2018/08/14 - 22:51~01:17 のログ
ご案内:「大時計塔」にアリスさんが現れました。<補足:金髪碧眼の一年生。(乱入歓迎)>
アリス >  
私、アリス・アンダーソン。
常世学園の一年生!
好きな食べ物はフルーツタルト、嫌いな人は悪意を隠さないタイプ。

私は、今、常世学園の空にいます。

時速200kmで落下してます。

「うっああああああああああぁ!!」

全くカワイクない声を上げながら落下する。
ついさっきまで学生通りにいたのに!!

ここで説明させてもらいましょう。
時空神隠し、という言葉をご存知だろうか。
世界でテレポート系能力、時間停止能力、とにかく何者かが異能で世界法則に干渉した際に
その反動で世界のどこかに天然モノの転移ゲートができるという理論。

古くはカーネギーメロン大学のガルード・モラヴェック教授が提唱したもので……
ああ? 興味がない? それは失礼。

とにかく、私は下校中に真っ黒い何かを見つけて近づいたら、気がついたら高度数千メートルの常世島上空だったわけで。
間違いなく、時空神隠しだろうなとは思ったけど、対応策は今のところない。

現在、高度4000メートル。

ご案内:「大時計塔」に白鈴秋さんが現れました。<補足:短い茶色い髪と茶色の瞳をした目つきの鋭い青年。睨んでいるとか怒っているとかよく勘違いされる顔。>
白鈴秋 >  来た目的を言うならば暇つぶしだろうか。
 特に来た意味などない、ただ前にここに来た時とても景色が綺麗だったからもう一度来たくなったただそれだけの話。

「ホント、ここ景色は良いよな」

 缶コーヒーを片手に眺める。丁度下校時間、夜に近い夕暮れにここから見る景色は夜に見るのとはまた違った感覚がある。
 夜は綺麗だとかそんな感じだった。だが今の時間のこの場所は少し悲しげだとか不思議な感じだとか……そんな感じだ。
 一口、缶コーヒーを飲み一息吐く。と上から声。

「あん?」

 上を見る、ありえない事……とはこの島の場合言い切れないが少女が凄い速度で落ちてきている。表情と声からわざと落ちているという訳ではないはず、ということはこのまま見過ごせば確実に地面に激突し見たくも無い花が咲く。
 缶コーヒーを地面に置き声を出す。

「少し待ってろ。今網を張る」

 腕を振り上げ糸を飛ばす。時計塔に絡まりながらそれはシュルシュルと伸びて行く。
 作り出すのは非常に柔軟性の高い糸。切り裂く目的ではなく受け止めるための糸で網を空中に張る。
 ついでに痛みを抑える為に魔具で毒……というより薬を流す。持たせる効果は痛みを抑える効果。仮にも落下するのだから多少は出てくる痛みを止める為。勿論生死に影響などあるわけが無い。落ちる一瞬で薬の効果は消える。そしてもう一つは淡い紫に染まりそこに受け止めるための何かがあると相手に知らせるためだ。

アリス >  
まずい、とにかくまずい!!
今のスピードで私の体重のものが落下したらええと…Fは5000kgfくらい?
真っ赤なトマトになることは確実!!

「鳥やッ! 猛禽のように!! 強靭な翼をぉぉぉぉぉ!!!」

両手を広げて、鷲の如き勇猛なる翼を異能で生成する。

「空論の獣(ジャバウォック)ッ!!」

眼下にちっぽけな島を眺めながら、両手の羽根を広げる。
物質生成能力で作り出したイカロスの翼は。

「うわああああああ!?」

空気抵抗を半端に受けて錐揉み回転しながら落ちていくようになっただけで
全く何の役にも立たなかった。
ですよねー。
もう少し冷静になれ、私。

特撮に出てくる鳥怪人のような翼を大気成分へと分解する。
こんなギャグみたいなものでも落下して人に当たったら大変だから。

その時、遥か眼下に蜘蛛の巣のようなものが見えた。
淡い紫に染まっていく。
とにかく、なんか柔らかそうだしあそこに行こう!!

「ジャバ………ウォックッ!!」

イメージするのが空気抵抗であることに変わりはない。
作り出したのは、パラシュート。しかし構造がわからないので簡易な……
コントロールレバーなんてない! 仕組みがわからない!!
しかし風に影響を受けてフラフラと、そして運よく大時計塔に近づいていく。

白鈴秋 > 「……羽生えるなら助ける必要ねぇのか?」

 空中で羽を生やした少女。問題ないと思った矢先……意味を成さず錐揉み回転を始めた。
 
「そう上手くはいかねぇか」

 呟き糸をさらに飛ばす。目的はさらに大きく。
 時計塔に絡みつき、網は更に大きくなろうとする。

「もう少し糸を大きく張って置くべき……あ?」

 糸を増やしさらに大きくしているとフラフラと寄ってくる。このままなら問題ないかもしれない……が念には念をだ。
 さらに大きく、そして2重に糸を張りさらに衝撃に備える。

「……落ちる位置的にこれで大丈夫……だとは思うが」

 風で不規則に動く相手。一応糸で無理矢理引き寄せる用意もしておきながらその様子を見守る。
 無事に網に落ちてくれれば良いのだが……

アリス >  
「ああああ…!」

網が大きくなっていく。
向こう側に助ける意図があるのは明白。
つまりあそこに落ちれば助かる。のに。

「あ お、落ち……」

ビル群が横に見えると、玩具みたいだったスケールが途端に現実味を帯びてくる。
さらにいうと異能で補強を重ねてきたけど自分とパラシュートを繋ぐ金具に強度的限界が来たらしい。

安寧を前に途端に背中の金属がビシビシと音を立てて崩壊を始めながら。
蜘蛛の巣の中心まであと少し、あとわずか。

……あとわずかズレてる。

カッと目を見開いた。
五点着地法ッ!
それは!!
体を捻りながら着地することでなんか衝撃が分割されてダメージゼロになる!!
なんか、あの……
漫画で見た。再現が難しそうなやつ。

だめだ、脳が完全に現実逃避をしている。網まで届かない。

白鈴秋 > 「……後少し、か」

 相手を見る、もう少し届かない。
 息を一息吐く。別に機嫌が悪いだとかそういう意味ではない、糸を使い引き寄せるのは出来ればしたくは無かった。
 用意できるのはあくまで糸、別に太いわけではない。故に相手の速度と合わせると最悪腕を切り裂く可能性もある。だから使いたくなかったのだが。四の五の言っていられる状況でもない。
 網を張っている片手と反対の腕で糸を作り出す。出せる限界までを束ね極限まで太くした糸

「少し痛いが許せよ」

 もう距離はかなり近い。だから届くはずだ。
 魔術を展開する、空間認識。周囲の状況を把握する魔術、それで大体の速度とこれからの軌道を把握する。

「届け!」

 糸を相手の少し下、その予測を利用した位置―即ち落ちている相手にとっては丁度の位置―へと放つ。
 腕に絡みつけ網へと引き寄せるための糸……否、少し細めの縄と化したそれを放った。なぜ何故直接引き寄せないのか……簡単だ。
 いくらなんでもあの状態で無理矢理引き寄せれば相手の肩が外れるか骨が折れる可能性がある。それを避けるには空中にいるうちに軌道修正を図るしかない。
 それに、そんな事無く引き寄せられても自分に受け止めるだけの力はない。片手は網、もう片手は縄だ、受け止める糸を出す余裕は無い。つまり二人そろって時計塔にぶつかって星が飛ぶ。
 太く束ねたその糸は届くのだろうか。そして機動を直せるのだろうか。

アリス >  
「!?」

縄のようなものが体に絡みつく。
そして軌道が修正され、あっという間に網に。
網に。

「っああああああああぁ!!」

落ちていく。
恐怖が全身を支配した。
目を瞑りながら、衝撃に備える。

「天にまします我らの父よ!」

そう叫んで、祈る。
人事は尽くしたし、尽くしてもらった。
だから後は神様の領分。

「ねがわくは御名をあがめさせたまえ御国を来たらせたまえ御心の天になるごとく、 地にもなさせたまえ」

早口で呟きながら、網の中へ。

「我らの罪をも、赦したま……へぶっ!」

顔から網に突っ込む。
不思議と痛みは和らいでいた。
何故だろう、衝撃はこんなに強いのに。

体を起こして、縄で引いてくれた少年に手を振る。
無事だ、ととりあえず伝えるために。

白鈴秋 > 「出来んなら神より俺に祈って欲しいところなんだがな」

 焦る表情でそんな事を言う。だがしっかりとその腕を、体を掴み取った。後は軌道を直すだけ、少し引けばそれは叶った。相手が軽くて助かったというべきか。

「後は、俺が強度を間違えてなけりゃ良いんだが」

 落下を見守るしかない、もし強度を間違えていればサイコロステーキの誕生だ。極限まで目を狭くしてあるのでそんな事にはならないと思うが。
 そして落下。糸が揺れる……その後の相手の様子を見て……安堵したように息を吐き出した。

「ビビらせやがって……怪我してねぇか」

 そう声をかける。とかけてから思い出し。

「ああ、悪い。戻すの先だな」

 そのまま糸を操作、ゆっくりと陸地、時計塔へと網ごと引き寄せ、縄は消し去った。

アリス >  
時計塔からゆっくりと手繰り寄せられた。
どうなっているのかはわからない。
そういう異能だということしか。

「怪我はしてな……」

そこまで喋って鼻血が出ているのに気付いて。

「……そんなにはしてない」

と、鼻を手で押さえながら陸地に両足をつけた。
生きている! 呼吸が苦しくない! 脚が地面につく!!
な、なんて幸せ。
人は今すぐ足元に地面があることの幸福を噛み締めるべき。

「助かったわ、時空神隠しにあって死ぬところだったの」

鼻を右手で押さえたまま、左手でバラバラになりかけのパラシュートを無害な気体に分解した。

「本当、運が良かったわ。地中や壁の中じゃなくて……」

自嘲気味に話す。テレポーターの基本、人が存在できない空間に飛ばされたら即死の法則。
そして落ち着いた頃に少年の顔を見て。

「……もしかして、怒ってる?」

そういう風に見えたので、聞いてみた。

白鈴秋 > 「流石に無傷って事はねぇか。まぁ鼻血だけで済んで良かったってところだな」

 少しだけ笑いを浮かべる。
 鞄をガサガサと漁り、ティッシュを取り出した。

「とりあえずこれ使え。詰める方が楽だろうし、それと病院も行っとけよ。どっか折れてるといけねぇから、今は痛みねぇだろうけど、後数分もすると痛み止め切れるから」

 両手でずっと押さえているのも大変だろうし、ティッシュを渡し、ちゃんと病院にいけとそう伝えた。
 それから少し首を捻った。

「時空神隠し? 初めて聞いたな……まぁ、たしかにその二つに比べや空の上はまだ運が良かったな」

 思わず笑ってしまう。本当に運が良い、地球はむしろ地面の中や海の底じゃない方が珍しいのだから。

「あ? ……あぁ、いやこれは生まれつきだ。人相が悪ぃんだよ」

 怒ってるかと言われればそう答えるしかない。少し罰の悪そうに頬を搔く。

アリス >  
「ティッシュありがとう、それと助けてくれてありがとう」

鼻血を拭いた。さすがに男子の前で鼻にティッシュを詰めるわけにはいかない。
さっきまで高度4000メートルにいたけど、花も恥らう乙女なのだから。
んん?
乙女?
あ、髪がボサボサ! ありえない!!

慌てて櫛を錬成して髪を梳いた。
もう二度とスカイダイビングは御免。

「時空神隠しって言って、誰かが時空間系の異能を使ったら生まれる世界の歪みがあるの」
「それに巻き込まれたらタイムスリップしたり、あるいは遠い場所に飛ばされたり」
「カーネギーメロン大学のモラヴェック教授が提唱した……あ、その話はどうでもいいとして」

にっこり笑って服の裾を指先で直して。

「私はアリス。常世学園一年、アリス・アンダーソン。あなたは?」

そう言って相手の名前を聞いてから、小首を傾げた。

「ごめんなさい、私てっきり……」

余計な手間を取らせたから、怒っているのかと。
体を捻ったり小さく跳んだりしながら、体のダメージを確認した。

白鈴秋 > 「気にするな、あの状況で見捨てる方が気分わりぃ」

 そんな事を言いながら腕をヒラヒラと振るう。焦った表情などを見せておきながら何をといったところだが。
 櫛を作り出すのを見て便利な能力などと呟く。

「……あぁ、つまりなんだ。どっかの誰かの二次被害でぶっ飛ばされたって事か。それにタイムスリップって……ホント運が良かったなお前」

 クツクツと笑ってしまう。九死に一生どころではない確立で生き残ったという事のようだ。

「学年としてはタメだったのか、てっきりどっかの中学生か小学生だと思ったぞ」

 落ちてる最中でしっかりと見る余裕が無かったとは言えとてつもなく失礼な事を言う。
 そしてさっき置いた缶コーヒーを拾いなおして。

「白鈴秋、同じ1年だ。まぁこれもなにかの縁だし学校でもよろしく頼む」

 と軽く挨拶をした。
 それから少し笑って。

「いいって、よく言われるから気にしてねぇ……そんなことより体、問題ねぇか?」

 もう慣れっ子の事で謝られたためそれは問題ない、
 だが相手が捻ったり飛んだりと確認しているのを見てむしろ相手の体の状態の方が心配になった。

アリス >  
相手が自分を助けた理由は、随分とシンプルなものだった。

「そう? でもそれで命を拾ったんだから、私はツイているわ」
「空論の獣(ジャバウォック)。空中でパラシュートを作れる異能よ」

ドヤ顔で説明しながら使い終わった櫛をよく冷えた保冷剤にして首筋に当てた。

「元々、時空神隠しが存在を疑われるレベルで低確率で発生するものだから。貴重な経験ね…」

深く重い溜息をつく。
こんなこと、パパとママになんて説明すればいいのか。

「しょ……小学生はないでしょ! 本土では中学生の年よ、中学生!」

赤くなって抗弁する。
確かに背が伸びてないけど。

「白鈴秋ね、って……学校で話しかけていいの?」

ぼっちには恐ろしい響きに聞こえた。
え? 知り合いができたってこと?
棚からボタっと餅がきた。

「痛みはちょっとあるけど、折れたり挫いたりした感じはないみたい」
「アドバイス通り精密検査は受けるけど」

白鈴秋 > 「今その場でパラシュート以外の物作り出してんじゃねぇか」

 ドヤ顔で説明しながら櫛を保冷剤に変えている。何かを何かに変える能力とでも考えておこう。

「……それをツイてるって言えるお前はすげぇが。まぁたしかにツイてるのかもしれねぇな、とんでもない確立を2回連続で引き当てたって事だし」

 つまりはそういうことなのだ。とんでもない強運……いや悪運というべきか。
 赤くなって否定するのを見て少しだけ笑ってしまう。

「しゃあねぇだろ、あの時は焦ってたのもあって空から子供が落ちてくる~程度にしか思えなかったんだから……まぁこうしてあってもタメには見えなかったが」

 少しだけ弄るのもあってそんな事を言う。
 それから相手の様子を見て、あん? と首をかしげコーヒーを一口。

「むしろ学校でダメな理由なんかねぇだろ」

 それから相手の方を見る、折れたり挫いたりはしていないとの事だか。一応見れる範囲で見て……無さそうだ。

「ああ、そうした方が良い。顔から落ちてるしな、脳とかそっちの方が心配だ俺としては」

 そこまで堅くはしてないが、気にするべきはそっちだろう。

アリス >  
「もちろんジョークよ、物質創造系の異能だもの」

自分でも異能の理屈はよくわかっていない。
異能が発現した後に、研究者から解説されたけど半分も頭に入ってこなかった。

「私とあなたの異能がなかったらトマトが潰れてたわね」

足元をコツコツ、と靴の爪先で蹴ってぞっとした。
人類は皆、コンクリートの硬さと恐ろしさを知るべき。

「子供じゃないし! 14歳だし! 紅茶をストレートで飲めるし! 一人で大抵のことができるし!」

まぁ、ぼっちだから一人で色々やらざるを得ないんだけど。
一人カラオケとか、一人映画とか、一人遊園地とか。
第一の友達、追影切人さんにメールを送りまくるけどほとんど返ってこないけど。
第二の友達、モルガナのメルアド知らないけど。
ぐすん。

「あ………」

ひょっとしたら段階を踏めば彼も友達になってくれるのでは!?
いや、むしろ友達になってもらう! してやる! なれ!!
心の中の獣が獰猛に吼える。

「あ、うん。学校で会ったらよろしくね」

シンプル1500シリーズThe意気地なし。

「脳が!?」

頭を押さえて仰け反る。脳挫傷とかあったら困る。とっても困る。

白鈴秋 > 「……また随分とすげぇのだったな。てっきり変換系かと思ってたぞ」

 AをBへ程度の能力かと思っていたらもっと凄い能力だった、思わず少し目を見開き驚いた。

「本当にな、見たくもねぇ花が咲いてるところだった」

 顔をしかめる、本当に見たくも無い。
 まぁ結果的に助かったのだ、よしとしよう。

「悪い悪い、もういわねぇよ」

 クスっと笑い子供扱いはやめる、いやもしかしたら弄る程度のネタとしてするかもしれないが。
 それから相手のあーという悩むような声を聞いて少し首を捻るが。

「ああ、よろしく……俺こっちに来て日浅くてな。正直なんかあったときに話す相手もそんなにいねぇから困ってた。お前助けてこっちまで助かった気分だ」

 そんな事を言うと少し笑う。授業だとかでペアといわれると大体顔からのイメージで避けられて余るタイプ。授業が被ったらよろしくお願いするとしよう。

「顔……ってか頭に近い場所だしな。目に見えない位置って所だとやっぱりそこが不安だろ」

 しかも怪我すると結構洒落にならない部位でもある。何もない事を願おう。

アリス >  
「物質転換系でもあるけど、空気中の微粒子や大気自体を全く構成要素の違う物質に変えたり」
「有機物から無機物を作ったりできるから、分類としては物質創造系ね」

自分でも何でこう呼ぶ理屈なのかはわからない。
でも、将来は異能を生かした職業に就かざるを得ないだろう。
私の人生を変えた能力。異能。

「そう? それならいいのよ。私はね、我慢ならないことが二つあるの」
「一つはぬるい紅茶で、もう一つは子供あつか……」

そこまで言ってから手を差し出し。

「よろしくお願いします」

と言って手を差し出した。
やった! これはもう友達!!
友達が三人いたらもうぼっちではない!!
ぼっちキャラ卒業!!
リア充でワンチャン、マジ卍、ネイルつけま愛されメイク!!
謎の妄想が迸った。

そして頭を両手で押さえて。

「病院に行くわ、またね白鈴秋」

とさりげなく呼び捨てにチャレンジしながら去っていった。

ご案内:「大時計塔」からアリスさんが去りました。<補足:金髪碧眼の一年生。(乱入歓迎)>
白鈴秋 > 「……おっそろしい能力だな。学校で制御完璧にすれば何でも出来るようになるじゃねぇか」

 さっきのを見る限りまだ完璧じゃないようだ、もし完璧になると……と思うと少し技術屋としては同じ技術を開発できるだろうかと考えてしまう。

「わかった、しねぇようにするよ……たぶんな」

 たぶん、とつけてしまうのは……まぁ、正直そう見えることの方が多いからとしか言い様がないからだろう。無意識にしてしまうこともあるかもしれないし、少し故意でやる場合もあるだろう。

「あ、ああ?」

 差し出されれば一応は握手を返すがなんでこんな過剰なんだ?と頭の上に?が飛んでいるだろう。

「ああ、またな……だが、ひとつだけ言うが」

 良く背中に向かい、声をかけた。

「白鈴・秋だ。苗字か名前かどっちかでかまわねぇよ!!」

 それだけ伝える。呼び捨ては別に気にしていない様子だ。

「……少し、温くなったな」

 温い紅茶が許せないといっていたが気分がわかる。缶コーヒーも始めは冷たかったがこの暑さ、すぐに温くなってしまった。とても不味い。
 少ししかないので流し込み。

「俺ももう少ししたら戻るか」

 町を眺め、そんな事を呟いたのであった。

ご案内:「大時計塔」から白鈴秋さんが去りました。<補足:短い茶色い髪と茶色の瞳をした目つきの鋭い青年。睨んでいるとか怒っているとかよく勘違いされる顔。>