Page 44 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【七夕の願い事】 式典委員会 16/7/1(金) 9:56 ┣Re:【七夕の願い事】 佐伯貴子 16/7/1(金) 20:44 ┃ ┗【七夕の願い事】 誰かの短冊 16/7/2(土) 0:52 ┣老けた筆跡 (無記名) 16/7/4(月) 3:36 ┣名は裏面に小さく 四季夢子 16/7/4(月) 9:38 ┣【七夕の願い事】 浅田扁鵲 16/7/4(月) 12:55 ┃ ┗空色の名前が無い短冊 名無し 16/7/4(月) 13:18 ┣天才にしか理解できない短冊 メルル博士 16/7/4(月) 21:26 ┣【七夕の願い事】 真乃真 16/7/5(火) 0:14 ┣【七夕の願い事】 那岐夜車丸 16/7/5(火) 21:50 ┣Re:【七夕の願い事】 匿名(No.635) 16/7/6(水) 1:48 ┣達筆な字で書かれている 上泉 和正 16/7/6(水) 10:37 ┣Re:【七夕の願い事】 ふいあどら 16/7/7(木) 0:39 ┣【七夕の願い事】 リヒット 16/7/7(木) 13:33 ┣【七夕の願い事】 蘆 迅鯨 16/7/7(木) 22:27 ┣【七夕の願い事】 不凋花ひぐれ 16/7/7(木) 22:55 ┣Re:【七夕の願い事】 名無し 16/7/7(木) 23:54 ┣Re:【七夕の願い事】 匿名(No.176) 16/7/7(木) 23:55 ┣Re:【七夕の願い事】 小春 16/7/8(金) 0:00 ┣【七夕の願い事】 無記名 16/7/8(金) 0:59 ┗(七夕の夜から、翌日にかけて) 式典委員会 16/7/9(土) 0:58 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【七夕の願い事】 ■名前 : 式典委員会 ■日付 : 16/7/1(金) 9:56 -------------------------------------------------------------------------
(教室棟の中庭に設置された、見上げるほど大きな笹) ------------------------------------------------------- 教師・生徒の皆さん 七月になりました! 七月のイベントといえば、まず七夕を思い浮かべる人が 多いのではないでしょうか。 七月一日〜七日までの一週間、教室棟の中庭に笹を設置 いたします。学業・仕事・友人関係、はたまた恋など、 短冊に願いをしたためてみては? 短冊は十分な量を用意しておりますが、一人一枚までで お願いいたします。 ご自分のお名前は、書いても書かなくても結構です。 もちろん人を傷つける内容を書いてはいけません! 皆さんの願い事が、ひとつでも多く成就しますように。 どうぞ楽しい七夕をお過ごしください。 ------------------------------------------------------- (笹の下に置かれた長机に、色とりどりの短冊と鉛筆が用意されている) |
「一生甘いものに困りませんように」 (昨年と全くかわらぬ願い事であった) |
「世界がもう少しだけ優しくなりますように」 ( any とだけ記されている。) |
さらりと書き付けて曰く、 “健康に長生きしますように”。 その余白には、ひっそりと添え書きがある。 “ともに仲よく”。 まるで空へ届かすように高い位置で揺れる短冊は、 空でも飛ばねば読める者はない。 |
空色の短冊に幾つかの四字熟語が流暢な字で書かれている。 "家内安全" "商売繁盛" "無病息災" 特別な所の無い透明な短冊は、きっと気に留められる事も無く笹に揺れていた。 |
多少崩れてはいるが丁寧な字で、緑色の短冊に願い事が書かれている。 裏面には『浅田』とだけ名前が書かれている。 「平和で恙無く、稀に面白く退屈を凌げる毎日を」 その隣に子供が書いたような字で、金色の短冊が吊るされていた。 『へんじゃくのおよめさんになる!』 平和で恙無い毎日は、願っても中々手に入るものではなさそうだった。 |
「今日も明日も明後日も美味しい物が沢山食べられますように! あと、もっと上手く飛べるようになる!」 そんな願い事と決意表明が混ざった短冊が、いつの間にか吊るされていた。 そんな無記名の短冊が、風に吹かれてくるりと裏面を見せる。 『だから、生きる』 |
白衣を着た少女は少し考える仕草をした後、短冊こう書き記した。 『11次元で観測されたメルテニセツク現象が、コーレテウデネ管を通じて常世島で発生しませんように』 おそらく、この言葉はこの白衣の少女にしか理解できないだろう。 |
助ける!! (無駄に力強く大きく書かれている。) |
然るべく刻限までに 常世精密技巧地図集1巻が出来ます様に! …あと大量の蝙蝠が集まります様に。 (赤い短冊に墨で流暢に描かれていた) |
平均的な日本人成人男性の目線くらいの高さの、笹の内側に吊るされた水色の短冊。 見づらい位置にかけられたその短冊を頑張って見てみると、歪みがありながらも基本的にはかっちりと書かれた字で、このように書かれているだろう。 『家族と旧友が息災でありますように』 短冊に、名前は記されていない。 |
住人全員に健やかな日々を |
ともだちがあと98にんできますように。 (子供が書くような字が全て平仮名で書かれている。) |
(かろうじて字と判別できるニョロニョロが短冊の上を這っている) もとのせかいにかえれますように りひっと |
とりたてて上手いわけではないがさほど崩れてもいない、 黒いボールペンの筆跡で浅葱色の短冊に記された願い。 『すべての大切な人へ いつか恩返しができますように』 |
「武芸向上と学業成就」 笹の下位置に達筆に書かれた短冊が吊るされている。 |
おいしいごはんが食べたい (無記名。目立たない位置にこっそりひっかけ、一人の少女は去っていった。 ほんのり、石鹸の香りが残っていた) |
平均的な日本人女性の、肩の高さくらいの位置に、水色の短冊が揺れている。 記名されていないその短冊には、いかにもさらさらと書かれたような字で、次のように書かれていた。 『自分で自分の服を選べる、素敵な女性になれますように』 |
(薄青の短冊に、安全無事に生徒の皆さんが良い学校生活を送れますように、と書かれて、その裏に「今年は泳げるようになります」とメモしてある。) (あくまでもこれは願い事ではなく宣言。宣言することで己を追い込んでいくスタイル。神様にも宣言していきます) |
「全 ての 世 界 が 平 和 になり ま すように」 強過ぎる力で書かれたせいか、短冊がしわくちゃになって破れかけており 鉛筆の芯が何度も折れたような汚れ方をしている |
(中庭の笹に、無数の短冊がひらめく。 色とりどりの願い事がひらひらと風に舞って、豊かな葉が涼やかな音を立てている) ------------------------------------------------------- 七夕にたくさんのご参加ありがとうございました! 楽しんでいただけましたでしょうか? 短冊に書いた願い事も、胸にそっと秘めたままの願い事も あなたにとってかけがえのない指針です。 これから始まる長い夏が、皆さんの大切な思い出となることを願ってやみません。 ------------------------------------------------------- (翌日には笹は撤去されて、元通りの中庭に戻ることだろう) |