2020/07/16 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にラヴェータさんが現れました。<補足:黒い軍服。白い狐耳、狐尾>
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」におこんさんが現れました。<補足:めがねフォックス!>
おこん > (ニルヤカナヤである。
 いつものファミレスかもしれないが、今日はちょっとだけ状況が違った。)

フフフ……。 この日を待っていたんじゃよ!!
(メガネをくいくい動かしつつ、お店の前でぐと拳を握るおこん。
 見つめる立て看板には「期間限定メニュー:グレートお子様ランチ」の
 文字が荒々しい書体で描かれていた。
 早速店内に赴き、適当な席に座る。 容赦なく店員呼び出しボタンを押した。)

グレートお子様ランチ、ひとつ!!
(見た目はこども、ずのうはフォックス、性欲は獣。
 はるかな時を経てきた存在であれど、お子様ランチは食べたい。
 しかもグレートなやつとあらば、なおさらである。
 店員さんに頼み終えると、手に持っていた本を開く。
 自分が教鞭をとるコミュニケーション学についての学術書だ。
 最新の研究や異邦人への接し方等については、日進月歩で研究が進んでいる。
 人にものを教える立場である以上、そういった知識は常に更新しないといけない。)

ラヴェータ > 「ほう、お子様ランチか」

おこんの足元、テーブルの下から人をコケにする声が聞こえる。
白い狐がおこんの反対側のシートに飛び乗り、テーブルの上に見えるのはその可愛らしい狐の頭部。

「貴様、その様なむずかしい本を読んでいるくせにお子様ランチとは
おっと、言い方が悪かったな。そのほん、私が代わりに読んでやろう。
ルビを振ってやってもいいぞ」

言ってることは全く可愛くないが。
教師としての知識を得ようとするおこんに対し、お子様には難しいだろう、と。
初見の相手に対して初っ端から煽る。相手があからさまに狐であるからだろうか。
まあ本気で嫌味を言っているわけではなさそうだ。

おこん > (本を読もうとしたところで、テーブルの下から声が聞こえる。
 席についた声の主を見やった。 白いフォックスである。
 外見を見るに、そこまで年経た狐ではなさそう…自分のことを棚に上げての判断であった。)

おっ、なんじゃなんじゃ~? おぬし知らぬと見えるなあ…。
ニルヤカナヤのグレートお子様ランチといえば、ボリューム、味、芸術点が備わった逸品…。
魔術で年齢を誤魔化してまで食べようとする大人がおるぐらいのもの!
そんじょそこらのお子様ランチと一緒にしてもらっては困るのう!!
(尊大感のあるフォックスに対して、わかっておらぬとばかりに首を横に振ってみせる。
 さも常連面をしてはいるが、おこんも件のグレーとお子様ランチについては人づてに聞いただけだ。)

おっ、おぬしが読んでくれるのか。 いやあ助かるのう。 
この4-4-1のな、タブーの類型についてっていうところを頼めるかのう。
食べてる間は本も読めぬし、読んでたら読んでたで食べるのが疎かになってしまうでな。
ところでおぬし何食べる? グレートお子様ランチにする?
(彼女の好意に嫌がる様子もなく、本、そしてメニューを差し出した。
 彼女に本を読ませておいて自分だけ食べるのもなんだし、
 なんなら本を読んでくれる代金としてごちそうすらしようという構えだった。) 

ラヴェータ > 「ほう、そこまで美味いのか」

狐姿のまま目を細める。
こいつ、煽られていることに気付いていないのか、とか思いつつ。
そう言うまでに美味いお子様ランチには興味が湧いた...がどうしてもプライドが食べたいと発することを拒む。激しく拒む。
興味はあるが...仕方ない。
なんて葛藤を内心くり広げながら

「私はこっちの若鶏のディアボラ風とやらをいただこうか」

テーブルに乗り出してメニューをめくり、とある頁をその小さな手で指しながら注文を決める。
プライドには勝てない。
できるだけ表に出さない様にしているが、初っ端から目の前の狐を煽ったことを後悔している様子。

「どれどれ、貸してみろ。ここを読んでやればいいのだな?」

あまり長く狐の姿でいると店員に叱られる。
初めてこの店に来たときは首元を掴まれ外に叩き出された。
その時は影に入れなかったが為に、その場で人の姿になって文句を言ったら言葉が通じる相手だと認識された為それはもうしつこく言われた。
強かな店員だった。

狐が突然白い煙を出したかと思えば、その煙が無くなる頃には座っているのは白い狐ではなく、黒い軍服を纏う少女。
その瞳を細め、目の前の狐を眺めながら差し出された本を受け取ればここか、とおこんに確認して。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にラヴェータさんが現れました。<補足:黒い軍服。白い狐耳、狐尾>
おこん > うむ、うまいぞ。 激うまじゃぞ。 おっ、おぬしも食べる?
食べぬのかー…。 そうかー…。
(葛藤するフォックスを見ながら、仲間ができないか期待したけれどダメだった。
 悩んだ結果若鶏を頼む彼女を見てちょっと寂しげにした。)

おう、頼むんじゃよ! いやー、とても助かるのう。
グレートお子様ランチはんぶんこするから安心するとよかろう!
(同じフォックスのよしみじゃ!とゴキゲンな感じで彼女に語りかける。
 人間モードに姿を変えた彼女を見て、えらい!と拍手した。)

そうなんじゃよなー、人間の姿ではいらんと、店員がすごい顔するでな…。
まあまあ、まずはちょっと本でも呼んでもらうんじゃよ。
ちょっと読んでる頃には来るじゃろ、注文。
(店員さんを呼んで若鶏のディアボラ風を注文した後、
 彼女に向き直る。 本を読んで!と遠慮なくおねだりした。)

ラヴェータ > 「そんなに食べさせたいならもらってやっても構わんぞ
私は別に欲しくないがな」

半分くれる、と言われ少し嬉しそうな狐。しかしすぐに表情を戻して。
やるなこいつ、と勝手に思いながらも余裕がありそうな表情は崩さない。
ただ、やっぱり欲しいとは言えない。言えるか。

えらい、と拍手されれば子供扱いした相手に子供扱いされ不機嫌そうな様子を見せるが、ついさっきのこともあり、何とも言えない。余裕の一部がそのまま情けなさに置き換わる。

「毛が落ちる、アレルギーが出る、客が混乱する、汚いとな
随分と言われたわ。
この真っ白な毛並みが見えんのか、誰が汚いだ」

獣の身と人の身をそれぞれ持ち合わせる者同士で共有できる話題で盛り上がる二狐。
やれやれ、わかっていないな。とでも言いたげな様子で自分の経験を語る。
特に汚いと言われたことは気に入らない様子。

「ではここから読んでいくか
こっちにいては読みにくいな...

さて、読んでやろう」

正面に座っていては本を読んでやるのも難しい。
席を立ち、正面の狐の隣へと腰掛ければ聞き取りづらくない様に遠慮がちなペースで本を読み始める。

その様子は子供に読み聞かせをする教員の様...
こいつ、やっぱり子供じゃないか?なんて思う白狐。

おこん > やったー! はんぶんこじゃー! いやー、まっこと助かったのう。
なにせグレートお子様ランチ、当のターゲットであるところの子供が食べ切れないことで有名なんじゃよ。
(シェアにOKしてくれた彼女に両手でバンザイして大はしゃぎ。
 食べてもらいたいのもあるが、なにより分量の問題が解決出来たのも大きい。)

そうは言うがのう、人間には毛並みとか毛色の話は今ひとつ伝わらんのじゃよなー。
ワシもエレベーターの中で「うわっあの子尻尾めっちゃ邪魔」とか思われとるんかな…。
あの狐いつも同じメニューしか食べない的な…。
(彼女の言葉に何度もうなずきながらも、腕を組んで悩む仕草。
 そうしている間に、彼女がお隣に来てくれる。
 にこにこと相好を崩しながら手を振って見せた。)

おう、ぜひ頼むぞ! ババーンと読んでおくれ!
(彼女が読み始めると、相槌を打ちながら一緒に黙読。
 2匹並んでいると、さも学生の勉強のように見えなくもないが…。
 実際は100歳超えフォックスとおとしよりフォックスなのだ。)

ラヴェータ > 「正気か?ターゲットが食べきれない品を提供するファミレス?
正気なのか?」

それはもはやお子様ランチではない。グレードセットとでも名を改めるべきだ。
嘘だろ?とでも言いたげな調子で、細められていた目がさらに細められる。
この店の商品開発を馬鹿にするを通り越して憐みすら出てくる。

「何、理解出来る者の側にでも居れば良い。それ以外は有象無象よ
鉄火の支配者という名を聞いた事はないか?
あやつは私の毛並みに惚れ込んでおるわ
私のことを知りながらも悔しそうに撫でる様は中々に面白いぞ?
貴様もそういう者を見つければ良いだけだ」

しれっと自身の監査役を小馬鹿にしつつ、愉快そうにその瞳を細めて。
貴様もそういう者を見つければ良いと、にこにこしながら手を振る彼女であればそう難しいことでもないだろう。

「...と...
名乗っていなかったな。私はラヴェータ。ラヴェータ=ワーフェンダー=クリークラーク。
貴様の名は?」

店員がそれらしき料理をこちらへと運んで来る様子が見えれば、一度本を読むのを中断し、名を名乗り、尋ねて。

おこん > ほんとじゃよぉ! 見てみればそのパワーがわかるというものよ、フフフ…。
(彼女の言葉にちょっと物知り顔で答えつつも、相手の言葉に頷いた。)

まあそれはそうじゃのー、鉄火の支配者…
聞いたことがあるような、ないような。
やはりな、こう…惚れられてるというのは嬉しいもんじゃよな!
ワシも昔はいくらでも人間を捕まえては惚れさせて添い遂げたものじゃよ…。
まあみんな精を好いつくされて死んだりとか、そうでなくても勝手に死んだりとかじゃったがの!
(ワハハ!と元気よく笑いながら、名前を聞いて何度もうなずく。)

おお、ラヴェータというのじゃな。 わしはおこんじゃよ。
同族のよしみじゃ、仲良くしようなあ!
(嬉しい!!!!!と言わんばかりのオーラを溢れさせながら彼女に名乗る。
 そうしている間に二人の料理が届いた。)

おっ、きたきた…ほれ、見るんじゃよ!このボリューム!!
(ピラフで作られたお城の前にはデミグラスソースとハンバーグの泥濘。
 泥濘の中でバタバタと転がっているポテトとウインナーには、旗のついた矢が突き刺さっている。
 おしろのてっぺんには鯱のつもりのエビフライが載っており、
 城の銃眼から倒れた敵兵を眺めているのは防衛側のアスパラだった。)

グレートお子様ランチは、ただのお子様ランチにあらず…。
子供の血湧き肉躍るような合戦をイメージしておるんじゃよ。すごいじゃろ。
それゆえにディテールに凝りすぎて、子供一人では食べ切れぬというアンビバレンツな代物…。
フフフ、では割譲と行こうかのう!
(元気よく彼女に言い放ち、開いたお皿にピラフやハンバーグを盛り付けていく。
 大人ですら一人で食べてもだいぶ苦しそうな量だ。当然、子供一人ではギブなのは確定的に明らかなのだった。)

ラヴェータ > 「貴様、いくつだ?
と言うかちょっと待て。どれだけ盛んなんだ貴様は。吸い尽くされて死んだ?????」

目の前の幼女と言っても差し支えない狐。
何度も添い遂げている、と。随分と慣れているのかその上で元気に大笑いを見せてくれたこいつは一体幾つだ?
100じゃ足元にも及ばないのでは?
と言うか...せいよく強すぎないか?
なんて、頭の中を駆け巡る情報の暴力。
質が、重みが...
そしてこの狐らしくもなく、目に見える混乱を露わにした様子で問いかけるところに届けられる....

「...随分と旧時代な戦場だな」

戦場。
こちらも中々にふざけているが、まあまだマシだ。...マシだ。

運ばれてきたグレートお子様ランチは...戦場だった。
やはりお子さまランチじゃないな?これ
戦場セットと名を改めろ。
楽しそうに説明しながら取り分けるおこんを止めるでもなく、えぇ...と言った様子で。
あっ敵わないな、と。

「...私のも少しもらってくれ。それを食った上でこれを食べきる自信がないのでな。
ほらみて見ろ、ジューシーだ」

この店を訪れた際、過半数の注文はこれであり。
普通におすすめの一品である。
鶏を半分にナイフで切り、その断面を見せながら。
うまそうだろう?と友人を自慢する気分で。

おこん > んんー? ワシの年齢知りたい~? んふっふー♪
ワシに興味津々って感じじゃな! そうじゃのう…。
おぬしが想像しているよりも、ずっとずっと上じゃな。
まだ人間が竪穴式住居に住んでおったころから生きておる…といったら、
おぬしは信じるかの? まあ信じようが信じまいが、そういう感じの年齢じゃな。
(えへん。胸に手を当ててご満悦の表情。
 精を啜る件について驚く相手に、ふにゃっとあどけない笑顔を浮かべた。) 

それにのう、ワシはアレじゃよ、精を啜るでな。
こう、人間は眺めていると愛らしくてな、いっぱい愛してやりたくなるのじゃ。
何度も、何日も、何ヶ月も、何年も、ずうっとわしが愛してやりたい…。
そうして暮らしている中で国を治めたやつなんかもたしかおった気がするのう。
あの、なんっつったか…殷とかいう国じゃったかな。 よく覚えとらんが!
(一瞬瞳に暗い情欲のようなものが宿るも、すぐに明るい表情に戻る。
 何度もうなずきながらエアろくろをまわして説明した。)

そうじゃなあ、これはな~、この戦場、風情があってよいのう。ワシ好き。
(お城を崩し、泥濘を切り分け、歩兵だったものをお皿に乗せていく。
 若鶏をもらうと眼をきらきらさせながら諸手を挙げて大はしゃぎした。)

おお、いいのか!ありがたいのう!ワシ、鶏肉大好きなんじゃよね~。
グレートお子様ランチに入っとらんのが残念なくらいじゃよ。
(おいしそう!と明るくお返事しながら、分けてもらうために
 お皿を差し出した。)

ラヴェータ > 「なぜそうも幼いフリが出来るのか...理解できん...
100年程度では足りんと言うことか?」

信じた。
竪穴式住居で人々が暮らしていた時から生きていたと言うことも
いんとやらで王を誑かしていたことも
その瞳に瞬きの間見えた底の無い穴の様に暗い情欲も。
自分の寿命では死ぬまで生きても追いつけない年月を生きてきた事を
全て信じた。
嘘をついていたとしても、 これだけの演技が、嘘が出てくるのであれば。
虚構を信じてもいいぐらいだ。
なんて、まあ信じたって言ってもそうたいした事ではない。
ただ、隣に座る幼い姿をした狐が、自分を遥かに上回る経験と年月を重ねてきた妖狐であると言うだけ。
自分の目もまだまだだな、とついついため息を吐いてしまうが、そう重たい雰囲気でもなく、自嘲と、笑ってくれとでも言いたげな雰囲気。

「私もだ。鶏と言うのは美味だ。
何度食っても飽きん。」

差し出された皿に切り分けた鶏を載せながら賛同する。
大してつらつらと語っているわけでもないのに、鶏が好きであると言うことが強く伝わってくる様な、そんな賛同。
隣の妖狐がはしゃいでも、仕方がないと思えるぐらいには鉱物である。

おこん > 百程度でも、老成するやつは老成するじゃろうな。
ましてや、化けるのなど造作もないじゃろ。
まあ、わしの場合は幼いふりをしとるわけじゃなくてなー。
見た目のことだったら、その、アレじゃよ。パワーが足りんのじゃよ。
(スプーンをくるくる回転させながら、少しだけ考えるような仕草。
 ぴたりとスプーンを止めてから、思い出ばなしでもするかのように口を開く。)

むかーしむかしの話じゃが、ワシは文字通り、天を衝くような大きな大きな狐だったんじゃ。
いつだったか…色々あってじゃな、パワーのほとんどを封じられてしもうた。
でも、封印されたとはいえ、生まれ持った習性はなくならぬじゃろう。
そんで、生徒達にちゅっちゅをねだる子供フォックスが爆誕というわけじゃなー。
おつむのほうはアレじゃ、若者とチャンネルと合わせておるんじゃ。
数千年生きてきた狐がお局ムーブしてきたら、おぬしもイヤじゃろ。
(だからこうしとるんじゃよ!と明るく笑い飛ばしてから、相手の方を改めて見やった。)

おうおう、鳥な、やはりおぬしも好いておるかー!
こんどな、歓楽街のうまい焼鳥食べにいこうな。一杯奢っちゃるからな!
(後輩分みたいな狐に出会えたのが嬉しくて仕方ない。
 元気よくお皿にピラフを盛っていく。
 ピラフがこんもりと小山になったところで、お城の割譲は終わった。)

ようし、では食べるとするかのう! いただきます!
(元気よく両手を合わせてから、スプーンを動かす。
 せっせとお城へアタックし、泥濘と絡め、歩兵を口に運ぶ。
 しかし、大人のお子様ランチは強い。 半分に分けても苦戦するレベルだ。)

ラヴェータ > 「私は100年ひたすら暴れてきた記憶しかないな。
お陰で老成は出来なかったわけだ」

100年あって、ただ暴れて。ここ数年、ようやく落ち着いて生きている。
視界が明瞭になり、いかに自分の目が節穴であったかを強制的に理解させられた。
なれば、私の老成は更に百年生きた頃か。
あちらに残してきた同族が一人たりとも到達出来なかった世界で、隣の妖狐に到るのだろうか。
自信はないが、まだ数百年ある。長く悩めばいいだろう。

「パワーがあればもっと立派な姿、と言うことか...
...其の様な姿を見せられては信じられるものも信じられんがな」

壮大な事を語る妖狐に脳内が宇宙になりつつも、そのこじんまりとした幼い姿をじっと見つめれば。
にしても恐ろしい。力を封じられるだけでこうもちゅっちゅ狐が生まれるものなのか。
そして、何よりも思ったことが

「にしても、私が気遣われたことなど...いつぶりだ?少なくとも記憶にはないぞ」

哀れまれたことはある。惨めだと言われたことはある。
しかし、こうも気遣われた事は無い。
狐同士で、こうも差がはっきりしていると、自分で自分が哀れになってくる。
真剣に悩む様な憐みでは無いが、こうも差があると悲しくなり、笑いそうになる。もちろん、自嘲。

「ほう、それは楽しみだな。鳥でも歓迎だ。
だが、酒が飲めるかはわからんがな
一応禁止されている身でな」

第一級監視対象が酒を飲む事を許されるかってそんなわけもない。
残念ながら一緒に一杯となるのは随分と先になりそうだ。

「では私もいただこうか。
いただきます」

こちらに来てから従っている決まりの一つだ。
食べ初めの挨拶、と言う奴だ。今では随分となれたが最初は恥ずかしかった事を思い出す。

最初お子様セットなぞいらん、と言う態度を貫いていたのにも関わらず、今ではそれもなかったかの様にお子様ランチを食い進める狐。
これでは監査役の言う通り小狐だな、なんて思いつつも、この狐の前では隠し事は無駄であろう。
過去の自分の様に戦場を崩していく妖狐に負けず劣らず、勢いよく其れを消費していく。
時折、「美味だ」などと漏らしながら

おこん > ふーむ、なるほどのう。 100年立って道が拓けたんじゃな。
だとすれば…おぬしはまだ”若い”ということになるんじゃろうなあ。
まあでも時間の問題じゃよ。 そうやって己を省みることができるのであれば、
俗に言う老成には到れよう。 なろうとおもってなるものでもなし、気楽にかまえておくがよい!
(すごく深く何かを考えている感じの彼女に、身振り手振りを交えて努めて明るくアドバイスを提供する。
 自分だって覚者や賢者ではないのだし、気負わないのが大事なはずだし。)

歳を経れば当然強大にもなろう…何もおきなければ、じゃがのー。
うん、なんじゃ? ワシが気遣っとるとな? アレかのう…。
はんぶんことか言っときながら、ピラフを半分以上おぬしのお皿に移したことかのう。
その…ちょっと、マジで量が多くて…おぬしならいけるかなって思って…。 すまん…。

まあ、アレじゃよ! もしお主がワシに「気遣われてる」って思ったとしたら、それは勘違いじゃよ。
(だいぶ反省するしかなかった。 場合によってはパワハラである。素直に謝った。
 自分はとっても好きにやってるわけなので、彼女を丁寧に気遣うなどという芸当は難しいのだ。)

酒はいかんかあ。 じゃあ食べ専じゃのう! よーし、よし…。
おお、これは確かに…グレートな味わいじゃなあ。 鶏肉もうまい。
(頭に彼女の情報を叩き込みつつ、スプーンを動かす。
 もりもりと食べ進めながら、グレートなお子様ランチのテイストに舌鼓を打った。
 彼女に分けてもらった鶏肉にがぶりと噛みつきながら、たのしげににこにこと笑いかける。)

ラヴェータ > 「私は同族の中でもまだ若いからな。貴様からすれば尚更だろうな
何、ここから悩めばいいのだ。100年悩まなかった分、これから悩ませてもらおう。
感謝しよう、おこん」

こうして色々と助言をくれるおこんに感謝の意を伝える。
親切に身振り手振りで伝えようとしてくる姿が可愛らしくてとても長くを生きる妖狐には見えず。
フッと笑いながらピラフを口に運ぶ。

「そうか、勘違いか。私は誰かに気遣われた事はめでたく0のままだ」

なんて、ああ良かったとでも言いたげな言葉だが、其の裏に別の寂しさが混ざっている気がするのは、気のせいだろうか。
少なくとも本人に自覚はないだろう。何せ、ずっと恐怖の声でかき消し続けたのだ。
寂しさの心なぞ、とっくに萎縮し切っている。

そんな中、鶏や戦場セットにおこんのにこにこな笑みを見せつけられてはそんな感情は更に目立たなくなるどころか、消滅する。

嘲笑でもなく、短い笑みでもなく。
幸せさが伝播した、純粋な笑みがその表情に見えるだろうか。

おこん > うむ、そうじゃそうじゃ! 悩め若者ー!というやつじゃのう!
(うんうん、と満足気に頷いた。 なんだかんだで”自覚”している人こそが
 こういう時は一番強いだということを、おこんは何人も見てきているのである。)

なんじゃもー、気遣ったの気遣わないのとー。 気楽にいかぬか気楽にー!
そもこうしてご飯をシェアしとるんじゃし、いやまあこれは気遣いではないかもしれんが…。
まあいいじゃろ、助け合いじゃよ助け合い!
(何かを言おうとしたけれど結局よくわからなくなったので、無理やり纏めた。
 そのままもりもりと食べ進めながら、相手に元気よく笑いかける。)

よーし、しっかりお腹に入れるぞ! このあとは授業もあるでなー。
さっきおぬしに読んでもらったら、自分でしっくり来んところが頭に入ったわ。
たすかったぞ、ラヴェータ!
(満面の笑みで彼女にお礼を述べつつ、お肉を頬張る。
 仲間もできたし、お子様ランチは美味しいし、鶏肉も食べられたし、
 ものすごく幸せー!っていうオーラを溢れさせるのでした。)

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からおこんさんが去りました。<補足:めがねフォックス!>
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からラヴェータさんが去りました。<補足:黒い軍服。白い狐耳、狐尾>