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ご案内:「クローデットの私宅」にクローデットさんが現れました。<補足:やや暗めの銀髪、整った美貌の女性。薄手のネグリジェ。>
ご案内:「クローデットの私宅」にヴィルヘルムさんが現れました。<補足:プラチナの髪を靡かすアルビノの青年。シンプルなスリーパーを纏う。>
クローデット > 【2017/08/28 特殊Free(過激描写注意)2の続きです】

カーテンの隙間から、細い陽光が部屋に差し込む。

青年の情動を落ち着かせて寝かせ、自身もそのまま眠りについたクローデットは、青年の方に身体を向けて、静かに寝息を立てている。
青年の枕元には、すっかり常温になってしまった、小振りの水のペットボトル。

ヴィルヘルム > 朝日に照らされるまで,青年は目を覚まさなかった。
この場合,彼が夜中に目覚めなかったのは幸いだったかも知れない。
一度目が覚めてしまえば,貴女を目の前にして再び眠りに落ちるには長い時間がかかっただろう。

「………ん……ぅ…。」

僅かに身をよじってから,青年はゆっくりと目を開いた。
視界も,記憶も,ぼんやりとしている。
目の前にある貴方の寝顔に視線が定まるまで僅かに時間がかかり,視線が定まれば今度は,昨夜の記憶が蘇った。

ヴィルヘルム > 真っ先に蘇るのは勿論,下劣で醜悪な自分自身の姿。
歪な理性でずっと抑圧し続けたそれが,晒されてしまったという事実。

「………………。」

けれど,貴女はそれを咎めることも,蔑むこともなかった。
無論,歓迎されたわけでもないが,それでも青年にとっては,あまりにも大きな大きな一歩だったに違いない。
もっとも,貴女が何と言ってくれたのか,細かく思い出すことはできなかったが…。

「………………。」

…それを思い出そうとしながら,貴女の寝顔を,髪を,唇を,つい眺めてしまう。
眠っている貴女は,あまりにも無防備で,柔らかそうな唇を見ていると……ふと,青年は唇を重ねたい,という欲求に駆られた。

息を殺して,静かに顔を近づける。
けれど,貴女の寝息がかかりそうなくらいに近付いたとき,貴女の言葉を一つ思い出した。
……【互いの意志の問題】
青年は小さく,静かに息を吐いて,思い直す。クローデットの意志を無視するようなことを,しては駄目だ。と。
馬鹿馬鹿しいと思えるかもしれないが,青年は素直に愚直に,大切な貴女の言葉を守るだろう。

クローデット > 青年の静かな吐息が、クローデットの前髪を軽く揺らす。

「………」

それを感じてか否か、クローデットは不機嫌そうな息を漏らし、眉を寄せてから…ゆっくりと、目を開いた。

「………」

青年の顔があまりにも近くにあったせいか、一気に目を開くクローデット。
その口元は驚愕に小さく開けられていて、いつもの笑みを形作ってはいなかった。

ヴィルヘルム > 青年はこの瞬間,貴女が目覚めてしまうかも知れない,ということを考えてはいなかった。
見入っていた。と言う方が正しいのかもしれない。
即飛び退くなんてことはできるはずもないし,貴女が目を開けば,青年の紅色の瞳がそこにあるだろう。

「……ご,ごめん,起こしちゃった……。」

少しだけ慌てた様子で,青年は素直に謝った。

クローデット > 「………。」

以前の朝より、近い距離。以前よりも慌てた様子の青年。

………なんだろう、これは。

「………いえ、それは、構わないのですが………」

青年が、目覚めた傍から情動に没入していたことなど、知る由もない。
人形めいて大きな瞳で青年の顔をまじまじと見つめる危うさは、普段は年齢不相応に蓄えた知識で覆い隠されている、経験不足を露にするかのようだった。

実際、寝起きの頭では、いかにクローデットとはいえ、青年が朝から情動に没入していたということに、すぐには考えが及ばない。

ヴィルヘルム > 一方の青年は,貴女の思考を読み取ることができない。
貴女が怒りや不快感を見せずにいてくれたことが,救いだった。

「…………………え……っと……。」

けれど,いつもの理性的で,落ち着いている貴女の様子と,
自分をまじまじと見つめる今の貴女の様子が結びつかない部分もあって,青年は困惑してしまった。
何か言わないといけない気がするのだが,何と言っていいか分からない。
口をついて出た言葉は…

「……僕はその,ここに居られて,幸せだなって,思って…。」

…言い訳と本心とがごちゃ混ぜになって,結果本心が勝ったような,中途半端な言葉だった。

クローデット > 「………唐突に、不思議なことをおっしゃいますのね」

青年の、言い訳にしてはあまりにも本心が出ていて、本心というにはあまりにも抽象的過ぎる言葉を聞いて、困ったような、優しい笑みを零す。それから、

「…おはようございます、ヴィルヘルム。
時計を見たいのですが…よろしいでしょうか?」

と、優しい微笑で尋ねた。

距離が、まだ近いのである。何だったら、この会話の中で、お互いの発する空気で、触れ合いそうなくらいに。

色々と余裕のなさそうな青年に、距離を置く言い訳を提供してあげよう。

ヴィルヘルム > 「……そうだよね…。」

青年は苦笑した。自分でも貴女の言う通りだと思う。
と言っても,キスしたかったなんて言う訳にもいかないし,それ以上なにも言えないのだが。

「あ,ごめん……!」

少し慌てて離れれば,そこでやっと,深く息を吸う。
…鼓動が早まっていることに気付いたのは,その時だった。
余裕がなさそう,という貴女の見立ては,的中だったらしい。

クローデット > あくまで未遂であるならば、クローデットは青年の本心を不快に思わず受け止めただろう。
寧ろ、その方が青年の情動を素直にケア出来たかもしれない。
クローデットは身体を起こして時計を見た。時刻は、7時半ほどを指している。

「…昨晩は、きちんとお休みになられましたか?」

青年の方に向き直って、穏やかにそう尋ねた。
彼の欲情は一旦落ち着きを見せたはずではあるけれど、相手が何時に起きたのか、クローデットは知らないのだ。

ヴィルヘルム > 貴女の言葉を思い出した青年の判断は正しかったのだろう。
少なくとも貴女の気持ちを蔑ろにするようなことをしないで済んだのは,幸いだった。

「…うん,僕もついさっき起きたところだから。」

昨日は随分と頭も使ったし,疲労していたのも事実だ。
それに,あの廃屋のソファとこのベッドの寝心地は比べるまでもない。
…先に起きてから何をしていたかまでは,話さななかった。未遂であったのだし。

クローデット > 「…それなら、良かったですわね」

「ついさっき起き」てから、あの超至近距離までの流れを、青年は語ろうとしなかった。
だが、クローデットの方もそれを穏やかに受け入れる。お互い、寝間着姿でその辺を掘り下げるのは、ちょっと生々し過ぎる気がするし。
…それは、昨夜の出来事についても言えるが。

「…それでは、わたしは身支度をして参りますわね」

クローデットは、シャワーやら何やらのために立ち上がろうとする。

ヴィルヘルム > 「…行ってらっしゃい…って言うのも何だか,おかしいけど…。」

少しだけ落ち着いてきたのか,くすっと笑って貴女を見送る。
青年もまた,一旦は身体を起こしたのだが……

「…………………。」

……貴女が去ってしまってから,再び,ぼすっと布団に突っ伏した。
取り敢えず“言い逃れ”られたわけなのだが,それでよかったのか。
いっそ,包み隠さず言ってしまうべきなのか,それでは優しい貴女を困らせてはしまわないか。
様々な思考が巡る。それはいつも通りの姿でもあるのだが,昨晩以前より考え方が随分と前向きになっているということに,青年自身まだ気づいていなかった。

クローデット > クローデットが部屋を出て行ってから、化粧以外はほぼ外に出る格好「に見える」クローデットが戻ってくるまで、長くはないがそれなりの時間はかかっただろう。
しかし、青年はまだ身支度を済ませていなくて…

「ただ今戻りました………あら?」

まだ着替えていない様子の青年を見て、目を一回大きく瞬いて首を傾げる。
今回は、青年は着替えを寝室にきちんと持ち込んでいるはずなのだが…。

ヴィルヘルム > 貴女が戻ってきたとき,青年はまだベッドに横たわっていた。
疲れている…とも取れなくはないが,寝息を立てているわけでもない。

「あ,おかえりなさい…!」

そして青年は,貴女をごく自然に迎える。
……身支度をする,という行動がさっぱり抜け落ちているかのようだ。
貴女がどこまで考え至るかは分からないが,青年は何かにとらわれていたのだろうと,想像できるかもしれない。

クローデット > 「………ヴィルヘルム………?」

自然に迎えられた方のクローデットはといえば、そんな疑問の呟きとともに首を傾げている。
自分が起きたときの相手の反応から、程度はともかく情動が彼の行動に大きな影響を与えているのは間違いないだろうが…身支度などのタスクが抜け落ちていて、なおかつそこへの自覚が無いというのは、ちょっと異様に思える。
………しかし、今日はクローデットの方も特に急ぎの用事があったりはしないのだ。

「………わたしは着替えてきてしまいましたけれど、もう少しこの部屋でゆっくりしていますか?」

そんな風に言って、柔らかく笑むと…ベッドの縁に腰掛けた。

ヴィルヘルム > 貴女が不思議そうな顔をしたから,やっと青年は自分の恰好に思い至った。
首を僅かに横に振ってから,

「僕も着替えないと…,着替えてきてもいいかな?」

そう貴女に尋ねてから,青年もまた,着替えをするために部屋を出るだろう。
単純な行動さえもままならないほどに,単純で素直な青年には,昨晩の出来事が大きすぎた。
これまでずっと,昨晩のような感情は抑え込むことばかりを考えてきたのに,貴女は別の道を提示してくれたのだから。
シャワーを浴びるわけではないので,戻ってくるまでにさほど時間はかからないだろう。

クローデット > 「あら、着替えが必要なんでしたらわたしが出ますのに」

着替えのために慌ただしく出て行く青年を見送る。

(せっかくですしここで待ちましょう。
…しかし…随分尾を引いてしまいましたわね?)

青年の挙動の背景が、昨夜の出来事にあるのは間違いないだろう。…見た感じ、マイナスではなさそうなのが幸いだが。

どうしたものか思案しながら、クローデットは青年を待つ。

ヴィルヘルム > 戻ってきた青年は,一見して普段と何ら変わりは無いだろう。
無論,青年にとって昨夜のことはマイナスではない。
無制限に認められたのではなく,きちんと諭すように今後のことを語られたのも,大きかった。

「ただいま……さっきは,ぼーっとしてて。」

少し申し訳なさそうにそう語ってから,青年は貴女に近寄る。
そして,同じようにベッドに腰を下ろして,笑んだ。

クローデット > 「いえ…昨夜のことが、ヴィルヘルムにとって悪いことでなければ良いと、わたしも思っておりましたの」

自分の横に腰掛けた青年に、穏やかに笑み返す。

「………少なくとも悪いことではなかったようにお見受け致しますけれど、かといっていつも通り、という風ではいらっしゃらないのが、少々気がかりではございますわね」

しかし、続く言葉で、クローデットは視線を床に落とした。
口元は、優しく笑んだままだが。

ヴィルヘルム > 貴女が素直にそう聞いてくれたのは,幸いだったかも知れない。
自分から言い出すことはできないだろうし…

「………悪いこと,だと,最初は思ったけれど…。」

…今の青年は,自分の想いを素直に語ることができる。
下劣で醜悪な自己を晒してしまったこと,それ自体は,決して良いこととは言えない。

「ずっと,自分でもどうしていいか分からくて苦しかったけど,
 今は……少し,楽っていうか……安心,できたっていうか……。」

だが,一方で,自分自身のこの情動に,抑圧以外の方向性が見いだせたことは,大きかった。

「……僕が,優しいクローデットに甘えてるだけかも,知れないけど…。」

そんな風に自嘲気味な言葉を吐きつつ,にこっと笑って見せる。
その笑顔は,これまでより,どこか自然で穏やかだったかもしれない。

クローデット > 「…わたしは、ただこの世界において「性」をどう扱うのが無難なのかを、大まかに示したに過ぎませんわ」

視線を落としたまま、そんな風に答える。
クローデットは、具体の話にはほとんど踏み込まなかったし、青年には時期尚早だとすら思っている。
…というか、この距離感で異性だからこそ、文字という形で他者に「教育」を委託することも考えなくてはいけないだろう。
具体の話に踏み込むために超えなければいけない障壁は、どちらかといえば社会的なものが大きいかもしれない。

「最初から、一人で何もかも出来る者などおりませんもの。
………ですから、今はそのための補助ですわ」

クローデットは視線を青年の方に戻して…花の綻ぶような笑みを返した。

ヴィルヘルム > 事実,そういった教育を受けていない青年にとって,危険を孕んでいるのは事実だった。
認めるのみで,釘を刺されていなければ,抑圧されていた感情は暴発しかねない。
けれど,昨晩の言葉を思い出した青年は少なくとも,自分の意志だけを通すような真似はしないだろう。
荒療治ではあったが,最初の一歩はまぁ,成功と言っていいかもしれない。

「ありがとう……一人前に,なんて偉そうなことは言えないけど,
 迷惑をかけなくて済むように,色々,勉強しないと……。」

青年はもちろん自分自身の欲求を抱えたままではあるが,
同時に貴女が何を求めているのかを,努めて正確に読み取ろうとしていた。
文字による教育も,今の青年なら素直に受け止めるだろう。

クローデット > クローデットの「性教育」は、結果的に大成功の部類だったと言えるだろう。
青年が抑圧されてきた感情と付き合うための、最低限の前提は通したのだから。

「そのためには、可能な限り早く、学園に復帰して頂きませんと」

勉強の必要性を語る青年を乗せるように、満面の笑みで。

「…朝食を頂きながら、スケジュールの相談をさせて頂いても?」

それから、今後のことを話すべく、青年を食卓に誘った。

ヴィルヘルム > そこには僅かながら不純な動機が内包されていた。
といってもその不純さは可愛らしいものだった。

「…そうだね,ほんとに,頑張らないと!」

まずは,努力して学び,成長すれば貴女が認めてくれるだろうという期待。
そして,いつか、自分が一人前になれた日には,貴女の意志を聞いてみたい,という思い。

「お願いします…本当なら,僕の方から頼まなくちゃいけないくらい…。」

断る理由はどこにもなく,背中を押す要因は山とある。
青年はこれまで以上に精力的に,様々な事を学び取っていくだろう。

クローデット > 「頼もしい限りですわ」

力強い青年の意気込みに、花の綻ぶ笑みを見せるクローデット。

言葉を重ねること。青年が社会的に自立出来るよう後押しすること。
それらの行動は、「贖罪」の枠から出ているわけではない。

しかし、身体を寄り添わせること、唇を触れ合わせることは…。

「ふふふ…前向きになって下さって、嬉しい限りですわ。
つきましては…」

そんな風に話しながら、青年を食卓まで誘導していく。

今日は準備するところから一緒だから、青年が押せば簡単な手伝いくらいは出来るかもしれない。
…とはいっても、初めてのキッチンだし、教えることの手間の方がきっと大きいのだろうが。

そうして、2人は今後のことを話しながら、朝食の時間を楽しんだのだった。

ご案内:「クローデットの私宅」からヴィルヘルムさんが去りました。<補足:プラチナの髪を靡かすアルビノの青年。シンプルなスリーパーを纏う。>
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