2020/07/01 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に武楽夢 十架さんが現れました。<補足:黒髪赤目、足元が土に汚れたツナギを来た細身の青年>
武楽夢 十架 > 「確かに……雨は降り出した」
けど、納得できないなぁと二階席の窓際から外の通りをみて思った。
今日はいつものように『炊き出し』をしようとしていたのだが、
結果だけ言えば、その場の住人たちに追い返された。
今はちょっと治安が悪いだの、いつも手伝ってるから材料さえ貰えれば自分たちでやって荷車は、いつもの廃施設に隠して置いておくとか言っていたが、最後は宇宙人連行といった風にして最寄りの路面バスの停留所まで運ばれてしまった。
―――それに今日は午後から雨だから。
「今日は久しぶりにオフかぁ……」
慕われてるのはきっと嬉しい。
しかし、やることをわれた気分だ。
雨が降ると聞いていたから冷えるのを予測して頼んだホットコーヒーの香りを楽しむことにしよう。
武楽夢 十架 > そう言えば、と携帯端末を取り出す。
二年前から使い続けている端末で、残念なことに女の子の名前は登録されてないどころか普段全く利用していない。
買い物の会計とか緊急連絡を受けるぐらいのものとしか考えてないので、念の為律儀に寝る前に充電している程度の物だ。
故に、端末に登録されているアプリは初期設定のアプリのみで、連絡先リストには同じ畑の世話をしている人と各種委員会への問い合わせ先みたいな連絡番号しかない。
「最近の流行りのゲームとかって何があるんだろうな……」
そう、ちょっと学生らしく一般学生が感心あることを調べてみようと思い立った。
少し検索してみれば幾つか結果は出てくる。
武楽夢 十架 > 「……ゲームセンターか」
知り合いの一人にハマってる奴がいるのは知っているが気にしたことはなかった。
「メタラグ[※1]とイワトビラキ[※2]ね」
どちらも知らない名前だ。
そもそも学園に入ってからゲームセンターという場所に訪れたことがない。
男子として興味を持つのは前者で自分だけのロボットを作り出すというのがとてもウケがよさそうだなと感じる。
イワトビラキも悪くはないが、これはやるよりやってるのをみてるほうが面白そうかなと感じた。
[※1]VRロボットゲーム『メタリック・ラグナロク』-
http://guest-land.sakura.ne.jp/tokoyo/wiki/index.php?cmd=read&page=%E8%A8%AD%E5%AE%9A%2F%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%2FVR%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%8E%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%AF%E3%80%8F
[※2]リアルアイドル育成ゲーム『イワトビラキ』-
http://guest-land.sakura.ne.jp/tokoyo/wiki/index.php?cmd=read&page=%E8%A8%AD%E5%AE%9A%2F%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%2F%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E8%82%B2%E6%88%90%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%8E%E3%82%A4%E3%83%AF%E3%83%88%E3%83%93%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%80%8F
武楽夢 十架 > 「いつか、今日みたいに時間が出来ることがあれば、やりに行くのも悪くないかな」
オープンセール中の扶桑百貨店に行くのも吝かではなかったが、
一人で行くのもなんだかね。それに雨が降ってきたら雨宿りの学生とかも凄いことになりそうだ。
でも、近いうちには行きたいところだなと携帯端末を弄りながら考える。
予定には組まれない。
ちょっとした興味。
あるとすれば農業仲間と仕事帰りとか途中に寄るくらいのレベルか。
武楽夢 十架 > 「いやー、しかし治安が悪い……荒れてるか」
コーヒーカップを両手に熱を冷ますように息を吹きかけながら
小さくぼやいた。
つまり、あれだ『話し合い』の話で一部の人たちは悩んだりしている訳だ。
これまで辛い生活をしていたが為に、美味い話簡単に釣られていいか悩んでしまっている。
そういう訳だ。
確かにうちの炊き出しに来ている違反組織の人だという―――俺を追い返した二人―――は、自分たちも悩んでいるみたいな事を言ってた。
そして、今あの話を信じるならこの時期が本当に一番葛藤が大きくなり荒れるだろうというのは予想ができる。
一週間っていうのは長いように見えて短い。
俺では想像出来ない葛藤が彼らにはあるのかも知れない。
その結果、どういう答えを出すにせよ。
俺には関係がない。
ヒトがヒトの範疇で起こす事ならそれは仕方がない。
―――そろそろ、いい感じに冷めただろうとコーヒーに口をつける。
武楽夢 十架 > 「あー、そう言えば治安が悪いっていうのに大通りで暴れた馬鹿が……なんて話もしてたか」
でも、そういう手合は風紀の仕事で片付くんじゃないかな。
詳しい顛末は知らないが、続く話のようであればその辺の店の人に聞いて見るのも悪くない。
ふぅ、と一息ついて小洒落た椅子の背もたれに身を少し委ねた。
「……」
気がつけば、コーヒーも飲み終えてる。
外は雨が強くなっている。
たまには、雨の中を歩いて帰るのも悪くないかも知れない。
幼い頃はワザとびしょ濡れになって家に帰った事もあったような気もする。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から武楽夢 十架さんが去りました。<補足:黒髪赤目、足元が土に汚れたツナギを来た細身の青年>