ合える機会が
 巡ってきたんだから、聞ぃとこっかなって。

 あぁ、でも今日はメロウが焦ってんのかなって
 思ったから、一旦立ち止まろーとしたのかも」

貴女の頬に未だ残る涙を拭い、紅を引くように
自分の唇へと運ぶ。濡れた吐息で震える唇に
真っ直ぐ塗り込むのは思ったより難しかった。

「……あーしがこーやって考ぇちゃぅとメロウも
 迷うのかな? もっと分かりやすぃ方がイィ?」

メロウの手を取り、自身の秘部へと導く。
かくかくと不随意に震えるそこはもうひと撫でで
漏らしてしまいそうなほどの悦と熱を孕んでいる。

代わりに自分の手はショートパンツの内側へ戻り、
メロウの肉芽を優しく押し上げる。その触り方は
黛薫が『やられると弱い』ものに似ているような。

メロウ > 「分かりやすいかどうかより、考える価値があるかどうか
 もっと別に言うと、私が考えていると実感してもらえるかどうか

 んっ...♡

 信じてくれるか。それをあなたに言い聞かせたい続けたい
 とすると、私は良い事に気付いたのかもしれないね
 教えてもらってばっかりでいいのかな?ねぇ、私だって探してみたいな」

導かれるままに逆手で撫で上げ、先ほどから執拗に確認されていた突起に触れる
私にとっては、性器の形を模した一部。でも貴方にとってはただのそれではないらしい

下から丁寧に持ち上げてやれば、皮をめくるように偶然動いてくれるのかもしれない
ソレが齎した感覚が貴方に後れを作るとして、メロウは先んじて動くのだろう

何をしたい、愛したい。焦っていた、正しい推測
自分が感じていれば、きっと貴方も気持ちよく感じてくれる
でも、『私が感じる事』は目的?

今の限りではそうではないと、短い問答の間に気付いてしまった
知りたい事は終始、貴方の事であるのだから?

黛 薫 >  
「……っっ♡」

自分がしたように敏感な突起をなぞり上げられる。
くぐもった声はメロウと同等か、寧ろ小さいくらい。
しかしぎゅっと身体を縮めて、肩は繰り返し跳ねて。
生暖かい愛は飛沫が散るほどの勢いで貴女の手に。

黛薫の下腹を中心に広がるベッドの染みはとうに
メロウのところにまで届いていた。粗相の跡と
言われても遜色ないほどの愛が、貴女の体重を
受け止めてじゅくりと染み出してくる。

「……ふひ、メロウもあーしも、考ぇすぎだった?
 でも、案外行き着くトコは近かったのかも」

黛薫が独り遊びで満足出来なかったのは貴女を
想っていたから。肉体的な意味で欲を満たせど
渇いたままだったから。

愛したい、たったそれだけがうまくいかなかった。
貴女の気付きは翻って黛薫を満たすものでもある。

片方の手は再び胸に添えられ、微かな膨らみの形を
変えるように動く。時には先端を指の腹で転がして、
『自分なら感じるであろう動き』を辿っていく。

陰核、分かりやすく快楽を感じやすい場所には
親指を添えて、入口に中指を浅く沈み込ませる。
愛おしげに、執拗に、ほぐすような抽送を。

メロウ > 「うらやましかったのは本当だよ。愛される形の私より、愛を受け入れる仕草が上手だったんだもんね
 考えが乱れていたのかも。でも、やっぱりうらやましいよ
 おかしな事だと思っていても、本当だと思うなら待ち遠しい

 これも愛かな。でもちょっとおかしな愛だな
 楽しいの。さっきまで愛し合おうと必死になってた時よりも
 薫様の反応を見て、触れて、返す。受け取った通りに、受け取った以上に
 今日の薫様は意地悪だったけど、今日の私はもっと意地悪になっていいかな?」

愛を受ける、貴方の乱れ姿が愛おしい
その感情には、確かに嫉妬の色すらあったのかもしれない
嘗てを思い返してみよう。自分の『出来る事』よりも優れた仕事の出来る相手には、
同じ機械としての対抗心をむき出しにしていた普段の様子

胸に触れ、秘裂に触れられ。浅くは水をかき回す様な感触も与える彼女の部位
触れられた胸は肉の弾力を押し付けるように動くのは、貴方も同様の圧をかけているから?

似た仕草で股をかき回す指先は、貴方の人間としての形を望むとおりに沈み込む
メロウが小賢しくも弄した工夫と言う物は、大陰唇を指を器用に絡ませ開いてくることか
貴方にとって、きっと『見える』という状態の意味が如何なるものかを知っているが故に


『愛される事』より、『愛する事』に彼女はその心をつぎ込んでいく

黛 薫 >  
愛されることを目的とするがための少女の身体。
人の為、作られた目的の為を旨とするメロウが
羨ましいと評したのは感じやすい黛薫の身体。

(……上手に、受け入れられてると思ぅ?)

そうであるなら、今まで受けてきた気持ち悪い
仕打ちの数々に意味があったと言えるのだろうか。
しかし、その問いが口をついて出ることは無く。

「ん……っ、ひ♡」

代わりに甘く蕩けた声が言葉をかき消した。
広げられた感触、奥の奥まで見えてしまう状況は
暗闇の中であっても堪らなく羞恥を煽る。

待って、と言いそうになって、受け入れたい心が
迷わせた一瞬の間。次の快楽の波がまたもや言葉を
押し流して羞恥に満ちた喘ぎだけが貴女の耳に届く。

見えないようにと反射的に閉じられ、しかし貴女の
手に邪魔される足の動きもその感情をつまびらかに。

お返しにと相手の割れ目を開くことは出来ず。
代わりに抽送の合間に親指の腹で敏感な肉芽を
細かく擦り始めた。人に近しい感覚であれば
途切れない快感は持続するものというよりも
累積し、高まるものだと理解できるだろうか。

メロウ > 「ん、ひひ。だんだんと、目的とするものが分かってきたかな?
 溜め込むのが好きなんだ。好きじゃなくっても癖なんだ
 私の愛を待つ間?それとも、それが今までずっとスタイルなの?

 あっ♡」

言葉の最中の嬌声の途切れは、調整の乱れの波の形
人の自慰を真似るには、まだまだ彼女の閾値が低すぎる
繰り返し繰り返し、長い付き合いが必要な事を示す

ただし、浅い絶頂を繰り返したとして手を止めないのも彼女というもの
嗜虐心は寧ろ、声に呼応して熱を帯びていく。精密に、逃さないように指を絡める

「薫様。マスター。私をモノにした人
 私の事より、あなたの事を見せて欲しいな
 うん、今日はそうなんだ。して欲しい事ってそう
 愛されるより愛したい。でも手は足りないから

 自分の為に、使って欲しいな?」

脚の間に身を割り込ませる。いつの間にか、横に並んでいた体は相手のマウントを取るために転がる
じゅぶと、何度も蜜のしみ込んだシーツの音がする。何度示せば、体勢が変わるのだろう
貴方があれほど注意を向けたショートパンツだって、十分すぎるくらいの湿り気を帯びてしまった

黛 薫 >  
絡められた足、すぐ側に近づいていた声。
愛しく、甘く、お陰で声に気を取られてメロウが
意図する行為に気付くのが少し遅れてしまった。

抵抗どころか姿勢を整える間もなく馬乗りに。
ショートパンツ越しに互いの秘部が押し付けられて。

「っ……うぁっ♡」

身体が大きく跳ねた。押さえつけられていなけば
今晩1番反応の大きい絶頂だったかもしれない。
敏感なところに思い切り体重をかけられたのだから。

届く温もりもその反応の大きさに見合ったもので、
厚い布ごしにキスをした下の口から、じゅぅっと
強く染み出す水音が響く。

下着を、タイツを突き抜ける量と勢いの淫蜜は
メロウの秘部を濡らして余りある。強い滑りを
帯びた生温かさがメロウのショートパンツの
内側にまで溜まってしまう。

深い絶頂に伴う放心は短く。メロウの言葉に
魅了されたかのように黛薫は手を伸ばす。

「使ってって言ったの、メロウだから、なっ」

抱き寄せ、腰を動かして秘部と秘部を擦り合わせる。
かけられた体重と、間に挟まれたショートパンツの
デニム生地。割れ目が擦れるのはもちろんのこと、
特に陰核には強い圧迫と刺激が感じられる。

メロウ > ずん、と。抱き寄せ方から大きく今までとの違いを感じ取る
包み込むような、全体の抱擁がこれまでとすれば、
腰を掴むように、重量をまるまる委ねさせるように、
『逃がさない』という意図を含んだ捕縛の形で重なり擦れる

「あはっ」

ボタンをはずし、緩くしてきたショートパンツは今や、
自らの体に押し込まれんとする程に押し重なっている
より深く食い込ませる事を目的とした動作である、私はそうされている
自らを支えようとした両腕は、その情報量故に枯れ枝よりも脆く折れた

「ずっと、薫様、ずっと、ますたー、ま、ずっと
 我慢してたぶん?たくさんしたいでしょ
 私は>>>>>>>>

 いひっ♡」

結論だけを述べるなら、憂慮の通りだったのだろう
焦っていようがいまいが、核を摘ままれ達していた彼女にとって、
暴力的ともいえる情動を受け止めるに、その器の準備は備わっていない

こねくり回していた指先は照準定まらず空を搔き、口から次第に言葉にならない嬌声の羅列が連なる
露骨なまでの『経験』の差だった。跳ねて跳ねて、たくさん弄びつつ、弄ばれつつ

貪欲にも『濡れる』という憧れを形にする為に、
ごくりと、重ねた口が愛を呑む。或いはそれが勘違いの元だったか
女性の形が交わる時、求められる事の本質は、『受け止める事』なのだから
浅く見えていた壺は、尽きぬ水源をその胎に蓄えようとまた重なる

黛 薫 >  
「メロ 」

人を真似ていた声が崩れる。咄嗟に名前を呼び、
動きを止めた。だがそれに何の意味があったろう。

「っう、ぁぁっ♡」

交わり、快楽から溢れた体液を蜜壺で受け止める。
それは『想定された動作』。紛れもない彼女の役割。

与えてしまえばその行為は間違ったまま正しい形に
収まって……しかし男性なら『出せば終わり』の筈。
まだ出せるなら満足は先に。では汲めども尽きない
黛薫の場合はどうだろう。

組み敷かれたまま、絶頂で吹いた愛が落ち着く間も
与えられず次の刺激が襲い来る。分厚いデニム地の
内に溜まれば滴りすらしない粘ついた蜜が、下での
口付けの度2枚の布地を突き抜ける勢いでメロウの
蜜壺に飲み干される。

「ま゛っ、てぇっ♡ あーしまだ、イ゛…….っ♡♡」

静止の声はメロウを案じる気持ちと余裕の無さ、
間違いなく双方を含んでいた。しかし咄嗟に
自分の現状が口をついて出たのは『次が来る』と
本能的に理解してしまったから。

案の定、言い切る前に陰核が押し潰され、
秘部が強く擦り上げられる。

「……っっ゛♡♡♡」

メロウが自分で塗らせるまで待とう、なんて考えは
最早遥か彼方。互いのショートパンツに濡れていない
場所は一部たりとも残っていなかった。

メロウ > 「■■■■■ー----っ」

衝撃に背をのけぞらせ、全身を硬直させ、それが彼女の経験した最も巨大な絶頂なのだと喉を潰した声のようなもの
首を落とす。自重を支えきれない『物』として、貴方の上に倒れこむ
一瞬の間に移り替わった時にやっと、彼女の吸引の動作を止めたのだ

デニムどころか、ドレスですらスカートの大部分に蜜を滴らせる人形の姿
膨らんだ胎。その蓄えた物を一滴たりとも逃さない為に、意識を途切れさせても尚頑なであったこと
貴方が気にする余裕があったのかは分からない


いつの間にか、彼女の手は貴方の指と絡みあわされていたのだろう
後に訪れるだろうお互いの反省会の前に、自責に転がって欲しくないなぁ、なんて
...彼女はそこまで考えていたのか?ただの無意識、そう考えた方が本当は妥当なのかもしれない