2017/05/11 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にヨキさんが現れました。<補足:27歳/191cm/黒髪、金砂の散る深い碧眼、黒スクエアフレームの伊達眼鏡、目尻に紅、手足に黒ネイル/カーキ色マウンテンパーカー、黒七分袖カットソー、細身の濃灰デニムジーンズ、黒革オープントゥハイヒールブーツ、右手人差し指に魔力触媒の金属製リング>
ヨキ > 放課後、学生で賑わうカフェテラスの店内。
二人掛け用のテーブル席にひとり、ご機嫌なヨキの姿があった。

「んふふふふふ……」

テーブルの上に置かれているのは、期間限定のいちごパフェだ。
つやつやのいちごが王冠のように花開き、つんと尖った生クリームがやわらかな曲線を描いている。
これを食べるために、やるべき仕事をさっさと仕上げて橘へやって来たのだ。

「いただきます」

スプーンを手に恭しく合掌して、生クリームをたっぷりと載せたいちごを口へ運ぶ。
元から子どものようにキラキラと輝いていた目が、一口目を口へ入れた途端にハートになった。

「んふッ」

いい歳をした大人が、つい笑っちゃうのも已む無しなのだ。

ヨキ > いちごといい、マンゴーといい、栗といい、毎シーズン橘のデザートはよく出来ている。
熟したいちごと生クリームの甘さがこっくりとしていながら決して喧嘩をせず、しつこくない。
舌に乗せるとたちまち滑らかに溶けて……

という、理性的な感想を果たしてヨキが抱けたかどうかは分からない。

とにかく美味い。それだけで良かった。
爽快さをそのまま形にしたような食べっぷりで、二口三口とパフェの輪郭を切り崩してゆく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に真乃 真さんが現れました。<補足:元風紀委員 四年 長いタオル 制服>
真乃 真 > 疲れたり考えたりそんな時には甘いものが有効だ。
そういう時の質の高い甘さは凄く必要なものだと思う。
悩みも疲れも薙ぎ倒すパワーが甘いものにはある!

そうして質の高い甘味を求めてやってきたカフェテラスにやって来た男。
白く長いタオルを首に巻いた男である。

「あれ?」

そこで見かけたのは知っている教師の姿。
ただでさえ身長が高く目立つのにパフェを勢いよく食べるのは更に目立つ。
いや、気になるのはそこじゃない。
前、会った時とどこかが違う…どこが違うんだろう。
前に会って話したのは一年くらい前だから変わっていても全然おかしくは無いのだけど…。

「お久しぶりです!!ヨキ先生?なんか雰囲気変わったような?分かった!…髪切りましたね!?」

…やっぱり何か違和感がある。
違和感があるけどまあ、このくらいの違和感ならまあ、きっと他人の空似という事は無いだろう!

ヨキ > 幸せオーラを振り撒きまくっていたヨキが、やって来た真の姿に気付く。

「――おや、真乃くんではないか。久しいな」

彼はいつ会ってもすぐ分かる。半ばまで食べ進めていたスプーンを止めて、紙ナプキンで口元を拭う。
ほれ、座り給え、と相席を薦めながら、相手の言葉にぱちぱちと瞬きする。

「雰囲気?髪は長さを整えたくらいしか切っていないが……、…………あっ」

はたと気付いて、自分の両耳を抓む。
ごくありふれた、人間ならほとんど似たり寄ったりの形をした、ヒトの耳。

「もしかして、これか?
 実はこのヨキ、あれよあれよという間に“人間”になってしまってな」

かつて顔の横に垂れ下がっていた猟犬の耳は、もうない。
どことなく青白かった顔色は今や血色よくつやつやしているし、何となく表情も明るくなったように見える。

真乃 真 > 「はい、ありがとうございます!!」

やっぱり、合ってたな!流石僕!!
促されるまま席に座り、やってくる店員さんにはコレ!コレと同じやつください!と
目の前でおいしそうに食べられていたパフェを注文する。

「本当だ!!耳がない!」

前まであった犬耳が無くなっている!
道理で頭のあたりのボリュームが減ったような気がしたんだ!

「それにしても、不思議な事もあるもんですね!
 何か変わりました人間になってみて?
 見た感じとか話した感じはそこまであまり変わらないですけど!」

常世島に今までいて初めて見た!
それはともかくいきなり人間になって不便な事とかは無いのだろうか?
…あんまり思いつかないけど!

ヨキ > いちごのプレミアムパフェと銘打たれたその一品は、学生街らしい手頃な値段ながら、なかなかのボリュームがある。
注文を済ませる真へ、んまいぞ、と念を押す。

「だろう?ははは、ヨキもまさか斯様なことになるとは思わなかったぞ。
 いちばん大きな変化といえば――そうだな。

 『色が見えるようになったこと』かな?
 犬の目というのは、人間に比べて見分けられる色がぐっと少ないでな。

 それまで不便に感じたことはなかったが……食べ物など、十割増しで美味そうに見えるようになったぞ」

ヨキは獣人だった頃から、食事をえらく美味そうに食べるタイプだったはずだが、その十割増しと来た。
もはやトリップと呼んでも差し支えないのではないだろうか。

「あとは君のことも。
 その髪も目も、本当の色でしっかり見えるようになった」

にっこりと笑う。

「ふふ。獣人だった頃は特注品を使わねばならぬことも多かったがね。
 その頃に比べれば、ずっと暮らしやすいさ」

真乃 真 > 「今まで見えてなかったんですか?
 …信号とか危なかったですね!」

信号の色とか見えてなかったら危なかっただろうな。
そして食べ物のおいしそうさ10割増し!
今の体型を維持できているのは凄い!
目の前のパフェの食欲をそそる白と赤を見て強く思う。

「ええ!僕はカラー推奨ですからね!白黒で見た時よりもイケてると思います!!」

…その自信はどこからくるのだろう。
制服の黒とタオルの白に髪の黒、割と二色でもいけそうな感じなのに!

「そう言えば手も動物っぽかったですもんね。不便そうに見えたことは無かったですけど…。
 そもそも、外と比べたら色んな人が暮らしやすいですしね。」

あんな金工作品なんかも作れるぐらいだ特に手の方は困って無かったのだと思う。
それ以外がきっと色々大変だったのだろう。
いや、当たり前の様みえていたそれですら相当の努力を要したのかもしれない。

ヨキ > 「うむ。色ではなく、光で見ていたからな。
 お陰で運転免許も取れなんだわ……しかし人間になった今、新たな目標となったぞ。
 ヨキがドライバーになったらカッコよかろう?」

ふふん、と鼻を鳴らす。カッコイイのりものが好きなのは男の子の証だ。
“カラー推奨”の真を初対面のようにまじまじと眺めながら、言葉を続ける。

「今までも君は十分すぎるほど男前だったが、カラーで見るとますますその元気が見て取れるな。

 初めから獣人であったから、慣れてしまえばそれまでではあるのだがね。
 人間になってみると、いかに街が人間を基準に作られているかがよく分かる。
 ヨキは幸運であったとも。人間の立場も、そうでない立場もこの身で実感できたのだから」

間もなくして、真の分のパフェが運ばれてくる。
大きすぎず、小さすぎず。ボリュームたっぷりでありながら、飽きのこない絶妙なサイズ感だ。

「かく言う真乃君の方は、何か大きな出来事などはあったかね?
 進路だとか、暮らしぶりだとか……いつもの人助けだとか?」

真乃 真 > 「良いですね免許!僕も昔からバイクにはいつか乗りたいと思ってるんですよ!!
 …僕も免許とろうかな?」

やはりヒーローと言えばバイクである!
白いタオルを靡かせてバイクで走る考えただけでもカッコいい!!
…流石にこのタオルを巻いたままで乗るのは危ないから取ると思うけれど。

「でしょう!!」

無駄にカッコいポーズを取る!

「そうですね…そういう風に身体の事で困ってる人もいますし。
 こんなところでって思うようなところでもそういう事ありますし…。
 難しい問題ですよね。」

異邦人の人が文化の違いと共に困るのは設備の様式なんかである。
色んな人がいるこの島の中では全ての人に合わせた設備を作るのは難しい。
技術があつまって色んな人がいるこの島でさえそうなのだから他のところでは尚、対応できていないだろう。

「僕ですか!!僕自身は大きい事は…無いですね!
 …でも、ひとつ相談したいことが…。」

ようやく来たパフェに手を付ける前に言う。

「…どこかで誰かがいじめられてるかもしれないんです。」

今までよりもいくらか元気は抑えられている。
確かにどこかでは誰かがいじめられているということはあるだろう。
それは許せないことだ。だが、動きようがない。

ヨキ > 「ああ。島内を巡る分には電車で十分だが、そのうち遠出をするに便利なときが来るやも知れん。
 やはり正義の味方はバイクを乗りこなしてナンボのものであろう?」

この二人、発想が同じだ。
真のカッコいいポーズにも、愉快げに笑ってみせる。

「世間はあまりに多彩だ。全員が全員、根っから満足するようには出来んだろう。
 だが『どんな世代の人間にとっても暮らしやすい』街ならば、ある程度は他の種族の者でも順応しやすいだろうとは考えているよ。
 それこそヨキや真乃君が、人助けに奔走しているようにね」

それから、真が珍しく声のトーンを落とす様子に首を傾ぐ。

「……いじめ?」

残りのパフェをつついて頬張りながらも、たちまちいつもの教師らしい調子に戻って問い掛ける。

「かも知れない、というのは、自分でその現場を目にした訳ではない、ということかね。
 ……誰かから話を聞いたか。それとも、それらしい痕跡でも見つけたか?」

真乃 真 > 「確かに普通に生活する分には大丈夫ですけどカッコいいですからねバイク!
カッコいいは他のあらゆる要素より優先されますからね!!」

本当にカッコいい。
電車で無くバイク使って登校するレベル。それが逆に不便であったとしても!

「痕跡っていうようなものではないんですよ。
 この間公園のゴミ拾いのボランティアに参加していたんですけど。」

…そこから話はじめる。
公園の茂みの奥から真新しい筆箱が見つかった事。
一年生である友人がどこかで見たといった事から恐らく一年生の誰かの物であるという事。
流石にこんなところに落とすわけないと一緒に居た後輩と話した事。
最終的に誰かが悪意を持って故意に投げ込んだのではないかという結論に至った事。
これだけではまだ何も分からないから暴走しないようにと釘を刺された事。
…そんな事を話した。

「その筆箱はその後輩が一年の先生に持って行ってくれてます。
 …もしかしたらただ本当に落としただけかもしれないんですよ。
 もし、そうだったら一番いいんですけど…いや、落とし物したのは可哀想なんですけどね…。」

もしかしたら、結論を先走りすぎたのかもしれない。
自分も後輩も割と暴走しやすいタイプだし…。
最悪の結論に急ぎすぎたのかもしれない…。

ヨキ > 完全に同志を見つけた顔で頷き返す。カッコよさは人生を豊かにする。
自分のやっている芸術が、別に学ばずとも実生活には支障のないことと同じなのだ。

真がいじめという考えに至った経緯に、真面目な顔で聞き入る。

「……そうだな。それだけでいじめと判断するには、些か性急であろう。
 それこそどこかの犬やカラスが、筆箱を咥えて持って行ったとも知れんしな。

 しかして、それが本当に単なる落とし物であればよいのだが……。
 いじめというのは、受けている側もなかなか口を割れぬものでな。

 もしも島に来たばかりの一年生ならば、慣れぬ環境の中ではそうそう悩みを打ち明けることも難しかろうから」

そこまで言って、ともかく、と言葉を切る。

「――まずは、持ち主を見つけてからだろう。
 一年生を受け持つ教師らも有能揃いであるから、下手に騒ぎ立てるようなこともあるまいよ」

頼もしい上級生を見る顔。

「やはり心配かね?
 どうやら君は、今年度もヒーローとして頼れそうだな。
 一度携わったことは、きちんと面倒を見てくれる」

真乃 真 > 「そうですよね…少し、気が早すぎますよね。」

…そうでないと思いたい。
そんな事をして人を困らせる誰かなんていて欲しくない。
そんな事を受けて困る誰かなんていて欲しくない。
誰も困っていないの一番いい。いや、筆箱の落とし主は結局困ってるのか…。

「…じゃあ、やっぱり報告があるまで何もできませんね。
 やっぱり先生方は生徒のプロですからね!」

このような問題はこの学園では少なくないだろう。
特に入ったばかりの一年生では起こりやすいに違いない!
つまり、その道のプロは一年生に集中しているに違いない!!
そう考えれば!もはや自分の出る幕はないのでは!?
今回みたいな話では出なくて済むならその方がありがたい!
こんな問題、第三者いや、第四者が口を挟めるくらい大げさになる前に解決した方が良いに決まっている。

「そりゃ心配ですよ!
 それに助けに入って中途半端に残すなんてそんなカッコ悪いことできませんよ!
 もし、自分の手に負えないようなら信頼できる人に相談しますしね!僕は!」

真は今まで一回も助ける言った事を解決せずに終えたことは無い!
例え途中で他にやることが増えても最後にはやり遂げる男だ!
…いや今回は正確に言えば助けに入れても無いのだけれど…。

ヨキ > 「無論のこと、ヨキもこの件は気に掛けておこう。
 君の方でも、何か新しいことが判ったらヨキにも教えてくれたまえ。

 ……人が人を貶めるなど、決してあってはならぬことだが。
 残念ながら、人が集えば自然と現れてくるものだ。

 そういうときにこそ、気付いて行動に移せる人間が大事なのだよ。
 困っている当人の代わり、君や、君の後輩のような存在がね」

給仕の女子を呼び止めアイスティーを注文する。
真へ目配せすると、ドリンクのメニューを差し出してみせる。

「解決せぬ問題を待つ間、気分を変えて喉を潤そうではないか。
 手間賃と言っては語弊があるが、パフェも含めてヨキが馳走しよう」

にやりと笑う。
真が注文するにせよしないにせよ、向き合った顔と声は穏やかだ。

「そういうとき、ヨキに相談しようと思ってくれたことがとても嬉しいよ。
 教師冥利に尽きると言っていい。

 ふふ。カッコよさを第一とするのも、なかなか捨てたものではないな。
 確か……君も、もうすぐ卒業を迎えるのだったか。

 何か、これから先にやりたいことは見つかりそうか?」

真乃 真 > 「…僕一人だったら気づけてませんでしたよ。
 誰かが取ってきて放ったとかそんな可能性も思いつきませんでしたし…。」

…歯痒そうに言う。
きっと後輩が気づいてなければ『ただ筆箱が落ちていた』だけで終わっていただろう。
もしかしたら持ち主を探す過程で知っていたかもしれないが凄く拗れるのは目に見えている!
だが、彼やこの教師が協力してくれるのであればきっといい方に向かうに違いない!

「本当ですか!?すいませんじゃあアイスカフェラテお願いします!」

パフェは来た時よりも少し柔らかくなっているがしかし!味に変わりは無し!
疲れたり考えたりそんな時には甘いものが有効だ!
そういう時の質の高い甘さは凄く必要なものだと思う!
悩みも疲れも薙ぎ倒すパワーが甘いものにはある!!

「誰に相談するかは悩んでたんですけど…。
 丁度ヨキ先生がいたので!
 やっぱり、頼りたい時に丁度いるのが頼れる人なんですよ!」

自分も誰かが頼りたい時にそんな時こそそこにいる。
そんなヒーローのような人でありたいと思う。

「僕は島の外に出て、この島で得たことを生かして仕事がしたいと思ってます!
 具体的に言えば!異邦人街で売ってる珍しい物なんかを仕入れて本土の方で売る!みたいな!
 丁度、実家の近くでそんな事をやってるところがあったのでそこに行こうと思っています!」

今までのこの島での経験。それを生かすことの出来る仕事だと思う。
真は授業では異世界言語、異世界文化、混成文化学などの授業をとっているし!
異邦人街も歩きなれている!

「少し頑張れば実家の方から通える距離ですし!!」

ヨキ > 「だからこそ仲間が居るのさ。
 ヨキが気付けぬことを、君や教え子らにはたくさん教えてもらったからな」

口惜しげな様子の真へ、にこやかに首を振る。
気前よく奢りに乗ってもらえることも、よい師弟関係のひとつだ。

運ばれてくる冷たい紅茶とカフェラテを、空にしたパフェグラスと引き換えに受け取る。

「ははは、果たしてヨキがここに居たのは本当に偶然かな?
 君の困った様子を察知して、先回りしておったのやも知れんぞ。

 ……というのは、冗談にしても。

 あちこちアクティブに動き回っている分、それだけさまざまな人と出会う機会が増えるのだよ。
 ヒーローになるということは、自分が暮らす街を幅広く楽しむということだ。
 ゲームセンターで遊んだり、期間限定のデザートを食べ歩いたりしてね」

ふと歓楽街で真と遊んだ記憶を思い出して、くすくすと笑う。
真の先のことを聞くや、感心した表情になった。

「――ほう。これはこれは、面白いことを考えるな。
 事情を知らぬ者に異世界の文化を食い物にされてしまうより、よほど信頼が置けるぞ。
 本土と常世島、ひいては異世界との架け橋となる訳だ」

紅茶のグラスを傾けながら、よいことを聞いたとばかり目を細める。

「君の前向きさは、きっと商売上手に結び付くぞ。
 ヨキもいつか、君を頼りに作品を売り込む日が来るやもな。ふふ、存分に応援させてもらおう」

真乃 真 > 「そう、そうですよね!
 一人じゃないですからね!」

以前にもこの橘で言われた事を思い出す。
…真は一人ではない。
あの時の会話は確実に真の生き方の指針の一つとなっている。

「冗談なんですね…ビックリした!」

もし、それが事実なら流石に怖い。
凄いを通りこしたらその感情は恐怖に変わる!!

「あっこれ限定なんですね!こういうことがあるので色々動いてたら得ですよね!」

多くの人と関わっている自覚はある。
今、食べているこのパフェが限定であった事に今更気がつく!
…通りで今まで見かけなかったわけだ!

「本土のほうの人はもっと色々と知った方がお得だと思うんですよ!
 異能も魔術も異邦人の人達についても!この島に入るまで僕も勘違いしまくってましたし…。
 それに異邦人街の物なんかももっと色んな人が知った方が良いと思うんです!
 隠れて凄い良いものがあるんですよ!あっそれ以外のところにも色々ありますし!
 まあ、とにかく伝えていけたらいいなと思ってます!」

真はこの島が好きだ。
異邦人街で食べられる変な食べ物が好きだし。
常世祭の時のごちゃごちゃっぷりとか最高だとおもうし。
購買部で食べられる…

…駄目だ上げていったら長くなりすぎる。
とにかくそこにいる人も含めて大好きだ。

「働き始めたらそんな日が来るかもしれませんね!
 ええ、その日に備えて存分に応援してくださいね!!」

そういう見方で言えばこの奢ってくれたパフェも未来への投資になるのでは?
いや、奢ろうが奢らまいが真の対応は変わらないような気もするだろうけれど。

ヨキ > 「わはは、ヨキの冗談の下手さたるやちょっとしたものだぞ。
 ヨキとてこんな大男に見抜かれていると知ったらコワいわ」

自分で言った。

「うむ。だが君とて既に大したものだ。
 ボランティアなど、多くの学生はなかなか二の足を踏んでしまうものだからな。
 その調子で、あちこちの助けになって欲しいね」

紅茶を飲みながら真の熱意に耳を傾けていると、何だか自分まで気分が乗ってくるようだった。

「有難う。外から入ってきた学生が、そこまで意欲を見せてくれるとはな。
 君にとって、常世学園の在りようは大いに糧となってくれたらしい。

 時には失敗してしまうこともあるとは思うが、君のその気持ちは決して間違ってはおらん。
 欠点を無暗にあげつらうより、良いことをひとつでも多く見つけ、伸ばせる能力の方がずっと有意義だ」

笑って、しばし楽しい茶の時間を過ごすとしよう。
終われば二人分の会計を支払って、また学園で、とそれぞれの帰り道へ別れるんだろう。

何ともはや、この二人が揃うと会話も明るい。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からヨキさんが去りました。<補足:27歳/191cm/黒髪、金砂の散る深い碧眼、黒スクエアフレームの伊達眼鏡、目尻に紅、手足に黒ネイル/カーキ色マウンテンパーカー、黒七分袖カットソー、細身の濃灰デニムジーンズ、黒革オープントゥハイヒールブーツ、右手人差し指に魔力触媒の金属製リング>
ご案内:「カフェテラス「橘」」から真乃 真さんが去りました。<補足:元風紀委員 四年 長いタオル 制服>