2016/10/06 - 21:13~01:22 のログ
ご案内:「ロビー」にヨキさんが現れました。<補足:【リミット1時】27歳/191cm/黒髪、金砂の散る深い碧眼、黒スクエアフレームの伊達眼鏡、目尻に紅、手足に黒ネイル/拘束衣めいた細身の白ローブ、黒ショートブーツ、右手人差し指に魔力触媒の金属製リング>
ヨキ > 放課後のロビー。
置かれたテーブルの一つに、つなぎ姿のヨキと、同じく作業着姿の女子学生が数名座っている。
ヨキを囲んでの和気藹々とした雰囲気からして、ヨキの教え子たちらしい。
女子校めいて遠慮のない姦しさに見守られたヨキはと言えば、傍らに魔術書を置いて大学ノートと睨めっこをしていた。
「……………………、」
ヨキがどうにかしなければ、明日にでも世界が滅ぶ、とでも脅されているかのような真剣さで考え込んでいる。
ややあって、唐突に明るい声を上げた。
「――おお!判った!判ったぞ!」
左手のシャープペンでさらさらと文字を書き付けてゆく。
急に活き活きとしてくるヨキの髪に、小さな青白い光が跳ねた。
メンバーの一人から、センセ、落ち着いて、と背中を擦られる。
センセ、興奮するとすぐ歯止めが利かなくなっちゃうんだから、と。
「お……落ち着く。ヨキは落ち着いておるぞ。
こうだろう?これで今度こそどうだ?」
何度も頷いて、自筆のノートを見返す。
そこには魔術学専攻の、いっぱしの学生にも劣らないほどの構文が組み上がっていた。
発動させればたちまち空間中に七色の光を発し、類まれな循環効率で魔力が増幅され、可能な限り効果が持続し……。
学生の一人が、及第点すね、とノートに赤ペンでマルをつけた。
「ほら来た!美しい!美しいぞ!」
喜ばしいガッツポーズを余所に、きゃあセンセ、また髪がハネてる、と慌てて押さえ込まれる。
何はともあれ、楽しげではあった。
ヨキ > 結果的に、ヨキは魔術にも感情が乗りそうなタイプだという獅南蒼二の指摘は、全く正しかった。
それで、理性と知識で抑え込め、という言葉の通りにこうして自主学習を重ねている訳だ。
とは言え、ヨキが一人前の魔術師と呼ばれるためにはまだまだ先が長かった。
かつての神霊として、天賦の才のみで魔力を行使するヨキにとって、魔術学の体系化された術式は枷だった。
整理された構文に自らの魔力を当て嵌めてゆくごと、ヨキの魔術は見る間に萎縮した。
それはまるで、子どもの描いた絵のようだった。
額面通りの生半可な知識では、腕前が早々に頭打ちになることは目に見えていた。
「はあ……毎度付き合わせて悪いな。
教えてくれてありがとう。お疲れ様」
大問を切り抜けてふにゃふにゃとテーブルに突っ伏したヨキへ、学生らが笑って手を振る。
先生じゃあね、また明日、と、実に軽いタメ口だ。
腕を正面にだらりと伸ばした格好で、テーブルの上で長くなりながらひと息。
ヨキ > 美術教師ヨキは、人間と化しても相変わらずそういう男である。
校則に厳しく、かと思えばお人好しで、学生のためなら自分の時間を容赦なく削った。
いつでも何故だか女子学生に囲まれていて、ふと気付けば独りで過ごしている。
どこか浮世離れしたように見えて、それでいて妙に俗っぽい在りようは、常に他者からの激しい好悪を招くものだった。
上体を引き起こし、ペットボトルの緑茶をぐいと煽る。
既にページの半分以上が埋まっている大学ノートは、魔術学の勉強を始めて数冊目になっていた。
ご案内:「ロビー」にフィアドラさんが現れました。<補足:授業が終わったところです! メカクレ。つの。しっぽ。てぶくろ。 >
ヨキ > 永遠に手が届かないと思われていた多くの物事に触れたとき、ヨキはまさしく衝動と欲望の塊と化した。
キャンバスへ叩き付けるように絵具を撒き散らし、読み尽くしたと思われたはずの本をもう一度読み漁り、
休日には異邦人街のカラフルな街並みを何時間も飽かずに歩き回り、食事はすべて写真に撮った。
目の前に伸びていた道はあまりにも急激に枝分かれして、闇ではなく眩さのために先が見えなくなった。
それで時どきこうして、充電が切れたようにぷっつりと動かなくなる。
テーブルに突っ伏したり、長椅子に伸びたり、ベッドに丸くなったりして、疲れるたびヨキは昏々と眠った。
その肌に半死人の気配は既になく、生きた男の匂いと血色があった。
一しきり休んだ後には、再びネジが飛んだように目まぐるしく動き回る。
やりたいことはいくらでもあったし、時間はいくらあっても足りなかった。
フィアドラ > …色々な新しい事を知るのは楽しくてすぐに一日は終わっちゃいます。
今日勉強したことを思い出したり明日どんなことを勉強するんだろうって考えながら歩いていると
見たことのあるような、ちょっと違うような先生を見かけました。
寝ているのでしょうか?
「…ヨキ先生?あっ!」
間違えました!
見た目はヨキ先生にそっくりなのですが犬みたいな耳は無いし、よく見ると指が五本あるのです!
そして、なによりこの人の感じは完璧に人間です!ヨキ先生はもう少し犬っぽい感じの人なのです!
「ご、ごめんなさい人違いでした!!」
小さな声で謝ってから
人違いをしてしまった恥ずかしさから私はどこかに行っちゃいたくなります!
口からだけではなく顔からも炎が出そうなくらいに顔が熱くなってます!
でも!あのそっくりな人も悪いと思います!
ヨキ > ヨキ先生、と呼ばれてがばりと身を起こす。
先生と呼ばれることにかけては、ヨキは人一倍敏感であった。
「……む。フィアドラく……」
名前を呼び掛けて、悲鳴のようなフィアドラの声。
「――フィアドラ君!タンマタンマ、ストップ!待った!」
椅子から尻を持ち上げながら、知っている限りの語彙で呼び止める。
「ヨキだよ!済まん、人違いではない!フィアドラ君……!」
五本指の手を突き出し、ぱたぱたとサンダルを鳴らして追い掛ける。
何しろ以前は踵のない足でハイヒールしか履いていなかったのだから、ソックリさんと間違われても仕方のない話ではある。
半ば阿鼻叫喚であった。
フィアドラ > 名前を呼ばれると少し落ち着きます。
…なんで私の名前を知っているのでしょうか?
もしかして…
「…偽ヨキ先生?」
前に、そんな話を他の先生としたことがあります。
もしかしたらこれはヨキ先生の記憶をコピーした偽物なのかもしれません!
凄い【くおりてぃ】ですが私の眼は誤魔化されません!
でも、偽物は偽物でも良い偽物かもしれないのです。まだ様子を見なきゃ!
「…本当に本物なんですか?
私が知ってるヨキ先生は犬の耳が生えてましたし、もっと人間ぽくなかったですよ!」
…あんまり信じられません。
一歩後ろに下がって見てみます…。
…良く出来た偽物です。
ヨキ > 「に……偽……!」
確かに少なくない人々から疑われはした。幼い子どもには泣かれさえした。
そして今再びの危機である。まさかの偽ヨキ先生!
「信じてくれ、フィアドラ君。全然違うけど、本物なんだよ。本物のヨキ。
犬の耳も牙もなくなって、まるきり人間になったんだ」
何しろ魔術と呪術が関わる経緯のために、ヨキ本人にもうまいこと説明ができないのだ。
自分と相手だけが知っているはずの記憶を辿って、言葉を絞り出す。
「ええと……ほら。一緒に図書館で、人魚姫の絵本を読んだろう。
それからスマートフォンの話もしたし……」
記憶をコピーした、という観点からすると全く何の弁解にもならない。
よくよく見れば体型も肌色も以前より健康的だし、目の色も違う。
完全に2Pカラーのパチモン状態である。
フィアドラ > 「…本当に人間になったんですか!?」
もしそれが本当だったとしたらとても、とても羨ましいです!!!
私も尻尾も!角も!鱗も無くして!人間になりたい!!
本当だったとしたら私も人間になれるチャンスかもしれません!
「確かに、人魚姫の話もしましたけどヨキ先生はその時、確か…
『ヨキは何かに変わるなら人間よりもっと別の姿がいい。木か、トカゲかそう、女の子に変わりたい!!』
…みたいな感じの事を言ってませんでしたっけ?」
確かそんな事を言っていたような気がするのです?
…うろ覚えです。
「それともヨキ先生はそんなに人間になりたい理由でも出来たんですか?」
声を失ってまで人間になった人魚姫みたいに。
そこまでして人間になってまで一緒に居たい誰かができたのでしょうか?
…王子様にあったとか?
ヨキ > 「た……確かに女の子になってみたいとは言ったが、そこまで力強くはなかったはずだ……!」
エクスクラメーションマークが二個くらい重なって聞こえた。
念のための訂正である。
「でも夏の間、一週間だけだが女にもなったぞ。なかなか楽しかったな」
実際のところ、完全なエンジョイ勢である。
女にもなったし、今やすっかり人間に成り代わったのだから。
「うん。犬のままでも人間とそう変わらないとばかり思っていたが……大違いだったよ。
何もかも、根っからがらりと変わってしまった。見るもの触れるもの、全部が楽しくて」
頭を掻く。
「異能がなくなって、魔法が使えるようになって……。
だから今、みんなに説明して回るのがすごく大変でな」
人間になりたい理由を問われて、うーん、と元のテーブル席まで戻ってゆく。
勉強道具が広げられた椅子に座り直しながら、フィアドラを隣へ招いた。
「理由というか、目標というか……。
言葉にするのが難しいんだが、犬のまんまじゃダメだ、ということになってしまってな。
友だちに随分と助けてもらって、人間になることが出来たんだよ」
フィアドラ > 「そうでしたっけ?」
確かにそこまで強くはなかったような…。
でも、確かに言ってました!そして、実際になってたみたいです!
人を手軽に女の子にできるそんな絵本の魔法使いのような人がどこにいるのでしょうか?
「…ヨキ先生だけズルいです!私も人間に…またしばらくして楽しさが収まってきてから人間になりたいです!」
今でさえ全部が楽しいのにこれ以上楽しくなったらどうなってしまうのでしょう!?
少しだけ怖くなって、もう少し今が楽しくなくってから人間になることに決めました!
「うーん…。
じゃあ、私も何か理由があって、友だちに助けてもらえたら人間になれるようになったりしますか?
…ヒュドラは難しいでしょうか?」
確かにこの間、会った時は何となく疲れてそうなかんじだったのに今は凄く元気です。
特に私はヒュドラで困ったことはないのです…ちょっと皆と違うくらいで…。
…困ってもないのになんで人間になりたいんでしょう、私…。良く分かりません。
ヨキ > 「ははは。デーダインという魔術教師を知っているかね?
彼に魔法を掛けてもらったのさ。えらいこと楽しませてもらってしまったから、礼を言わなくてはな」
今が十二分に楽しそうな様子のフィアドラに、つい笑みが零れる。
「ズルいかあ、やっぱりそうか……。
ヨキも、すごく考えたんだ。異能で悩んでいる教え子たちが居るのに、異能を失ってしまってよいものかとね。
そうだよな、抜け駆けだもんな」
眉を下げて、困り顔で笑う。
困ってはいるものの、あのこびりついているかのような気怠さの払拭された、明るい顔つきだ。
「もしフィアドラ君のためにすごく頑張ってくれる友だちが出来たら、きっと手立ては見つかると思うんだ。
ヒュドラか。ヒュドラが人間になるのも……不可能ではないことだと信じたい。
なりたいと思って、なれないものは存在しないと思うのだよ」
悩む相手へ向けて、静かに微笑み掛ける。
「何かに憧れることに、そんなに明確な理由などなくたって構わないのではないかな」
フィアドラ > 「デーダイン…ああ、ダイン様ですね!」
ダイン先生かダイン様かで呼ぶがいい!!って言ってたので
短い方のダイン様で呼んでいるのです!
…ダイン様なら少しの間だけでも人間に変えてくれるかもしれません。
「そうです抜け駆けです!私は良いと思いますけど…。
怒る人もいるんですよ!」
人になる薬が一個しかないとかで私が困らなければいいのです。
むしろ、お話しじゃなく実際に人間になった人がいる分頑張れそうな感じがします。
「じゃあ、まずはそんな友達を作らないといけませんね!」
結局はそこなのです!
友達、凄く大切でお互いに思いあえる友達、ヨキ先生にとってのその誰かみたいな友達が私にもできたら…。
「そうなんですか?何となくなりたいでもいいのでしょうか?」
憧れ。そうなりたいなと思う心です。
それが曖昧なままでもそれになりたいと思ってもいいのでしょうか?
「あと…ヨキ先生!そういえば憧れと言えば…メガネを少し掛けさせてください!
私、メガネに憧れがあるんです!」
賢い人のトレードマークであるメガネ。
ダイン様は賢さを示す以外になにか掛ける理由があると言っていました!
それは掛ければ分かるとも!
ヨキ > 「そうそう、ダイン様だ。彼、いい教師だろう?
彼に頼んだら、きっと力を貸してくれるかも」
まるで正義の味方扱いだ。
「そうなんだよな。うん……実は何人かはもう、怒らせてしまったり、悲しませてしまって。
もう元に戻ることも出来ないんだが、なかなかこればかりは……どうしようもないよな」
理想と、悲願と、現実と。
波打つ髪を、指先でくるくると弄りながら呟いた。
「フィアドラ君も、その人のためなら何を投げ打っても頑張れる、と思える人が見つかるといいな。
とっておきの、好きな人のことだ。たとえ何があっても好きで居られる、親友と呼べるような相手がね。
そういう相手は、いつの間にか出来てしまうものなんだよ」
そうしてメガネを、と頼まれると、ぱちぱちと瞬きする。
「メガネ?何だ、眼鏡に憧れているのか。もちろん良いよ。
……とは言っても、今は目がよく見えるようになってしまったから、形だけのメガネだがね」
すんなりと外して、相手へ渡す。
ヨキの言葉通り、度の入っていない伊達眼鏡だ。
とは言え、ごく緩い曲面のレンズであるから、慣れぬ者には多少視界が歪んで見えるかも知れなかった。
「目を悪くするとね、目の前がどんどんぼやけてくるんだ。
ちゃんとしたメガネを掛けると、それがはっきり見えるようになるんだよ」
フィアドラ > 「はい、ダイン様は良い先生です!
今度、あったら頼んでみます。」
多分、今もどこかで困ってる生徒を見つけて助けたりしているのでしょう。
黒魔術は良く分かりませんが多分なんとかしてくれるのです!
「で、でも人間になって異能がなくなってもヨキ先生は良い先生ですよ!」
話してみて分かりました。
これは本物のヨキ先生で、今までと変わっても変わらない良き先生だと思います!
「とっておきの好きな人ですか?
私!友だちはみんな大好きなんですけどそれよりももっと好きなんでしょうか?」
今の友達より好きになるなんて想像できないです。
でも、ヨキ先生が言うならそういうものなのかもしれません。
「メガネってもしかして眼が悪い人の為のものなんですか!?
頭が良い人の為のものじゃなくて…。」
衝撃の真実です!
で、でも、こういう風に見た目だけのメガネは賢さを示すためのものに違いありません。
つまり、これから私が見る景色は賢い人の見る景色なのです!
「…行きます!」
緊張しながらそのメガネを掛けました。
…すこし目の前が歪んで見えます。私の頭には大きくて押さえてないとズレて落としてしまいそうです。
「ヨキ先生…賢そうに見えますか?」
メガネをくいっとあげながら聞いてみます。
ヨキ > デーダインはフィアドラに対しても新設であったらしい。どう足掻いても善良だ。
「ふふ、良かった。ちゃんと本物のヨキだって、信じてくれたね」
頷いて、しばし考える素振り。
「そう。友だちが欲しい、友だちを作ろう、と思っているうちは、まだ出来ないのさ。
今の友だちとずっとずっと付き合っていくうちに……、何かが変わることもあるかも知れない。
大好きがもっと大好きになって、頭がバクハツしちゃうかも」
笑いながら、意味ありげな調子を作ってみせる。
第三者が見れば、フィアドラにその兆しが未だ遠いことを自覚していることが見て取れるだろう。
「…………、頭が良い人のためのもの?
ははは、何だそれは。そう言っておけばよかったかな」
嘯きながら、眼鏡姿のフィアドラを見分する。
「――おお、似合う似合う。何だか大人っぽく見えるね。
あとは……この前髪、試しに少しだけ上げたり、横に流してみてはどうだい?」
フィアドラへ手を伸べて、宙で前髪を持ち上げる仕草。
理由があって隠していることもあるだろうと踏んで、覗き込みはしなかったが。
フィアドラ > 「これで、ヨキ先生が偽物だったら私はもう何も信じられなくなりますよ…。」
多分、自分が本物かどうかも分かりません!
…そこまでいったらもう全部偽物でも変わりはないですけど。
「ずっとずっと付き合って……ってバクハツするんですか!?」
頭が爆発したらいくら私でも死んでしまうかもしれません…。
ハッ!これがもしかするとこれが全部を投げ打つ覚悟なのでしょうか?
「えへへ、似合いますか?」
そう言いながらも両手はメガネから外せません落としててしまったら大変です!
それでも、前髪を持ち上げるしぐさを見れば少し片方に髪の毛を寄せてみます。
きっと、龍みたいないいえ、蛇みたいなみんなから怖いって言われる眼が少し見えます。
「…あの私の眼怖くないですか?あっ怒ってはないんです…。」
良く、何で怒ってるの?とか言われるのですが別に怒っては無いのです。
ヨキ > 「ふふ。本物と信じさせてから、実は嘘でしたと……。
いや、無理だな。実は、まで言ったところで耐えきれなくなりそうだ。
君を相手に嘘を吐くなんて、とても出来やしない」
人間になっても根は犬なのだ。
頭がバクハツしちゃうかも、の言に対する反応には、どうだろうなあ、などと笑う。
「人それぞれだからなあ。少なくともヨキは……、」
目線を上に向けて、少し考える。
「頭の中で、バクハツしたかもね」
それだけ言って、終わり。
前髪の隙間から見えるフィアドラの瞳を、間近からそっと覗き込む。
その目が合った瞬間、さながら初対面の顔を見るように、小さく目を瞠った。
「怖くないかって?――ふふ、全然。ちっともさ」
内緒話めかした声で囁いて、微笑む。
「とても透き通っていて、綺麗な目だよ。
見せてくれて、ありがとう」
フィアドラ > 「私もヨキ先生に嘘つかれてたって分かったら辛いと思います…。」
もしかしたら泣くかもしれません。
いや、きっと泣きます。考えただけでも少し…辛いです。
「バクハツ…私はどうなるのでしょうか?
その時が来るのを楽しみにしてますね!」
きっと、来るときになったら来るのです。
その時実際に爆発するかどうかはお楽しみです。
「えっあの…本当ですか…?」
眼をこんなに褒められると…
何だか凄く照れます!
角とか尻尾とか鱗とか出てる部分を褒められるよりも照れてしまうのです。
「あ…あのメ、メガネありがとうございました!!失礼します!!」
何だか凄く恥ずかしいような気持ちになってさっき人違いだと思った時よりもずっと顔は熱くなって
借りてたメガネを机にそーっと置くと席を立って逃げるように走りだしました!
途中で一回、転びましたが痛さに気づかず寮まで走り切ったのでした。
ヨキ > 「だろ?考えただけで、ヨキもつらくなってしまう。
嘘が上手につける頭に出来ていなくてよかったと、すごく思うんだ」
だから大丈夫、と。
せめて安心してもらようと、浮かべる微笑みは優しい。
“バクハツ”について明るく答えるフィアドラへは、愉快そうに頷いてみせる。
そうして自分の言葉に狼狽する様子には、にこりと笑って。
「うん?…………、!」
言葉の続きを促そうとして――逃げられた。
たちまちその姿が見えなくなって、幸か不幸か、途中で転んだ音は聞こえない距離だった。
独り残ったロビーで、あちゃあ、と肩を落とし、額を抑える。
「…………。言いすぎたかな……」
本当のことなんだが、とぽつりと呟いた。
女子寮の方角を心配そうに眺めながら、荷物を片付けて職員室へと戻ってゆく。
ご案内:「ロビー」からヨキさんが去りました。<補足:【リミット1時】27歳/191cm/黒髪、金砂の散る深い碧眼、黒スクエアフレームの伊達眼鏡、目尻に紅、手足に黒ネイル/某海外有名FPSのロゴ入り黒Tシャツ、グレーのつなぎ、革サンダル、右手人差し指に魔力触媒の金属製リング>
ご案内:「ロビー」からフィアドラさんが去りました。<補足:授業が終わったところです! メカクレ。つの。しっぽ。てぶくろ。 >