あるばすかづき。
身長165cm、体重55kg。少し痩せ気味、身長順なら前の方。 目元を覆うような野暮ったい黒髪の奥に、藤色の瞳が覗いている。
異能は読心眼。目を合わせて10秒で相手の表層思考の読み取りを開始できる。 この異能が原因で嫌がらせを受けたことがあり、髪を伸ばして何を見ているのかわからないようにしたら、もっと嫌がらせを受けた。 結局髪は切らないまま。
部活は書道部、一応美術部やら写真部やらとの展示会に作品を出したことはある。 委員会は生活委員会保健課、一年の頃から続けているので魔術の腕はもうそれなり。 「救急治療は、大威力の治癒魔術をまずかけてから考える」という先輩の教えを守っている。
好きなモノはダークヒーロー。自分の信念のためなら、愚鈍な一般人を守ったりせずに悪人をぶちのめす。 そんな存在に憧れていた。
…三年までは、そんな目立ったところのない学生だった。
【ライナーライナー】 歌月が属する…と思っている組織。組織なのだろうか。あるいはそれを標榜するだけの個人の集まりなのかもしれない。ただ一人を除いて。 歌月が出会ったそいつはライナーと名乗り、線を引く者、水平にする者、平等を待つ者だと言った。 委員会や部活なんて物はおかしい、生徒全員の直接政治を行うべきだ! 二級学生なんて存在はおかしい、学生証と学費なんてドブに捨てちまえ! 異邦人なんて呼び方はおかしい、俺達だって島の中に引きこもって、ほとんどこの世界にいるとは言えやしねえ! と述べた後に、自分でただの嫉妬なんだけどな、とオチをつけた。
『そうだぜ兄弟。俺は嫉妬する者』 『お前と同じく誰かを羨みながら蔑む奴』 『なあ兄弟。みんな同じラインにつけてやろうぜ』 『あいつらが慌てるさまを、俺達はずっとこのラインに居たぜって指さして笑ってやろうぜ』 『ラインは上だって下だっ・ト構わないさ、さあ始めようぜ、兄弟』
ライナーと名乗る男は、接触した学生に異能を渡すか、元々の異能を強化する。 そして、その力でラインを引けと示唆するという。
【平等の仮面】 目元と鼻を覆い隠す白の仮面。 掲げる"ライン"の違い以外では仮面を付けた者を区別できなくするとともに、身体能力を常人の三倍ほどに引き上げる。 ライナーと出会ったものは例外なく異能とともにこれを受け取っており、当人がどう名乗るかに依らず"ライナーライナー"とは仮面の集団である、と認識されている。
【Nowhere】 ライナーに渡された第二異能。仮面をつけている間しか使えないが、仮面の固有の能力ではない。 歌月を認識できなくする。見つからないし、監視カメラに移ることもないし、自動ドアが開くこともない。 誰かに触れたところで、普通であれば触れられたという発想に至らない。腕のリンパ節がなんか変なのかな?等の他の要因を考えるだろう。 ただし、或蓮歌月という個人を覚えている(フルネームと顔が一致する)場合は、仮面に依る幻惑さえ無効化され、 その人にだけは歌月がそこに居る、と認識できてしまう。
【三ッ山通し】 歌月が手にする、魔剣。土・水属性の野太刀形状。 振るえば山を三つ越えたと言われる土石流を生み出す。 落第街で違反部活を潰した時に奪い取ったもの。 |
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