2017/04/07 - 23:58~02:43 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に伊都波 凛霞さんが現れました。<補足:膝裏ほどまである長いポニーテール、制服>
伊都波 凛霞 >  
放課後、ちょっと空いた時間にカフェテラス
窓際の席に腰をかけて、手元にはアイスコーヒー

今日は春にしてはちょっと暑い夏日
アイスコーヒーの冷たさが心地よい

「さーて…家に帰ったら稽古と、今日は母様のお手伝いかな」

ちゅー、とストローを口に咥えて、スマホを弄る

今日はいつもどおりの時間に帰るね、と両親に伝えて、ぱたとテーブルに置いた

父の手伝いをして田畑の仕事
母の手伝いをして家事
それを妹とかわりばんこにやっているのが伊都波家の日常だった

ご案内:「カフェテラス「橘」」に宵町彼方さんが現れました。<補足:ぶかぶかの白衣、長髪に半分隠された顔、オーバーサイズのカッターシャツ、タイトジーンズ>
宵町彼方 >   
「えーとぉ……パンケーキ春のベリーソースかけの……紅茶のセットとぉ
 あ、抹茶ラテも追加でお願いしますぅ。」

のんびりと季節柄にふさわしい調子で注文をする白衣の姿。
お財布は机の上にポイしてあるので忘れてはいない。
なんだかんだで甘いもの好きの食べるもの好き。

「明日は何食べようかなぁ
 ……あれ?注文してたっけ?これぇ……」

ぼーっとしている間にいつの間にか置かれていた料理が一つ。
小首を傾げているものの既に何かを注文したことを忘れていたり。
周りを見渡すとそれが似合いそうな女学生が一人。

「んーとぉ、ちゅーもんまちがい?
 これちゅーもんしたですぅ?」

横着に椅子に座ったまま器用に皿を片手で持ち、かくんと逆さに振り向いて
その机にそれを乗せる。

伊都波 凛霞 >  
「ん?」

近づいてきたのは白衣の女性
なんだろうと思ってみると、机の上に置かれた料理は自分の注文したもの

続く言葉にああなるほど、と納得した様子で

「あ、テーブルミスかなにかかな?
 ありがとうございます、私が注文したんです、これこれ」

特に店側のミスを気にした様子もなく、笑顔でそう応える

小さなサラダとフレンチトースト、放課後のちょっとしたおやつだ

宵町彼方 >   
「あ、そぉ?おいしーのぉ?それぇ
 どんな味がするの?興味あるんだよねぇ」

くるりと椅子を回転させ、まるで当たり前のようにそれに座り込む。
座っても良い?と許可を取るなどという発想はそもそもなく……

「んやぁ、どーいたしまして?
 イイ事した感あるねぇ」

椅子の上にぺたんと座ってまるで知り合いのような雰囲気を醸し出しながら
人懐こそうな雰囲気でゆるゆる言葉を紡ぐ。
実際はただ運んだだけなのにこの言い草である。

伊都波 凛霞 >  
「美味しいですよ?小腹が吸いた時にちょうどいいミニメニューです」

こちらも特に気にした様子はなく、そのゆるやかな雰囲気に微笑みを返して
よかったら一口どうぞ?と、
すっと切り分けた一口分を皿をまわして促す

しっとりミルクを吸った食パンは焼きプリンのような食感を約束してくれる!
…きっと

「ふふ、この時間は忙しいから間違えちゃったりもするのかもしれませんね。
 ──ところで研究区の人ですか?白衣来てますけど」

はむ、とアイスコーヒーのストローを咥えて目線を送る

宵町彼方 >   
「ふぅん……小腹かぁ……
 小腹が空くってなかなか変な表現だよね、日本語って面白いよぅ。
 うんうん、何だかこうきゅーっとする感じの……何の話してたっけぇ?」

くるりと器用にフォークを回すと取り分けられた一口を綺麗に口に運んでいく。
それに反して緩い空気で吐き出す言葉はもう迷子というより迷走気味かもしれない。

「注文ミス……うーん、ウェイトレスさんとかできる気しないよぉ。
 私絶対お客さん間違える自信あるぅ。
 ――研究区のヒトだっけ?ボク……多分そうだったような気がしないでも。
 多分なんかそんな感じのアトモスフィア的な?」

他愛ない言葉のさなか投げかけられた言葉にたっぷり数秒固まった後
疑問形の語尾のまま首を傾げる。

「で、どこかで会ったことあったっけ?
 なんというかこれ全員に聞いてるからもし知り合いでも
 きをわるーぅくしないでほしーなぁ?」

そのまま二コリとほほ笑んだ

伊都波 凛霞 >  
ちょっと苦笑、変わった子だなぁ、と
雰囲気のわりに離していることがころころと変わってゆく

忘れっぽいのかな、というのが第一印象
…でも忘れっぽくて研究員ができるのかな、というのもまた疑問
とはいえ疑問を投げかけて答えが帰ってくるのかどうかだし、
そこまで突っ込む話でもないのかなと

「だよねー、白衣着てるのってやっぱり研究員とか科学者とか、
 あ、保険医の先生なんかもーって、そんなに年上でもないのかな」

感じる雰囲気や見た目から、まぁそこまで年上とかではないだろうとあてきめておいて、

「ううん、初めましてだよ。私は伊都波凛霞、この春から三年生、君は?」

宵町彼方 >   
「保健室良いよぉ?落ち着くよぉ?
 色々オクスリとかあるしぃ、なんかよく人来るしぃ。
 なんでだろうね。どーでもいいけどぉ」

保健室に用事なんて限られているのにこの言い草である。
まぁほとんどの場合気まぐれに治療していて
特にそちらが目的でもない。

「あー……えっと、
 ……あ、カナタだよぉ。宵町彼方
 医学博士と魔医術師の資格持ってる。うん
 編入生徒だからまだ二年?なんで日本は春入学なの?」

自分の事は思い出すのが骨がおれる。

「伊都波……?……伊都波?」

ああ、誰かわかった。
中々高評価の人物であの”事件”の相手だったっけ?
何だか色々ワルイコトされてた気がする。
そんな思考を微塵も見せないまま、脳内のデーターベースと
相手の名前を一致させていく。

「はじめまして、はじめまして?
 知ってはいる……のかな?有名人だしぃ
 姉妹共々」

小さく呟いて首を傾げた。

伊都波 凛霞 >  
「あはは。さぼりに来る子とかもいるのかな?」

保健室はなんとなく良い思い出がなくて、あまり行ってないなぁなんて思い出しながら

「カナタさん、あ、生徒だったんだ。
 2年生かぁ、うちの妹と同じ。ふふ、縁があったら友達になってあげてね」

そういえばなんで春なんだろうねー、なんて言葉を返しつつ、
気づけば雰囲気に飲まれたかくだけた話し方で…

自分を知っているという彼女に、苦笑する
良い意味と悪い意味、どちらを知ってるのかなーなんて思いつつ

「それでもはじめましてでいいんじゃないかな?
 こうやってお話するのは初めてだし、ね」

からんと氷が音を立てる空のグラスをテーブルへと置く

宵町彼方 >   
「さぼりに来るのかなぁ?
 寝たいなら好きに寝させてあげるのにぃ
 あ、でも先輩とか後輩とか判断できないし困るよねぇ」

というより本人が大体さぼり魔。
授業さぼって保健室に入り浸っている事もあるのだから、
人の事をとやかく言える立場でもない。

「縁……縁ねぇ……
 あるのが幸せなのかな?不幸なのかなぁ?」

彼女はマッドサイエンティストと言われる類で、
きっとこの姉妹からすれば忌避すべきような相手かもしれない。
もっともそれを気にするような性格はしていないけれど。

「じゃぁ初めましてだねぇ。顔とか名前覚えるの苦手だけどぉ、よろしく?
 何よろしくするんだろぉ。まいっか。大したことじゃないしぃ。
 いっつも初めてなのかそうじゃないのか忘れちゃうんだよね、うん」

うんうんと頷き、軽やかな音を立てるグラスに目を向ける。

「初めての人に話しかけられるの慣れたぁ?
 うんと、いーこと?それともわるいこと?
 まぁどっちかなんて人によって変わるんだっけ?よくわかんないよねぇ」

指先で結露の水滴を引き、器用に絵を描いていく。
それはなぞる指を濡らし、テーブルを濡らしていく。

伊都波 凛霞 >  
「? 縁があるのは幸せでしょ?」

よくわからなさそうに小首を傾げた
例の事件があるまでは陽のあたる場所だけを歩いてきたであろう少女は、
縁とはすなわち輪の広がること
悪い意味でとらえることなどないのだろう

「ん、初めまして、よろしくだよ。
 何よろしく…うーん、ほら、次に会ったときとか──」

そこまで言って、気づいた
最初に忘れっぽいな、と思ったのは…
きっと何かしら訳ありで、
覚えておくことができないのだなと

「あ、じゃあ今度会ったらどこか遊びに行こう?
 商店街でも、ちょっと電車に乗って繁華街なんかもいいね
 カナタちゃんが忘れちゃっっても私は覚えてるから大丈夫!」

宵町彼方 > 「そなの?よくわかんないけど……そなのかな。
 ん、そなのかもしれないね?」

本性のままの彼女と縁があった場合……それは下手をすれば
死闘に巻き込まれることになる。勿論どちらかが死ぬまで。
最も、殺そうとしても死なないおまけ付きだが。
何にせよ、彼女にとって実感のある"縁"とは昏い暗い物だけで……
けれどそういう物もあるのだろうとも思う。その情報を知ってはいるから。

「次?次―……えーっと」

次なんてあるのだろうか。
同じ名前を名乗られればかなりの確率で間違えるかもしれない。
一応声やパーソナルデータは記録してはいるものの……
ただそれだけの事で個人を特定はできない。

「……え、っと?」

覚えておく……なんて言われたのは随分と久しぶりな気がする。
一瞬だけその言葉に黒い雰囲気が漏れる。
すぐに我に返りふにゃっと笑みを浮かべる。
覚えていられる事、それはとても忌むべき言葉で、
……けれど少しだけ嬉しい気がした。

「遊びにいくぅ?いいよぉ?
 ボク楽しい事だいすきだもん。ゆーふぉーきゃっちゃーとか」

遊ぶの領域が若干広すぎるがそこでぼろを出す事は無いだろう。
なおゲームセンターで景品を手に入れたことは一度もなかった。
好きと腕は必ずしも一致しないらしい。

伊都波 凛霞 >  
「そう次、同じ島にいるんだしまた会うこともあるかもしれないでしょ?」

その時、彼女が彼女の持つ何らかの事情で忘れていたとしても
病気なのか、異能なのか、それとも別の何かなのかはわからないけれど
生来持ち得たその性格で、目の前の彼女をなんだか放っておけなかった

「ゲームセンターが好きなのかな?だったら商店街のゲームセンターいこいこ、
 カラオケなかもいいよー思いっきり歌うとスッキリするし♪」

楽しいことが大好きと、笑みを浮かべて答えてくれたカナタにこちらも笑みを返して

「そうだ、もし忘れちゃうならさ──」

今日会ったんだよ、ということを残しておこう
スマホを手早く操作して正面カメラモードを起動、
隣いい?と一言だけ声をかけて席を立ち、椅子に座るカナタの側へ…
顔を近づけ二人が枠へと収まるように──そう、二人が移る写真を撮ろうとする

宵町彼方 >   
「あ、そっかぁ……そいえばボク達学生だもんねぇ……
 研究室籠ってること多いけどぉ」

確かにこの島に居れば出会う事はあるかもしれない。
場所によっては愉快な事になるかもしれないけれど、表通りでなら
穏やかに仲良くできる気がする。

「しょーてんがい……いくぅ?
 っと……カラオケぇ?」

そういえば歌う所だっけ?
……実は行ったことが一切なかったりする。
歌を歌う事は大好きで、名前を知ってはいるけれど
実際にやったことはそういえばなかったかもしれない。
そんな事をのんびり考えているといつの間にか相手は自分の横。
そうして向けられるカメラに目をしばたかせる。
カメラはもう、だいぶ平気。

「はぃ、とーふぅ」

カシャリという音の直前にピースサインをしてみる。
何も困った事もないようなふにゃっとした笑みを浮かべて。

伊都波 凛霞 >  
「──はい、これで二人は今日出会った証明、
 これ見て思い出せたらいいんだけどなー……あ、カナタちゃんは持ってる?」

コレ、とスマホをひらひら
持っていたならさくっと今撮った写真のデータを送るついでに連絡先交換など、なんて企んでみて

「ふふ、カラオケも興味ある?
 研究室篭りってことは忙しいのかもだけど、暇な時に遊べたりしたらいいね」

言いつつ、ふにゃけた笑みとピースサインで写ったカナタと自分の写真を見て笑顔を浮かべた

宵町彼方 >   
「んーと、記録してたら覚えておける……かなぁ。
 すまほー……すまほねぇ、6台あるよ?
 どれがどれだっけ?あれ?どれが私用だっけ?」

ポケットから魔法のようにポイポイ出てきたり。
明らかに物理的にはいらないサイズを引っ張り出して小首を傾げて。

「んー。楽しそうだよねぇ。からおけー?
 折角研究ひと段落ついたのにぃ、やる事ないんだよねぇ……」

休憩と怪異から研究続けさせてくれればいいのにと
心の底から思うものの外に追い出されてしまって手持無沙汰。

「んー……たのしーことだったら大歓迎だよぉ?
 ボク暇なのきらいだもぉん」

人差し指でポチポチしながら家訓と首を傾げつつ笑みを向けて、

「……あ、操作面倒だし全部送っちゃぉ
 チェンメで良いやぁ。うん」

完全個人用までアドレスが伝わってしまっているかもしれないけれど、
そこまで気が回るような精神状態でもなかった。

伊都波 凛霞 >  
「6台!?うわー…ほんとだ…」

ぽいぽい出て来るそれらを見て呆気に撮られる凛霞

「楽しいよーストレス解消!おっきな声だすとやっぱり気持ちいいもんね。
 カナタちゃんは暇を持て余してる感じかー、あ、アドレスありがと!」

いくつも送られてきた、さてこれのどれに送信すればいいのだろう
まぁそれを探すのも楽しいのかもしれないが

そしてスマホを眺めていると今の時間に気づいて……

「と、そろそろ帰らなきゃ。
 父様達にいつも通りの時間に帰るって連絡しちゃったんだった、
 また会おうねカナタちゃん!そんで、遊ぼう!」

少しぱたぱたと慌てた様子で鞄を担いで、何度も手を振りながらお会計へと向かってゆく


──さて、放課後までは学業専念、と心に決めた今年ではあるけれど、
新しい出会いもあったことだし、少しくらい遊んだってバチは当たらないだろうと新春に胸を弾ませて帰路へと着くのだった

宵町彼方 >   
「うんー、気を付けて帰るんだよぉ
 じゃーねぇ?」

ふるふると手を振って急いで去っていくその背中を見守る。
既に自分の注文は完全に忘れていたけれど……

「……記録あったなぁ」

特に何かを思ったはずではない。
特に覚えた事があった事もない。
既にそういった何かはもう何もなかったはず。
けれど……なんだか。

「……何だかやだなぁ」

最早焼け石に水に近い物とは理解しているけれど。
ああいったものはどう規制しても流布する物。
そもそも、それが罪だと彼女は認識していない。
……けれど。

「……」

見えなくなるまで笑顔を浮かべた後、無表情に戻る。
口元に浮かぶのはいつものどこか軽薄な笑み。

「まいっかぁ。
 ……かーえろっと」

くるりと踵を返し、カフェを後にする。
財布ごと置きっぱなしの上、それをとりにくる事もないため、
喫茶の従業員は首をひねりながらも責められる事は無いだろう。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から伊都波 凛霞さんが去りました。<補足:膝裏ほどまである長いポニーテール、制服>