2020/06/14 のログ
ご案内:「スラム」にアーヴァリティさんが現れました。<補足:赤髪赤目の高身長な女性。教師のようなスーツ姿>
ご案内:「スラム」にフィーナさんが現れました。<補足:全身刺青の盲目エルフ(乱入歓迎)>
フィーナ > 「んー…………」
捕縛依頼を受け、スラムを進む。
とはいってもいかんせん対象の情報が少なすぎる。
『好戦的』
『擬態する』
『触手を扱う』
『魔術を扱う』
これぐらいしか教えられていない。魔術を使ってくれれば感知はしやすいのだが…それでも決定打にはなりえないし。

アーヴァリティ > 「はあ...今は戦うような気分じゃないんだけどなあ
よりにもよってバレる格好だなんて、僕も運が悪いね」

先ほど襲撃を仕掛けてきた、今は触手に頭を握られ呻き声を漏らす数ヶ月前に見逃したこの男。
よりにもよって今自分を襲撃を仕掛けるなんて、迷惑だから容赦無く排除させてもらった。
当時、恋人と共にスラムを歩くとかいう危険極まりないアホ行為を行っていた彼だが、それなりに見込みがあったため恋人を殺すに納めて、次に期待していたのだが...

「もういいよ。死んで」

せっかく先日の戦いでいい気分になっていたというのに。その感傷に浸る時間を私によこせ。
容赦無く触手に力を込め、男の頭を握り潰せばそれを少し離れたところへと放り投げて。

フィーナ > 「……?」
物音が聞こえた。そちらの方に顔を向け、視界を効かせる。

触手だ。

「…………」
まだ情報が足りない。暫く身を潜めて『確定』しないと。手は出せない。

アーヴァリティ > 「んー...こいつ報告してそうだなあ...格好変えようかな...」

伸びをしながら、姿を変えようか、と。
服はまあ、出そうと思えば出せるのだが。
無駄に魔力を損耗したくないし正直この場で姿を変えるのも面倒な気がする。
これは歩き回らずに大人しく拠点に引きこもっていたほうが良かったかもしれない。

「じゃあ帰ろ...見られてるなあ」

しかもこの気配は少し覚えがある...そう数日前、僕と切人の戦いのときに見ていた中で強かった雰囲気。
何時か戦りあいたい相手だとは思っていたが、今来るのか。
どうしようかなあ、と悩みだし...

「逃げよ」

雑にテレポートの魔術を発動する。
変に魔力を消費したくないし、相手が一人であれば撒けるだろう、と油断している。
魔術に精通した者であれば妨害できるだろう。

フィーナ > 「!」
そうか、やはりあの時のか。なら、『確定』だ。

しかしあの時の魔術と違って随分乱雑だ。これなら………

と、瞬時の思考で、距離があるにも関わらず魔力を送り込み、相手が使う術式を『書き換える』。

『目標地点』を、『今相手がいる上空』に。

空の上では大抵は無防備になる。

アーヴァリティ > 「ッ!判断ミスだ!」

魔術に精通した敵と出会ったことは、この長い人生の中でもなかなかに少数だ。
さて、油断の代償、突然テレポート先の風景が先程居た場所の上空、となれば襲撃に備えて飛行する。
今回はしっかりと魔力も術式も組んでジャックされないようにして。

「そんな気分じゃないけど...!来い!」

フィーナ > 「…む」
見当違いだった。まさか、『飛行能力』も備えているとは。
となると…この位置関係を利用しよう。

ぐ、と杖に魔力を籠め、術式を解放し、重力という現象に干渉をする。
相手がいる場の重力を高め、反動として自分の重力を弱める。

さぁ、急な重力の変動にどう対応する?

アーヴァリティ > 「重力操作?!思ってるより面倒そうだ!」

全く、今日はそんな気分じゃないと叫んでやろうか。
これが敵の異能であればいいのだが、魔術を妨害した以上、魔術での重力操作、もしくは複数の異能持ちか。
どちらでもいいが、どっちでもシールドを使うにはまだ早い。あの戦場で見せなかった部分を無駄に見せるな。

重力操作による押さえつけに身体能力向上で抵抗しながら、横向きに移動して重量操作の圏内から逃れることを試しつつ、敵の位置をさぐる...

フィーナ > 「…………」
あの動き。こちらの位置がバレてないのか?とすると…

複数のスクロールを取り出し、1秒で組み上げた複雑な誘導術式に結びつける。自分を中心にスラムの街に分散させ、そこから相手に四方八方から誘導付きでぶつける術式。

そしてスクロールの術式は空間爆破。殺傷力より撹乱を目的に。

アーヴァリティ > 「ッ!好き放題打ち込んできやがって!
今日はそんな気分じゃないんだよ!!!」

爆破のごく僅か前、その前兆を掴み取れば、脆いシールドを貼る。
さて、このシールドは確実に破られるだろうが、目的はそこにはない。
爆発の寸前、相手の位置を掴んだ。
さればとる行動は...!

フィーナの背後へとテレポートし、同時に風の魔術も発動して、触手で自分を囲うようにして防御も展開した状態で全力でフィーナの頭部に向けて拳を振るった。

フィーナ > 「っ」
背後に回られたことを察知し、重力魔法で軽量化した自分を『跳ね上げさせる』。風の魔術が少し掠ったか、裸足の足が少し切れた。

「面倒…!」

そのまま、打ち下ろすように炎の槍を形成し、相手に落としていく。

アーヴァリティ > 「魔術師はこれだから厄介だ!」

手数が多い相手はどうにも苦手だ。
自分のシールドは単一の攻撃手段しか持たない相手には非常に有効だが、逆に複数の攻撃手段を持つ相手には弱い。
そうでなくとも、いくつもの対策を練らないといけない。
行き場をなくした拳と纏った風をそのまま下を潜らせ、上に向けて放ち、炎の槍を相殺しようとするが、所詮流用しただけの拳は炎の槍を砕くには弱すぎたようだ。

多少勢いを減らせど、形を残している槍を触手数本で掻き消し、地面を強く蹴り、さらに飛行魔術も併行し近接空中戦に持ち込もうとする。

フィーナ > 「………」
顔を顰める。距離を詰められると打てる手が少なくなる。
今この状況は非常にマズイ。

術式を組み上げながら、上に旋回して相手の視界から外れるようにUターンする。その間に、水の屈曲を利用した自分のデコイをばらまいていく。まずは距離を取らないと話にならない。組み上げている間にこちらが殺られる。

アーヴァリティ > 「そんな表情するなら最初から襲ってこないでもらえると嬉しいんだけどね!」

顔を顰める襲撃者に露骨に不快そうな表情を向ける。
そのままぶん殴ってやろうかと思ったが、空中でしかも高速で移動しているとなると飛行状態でも姿勢が悪すぎる。
足も先程の跳躍で上手く蹴りに流用できず。

すれ違った直後に止まるが、襲撃者の方向には水面で反射する光、とでも言えばいいだろうか。
そんな襲撃者の偽物か、はたまた全て本物か。
どちらかはわからないが、大量増殖しているのが見え。
数が多いなら端から潰して行けばいい。
上空から触手を急速に伸ばし、視界に入る両端の分身から攻撃を仕掛ける。

フィーナ > ばしゃり、ばしゃり、と。水なので簡単にはじける。が…
ごぽごぽと、また元の形に戻っていく。潰すには蒸発させるか凍らせるか、もしくは術式そのものを破壊する必要があるだろう。

「…………」
撹乱に成功し、距離を取ったフィーナは、術式を練り上げる。一つ、二つ、三つ、四つ…………そして、九つまで。
一つ一つが対象を追い、極端なまでに圧縮された粒子の光線、つまりは『ビーム』を打ち出す魔法陣だ。それを九つ全て放つ。

当たれば貫通は免れ得ないだろう。

アーヴァリティ > 水の分身体とは。
重力、火、水。
一体幾つの属性を扱えるのだろうか。
ただ、分身体が再生することに関してはそこまで問題でもない。
再生したところで何かしてくるわけでもなければ、再生したところで偽物は偽物だ。
真ん中へと破壊を進めればいいー

「光属性も使えるんだッ!」

こちらに向けてレーザーが輝き、放たれた。
これは防がねばまずい。
流石にこの類はただのシールドでは防ぐのは容易ではないし、威力というかダメージも大きいし、ただのレーザーではない可能性もある。
となれば、レーザーという概念を防ぐシールドを展開し、迎え撃つだけだ。
比較的余裕を持って防げば、お返しと言わんばかりに触手の突きをレーザーが飛来した元の辺りに降らせるだろう。

フィーナ > バリン、バリン、といくつかの魔法陣が割られる。問題ではない。
攻め手を緩めるつもりもなく、次の魔術を組み立てる。

相手を中心に竜巻を発生させる。
それは次第に大きくなっていき、ビル一つを飲み込みかねない大きさに。

内部は気圧差を利用して雷を発生させ、熱転換で外部に熱を放出しながら、内部の温度を極端に下げる。

相手の動きを温度で阻害しつつ、空気中にある水分を氷結させ、風に乗せることで凶器化させる狙いだ。

そして魔法陣もまだいくつか生きている。

アーヴァリティ > 「ぐう...何属性使えるんだよ!ふざけやがって!」

竜巻に飲み込まれた直後、脱出を試みるが、見事雷に打たれる。
雷の速度かつ認識外なんて避け切れるか!
突き出した触手は根本から崩れ落ち、襲撃者に到着する前に勢いを失う。
内部の温度が下がりだした事に気付き、竜巻の巨大化に伴うその威力向上に対し、高出力のシールドを貼って抵抗するが、このままではジリ貧だ。
襲撃者が起こした竜巻とは逆向きの風を内部で起こして竜巻の打ち消しを試みながら、雷に打たれたり他の攻撃が貫いてきたときのために自分を触手で覆う。
雷に対してはないよりマシ程度であるが...

フィーナ > 「………ふぅ。」
ここまでやって、ようやく一息。威力を抑えながら戦うのは本当に骨だ。

「…さて。」
並大抵では脱出するのは難しいだろう。なら…次に打たれる手はテレポートのハズだ。

術式は解析した。次にテレポートをするならば、その時は術式に介入して…そうだ、両腕だけテレポートさせよう。ついでに触手も切り取る感じで。
腕と触手を無力化できれば、捕縛することも出来るだろう。と、安易に考えてみた。

アーヴァリティ > 「くっ...テレポート!」

致し方ない。
さっきからやけに魔力消費が多い。
初手のテレポートにしても、レーザーを防いだシールドにしろ、今貼っているシールドにしろ、今日はやけに魔力を消費している。
だが、この状態が続いても、削られるだけだ。
大人しくテレポートで離脱を試みる。
...が

「ッ!!」

魔力は持っていかれた。両腕と触手も持っていかれた。
竜巻を軸とした襲撃者の反対側にテレポートしようとしたのだが、そこには両腕と触手だけテレポートしただろう。
歯が軋むほど歯を食いしばり、悲鳴を押し殺す。
そして、耐えている中、集中力欠如により魔力供給を失ったシールドが破壊される。

「しまっ!」

そのまま竜巻の中で氷塊や雷に二度三度打たれるが、このままではまずい。触手を再生し、応急的に防御を固めれば、全力の風で竜巻を中和し破壊する。

竜巻の外へと脱出したはいいものも、両腕がなく、全身焼け焦げ血塗れの姿が観れるだろうか。

フィーナ > 「…さて」
今回の依頼は捕縛依頼だ。このまま攻撃してもいいが、それでは殺ってしまう可能性がある。

また、術式を組み立てる。
相手と同じ術式を。


あれだけ離れていたフィーナが至近に出現し、相手に触れようとする。

直接魔力を流し込み、相手の身体の制御を奪う目算だ。

アーヴァリティ > 不味い状況だ。
あれだけ魔力を消費して、このザマだ。
あれだけの魔術を使う者が触れようとしている、何をされるかわかったモンではない。

力なく散らばる触手の一本の先がわずかに、フィーナの方へと振られ、その先からは斬撃がとび、フィーナの伸びる腕を切断せんと迫るだろう。
そして、他の触手も同様に、大きく動かすことは出来ずとも斬撃を放ちだす。

そして、フィーナの背後まで伸びていた触手が、後ろからフィーナを叩き潰そうと、その鋼鉄並みの高度のそれを振り上げた。

ご案内:「スラム」にアーヴァリティさんが現れました。<補足:赤髪赤目の高身長な女性。教師のようなスーツ姿>
ご案内:「スラム」にアーヴァリティさんが現れました。<補足:赤髪赤目の高身長な女性。教師のようなスーツ姿>
フィーナ > 「っ」
長年の戦闘の勘だろうか、とっさに手を引きながら、魔術と呼べない魔力を放出して、障壁を作って斬撃を防ぐ。が…

「あ゛っ!?」
ベキリ、と。嫌な音を立てて背中に衝撃が走る。

殴られた勢いのまま、墜ちていった。

アーヴァリティ > 「はあ...はあ...危ない...やっぱり魔術は...強いね」

久々に痛覚通すのやめようかと思った。
両腕を異能で再構築し、触手を引っ込め、尽きた魔力と溜まった疲労から、とどめを刺す事も、死亡を確認する事もなく、その場をふらふらと歩きながら去っていった。

「どうせ来るなら...こっちから殺しに行ってもいいかもね」

口元を歪ませ、恐ろしいことを呟きながら...

ご案内:「スラム」からアーヴァリティさんが去りました。<補足:赤髪赤目の高身長な女性。教師のようなスーツ姿>
フィーナ > 「……………」
からんからんからん、と。突っ込んだ家屋が崩れる音がする。

「痛い………」
折れた辺りを抑え、慣れない法術による治療術を行う。
時間はかかるが、動ける程度には回復するだろう。

フィーナ > 「…逃しちゃったな」
言い訳するためにある程度傷を残して、立ち上がる。

そのまま、スラムを去っていった。

ご案内:「スラム」からフィーナさんが去りました。<補足:全身刺青の盲目エルフ(乱入歓迎)>