2020/06/27 のログ
ご案内:「大時計塔」に神樹椎苗さんが現れました。<補足:黒基調の衣服、スカート。怪我だらけの自殺癖。時間や細かいシチュはお任せ。後入歓迎 ~6:00までRP可>
神樹椎苗 >
立ち入り禁止のわりには、多くの人が出入りしている時計塔。
とはいえ静かな場所には変わりなく、一休みやサボりたい学生にとってはよい場所だろう。
(でも死ぬにはあまりいー場所じゃねーんですよね)
椎苗は階段の一番上、扉の前に腰を下ろしながらクリップボードの上でノートを広げてぼんやりとしていた。
現状、飛び降りても首を吊っても多数に目撃されることは少なく、即死に近い状態で死ねるために椎苗としてはありがたい場所なのだが。
いかんせん、目撃されることが多いのだ。
(もっといい場所でもあればいいのですけど)
人が少なく、尚且つ即死できる舞台が整っている場所というのは、どちらかと言えば貴重な場所だろう。
椎苗にとって自殺はすっかり癖になっているものなので、やめようと思ってやめられるものではない。
時計塔の上に出てしまえば、ふとした瞬間に自殺してしまうことだろう。
(まー、ここでも死ねないわけじゃねーですけど)
階段の手すりを乗り越えれば、結局下まで真っ逆さまだ。
途中、時計塔の機構に引っかかる可能性もあるが、それにしたって死ねる事には変わらないだろう。
ただ少しだけ、死ぬまでに壁があるため多少はましになる……かもしれない。
神樹椎苗 >
ノートの上には、昨日見たロケットを飛ばすための様々計算式が書かれている。
ページを捲れば、無人ロケットが宇宙まで到達するために必要な強度や重量、飛ばすための機構や構造などが数式や図形で描かれていた。
退屈しのぎには丁度いい頭脳労働だった。
椎苗が座っている横には、かつて個人レベルでロケットの打ち上げを行った人の残した書籍が数冊積まれている。
(マンジュウはどこまで飛ばしやがりますかね)
ロケット自体にはさほど興味はなかったが、ロケットを飛ばしたいと願う人間がどれだけやれるのか、その点には興味があった。
神樹椎苗 >
とはいえ、椎苗にとってはすでに『どうすれば結果に至るか』が分かっている事である。
そういう意味で科学は特別興味を惹かれる分野ではない。
答えが出る事が分かっている問題であれば、少しの時間『解析』する暇があればそれで終わってしまう。
『解析』しなければいいだけの事かもしれないが、それでもしばらく時間があれば答えに辿り着けてしまうだろう。
(そういう意味では、扱い切れてねーんですかね。
異能を持て余す生徒が多いのも納得できなくもねーです)
なんて考えながら、椎苗は本をバッグにしまい、ノートの白いページを開く。
気分転換もほどほどに、試験勉強に戻ることにした。
ほどほどに『ふつー』の点数を取るには、『ふつー』の学生らしく勉強してみるのが一番だからだ。
参考書や問題集なんかをみれば、『ふつー』はどこで間違えるのか、どこを覚えられないのかが丁寧に書いてある。
椎苗の勉強は、そういった間違えやすいところを覚えて、適度に点数を減らすための勉強だった。
ご案内:「大時計塔」に日下 葵さんが現れました。<補足:風紀委員の制服 コンバットナイフ 拳銃 爆薬を詰めたカバン>
日下 葵 > 島全体を見渡せるほどの高さのある塔。
一般人なら誰もが危険だとわかるこの場所だが、この島にはおよそ並みの人間とはかけ離れた存在も多い。
そのせいか、立入禁止という文字を無視して上ってしまう輩も多いのが現実。
上る当人からすれば危険じゃなくとも、規則で禁止されている場所だ。
そんな輩に注意をするのも、また風紀委員の仕事である。
「やっぱりいるんですねえ。ダメだといわれているのに入っちゃう人。
ここ、立入禁止ですから、危険かどうかに依らず降りてください」
カツン、カツンと金属の階段に音を響かせながら来てみれば、そこには10歳ほどの児童がいた。
この島にいる以上、見た目で判断することにあまり意味はないが、
相手が誰であれ注意はしなければならない。
かなりの高さを階段で上がってきたので、少し息を切らして、注意をするのだった>
神樹椎苗 >
問題集を片手にノートをとっていると、下から響いていた足音が近づいてきて、声を掛けられた。
姿を見れば、それが風紀委員だとわかる。
「見回りごくろーさまですよ。
人が来ねーところで勉強したかっただけですけど、やっぱり奉行所的にはダメですか」
クリップボードを置いて、バッグからペットボトルのレモンティーを取り出す。
「お仕事でも、慣れない人がここを登るのはおすすめしねーのですよ。
まー慣れても結構疲れますけどね」
息の切れている風紀委員をしり目にレモンティーを口にしながら、椎苗は普段と変わらない調子で話す。
スカートから覗く病的に白い両脚には包帯が巻かれており、その何か所かは小さく血が滲んでいるだろう。
日下 葵 > 「いやはや、全く疲れて仕方ないね。
私も瞬間移動や空飛んだり、あるいは凄まじい体力を持つような異能や魔術が欲しいところだよ。
人が来ない、とはいえここは結構人来るでしょう?
理由は何であれ、決まっていることです。
我々風紀委員がその決まりを破る訳にはいきませんからねえ」
バッグからレモンティーを取り出して飲み始める彼女。
いやはや全く緊張感も悪びれる様子もないから困ったものである。
はてさてどうすれば逆に困らせることができるだろう。
「シフトで偶然引き当ててしまったものですから。
もちろんなかなか古いこの塔にエレベーターなんてある訳ないですしね。
仕方ありません。私個人としてはこんな場所に来るような奴は落ちても平気な奴か、
落ちても話題にすら上がらないような奴しかいないと思っているので、
別にここで誰が何をしていようとも関係ないんですけどね?」
なかなか辛辣なことを言ってのけると、彼女の隣に腰を下ろした。
そして不意に足を見ればその怪我に目が止まる。
「まぁ、報告書には
『人がいたため注意をしたところ、おとなしく要求に応じ降りてくれた』
とでも書いておきますよ。ちゃんと降りてくれたらですけど。
ところで、その怪我は暴行でも受けたんですか?それとも異能や魔術の訓練絡みで?」
そんな質問を投げかける。
事件性があるようならこちらとしては立ち入り禁止に入られたことよりも重要なことだったりするのだ>
神樹椎苗 >
「空が飛べたら確かに便利かもしれねーですね。
昨日と今日でも数人ってところですかね。
一人は研究のために必要で来てたみてーですから、それくらいは見逃してやってほしーですけど」
とは言ったが、風紀委員からすればそれで事故でも起こされたら堪ったものではないだろう。
「お前、くじ運わりーのですね。
まあしいもお前とどー意見ですよ。
こんなところ、死なねーやつか、死んでもいーやつしか来ねーのが『ふつー』でしょーし。
ほら、お前にもやります、感謝しやがれですよ」
隣に座った風紀委員に別のレモンティーを差し出す。
季節柄すっかり常温になってしまってはいるが、飲めない味でもないだろう。
「要求には応じてやりますよ。
しいも別に、奉行所と揉めたくはねーですし。
……あー、これですか」
怪我の事に触れられれば、少しだけ眉をしかめた。
怪我は脚だけでなく、レモンティーを差し出す手にも手首から指先まで包帯が巻かれている。
近づけば顔や、首にも包帯が巻かれているのが分かるだろう。
「なんていうか、古傷みてーなもんです。
まるで治りやがらねーので、運動したり、こんなところに登ったりすると傷口が開くのですよ。
事件性はなくはねーですけど……もー終わった事件ですね」
話す表情はあまり明るいとは言えない。
常世島の医療機関で治らない傷と言えば、どれだけの目にあったか想像に難しくはないだろう。
日下 葵 > 「まぁ飛べたとしてもここに来る以外に活用方法なんて思い浮かばないし、
『飛べるんだから塔の見回りよろしく』
なんて言われるオチが見えるからそういう能力はいらないですけど。
やっぱりなかなか来るんですねえ。
いやはや、いっそのこと問題が起こる前に警備用のドローンでも置いといて欲しいものです。
立入禁止の札一枚で責任を逃れようなんて考えが甘すぎますよ」
風紀委員のくせに、身内への愚痴が尽きないようだ。
いや、むしろ内部がわかっているからこそかもしれないが。
「断ろうと思えば断れるんですけどねえ?ほかに飛べる風紀委員なんてたくさんいますし。
ただまあ、ちょっとさぼったところでバレないですから、甘んじてるだけですよ。
それにどんな奴がいても大抵は我々の知ったところではないというのが本音ですし。
仕事してるふうに見せるのが大事なんですよ。
おやおや、嬉しいですね。ちょうど喉が渇いていたので、助かります」
レモンティーがカバンから出てきて、それを差し出されると遠慮なくもらう。
ペットボトルのふたをパキパキと音を鳴らして開ければ、ゴクゴクと2,3口飲み下した。
「聞き分け良くて助かります。つまらないことで喧嘩するのはいやですからね。
……おやおや、事件性がうっすらにでもあるんですか。
時効ならそれでもいいですが、困っているなら私でも、他の風紀委員でもそうだんしてください。
にしても、痛々しいですね。まるで事故にあったみたいだ。」
古傷というが、明らかに治りが遅い。もしくは新しい傷の様に見える。
これは素人目に見てもそうだし、
今まで信じられないほど身体を痛めるつけてきた身としてはなおのこと怪しい。
「その傷、”現在進行形で新しく作ってませんか?”」
作っている、という言い方。これは意図して放った言葉だ。
傷の様子を見れば、何となくわかる。
少なくともすべてが他人からつけられた傷ではないと確信して質問したのだ>
神樹椎苗 >
「それはマジでそー思うですよ。
せめて鍵や錠前の一つでもつけやがれってもんです」
今まさに立ち入ってる張本人が言うことではなかった。
「うまくサボるのも仕事の内ってやつですよ。
面倒なことさせられてんですし、役得ってことでいーんじゃねえですか」
それほど真面目な風紀委員でもなさそうだと思えば、気安く話……もともと気安い態度であった。
「そう、ですね。
でもどーせ過去の事件ですし、今更相談もなにもねーですよ。
事故みてーなもんですし……たしょー傷が増えることもなくはねーですね。
でも新しい傷は割とすぐ治りますし、『わざわざ治らない傷なんて作らねえ』ですし」
椎苗は風紀委員の様子を窺いながら、当たり障りがないように答える。
風紀委員となれば、椎苗が助け出された事件の事を知っていてもおかしくはないだろう。
しかし、どうやらそういうわけではなさそうな話しぶりだ。
椎苗の自殺癖についても知らない様子を見ると、勘というものだろう。
(別に知られて困ることもねーですけど……)
自分の経歴はすべて、常世島のデータベースに登録されていることだろう。
それこそ、いつ生まれて、どこから来たのか、どんな事をされてきたのか。
調べればきっと誰だって辿り着ける情報には違いなかった。
日下 葵 > 「君、なかなか図太い性格してますね?いやー、いいと思いますよ。
それくらい振り切っていた方が楽しいってもんです。
そうそう、真面目になるところと、真面目じゃなくていいところ。
その棲み分けとメリハリが大事だと思うんですよ」
いやはや、この女児、わかっているじゃないか。
そんな顔をしてまたレモンティーを一口飲み下す。
「あらあら、そうなんですか?
なら私はこれ以上干渉しませんけど。
まま、風紀委員たるもの助けを求められれば助けるのが務め、
今後困ったならぜひ頼りにするといいですよ」
個人的な趣味としては困らせる方が好きだったりするが、それは私情。
仕事中にたすけを求められれば助けよう。オフの時は……気分次第である。
「まるで治る傷なら作っても構わない、みたいな言い分ですねえ?
もしかして新しくできた傷はぜんぶ治っちゃうとか?」
もしそうなら、この子は割と私に近いのかもしれない。
もしそうなら、この子は私と同じく生死観とか、恐怖心が歪なのかもしれない。
もしそうなら、この子のことを傷つけてしまうかもしれない。
もしそうなら……それはそれで非常に『良い』。
どこか飄々としていて、イマイチ嘘くさい表情に、
うっすらと”本物”の笑みが浮かんだ。>
神樹椎苗 >
図太い性格というよりは、いろんなことに鈍くなっているのだろうと椎苗は思う。
「困ったことなんてないに越した事ねーんですけど。
その時があれば、考えてやらねーでもないですよ」
風紀委員と言えばこの島では警察機構に当たる存在である。
そこの世話になるほど困ることは、普通に生活していたらそうはないだろう。
そう、『ふつー』であれば。
「なにおっかねー顔してんですか。
しいはふつーに痛いのは嫌だし、苦しいのも嫌いですし、傷なんてできないに越したこたねーだろ、ですよ。
別に治療する魔術とかも使えねーですし、そんな異能もないですから、治るって言っても自然治癒です。
しいは、ただの『ふつー』の学生ですよ」
答えながら、少し厄介な相手かもしれないと、椎苗は目を細めた。
今の表情は、加虐的なソレだ。
背筋が震え、体も竦んでしまいそうだが、そんなそぶりを見せたら嬉々とされそうで恐ろしい。
(――再生能力が異能ですか。
なら今の顔はどーるいを見つけたから……ちげーですね。
むしろ、獲物を見つけたようなって方が近そーです)
となれば、これ以上探られる前にさっさと離れた方がよさそうだ。
「そういうわけですから、しいはちょっと古傷が目立つだけの一般人です。
ここにいたりゆーも話してやったですし、早いとこ下りればいーですか。
試験もちけーですし、ここがダメなら別の場所見つけねーといけないのです」
乱雑にバッグへ荷物を押し込んで、立ち上がった。
日下 葵 > 「ええ、ええ、そうですね。困りごとは無いに越したことはありません。
……っと、そんなに怖い顔をしていましたか?それは失礼しました。
その口ぶり、回復系というよりかは、”死に難い”といったところでしょうか。
おやおや、まるで私があなたを傷つけたくて狙っているみたいな言い分ですね。
そんなことしませんよ。私はいま風紀委員ですよ?」
いま。今。そう、今。
プライベートならその限りではない。
どうやら表情に出てしまっていたようで、
彼女は逃げるように荷物をバッグにまとめて立ち上がった。
「そうですね。
特に反抗的な態度も見られませんし、報告書には書かないでおきましょう。
別の場所、見つけられるよう頑張ってください。
私以外の風紀委員は堅物もおおいですから、見逃してはくれませんからね」
そう言って彼女が塔を降りて、姿が見えなくなるまでその場にとどまるのだった。
どうやら心の内を知られてしまったようだし、下手に後ろをついていくよりいいだろう。
適当に時間がたったら、こちらも立ち上がって塔の上から立ち去るのであった。>
神樹椎苗 >
「残念ながら、外れですよ。
しいの異能は、少しだけ頭がよさそうに振舞える程度のもんです。
察しがよくふるまえる、って言った方がいーですかね。
だからじゃねーですけど、お前が『風紀じゃねーとき』には出会いたくねーって気分です」
もし、相手のタガが外れている時に出会ったら。
もし、次に会ったとき自分の事を調べられていたら。
万一に備えて、すぐに死ねるような準備もしておいた方がいいのかもしれない。
「お気遣いどーも、です。
お前も、見回り頑張りやがれ、ですよ」
それだけ一声かけてから、まるで逃げ出すように階段を下りていくのだった。
ご案内:「大時計塔」から日下 葵さんが去りました。<補足:風紀委員の制服 コンバットナイフ 拳銃 爆薬を詰めたカバン>
ご案内:「大時計塔」から神樹椎苗さんが去りました。<補足:黒基調の衣服、スカート。怪我だらけの自殺癖。時間や細かいシチュはお任せ。後入歓迎 ~6:00までRP可>