2020/06/24 のログ
ご案内:「異邦人街」に持流 童男さんが現れました。
ご案内:「異邦人街」に戸田 燐さんが現れました。<補足:蒼い髪と瞳をした、セーラー服の一年女子。(待ち合わせ済み)>
持流 童男 > 「ここには色々なものががあるでござるな。」
とボロボロのヒーローマントをこしらえた、一昔前のオタクの風貌をした男がいる。

「よし、パトロールするでござるか!」
と言いつつ、異邦人街を自称パトロールしている。

戸田 燐 > 放課後に異邦人街をぶらついていれば。
大福引の前で子供が倒れていて。
それを抱えて母親が泣いている。

足元には大福引の中身の、卓球のピンポン玉くらいのボールが散らばっている。
ど、どういう状況?

話を聞いてみれば、意識を失った4歳の女の子は『額に触れたものに意識を移し替える異能』の持ち主で。
偶然、福引の中身ぶち撒け事故に居合わせた結果。

「こ、このボールのどれかにその子の意識が……?」

散らばったボールの数、多分だけど300個から400個くらい?
ど、どうしよう。既にボールを拾い始めている親切な人はいるものの……

や、やるしかない! 私もボールを一つ一つ拾うんだ!!

持流 童男 > 「助けを求める声が聞こえたでござる」
大福引の前で母親が泣いているのみて、そして

「すまぬ!そこなお、おおなご!一体何があったでござるか?」
とどもりながらも、聞こうとする。

戸田 燐 >  
あ、古式ゆかしいオタクファッションの人に声をかけられた。
これは古式ゆかしい。

「あのね、あの子の意識が散らばってるボールのどれか一つに入っちゃったみたいなの」
「一つ一つ、拾ってその子の額に押し当ててみないとわからなくて」
「お願い、手伝ってくれない? このままじゃ、日が暮れちゃうわ」

彼に一通り説明して。
それから足元のボールを拾い集めていく。
母親は不安に泣いている。

なんとかしてあげたいけど……

持流 童男 > 「もちろんでござる!それは、さぞ心配でござろう。」
と胸をどん!とたたき、地面に這いつくばりながらボールを拾い集めていく。

「それに小さい女の子一人救えないで、英雄とは呼べないでござるからな!」

と言いつつ自分の服が汚れるのも構わないまま、一つひとつを拾って4歳の女の子の額に押し当てている。

戸田 燐 >  
良かった、いい人だ!!
英雄……どこかの英雄なのかな………?
とにかく、今いる人で力を合わせて女の子を助けなきゃ!!

「あなた、名前は? 私は燐よ、戸田燐」

多分同級生くらいだと決めつけてタメ口。
しかし、通りに散らばったボール……なかなかに数が多い!!
喋りながら、休みながら。根気強くやっていくしかない。

持流 童男 > 少し、寂しげな笑みを浮かべた後に、
「某は持流童男。しがない一般人でござるよ。よろしくお願いするでござる、戸田殿」

と寂しげな笑みを浮かべたかと思ったら隠すように柔和な笑みを浮かべる。
「よっし!根気強くやっていくでござるよ!戸田殿!」
とふんすといいながら、

戸田 燐 >  
「戸田……殿」

古式ゆかしいオタクスタイルだと思ったら。
古式ゆかしいオタクそのものだった。
でも親切な人だしオールオッケー。

なんで寂しげな笑みを浮かべたのかは、ちょっとわからない。

「うーん……建物の隙間にも行ってるかな?」

自販機の下に指先から氷の蔦を伸ばしてボールを引っ張り出す。
もちろん、アタリでも相手の意識が凍えないように最小出力で。

「服、汚れてるわよ持流。と言っても私もか」

あはは、と苦笑して。

持流 童男 > 「大丈夫でござるよ、あの子の親の心配に比べればこれくらい大したことないでござる。お気遣いありがとうでござる戸田殿」

と服を汚しながら、苦笑して、

「戸田殿、すごいでござるな!。だがでござる。女の子が、服をよごしちゃいかんでござるよ。少し休んでいるでござる。」

と柔和な笑みを向けつつ、地面のボールを一生懸命に拾いつつ

戸田 燐 >  
「……あの子のお母さん、泣いてた…わね」

あっガチでいい人だこの人!?
今どき珍しいレベル!!

「私には私にしかできないことがある。持流さんにも…そうでしょ?」
「できるだけ頑張って、早くあの子とお母さんを再会させてあげましょ」

街路樹の根本から拾い集めながら、そんなことを話す。
というか、地道な作業すぎて話さないと気力が尽きる!!

持流 童男 > 「うむむ・・でござるな。では、戸田殿任せるでござる。」
「戸田殿は戸田殿の長所で、某は某の長所で、早く幼子と母親を再会させるでござる!」

ふんすと、いいながら。

「それに何より、嫌なんでござるよ。誰かの涙が流れるのを目の前で見てるのに何もできないのが」

と少しだけ神妙な顔をしたあとに、
確かに話しながら、やらないと気力が続かないと思ったので、

「そそそ!そういえば!話のネタになればいいのでござるが!某の昔話などどうでござろうか!」
と緊張しながらどもりながらいいつつ

戸田 燐 >  
「そういうこと! っていうか、かなりいい人ねアナタ…」

こんな一銭の得にもならなさそうなことに積極的。
ま、私も同じか。

「……ふぅん?」

誰かの涙が流れるのが、そして目の前で見ているのに何もできないのが嫌。
確かに精神性が英雄だ。
一般人にしておくのが惜しいレベル。

「昔話? いいわ、聞かせて。ってか、なにか話してないとこの作業、発狂しそう…」

ザ・単純作業という風情があった。

持流 童男 > 「昔、そうでござるな、某がこの世界より別の世界で、推しを助けた話でござる。その頃の某は、まぁいじめを受けていたのでござるよ。いうなれば。」

とあっけらかんに特に重いことではないように

「でもでござる、偶然見ていたテレビで、推しが笑ってたのでござるよ。そして、ある時ひょんなことからアニメの世界にダイブすることができるようになったんでござる。」

と柔和な笑みを浮かべつつ。ボールを取りながら。

戸田 燐 >  
「いじめ………?」

いじめは深刻だ。人の尊厳を破壊する。
それなのに、笑って話しているのは……?

「推しが、笑っていた……」

アニメというのは、非常に人の心を掴むコンテンツで。
アニメ関係の異能を発現する人というのも、割といたりする。
彼は……アニメにダイブできる異能だったりするのだろうか。

「それで、アニメの世界で何を?」

ボールを拾い集めて、ビニール袋に入れる。どれか一つがアタリだといいな。
あ、このボール、一等って書いてる。これが出てたらハワイ旅行かー。

持流 童男 > 「その世界では、魔法少女が悪の組織と戦うっていうアニメでござった。そしてその世界で推しと出会い一喜一憂してたのでござろうな。
だが、」
と少し黙り込み

「それがいけなかったのでござる。」

おっ、これは大福でござるか。 という小言を言いながら

戸田 燐 >  
「それが………いけなかった?」

やばい。話が上手い。引き込まれる。
それはそうとボールを拾うのは忘れていない。

「アニメの世界に入れたら、楽しいかも知れないって思うけど……」

内心ドキドキしながら話を聞いた。

持流 童男 > 「実際、そんなことはなかったでござる。イレギュラーが混ざり、話が壊れたでござる。そして魔法少女が悪の組織の幹部の結界に取り込まれた時、拙者はその魔法少女を助けるために、推しを助けるために、入ったでござる。」

と自重気味にいい、「いじめに関しては某がメンタル強すぎって言われてなんとかなったので大丈夫でござるが」と冗談めかしていいながら、ボールを拾いながら

「推しが、泣いてたのでござるよ」

と感慨深そうに

戸田 燐 >  
「……………」

泣いていた。つまり、異分子を取り込んだ結果、ストーリーが壊れた。
自分のせいで好きな人が泣いたら、どう思うだろう。

いっぱいになったビニール袋を母親に渡してから、新しいビニール袋を広げる。

「……それで、どうなったの…?」

持流 童男 > 「推しが、泣いていた。それが自分のせいでとなれば。どうにかしてけじめをつけるのが拙者のオタクの家訓でござる」

と思い出しながら歯を食いしばりながら

「推しは守れたでござるよ。幹部殿には体を魔法の針で穴だらけにされて、片腕がなくなったでござるがな」
、っと左腕をひらひらとさせて、よく見るとわかるだろうが、これは義手であることがわかる。

「だがで、ござる、このことで、拙者の「知られざる英雄」が開花し、推しを必ず助けた後に、推しの記憶から助けたことが消えるという能力を得れたでござる。」

と少し寂しそうにしながら、でもまぁといいつつ

「この能力には感謝してるでござるよ、数々の推しを守れてたでござるからな」と
ボールを拾いながら

持流 童男 > 「それこそが、某の・・・ただの一般人としてのせめてもの償いでござるよ。ってすまぬでござる!!!なんか重い雰囲気になってるでござ~る!」

と頭をかきながら

「さぁ頑張るでござるよ!」
と張り切りながら

戸田 燐 >  
「……そう」

表情をくしゃりと歪めた。
彼はずっと、こんなことを繰り返してきたんだ。
推しを助けて。忘れられて。笑顔で義手のことを喋って。忘れられて。
償いとして、今は人助けをしている。

知られざる英雄。
彼こそが、真なる英雄であるならば。
あまりにも悲しすぎる。

「持流さんは……あれ?」

彼の掌のボールを指差して。

「それ……なんか小刻みに動いてない?」

そ、それは!! もしかして!?

持流 童男 > 「おお!?こ、これは!もしかして!!」

といいつつ、ゆっくり慎重になりながら、ゆっくりそーっと移動しながら

子供の額に当てようとする

戸田 燐 >  

小さな女の子は、目を覚まして。
母親に抱きついた。

「………そっか……」

これが、彼が求めてきた景色。
だとしたら。彼は悲しいだけの英雄じゃない。
優しく、気高い魂。彼にお疲れ様と言って笑った。

持流 童男 > 「よっかったでござるぅ!!!!!!!!!!」
と涙を我慢しながら、

「おう!お疲れ様でござる!」と戸田さんに

「・・・戸田殿、某は、大丈夫でござるよ。」とにかっと明るい笑みを浮かべた後に

「あぁ、ただ」と言って、「そろそろ、女の子と母親からは某の記憶は消える頃合いでござるから。某のことはいなかったものだと思ってくれて大丈夫でござるよ」

戸田 燐 >  
「え?」

すると、母親は。
私と、他に手伝っていた数人とにお礼を言った。

持流さんには、話しかけなかった。

「……これがあなたの異能、なのね…?」

忘れられてしまう英雄、か。

「でも、今日は英雄さんに感謝しちゃう!」
「ハンバーガー食べにいこ? 今日は私にしては珍しくおごっちゃうわ」

腕を振り上げて、行こう!!と言って。
ハンバーガーショップの方向に歩き出していった。

持流 童男 > 「いや、某はただ当然のことをしたでござるよ」
「ただハンバーガーは食べに行きたいでござるな」

と笑いながら ハンバーガーショップの方向に戸田さんとあるき出した。

ご案内:「異邦人街」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」から戸田 燐さんが去りました。<補足:蒼い髪と瞳をした、セーラー服の一年女子。(待ち合わせ済み)>