2020/06/25-2020/06/26 のログ
ご案内:「転移荒野」に■■■■さんが現れました。<補足:輝くような金色の存在 >
■■■■ > おちる――
落ちる――
墜ちる――
堕ちる――
落下の感覚だけが、「それ」を包んでいる。
一体、どれだけの時間、”おちて”いるのか――
永遠だったかもしれない。一瞬なのかもしれない。
もはや、感覚は――ない。
――「世」は……
それは、何がしかを思おうとした。
その時――
世界が、開けた。
ご案内:「転移荒野」に山本 英治さんが現れました。<補足:風紀委員の腕章/長銃/防塵防砂対怪異戦装備>
■■■■ > 転移荒野の大空に
「それ」は忽然と現れた。
(空――!)
今までの闇と見紛うばかりの世界とは違う。
大空が、見えた。
<ゆぅぅううううるぅあぁあぁぁぁぁ>
「それ」は一声、鳴いた。
「それ」が持つ、巨大な翼をうち――
大地へ、静かに降り立った。
山本 英治 >
転移荒野で混乱する異邦人の子供を見てから。
転移荒野の警邏に参加するようになった。
怪異が出るかも知れないから、長銃装備があるが。
個人的には不慣れな銃器は扱いたくはない。
その時。
空が金色に輝いた。
どういうことだろう、また何か門が活性化していたのか。
防砂防塵装備と重い背嚢を背負ったまま、爛れた大地を疾走る。
大地に降り立った光を見る。
危険なら連絡して攻撃。友好的なら、対話して連絡……
手に汗を握る。
「それにしても……随分とキレイだな…」
■■■■ > ずぅ……ん……
強烈な風を伴い、それは大地に静かに立った。
それは巨大な金色。
そして、見るものの多くがそれを思い浮かべるであろう姿
そう――それは、龍、と言われるモノの姿であった。
<……>
どうしたことだ。この空は――
見たことがあるようで、見たことがない。
それに、この大地――
このような大地を「世」は知らない。
金色の龍は困惑する。
自らが支配した世界。それとは、何処かが致命的に違う――
それを、肌で感じていた。
<るぅぅううあぁぁぁぁ>
低い唸り声をあげ、龍はあたりを見回した。
山本 英治 >
そこにいたのは、龍種。
かつて転移荒野外縁部に、貴種龍『エンドテイカー』が出現し。
怪異対策室三課が総出で討伐した、という噂話を聞いたことがある。
邪悪な龍でないことを願うしかない。
まずは対話だ。
「龍よ、さぞかし名のある龍種と見受けた!」
「なぜ、この地に降り立ったか問いたい!」
「事故であるならば、協議の場を設けたい!! 如何か!」
声を張り上げる。
凄まじい龍気だ。龍気とは、自然界に存在する神気に似ている。
陰陽に囚われぬその意思、敵対するとなれば惨劇も起こりうる。
緊張感にアフロから汗が流れた。曇るゴーグルを外す。
■■■■ > <……?>
何か、聞こえた……気がする。
足元、か?
ゆっくりと首を巡らせた先には、黒い球体を被った……ように見える、小さな存在。
見覚えがある。●●●、とかいう種族だったか。
……しかし、あのような球体を被ったものは見た覚えがない。
先程聞こえたのは、この個体がなにかを発したのか?
そういえば、以前、捧げ物にあった記憶がある。
記憶によれば、なかなかに良く囀るものだったはずだ
<るぅうう……(なにをいった?)>
龍もまた、人に問いかけた。
ただし、それは尋常な人間に解せる言語ではなかった。
山本 英治 >
参った。当然といえば当然だが、人語は通じない。
龍言語というのは、幅広い。
上手く翻訳機がチャンネルが合ってくれるだろうか。
龍の鳴き声をサンプリングして、翻訳機を作動させる。
「龍よ、あなたの名をお聞かせいただきたい!」
「我が名は英治! 山本栄治!!」
ど、どうだ……? 通じるか……?
そして、デカい。初めて龍とここまで接近した。
常世学園には龍の姿のまま講義を行う教師がいるが。
彼の授業は取っていない。
「どうか、話を……話をお聞かせ願いたい…」
何が危険だから長銃装備だ!!
こんな豆鉄砲であの龍鱗に傷一つつけられる気がしない!!
敵でないことを祈るしかできねー!!
■■■■ > <ゲギジ ジャラロドゲギジ るぅうぅうぅ………
(エイジ・ヤマモトエイジ…… きさま ことば すこし わかるない)>
翻訳機からやや怪しいが意味のある言葉が流れ始める。
どうやら翻訳は多少は成功したようだ。
<ぅるるるぅううう……>
(はなし なに よ きく とくべつ)
やはりこやつらはよく囀る。
面白い。世に話だと?
山本 英治 >
通じた!! 後は対話だけど……精度!!
翻訳機の精度!! この調子で相手に伝わってたら不安だよ!?
でも会話が通じるだけいっかなー!!
ありがとう開発者!! スパシーバ生活委員会!!
「ええとだな………人間に害意はあるのか?」
「なければ、あなたに協力したい……あなたが帰れるなら、それが無難だが…」
腰の通信機がぶつぶつと途切れ途切れに定期連絡を要求してくる。
うるせー!! こっちは生きるか死ぬかの瀬戸際オフラインなんだよ!!
真剣二十代アフロ場舐めんな!!
「友好には友好を返す」
ちくしょう!! 対話の時のセオリー講義の時に居眠りするんじゃなかった!!
ご案内:「転移荒野」に羽月 柊さんが現れました。<補足:【はづき しゅう】深紫の長髪に桃眼の男/31歳179cm。右片耳に金のピアスと手に様々なアクセサリー、黒の軽装。小さな白い龍を2匹連れている。>
■■■■ > ふむ、いまいちわかりにくいが……
つまり、目の前のこれは、「世」が己を成敗せぬか気にしている、ということか。
皇は解釈が微妙にずれていた。
しかし、なんとなくはあっていた。
<るぅぅううぅう……>
(おもしろい よ おもしろい このむ
きさま いかす)
龍の皇は寛大にものたまった。
しかし、やはり微妙に会話が通じづらい。
なにより、ここの空気だ。
なにか、重い。息苦しい……とても不快な感じがする。
<ぐぅるぁあぁぁあ>
(きさま ここ どこ いき くるしい おもい
ふかい すこし まて)
ここはあの世界ではない。
それは、おそらく間違いない。
なにが 最適なのか
羽月 柊 >
そんな一頭と一人の会話の間に、第三者の気配が入り込む。
小さな白い小竜を2匹連れた男が、その場に駆け付けたのだ。
巨大な反応だった。
先日にしても竜の卵を見つけたりで、もう何日か張り込もうとは考えていたが、
即日で更にこんなにもはっきりとした反応となれば、竜研究者である男は焦っていた。
(対面しているのは――風紀委員の制服か? 戦いになっていなければ良いが。)
先程遠くに対話を試みようとする声も聞こえた。
僅かな息切れと共に、どちらの手助けに入るべきかと。
山本 英治 >
羽月には気づかず。
引き続き対話を試みる。
生かす……見逃されたか。
とりあえず死ぬことはないらしい。
よかった………よかったが、予断を許さない状況だ。
「ああ、ありがとうございます」
和やかに会話を続けようとすると。
龍が……苦しんでいる!?
空気が合わないとか、大気中の魔素が足りないとかだろうか!
どうするべきか、こちらで本当にできることはないのか!?
「大丈夫か!? 今、助けを呼ぶが!!」
■■■■ > <るぅうう……>
(だまれ すわれ はいつくばれ しない おまえ とぶ)
龍の皇は一声、警告をする。
あまりしたくはないが、緊急事態では仕方ない。
巨龍は、大きく息を吸う。
<ゴゥウアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!>
豪咆一閃
すべてを吹き飛ばすかのような叫び声を上げる。
風が荒れ狂い、砂埃が舞う。
そして――視界を覆い尽くした――
砂埃を注視すれば、そこに映る巨影がみるみる縮んでいくのが見えるだろう。
わずかの後――砂埃が晴れ始めた頃に
「――さて」
何者かの、声がした。
羽月 柊 >
それはまさに"龍"であった。
龍とは古来より、竜とは違い、神や天地を統べるそれに呼称される。
「…! 危ない!!『淡き硝子、割れぬ薄氷、此処は我が領域!』」
男には金色の龍の言葉が分かったのか、
金龍の動きと同時に英治の前に出るや否や両手を突き出し、そう言霊を紡ぐ。
轟く音風から人間二人と小竜2匹を護るように透明な四角い障壁を展開するが――。
荒れ狂う風がおさまる頃、突き出した手に付けていた魔術用の装飾品がいくつか破壊されていた。
山本 英治 >
「はいつくばれ!? 姿勢を低くすればいいのか!?」
───龍は咆哮を放った。
それは耳を劈き、砂塵を巻き上げ、そして。
「!!」
目の前に庇うために飛び出してきた男性。
黒紫の美しい挑発が嵐の如き風に靡いていた。
アフロも靡いた。
彼が展開した障壁は、衝撃から俺を守ってくれたらしい。
「あ、あんたは……ありがとう、助かった………が」
「大丈夫か、金色の龍!!」
砂埃が晴れると、そこに声をかける。
って、随分とシルエットが縮んでいるような……?
うん?
■■■■ > 「うむ! ●●●の姿、というのは多少業腹ではあるが、まあよい。
だいぶ調子が良くなったのじゃ!」
砂埃が晴れれば――
そこに立つのは、金髪、紅瞳の少女……いや、幼女、か?
人にあらざる角と、尻尾が目を引く。
しかしなにより――
よくみれば、一糸まとわぬ姿で呵呵と笑っていた。
「エイジ・ヤマモトエイジ、だったな?
世は、当然無事じゃ! それに、これで、話もしやすかろう。
あと、なんじゃ。そこに、もうひとり、おるのう。
なんなのじゃ、貴様は」
とても えらそうに ようじょは しゃべった
視線は、まずはアフロ。
それからもうひとりの男に向く。
羽月 柊 >
とっさの事で人間の方を庇ってしまったが良かっただろうか。
しかし見立ての通り龍だ。これでも多少なり魔術には自信のあるつもりだが、
あっさりと自分の障壁にヒビが入り、装身具のいくつかが相手の魔力に負けて破損してしまった。
嵐が過ぎた後に、少女が人型と成った龍だと分かれば、内心驚きを隠せない。
己で人型に至れる龍というのは少ない。力のコントロールもさることながら、
巨体の能力を飽和も暴走もさせずこうも簡単に我々と似た姿に落とし込めるというのは早々居ない。
「――突然のご無礼をお許しください。
私は柊、羽月 柊(はづき しゅう)と申します。
貴方様の御姿を遠目に拝見し、ここに見参させて頂きました。
私はこの世界にて、恐れ多くも貴方様のような種の方を研究している身の上でございます。」
と、大人としての礼を尽くした言葉をかけ、
連れ立っている2匹の白い小竜たちを肩に留まらせ、恭しく頭を下げた。
一糸纏わぬ状態だろうと取り乱してはいけない。相手を辱めてはいけないと考えての言葉だった。
山本 英治 >
「なん………だと……」
金色の龍が!!
金髪緋眼の!!
ドラゴンロリになった!!
せぇつめいッ!!
……俺が説明してもらいてぇよ。
艷やかな髪を持つ男性……羽月さんは龍の研究者だったのか。
それでフィールドワークに転移荒野に来るのすげぇなぁ。
「あー……羽月さん、その前に…」
「金色の龍よ、これ着てくれ」
幼女にチョコチップパターン(砂漠迷彩)の上着を羽織らせて。
「一糸まとわぬ姿は全裸と言ってだな? 我々の価値観では恥ずかしいものなのですよ」
「俺も前に全裸になった時はそれはもう、噂が広まって大変」
「っていうかエイジ・ヤマモトエイジじゃなくて…エイジです」
「ヤマモトはファミリーネーム、わかる?」
なんか親しみやすい姿になったなぁ。
羽月さんは礼を尽くしている。
俺もそうするべきなんだろうけど。
「……あなたの名前は?」
■■■■ > 皇は羽月柊、と名乗り自らを紹介した男を睨めつける。
「ほう……●●●の分際で、世に連なる一族を無遠慮に探ろうとは、なかなかに無礼な輩じゃな! 万死に値――」
そこまで言ったところで、エイジが何か被せてくる。
なんじゃ、これは。
布切れのようじゃな。まあ、武器のたぐいでもこの程度では世を傷つけることも叶わぬが。
「うん? ワレワレノカチカン? なぜ、貴様らの価値観などに合わせねばならぬのじゃ、エイジ?
それと、だ。世は■■■■じゃ」
ふぁみりーねーむ、とやらはよくわからんが、エイジ、というのが正しいらしい。
なんじゃ、些細な違いじゃろうに。まあよい。
それになんか生意気なことをぬかすが、なんなのじゃこやつ……
まあ名乗れと言われれば……そういえば、こやつら世の名を知らんのか。名乗ってやるか……と思い、名乗った。そういえば、威光が足らんかったか?(ちなみに、人間には発音できないたぐいの音だ)
「と。そうじゃった。
万死に値する! が――貴様と共におる世の眷属に免じ許してやるのじゃ。
あと、まあ貴様の礼も多少は気に入ったしな」
ふと、言いかけたことを思い出したので、改めてシュウに向かって宣言する。
羽月 柊 >
「順序……。」
英治の藪からスティックというか、オブラートに包まない価値観の伝え方については内心冷や汗。
思わず柊の口からそんな言葉も漏れようというもの。
若さというのは怖い。
「……無礼は重々承知ではございます。ただ、貴方様のような力のある御方はまだし、
迷い子として卵や幼生がこちらに来ることも多く。
そういった子らを保護する活動を主にしております。
貴方様は我々の世界、ここ"地球"に顕現成されました。
そちらの男は、我々の価値観上、こうして身体を覆う布を身につけなければ、
貴方様に対する辱めと同義の状態になってしまうと申しているのです。」
そう説明しながら、彼の傍らにいる小竜達は金龍の名を聞くと、
それを鳴声として真似てみせ、片や青い二角はセイル、片や赤い一角はフェリアと鳴声を返した。
それが金龍に伝わるかどうかは分からないが…。
山本 英治 >
「順序つったって裸の幼女に世界の道理を説くのもなんかおかしいじゃないスか」
羽月さん的にはアウトな行動だったらしい。
龍の行動学とかそういうのがあるのかも知れない。
だけど俺はこれ以上の事案は御免こうむる。
ただでさえロリわからせ幼女連れ去り事案少年ナンパ全裸アフロ居士(戒名)として悪評が立っているというのに。
全く、人の口には戸は建てられないものだ。
「ええと………」
金色の龍だった幼女は名乗った。
名乗ったけど。
よくわからん!! 龍言語は多重詠唱も可能とする人間には発声が難しい言語。
まさか聞き取ることも難しいとは。
「とりあえずヒメと呼ばせてもらおっかな。龍の姫様だし」
とりあえずどこから説明したらいいものか。
簡素に語らなければならない。
「ヒメ、あなたは帰れません。143秒前に上空の門が閉じました」
「帰れないなりにここで暮らすなら、人間の組織にサポートしてもらったほうが楽だと思う」
「その組織……生活委員会の紹介はできるし、できる限り協力はするが」
「あとはヒメの心次第みたいな?」
■■■■ > 「チキュウ……ふむ、やはり、=■●ではないのじゃな。
うむ、うむ、なるほどのう。」
やはり違う世界であったか。
であれば、さっきまでの重苦しさなども理解できる。
どうやら、向こうとこちらでは理が違うらしい。
「なるほど、道理じゃな。よい、シュウとやら。
世に連なる眷属の守護に努めるがよい。
そのセイル、フェリアとやらも貴様に信を置いているようじゃしな。」
鷹揚にうなずいてみせる。
皇は時として寛大なのである。
そして――
「――ゆえに、貴様らの価値観に従え、と? 不遜じゃな。
が、まあよい。悪意あってのことではないとはわかる。
特別に許してやろう」
エイジとシュウ。二人の言い分を聞き皇は裁決をくだす。
布切れ程度、あろうがなかろうが大した差ではない。
「ヒメ? 勝手な呼び名を……が、まあ貴様らが世の高貴なる名を口にするのに気後れするのも無理なきことじゃな。
よかろう、貴様らにはヒメ、と呼ぶことを許そう。」
勝手にヒメ、と呼ばれたことを自己流に解釈した。
威光により●●●ごときが勝手に引き下がるのはやむを得ないことだろう。
「で、なに? 帰れないじゃと?
ここで、暮らせと?
まて貴様、どういう冗談じゃ? ●●●はよく囀って世を楽しませたものじゃが、さすがにそれは面白くもないぞ?」
ギロリ、と。
やや剣呑な表情を浮かべた。
羽月 柊 >
ロリわからせ幼女連れ去り事案少年ナンパ全裸アフロ居士(戒名)
…もし今回のことが知れ渡ったら更にどんな名前がプラスされるのだろう。
幼女の所が金髪幼女になるのかもしれない。
というのはさておき。
寛大な許しには今後も精進して参ります、としながら
「~~……ご説明、致します。
こちらの男の申している事は不躾ではございますが、嘘偽りはございません。
我々の世界、地球では、"門"と呼ばれる不規則に他世界と繋がる事象があります。
貴方様は恐らく、それと共にやってこられ、先ほどその門が閉じました。
御身御自身が次元や世界を移動出来る御力を持たぬ場合、
また、あったとしても実行の際にこちら側への影響が多大な場合、
人間はそれを看過することは出来ないでしょう。
また…非常にお伝えするには心苦しく思いますが、
この世界に置いて貴方様だけが唯一最上ではなく、貴方様のような力を持つモノも複数居ます。」
金龍の赤眼の睨みに煽るまいとしながら
英治の言葉を説明していく。
山本 英治 >
「ああ、ありがとうございます、ヒメ様」
意外とチョロいな、金色の龍。
これなら人間の世界でも生活していけるのかも知れない。
「羽月さんの言う通りなんだ、ヒメ」
「また門があなたの世界とつながるまでは帰れないし」
「それは明日かも知れないし、数十年後かも知れない」
「それまでその姿で暮らすのも難儀……ん?」
生活委員会と風紀委員の混成部隊とも言うべき、バギーカーが複数駆けつける。
よかった、さっきの咆哮と龍の偉容を見て来てくれたんだ。
「おお、よかった! これを見てくれ!」
と言って自慢気にヒメを両手で指す。
生活委員会と風紀 >
そこにいたのは、風紀の山本英治だ。
何かと噂される男だったが。
なんと、裸に山本の迷彩服を着ただけの状態の幼女を自慢気に見せつけてきた。
「まぁ、とりあえず乗れ」
「山本……お前は拘置所行きだがな」
そのままバギーカーの一台に山本を載せて走り去る。
やっぱりやりやがったな、あいつ。
いつかやると思ってたよ。
山本 英治 >
「え、いや、ちょっと、誤解なんすよ」
アフロが風に揺られながら。
風紀と生活委員の仲間だったはずの連中に連行されていった。
俺は無実だ!!
ご案内:「転移荒野」から山本 英治さんが去りました。<補足:風紀委員の腕章/長銃/防塵防砂対怪異戦装備>
■■■■ > 「……!」
シュウの必死の説明に耳を傾けていたところ……
急にドヤドヤと●●●が大勢押しかけてくる。
何事かと、思っていたら……
俺は無実だ!
アフロは連れ去られた。
「……なんだったのじゃ、あれは」
元々、八つ当たりに近い空気での問答だったので本気での怒りではなかった。
その上でこの顛末である。
すっかり毒気を抜かれてしまった。
「……なんだったのじゃ?」
思わず、シュウを見て、もう一度、聞くとはなしに聞いた。
羽月 柊 >
嵐のように生活委員と風紀委員がやってきて…嵐のように去っていった。
無実のアフロを連れて…なんだったんだろうか。
ムチャシヤガッテ…
「………俺にもさっぱり……あ。」
あまりにあっけに取られては言動が素の状態で返してしまった。
「申し訳ございません。やはり貴方様が衣類を着ておられない状態を勘違いされたのかと。」
■■■■ > 「ふむ。そういうことか。してみれば、この布にも確かに意味があったのじゃな。
エイジのやつ、なかなか見込みのあるやつだったということか。
これはちと惜しいやつを亡くしてしまったか……」
さらば、アフロ。ありがとう、アフロ。
君のおかげでヒメが少しだけ人間の常識を学んだぞ。
黙祷!
……でもアフロはまだ死んでないぞ、ヒメ。
「さて、そうとなれば。知らねばならぬな、このチキュウ、とやらのことを。
シュウ、先程の貴様の説明。聞き捨てならぬことがあった。
”世が唯一最上ではない”と。説明せよ」
あらためて、向き直る。
その眼に怒りはない。
冷徹なる為政者の眼だ。
羽月 柊 >
「…まぁ、口は粗野ですが、貴方様の身を案じていたのは最初からです。」
うん、フォローはしておこう。
多分次生きて(?)逢えるだろう時の為に。
「……言葉の通りでございます。
この世界は貴方様のように彷徨の出がおり、
先ほどの男が言うように、多くが帰れずの身となってこの世界に定住している。
その中には貴方様と同じか、もしかすればそれをしのぐ程の力を持つモノもいるかもしれません。
それだけはどうか、御身に覚えておいて頂きたい所存にございます。
また、我々人間の中にも異能・魔術として多大な力を持っているモノもおります。
そして、それらは個人ではなく多くは徒党を組んでいます。
一本の木ならば貴方様は容易く折るでしょう。
しかし、森や山となると貴方様も勝手は違いますでしょう?」
と、納得してもらえるように諭す。
力の限り暴れられては研究者としても困るし、この島としても困る。
■■■■ > 「……」
じっと。口を挟まずにただ、聞く。
一歩間違えれば、怒りや暴発を招きかねないその説明に
しかし――浮かんだのは喜色だった。
「なかなか、混沌とした世界じゃな。
そのような有様で、貴様、世の眷属の守護、などと悠長なことを言っている場合なのか?
世のごときモノが数いるのであれば、チキュウなど木っ端のごとく吹き飛ぶのではないか?」
暗に、自分にはソレだけの力がある、と示しながら問う。
話としては納得しているようではある。
ただし、眼には喜色が浮かんだままである。
羽月 柊 >
「吹き飛ばない為に、互いが牽制しあっているのです。
消し飛んでしまえば、もしかすれば帰還の為の門は永久に開かれなくなるかもしれません。
息苦しいやもしれませんが、どうか、
その力を破壊ではなく共存の為に用いて頂きたい。
矮小な人間の身ではありますが、そう進言させていただきます。」
男はそう言って、金龍の紅眼を真っすぐに桃眼で見た。
もちろん敬意を忘れてはいないが、決して怖気づくことはせず、堂々と。
■■■■ > 「は……」
破顔。
表情がゆるんだ。
「はははははははははは、面白い。面白いのじゃ!
気に入ったぞ、チキュウ! =■●にはなかった刺激じゃ!
”世”はこれより、チキュウを”世”の世界と認めよう。
すなわち、”世”が統べるべき世界である!」
呵々大笑。とんでもないことをいいだしたぞ、この龍。
もちろん、その眼、その顔は見る限りは本気としか思えない。
「ククク…… 面白くなってきたのじゃ……
よし、シュウ。そうとなれば、貴様も”世”のモノじゃ。
この世界を案内するのじゃ」
さらなる傍若無人を口にする。
人権などなんのその。そもそも、この龍、人権という概念を知っているのかどうか。
「それと、だ。貴様、なぜ龍を探る?
貴様の話から察するに、この世界に”世”の眷属はさしておらぬのではないか?
なぜ、そのような境に至った?」
疑問。
部下を知る第一歩である。
羽月 柊 >
統べるとか言い出してしまったぞこの龍。
なるべく穏便に行くように進言したのだが…若干胃が痛い。
「…貴方様のモノになるなれば、どうか先ほど言ったよう、
無暗に力を振るわないお願いしたい所存でございます。
何分、この身は脆弱な人間故、貴方様の力では簡単に塵となってしまいます。
そうなれば、貴方様の眷属を保護する役目も果たせませんので。」
と、言いつつ、懐から一枚の白布と、壊れた装飾品の予備を出してくる。
しゅるりと軽く風になびかせるようにすると、布が大きく広がった。
「失礼いたします。
そのままでは、私まで先ほどの男のように連行されてしまいます故。」
金龍に近づくと、抵抗しなければ布をパレオの要領で身体に巻き付けて端で結びを作る。
「理由ですか……その希少さ故、というのが第一でした。そしてその姿に憧れ、力に魅入られた。
そして迷い子を知り、手を伸ばし、最初の保護に至ったのがこのセイルとフェリアです。
…多く哀しいことも見てきましたが、貴方がたのその気高さは、今でも私を魅了して止みません。」
そう話す男の右耳には、金色のピアスが光っていた。
■■■■ > 「は。バカをいうな、この愚か者め!
シュウ、貴様はもう少し賢き者だと思ったのじゃが、違うのか?
”世”が”世”のモノを戯れに壊すような愚物に見えるとでも?」
素直に布を巻き付けられながら、皇はのたもうた。
ややプンスコ気味であるが、呆れているようにもみえる。
「ははは、よい。確かに”世”の眷属なるモノたちは、貴様ら●●●には魅力的であろう。
それに――そうか。無念もみたのじゃな。
貴様の言うような世界であるなら、まだ弱き眷属では生きて行けぬこともあったか……」
龍に対する思いを聞き、皇もまた想像を巡らせる。
それが真実かはわからない。しかし、そういうこともあったのだろう、と。
幼女に似合わぬ悲哀の表情を浮かべ……しかし
「シュウ、貴様の労をねぎらうのじゃ。貴様はよくやっておる。
本当に見込みがある。ゆえに、先程のような愚かな発言は厳に慎むがよい。」
厳かに下知をくだす。
それが終われば、また表情をゆるめて
「さて、それでは改めて、じゃ。
先程エイジがどこぞに行くとよい、というようなことをいっておったが……まず、”世”は何処へ征くとよいのじゃ?」
羽月 柊 >
「……申し訳ありません。行き過ぎた言でした。」
それでも釘を刺しておきたかったのが本音だ。
いくら自身でわきまえていたとしても、他人から言われるのは少し意味が違ってくる。
「…ありがとうございます。
竜・龍・ドラゴンはこの世界では希少です。
魔法学も発達している故に、哀しい事ですが"材料"として狩られることもままあります。
そうして路頭に迷う幼子たちが、私の元へとやってくるのです。
私も全てを抱えることは出来ません。故にセイルやフェリアのように小さく育て、
保証された環境へ移し、他の方に世話をさせることもあります。」
――言い回しがあるが、これは柊の事業の一部だった。
竜の小型化、ペット化が彼の主な事業だ。
もちろん、絶対的な信頼と魔術契約の元に飼い主へ渡しているし、アフターケアもしている。
「……貴方様の道は大まかにいえば二つになります。
一つはあの男が言っていたように、この島の組織である生活委員会へ異邦人として申請に行く。
もう一つは私の研究所です。ただこちらは狭く、同居人も多いので、
異邦人として申請するのが一番だとは思っておりますが。」
■■■■ > 「よい。考えてみれば、貴様がそのような発想をするということは
すなわち、このチキュウの今までの為政者がそのような愚物であった、とそういうことなのじゃろう。
安んずるがいい。これよりは、”世”の世界。
住みよき世にしてやるのじゃ」
自信たっぷり。幼女は言い切った。
いささか迫力にかけるところがある気もするが……
「――――いや、いい。みなまで言うまい。
●●●の手では限界もあるというものじゃ」
柊の仕事を聞き、思うところがあったのだろう。
なにかを言いかけ……やめる。
そして――
「いまいち良し悪しがわからぬな……
よし、わかった!
まずは貴様のケンキュウジョとやらから案内するのじゃ!
全ては見ねばわからぬ」
出された2つの選択肢。
しかし、正直、この世界もわからないうちには全く判断がつなかった。
それであれば、どちらも見てみる、というのが良いやり方であろう。
羽月 柊 >
「……私の所からですか??? かなりの数の子達がいますよ?」
割と面食らった顔をした。自分の研究所は
サシミノタンポポぐらいに選択肢にそっと添えた気持ちだったのだ。
「どちらにせよ、主導がどちらかというだけで、異邦人届は必要ですが…。」
まぁ、言っても聞かないというのは振舞いから分かるので、
案内しますと言って歩き出す。
ここは転移荒野。研究区は隣の区画であり、割と研究所ならば近い。
■■■■ > 「そも、”世”に連なる眷属たちがいるというのであれば、
顔を見ねばいかんのじゃ。
”世”が此処にある、と示さねばなるまい!」
フンスっという感じに息巻く龍。
威厳があるのか無いのか……
「なんじゃ、イホージントドケ、とやらは必要なのか。
その辺りも教えるのじゃ」
案内に素直についてはいく
ついてはいくが、おとなしくする、とは一言もいっていない。
ケンキュウジョまでは割と近い距離だったはずなのに、そうとは思えないくらいにあれこれと質問をしかけるのであった。
羽月 柊 >
帰る道中で数年分の敬語を使った気がする………。
とりあえず、研究所に一旦寄り、孤児院ならぬ孤竜院状態になっているそこに顔を見せ、
その後に異邦人届をするために必要なモノをまとめ、更に案内は続くのだろう。
そこで彼の息子に出逢うのか、何があったのかは、また別の話…。
ご案内:「転移荒野」から■■■■さんが去りました。<補足:輝くような金色の存在 >
ご案内:「転移荒野」から羽月 柊さんが去りました。<補足:【はづき しゅう】深紫の長髪に桃眼の男/31歳179cm。右片耳に金のピアスと手に様々なアクセサリー、黒の軽装。小さな白い龍を2匹連れている。>