2020/07/11 のログ
ご案内:「部活棟区画・街路」に武楽夢 十架さんが現れました。<補足:黒髪赤目、学生服姿の青年>
武楽夢 十架 >
前期期末試験、学園に所属する学生であれば避けて通ることは出来ない。
試験方法は幅広く、筆記試験・実技試験・レポート提出。 専門的な研究をしている生徒であれば「学会」での発表だったり異邦人の場合はこの地球についての歴史や文化について学んだことのなんらかしらの試験がある。 昔聞いた話では、日本の陶器に惚れ込んだドワーフの芸術作品提出が単位に認められたなんて噂を聞いたこともある。
また一般常識的(モラル)を確かめるような試験もあるが、そういったものは、そもそも善悪の一般的な常識が無いものだったりする。
農業系の部活動であれば、作物の納品証明書なんかで単位を貰えたりするが、ここにいる青年が所属するグループは農業学科所属を謳う自身は農民の前に学生だと主張する学生。
当然、作物は納品するが勉学も疎かにはしない意識高い高ーい系……に見せかけたそういった肩書のが格好良くない?とノッてるミーハー集団の一人。
「これで、一応あとは筆記で補習なんて結果にならなきゃOKか」
単位は十分であるが、事前の勉強もしたし下手な点数は取りたくないものだ。
声に出してしまうのは、若干の不安でもあるか。
時期が重なったのもあるが、やることが多いから手が回らなくなりそうだ。
武楽夢 十架 >
最近は日課も増やしたのもあって、どうにも余裕はない。
太陽は街路を焼くように照らす。
梅雨明けっていうのもありがたく感じたのは発表があった時くらいか。
「眩しい……」
それに熱い。
天気予報では夜まで青空だそうだ。
試験真っ最中な昼前の部活棟区域は人が少ない。
武楽夢 十架 >
ほどよく見つけた日陰のベンチ。
折角の一張羅な学生服は既に自身の汗でこれはクリーニング行きだなぁと苦笑する。
汚れてもいいツナギで来るべきだったかと考えたが、事務員溢れるあの場に土臭い格好は嫌な顔をされる。
さて、ではこれからの予定(プランニング)でも考えないといけないか。
やるべきことは決まっている。 既に与えられている。
今更拒絶する理由もない。
やることは単純明快―――裏切りの黒《ネロ・ディ・トラディメント》に必要な情報を集めること。
ヴィランコード:ヴラド の名を頂く身としては組織に貢献を……
なんて崇高なお気持ちは持ってはいない。
何かこれから先に『目的』と『目標』だとか『守るべきヒト』がいるわけでもない。
・・・・・・
ただ、純粋に―――俺が認めない。
俺の『目指す在り方』と組織の『方針』が一致するだけだ。
武楽夢 十架 >
……とはいえ、無茶はできない。
個人としての能力は非力だ。 異能も出来ることが限られている。
であれば、やれることも限られる。
そもそも、考えるまでもなく取れる手段は多くはない。
揺れたのは、支払ったコストに対してのリターンは得られるかという問題にある。
それに結果として、杞憂である可能性もゼロではない。
そうであれば、期末試験に集中して農業にも集中できる。
武楽夢 十架 >
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面白くはならない方がいい。
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期待には応えられないない方が良い。
個人的には風紀や公安だけが動いて解決してくれるのが、
一番ヘイワってやつだから。
―――その点はあんたとは一度ちゃんと言葉を交わしてみたかったよ。
太陽が真上へと上がり、ベンチでも身を溶かすような灼熱がやって来た。
日陰が消えるとともに青年はそこから去った。
ご案内:「部活棟区画・街路」から武楽夢 十架さんが去りました。<補足:黒髪赤目、学生服姿の青年>