2016/07/30 - 22:33~00:25 のログ
ご案内:「路地裏」に化野千尋さんが現れました。<補足:ぶかぶかの黒セーラーに雑にまとめられた黒髪。ゆるゆるしている。 // 後入り歓迎>
化野千尋 > ――はじめは、異邦人街の方へと向かう予定だった。
が、何やらどうにも教えてもらった"ツギハギな街"のような印象ではない。
異邦人街がツギハギでカラフルな街なのだとしたら、
ここはどうにも単色で力任せに塗りこんだような乱暴な印象で。

当然、マイペースな女子高生も日が落ちてから迷い込んでしまえば
心細く心配になることだってある訳で。

「……あだしのは、どーやらやらかしてしまったみたいですねえ。
 あにうえに電話もつながりませんし、地図もようくわかりませんし」

液晶に表示された地図は、この入り組んだ道の隙間じゃなんの意味もなさなかった。
指が画面をスワイプする。電話。発信履歴。
あにうえ、あにうえ、あにうえ、あにうえ。発信失敗、発信失敗。

現状、彼女が頼れるものは何一つとして存在しなかった。

ご案内:「路地裏」に那岐夜車丸汀さんが現れました。<補足:妖しい風紀委員/アルビノ幼女/巫女装束/檜扇/limitは24時>
那岐夜車丸汀 > ひたりひたりひたりひたり。

靴と言うか草履なのでそんな足音しか出ません 出てもとっても静かです。
怪しい路地裏に潜み 蠢く妖しい幼女、そして巫女装束。
一寸昨日あたりから こうした妖しい場所にいるのですが、今日はどうしよう。
何か面白い―ものと出会えるでしょうか、と幼女は蠢く。ゆっくりと化野さんがいるであろう方へと。

少し間が空いて から 路地裏の奥底より ひっそりと声をかけてみるのです。

「   まよいご  ?   」

化野千尋 > がこんどんがらがっしゃんどん。

童女の足音には気付くことなく、少女は対照的に騒音を撒き散らしながら歩きます。
黒いぶかぶかなセーラー服の裾をそっと握って、不安をひた隠しながら。
童女の姿に化野千尋は気づかない。
周りの音に敏感でもなければ、クレアボヤンスなんて縁はない。

ううう、と呻きながらそっと耳に入った囁き声にはオーバーなリアクションと一緒に
返答を間を開けることなく返すのです。

「ううううひゃあああ食べないでくださいね! あだしのは美味しくないですからね!
 すみませんあのあなたのおうちだったりとかしたのでしょーか、あのあの、ええと」

視線の先が物の怪の類でない――ぱっと見たかたちは恐らく人間でしたから――のに
気づけば、げほんごほんと空咳を繰り返して笑顔を浮かべます。

「すみません。とりみだしました。 えーと、あだしのがまよいごさんかどうかですよね。
 はい、ご明察の通り、あだしのはどうやら道を間違えてしまったようでして」

那岐夜車丸汀 > 何か色々とぶつかって散らばっている音がしている。
路地裏は思いの外狭いので反響定位―異能を使ってもすぐに場を把握出来る。
色々と問題はない。狭いからこそ ここが不穏な場所だからこそ小声で言葉を投げかけたのに、

聊か驚いたような彼女の反応と返答に ニヤリと怪しい笑みを浮かべた位の幼女は

「食べるより 一滴吸…げふんげふん。

 家は此処にはないので 問題はないのじゃが、余り物音を立てると
 いらぬ争い いらぬ禍 いらぬ面倒なものを引き寄せ巻き込まれるぞ?」

見た目は幼女 しかも10歳児。ただしアルビノで巫女装束。
路地裏に 常識的にいたら 怪しい類だ。そして風紀委員だがあの風紀の象徴たる制服は着ていないので
見た目に限れば 風紀委員だと証明するものが無い。そして腕章もしていない。

「あだしのさん なのか。 道 間違えたのか。 そーか。

 んんん、はぁ。 学園のモノじゃろか でなければ 何かみぶんをしょうめいできるものはもっておらんか?
 ひばんだが 一応其れ位はしろと言われたので キクゾ。
 で、まいごだったら、ちずをしょもうか それともあんないがいいか にたくだ どれがいい?」

なぜか半分ほど 発音が拙かった。口が回らないらしい。

化野千尋 > 「たべ……おなかがすいてらっしゃるのでしょーか。
 このあたりにおいしーご飯やさんがあればご一緒にとおさそいするのです、が、」

どうやら童女の表情をようやっと目にしたようで。
どこか色っぽい表情と、そう簡単には拝めないであろう白いいろと。
夜に映える彼女の姿をちらと見れば、少しばかり萎縮してしまいます。
なんせ、この街を化野千尋は知らないし、頼れるものはなにもないのですから。

「争いに禍ですかあ。後者であればいくらか慣れてはおりますが、
 人間同士の争いに巻き込まれるのは不本意ですねえ。ご忠告、いたみいります。

 はい、あだしのは学園のもの、ですよう。
 ……ところで、おじょーさんはどなたなのでしょうか。
 こんな夜にちいさいこがこんなところにいるのは危ないですし……。
 そう、おかーさまとかはいらっしゃらないのでしょーか。
 もしくは、保護者のかたなど、それに準ずる、その、なんでしたっけ」

どっちが迷子でどっちが心配しているのかわからないが、
(恐らく)(見た目では)自分より年下の女の子がこんな暗がりにいるのは心配なのだ。
怪しいよりも先に、化野千尋は保護者的視線を得てしまった。

「えーと、あんないしていただけるならありがたい、のですけれど。
 保護者のかたに待っててー、とか言われてるところじゃないですか……?」

だいじょーぶです? と、繰り返し問う。

那岐夜車丸汀 > 「ニンゲンの食べ物もオイシイのじゃが、んん、いや、お腹は別に。
この辺り…路地裏に…この辺の美味しい飯屋はまだ分からんのでどうしようもない。
主の指を一寸切ってくれれば そこから垂れる血一滴でいいのじゃが?」

食べ物はいい 血を所望する つまり 彼女の目の前にいるこの幼女は人ですらない、何か他の 人外と言う代物で。
アルビノ自体はこの幼女以外に何人かこの世界にはいるのは分かっている。

「総じてめんどいモノを招き入れるじゃろなぁ。ヒト同士の争いは実に欲に塗れておる。
 実に 始めるのは早いが 終わる事や収束には時間がかかるな、うむ。
 
 学園のモノか。では身分証を…学園の生徒手帳を出すよう。
 儂か 一応 常世学園 風紀委員 那岐夜車丸汀 という一寸した人外じゃが。
 今 幼女姿になっているのであって 本来は違うからの?
 そこそこ大きいのが正体であって 今の姿は仮初の…幼女じゃ!
 保護者はいらんが…保護者は。見た目は幼女 頭脳は大人じゃ。…たぶん。」

見た目は幼女だ もうあと二週間我慢すれば本来の姿に戻る。
案外 見た目と中身が釣り合ってしまい 即馴染んでしまったのだが、
見た目に反して 大魔術は使いこなし 色々としでかすため 単体で警邏も出来るのに、
今現在 保護者はどこ?という保護者的視線で見られているという。

「…では 案内でいいのじゃな。
 ん、だからじゃな 儂 見た目だけは幼女じゃ!年齢…二桁じゃないしな…うむ。」

問題はないのじゃ! 問題は!
然し見た目が一番問題だった。

化野千尋 > 血一滴。思わずポケットに仕舞い込んだ小さな鋏に触れた。
ちり、とほんの少しだけ警戒心を滲ませる。
その言葉で少しだけゆるりとした雰囲気が解けるのに気付くかもしれない。

「あだしのの血は、あげられませんねえ。
 飴でよければ差し上げられるのですが、お断りさせていただきますねえ。
 たぶん、あだしのの血液はおいしくないでしょーし」

流石にこの人間離れした容貌と血を求める姿から人間でないと判断するのは容易かった。
が、風紀委員という言葉を耳にすれば一瞬でまたゆるりとした空気を身に纏う。

「欲があるのはよろしーことです。
 何かを欲すことで人間は――幽霊も何かを為せますからねえ。
 ヒト同士とは言わず、どんな生き物だってそうでしょう。
 動物園のライオンさんはどうだかわかりませんが、野生のライオンさんもおなじです」

がさごそと肩から下げた鞄に手を突っ込む。
先日交付されてから風紀委員に提示を求められたのは二回目だった。
胸中絶対なくさないようにしようと固く決意する。

「みためだけ、ですかあ。
 なんだかなぎやしゃまるさん、苦労なさってませんか?」

はい、それでは。と、鞄から引っ張り出して生徒手帳を差し出した。
これをそのまま持ち逃げされることなど考えていないあたり、やはり
頭はあまりよくないのだろうと思われる。事実、よろしくない。

那岐夜車丸汀 > 血の一滴 ただし それだけで対象を眷属にはしない。
眷属にする儀式は 相当面倒な上 …おや、雰囲気が変わったの?
ゆるゆるな雰囲気とは違った それが本来の様子なのか 違う一面が感じられて僥倖僥倖。幼女は特に佇まいは変わらない。

「ん、血は駄目か。  まぁ いいや。
 一滴で眷属化はないんじゃが、おやつ代わりとして舐めるだけだしの。
 …次の機会に 奢ってくれればいいか、焼き肉店でいい。
 異邦人街の一角に美味しい焼き肉食べ放題の店があるのだ。」

ただの一介の人外 ただし その正体は 一介ですらない。
色々と隠蔽しているが 今の状態は 幼女。そして非番の風紀委員。
(お、また 雰囲気が変わ…戻ったわ。ふむふむ)

「欲望に身を任せて暴走…
 動物園のライオンは…ライオンってどんな生物じゃろか。
 儂 見た事ないの、ライオンとか、な。猫じゃあないな…」

ほれ 手帳 見せい、と手のひらを彼女に差し出す幼女。
見た目が問題だった(何度目か)幼女は檜扇をどこからか取り出すと
広げて ぱたぱたと仰ぐ。 それしかしていない。

「見た目だけじゃ…
 苦労な、うん。昨日は保護か連行される処だったわ…。
 …あだしの ちひろ 16さい 一年… 確認した。
 では これは 返す。…そろそろ 河岸を移動するかの。」

生徒手帳を受け取り じっと眺めた 異能で確認 口で喋って確認した。
問題なし で、彼女に返却しよう。長居をし過ぎたのもあるし、
彼女に案内をすべく、歩き出そうか はて、どこに案内した方がいいのか。

「どこに案内がよいかの? あだしの、の。」

化野千尋 > 「あだしのの血はきれーな血じゃないですからねえ。
 綺麗にパック詰めされた血液みたいにきれーだったら喜んでだったのですが。

 汚いものを差し上げるわけにはいかないのですよ。
 はい、焼き肉やさんですねえ。異邦人街にほんとは今日、あだしのは行く予定だったんですよ」

へらり、とまた表情を崩して笑った。
本来は異邦人街に訪れてみるつもりだったのだが、持ち前の方向音痴を
最大限最大級に発揮してしまっていたのがいまの話。

童女の正体は全くわからなかったが、化野千尋にとっては風紀委員であること、
それだけ知れれば満足だった。
――つまり、悪いひとではないという明確な証。

「ぼーそーですかあ。
 それもじぶんのためになるんでしたら、あだしのは構わないと思います。
 周りに迷惑をかけずに生きるなんてむりですからねえ。
 迷惑を前提で好き勝手に生きるのも、中々たいへんよろしーでしょう。

 ライオンさんはですねえ、……大きなにゃんこみたいなものですよう。
 ライオンさんは、人間もシマウマ……大きなおうまさんも食べるにゃんこです」

返された生徒手帳を仕舞って、そうだと改めて童女の背中を追いながら口を開く。

「化野のちひろともーします。ご挨拶が遅れてしまってたいへん失礼いたしました。
 
 そうですねえ、歓楽街のほうに案内していただけたらたいへんうれしく思いますよう。
 あだしの、そっちのほうに家があるんです」

那岐夜車丸汀 > 「血は血だ。輸血用の血液は モノにもよるが 鮮度が微妙。
 やはり 採れ立ての方が美味しいと思って居る。

 …この前 舐めたからいいか。前の儂を視る気分じゃ。
 儂も極度の方向音痴迷子だったからの! 色々と努力をして克服したのじゃが。
 …まぁ 間違えやすいからの 異邦人街とスラムは…。」

異邦人街は実に楽しい場所柄だ あそこは過ごしやすい。
元々この世界の住人ではない 幼女としては委員になる前はちょろちょろと赴いていたが
最近滅多に行けなくなってしまった 風紀委員になると行きづらくなってしまったのだった。

「最低限の常識とマナーは守ってな。
 周りには程々にしてくれれば 儂としては構わない。
 まぁ やらかしたら 止めるのも 致し方ないしの。

 おおきいねこだとう? しまうま…ヒトもにゃんこだとう?」

え、そうだったか??であれば ヒトにもケモ耳が生えている事に!?
もふもふだいすきな汀にとってはビバ天国!色々と勘違いした瞬間が此処に。

「化野? 本土にそんな地名があったのぅ。んんー。
歓楽街か 分かった。そちらは分かる、では こっちじゃな。」

なんて 他愛のない会話をしながら 次回の焼き肉店に向けて
連絡先の交換など出来たら幸いだったが、それらが出来なくとも
連れ立って歓楽街の方へと案内をした幼女でありました。

ご案内:「路地裏」から那岐夜車丸汀さんが去りました。<補足:妖しい風紀委員/アルビノ幼女/巫女装束/檜扇/limitは24時>
化野千尋 > 「はあい。それではゆきましょうかあ。
 それではどうぞご案内、よろしくおねがいしますねえ」

どうにも童女の後ろをついて歩くセーラー服の姿は間抜けだった。
ひょこひょこと追いながら、そうですねえと口を開く。

「もちろんそんなことはあだしのにはご縁がありませんから。
 みなさんみたいにお強くもなければ、異能も何もございません。
 ぼーそーするにしても、青い春のままに――なんてそういう類でしょう」

どうぞどうぞ、とアドレスを差し出したり世間話を挟んだりしながら、
入り組んだ道をスイスイと抜けていく。

「はい、あだしのは化野です。京の隅に」

なんだかズレたふたりは、ゆっくりゆっくりと夜の落第街を歩いてゆくのでした。

ご案内:「路地裏」から化野千尋さんが去りました。<補足:ぶかぶかの黒セーラーに雑にまとめられた黒髪。ゆるゆるしている。 // 後入り歓迎>