2020/07/05 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に武楽夢 十架さんが現れました。<補足:黒髪赤目、足元が土に汚れた橙色のツナギを来た細身の青年>
武楽夢 十架 > 叫んで走りゆくアロハシャツの巨漢とすれ違った。何か叫んでいたが、なんだったのか。

ここ最近はどうにも夢見も悪かったな―――なんて思う。
俺が選択した時の過去を夢に見た。

あの出来事から『今を』選んでいる。

「最近、暇になるとここに来るようになったな……」

数日前にも暇つぶしに珈琲を飲みに来た。
今日はミルクティーっていう選択も悪くないだろう、なんてメニュー表を見ながら考えた。

武楽夢 十架 > 頼んだミルクティーを片手に着いた席は出入り口近くの二人掛け。

過去なんてものは違いはあれど誰にでもあるもの。
それを思い出して感傷に浸るも次の瞬間には忘れるようなことかは個人差があるだろう。

それがまあ、俺の場合―――油断すれば『弱さ』と向き合うことだと言う点だ。

そこに良し悪しはないし、過去を今から誰かに変えることは出来ない。
誰に語って聞かせても、慰めの言葉しかないだろう。

しかし、アレは『弱さ』だけれど俺にとっては『選択』でもあった記憶だ。

「……そう考えると『ウチ』の連中もなんかあったりするんだろうね」

深くは関わってないが、目立ったメンバーは今は二人ほど。
しかして、彼女らに俺がしてやれるのは……精々、背中にいてやれることくらいだ。

ミルクティーで唇を濡らしながら、懐から携帯端末を取り出す。
開きっぱなしだった画面には、星座占いで最下位は蟹座。

武楽夢 十架 > 茶を飲みながら端末を弄る。

選択してからの自分の在り方というのは、これからもあまり変わりはしない。
変えるつもりもない。
この選択は、そうだな……敢えて言うなら『正しくはない』。
それは、第三者的な意見を思った時に恐らくそうだろうと思うだけだけど。

後悔/復讐に生きる道だけが人生でないとか、説かれるのだろうか。

それはそれで面白い、笑えるかも知れない。

武楽夢 十架 > 実際に言われたどう答えようかと悩むかも知れない。

けれど、それもどれも俺にとっては些事だ。
善悪を決めることに意味はない。

納得することをすればいい。

それは妥協の末の選択かも知れないが、
きっとそれからでも何度でも目指せる道はある。

「……失わなければ、だけどね」

ああ、それに新たな選択を一つ最近俺もした。
安全な場所で女性の後ろにいるのも情けないから『これから』について考えはじめた。

武楽夢 十架 > お茶のおかわりはいらない。

指や顔に最近増えだした傷を隠すようにして
俺は店を出る。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から武楽夢 十架さんが去りました。<補足:黒髪赤目、足元が土に汚れた橙色のツナギを来た細身の青年>