・ましろについて 塚鎖倉 ましろ(つかさぐら ましろ)。身長135cmほど、体重は体内に宿しているモノのせいで正常値を大きく上回る。 人工異能者の研究のために研究者男女の間に「作られた」子。両親を含め、研究者たちの間の呼び名は「被検体M.C.01」。 研究の成果として生まれながらに体内に悪魔を宿している。 しかしこの研究は失敗こそしなかったものの不完全であり、彼は悪魔を押さえつける為の薬を日々飲み続けることを強いられている。 灰色に近い黒髪と同系色の瞳。小柄な体格は猫背気味でうつむきがちな様子もあって殊更に小さく見える。 左前腕から上腕にかけていつも包帯を巻いており、その下の皮膚には紋様のような痣が刻まれている。右腕で左腕の包帯を隠すように抱くのが癖。 体の主導権を悪魔に握られている間は瞳の色が赤く変化し、表情や雰囲気、口調とすべてが変貌する。 このことから多重人格者と疑われることも多い。 性格は内気そのもの。出自から潜在的に友情や愛情に飢えており人見知りながらも積極的に他者と関わろうとする姿勢がみられる。 悪魔の分のエネルギー摂取も必要なため意外と大食漢。よく行き倒れている。
・悪魔について 自身を「リチア」と名乗る悪魔。 その本来の姿は筋骨隆々な赤黒い肉体に鋭い牙と爪、山羊のそれのように大きく湾曲した角、蝙蝠か竜を思わせる大きな翼を持つ実に悪魔らしい悪魔であるが、現在はましろの体に繋ぎ止められる形でしか現世に留まることが出来ないでいる。 それでもましろを異能者たらしめるだけの力は備えており、黒と紫の光沢を放つ特殊な油と紅蓮に燃える炎、白色の灰を意のままに操ることを可能とさせる。 普段はましろの左腕に潜んでおり、必要に応じて彼の肉体から生えるようにして体の一部分が出現する。 また、時間制限こそあるがましろから意識を乗っ取って自分の体のように動かすこともできる。この時には貧弱なましろの体からは想像もつかないようなパワーを発揮する。 宿主とは真逆で粗野で乱暴な性格をしており、この世界のルールに反した行いをしてはましろを強引に巻き込むトラブルメーカー。 ましろのことは「ノロマ」「愚図」と詰りながらもパートナーとして大切に思っている部分もあるようだ。
・能力について 油、炎、灰の3つを意のままに操る能力。 油で炎の威力を高め、発生した灰で追撃するのが基本戦術で、この悪魔の性格にふさわしい非常に攻撃的な能力である。 なかでも油は引火にくわえ潤滑、冷却、撥水、絶縁などの役割を持ち、非常に汎用性に富んでいるため相対する際には注意を要するだろう。 研究者によってDMC2(Dante's Mythical Creature in Commedia)と名付けられたが、リチアはこれを「ただの符号でしかない」と気に入っていない様子で勝手に《暴意騒乱》と呼んでいる。
・特殊能力について 悪魔の憑代となる肉体。自身が摂取した栄養を体内の悪魔に分配するようつくられたましろの特異体質。 持ち主とは異なる種族を無理やり押し込まれたこの体質は常に拒絶反応と隣り合わせであり、投薬なしでは精神/肉体を維持することすら困難な状態である。 |
|