2019/02/20 のログ
ご案内:「スラム」にアーバリティさんが現れました。<補足:名簿どおりの姿で見えてない部分は先程までと同じく二級学生のもの。後入りはご遠慮下さい>
ご案内:「スラム」に神代理央さんが現れました。<補足:軍服に似た黒い詰め襟の制服の上に白いロングコート。コートには風紀委員の腕章。腰には45口径の拳銃>
神代理央 > 「どの口が自粛を語るやら。己を100万と宣う貴様よりは、謙虚に生きているつもりだがね」

動かぬ異形の山が徐々に積みあがるのと比例して、新たに召喚された異形が対空砲火の如く――というよりも、実際に背中から生やしているのは所謂対空砲の類――上空に砲弾の華を咲かせる。
最早周囲の建造物は軒並み崩れ落ち、大地にはそこかしことクレーターが穿たれているだろう。

「……っく…!成程、とはいえ、慢心していた事は認めざるを得ないか…!」

しかして。落雷に紛れる様に放たれた銃弾は、狙い違わず己の右肩に吸い込まれる。
銃弾ではなく、落雷に対応して咄嗟に発動した肉体強化の魔術に寄って己の防御力を高めていたが、それでも高威力の銃弾による衝撃を吸収しきる事は出来なかった。幸い銃弾そのものは弾き返せたものの、その衝撃によって右肩は激しく痺れ、暫くの間使い物にならないだろう。

「……出し惜しみをする余裕は無いか。余り手の内を晒すのは好みでは無いが…」

こうなっては、己の異能も現在使用可能な従僕を最大限活用せねばならないだろう。右肩の痛みに耐えながら、再び異能を発動し――

「……加減する必要は無い。周囲の被害を考慮する必要も無い。焼き尽くせ」

召喚されるのは、天空に浮く機械仕掛けの月を思わせる巨大な真円の異形。召喚と同時に、無数の小さな球体を周囲に展開した異形が僅かに輝いた瞬間。球形の異形全てから、無数のレーザーが放たれた。

アーバリティ > 「こんなところをわざわざ徘徊して煩い異能ぶっ放してる時点で謙虚さなんてゼロだよっ!
普段は隠れてる僕のほうが謙虚に生きてるね!」

タイミングは完璧だった。
相手が大規模な攻撃を放つ瞬間攻撃に向く意識の隙を突き盾をすべて排除し、落雷の閃光で視界を隠す。
そう、想定外だったのは相手の耐久性。
まさかこの出鱈目ライフルの直撃を受けて目立った外傷すらないとは──

「宣言どおり狙撃してやったよ!…っていうか何が戦闘向きではない、だよ!なんだよその防御力!」

崩れ落ちた建物の数々に触手を伸ばし、数本で一つずつ大サイズ、1m以上の幅を持つ瓦礫を空中に浮かせながら絶叫する。
そして宙に瓦礫が大量に浮遊すると同時に、無数の球体を認識する。
親と見られる真円の異形があることから親が子を操るタイプ──そう推測した瞬間、大量のレーザーが子異形から放たれた。

「ッ!出鱈目だッ!」

あまり長文をしゃべれる様な余裕は無かった。
普通にどこにも余裕なぞないのだが、レーザーという概念を防ぐシールドを貼る。
シールドの表面は豪雨の日の窓のような状況となっており魔力残量が心配だ。
あたりの触手と瓦礫は悉く砕かれ消滅しているためアテにならない。
再び出鱈目ライフルを構え親と見られる異形に銃弾を放った。

神代理央 > 「貴様の様に隠れ潜む鼠を駆除するのが仕事故な。仕事熱心かつ、業務以外で能力を多用せぬのは十分謙虚であると誇っているが」

図らずも、少女と考えて居る事は同じであった。
この砲撃の雨の中で、此処迄完璧に狙撃のタイミングを合わせてくるのは正直想定外。盾として召喚した異形達が全滅したのも、想定外。

「風紀委員の嗜みだ。私程度で驚いていては、おちおち悪さも出来んぞ?」

己を守る盾を失い、我が身を守るのは今や発動した魔術で強化された自身の肉体のみ。現在進行形で右腕が使い物にならない以上、最早異形への指揮に専念するしかない。
それでも、白い肌を更に青白くして痛みに耐えながら高慢な言葉を吐き出すのは、己の意地であるのかもしれない。
敗北が恐ろしいのではない。絶望して、戦意を失う事こそが己にとっては許しがたい事。敗北を認めるその時まで、己は高慢に傲慢でなければならないという呪縛。

「…状況判断能力は的確だな。鼠と言えど、評価すべき点がある事は認めよう。しかし、貴様はコイツの餌を作り過ぎた。自身の腕に絶望しながら逃げ惑え」

母機の異形に放たれた銃弾は、何の抵抗も無くその巨体に命中し、大きくその身体を歪ませ、破片が飛び散る。
しかし、損傷を受けると同時に山積みになっていた異形の残骸を吸収し、その機体は再び傷一つ無い真円へと再生する。
その間に体勢を立て直した地上の異形が砲撃の精度を高め、空中の異形はレーザーの雨を少女に集中させる。
また、一部の小型の球体は少年の周囲をくるくると回り始め、主を守る様に漂っているだろう。

しかし、その砲撃の嵐の中でも、洞察力と判断力に優れた少女ならば気づくかも知れない。
真円の異形を召喚してから明らかに少年の表情に陰りが見え始め、高慢な笑みは何かに耐える様に僅かに歪んでいる事に。

ご案内:「スラム」から神代理央さんが去りました。<補足:軍服に似た黒い詰め襟の制服の上に白いロングコート。コートには風紀委員の腕章。腰には45口径の拳銃>
ご案内:「スラム」に神代理央さんが現れました。<補足:軍服に似た黒い詰め襟の制服の上に白いロングコート。コートには風紀委員の腕章。腰には45口径の拳銃>
神代理央 > ――〆は行いませんが、退室処理しますので御気になさらず御利用頂ければ幸いです――
ご案内:「スラム」から神代理央さんが去りました。<補足:軍服に似た黒い詰め襟の制服の上に白いロングコート。コートには風紀委員の腕章。腰には45口径の拳銃>