2015/06/07 - 14:36~04:48 のログ

ご案内:「カフェテラス「橘」」に桜井 雄二さんが現れました。<補足:不燃不凍のスーツに身を包んでいる。>
桜井 雄二 > (テーブルに座り、グァバジュースを注文する)
(そして教科書とノートを広げ、宿題をやり始めた)
(グァバジュースが運ばれてくると無表情に小さく店員に頭を下げた)

桜井 雄二 > (桜井雄二は人の目があると宿題が進むタイプであった)
(だから宿題は図書館かカフェ、もしくはファミレスでやることにしていた)
(少々騒がしくても集中は乱れない、それに休憩したくなれば注文ひとつで冷たいドリンクが飲める)
(彼にとってカフェは理想的な勉強環境であった)

桜井 雄二 > (桜井雄二は冷たいスイーツか熱い料理が好きである)
(ここのグァバジュースは抜群に美味しい)
(清涼感のある味わいとスッキリした甘さ)
(氷が少なく、そう簡単に薄くならないバランスのよさ)
(どれも勉強の集中力を助けてくれるように感じた)

桜井 雄二 > (異能学の宿題は比較的簡単なほうだ)
(授業で習った部分はどれも単語が派手で覚えやすい、と桜井は考えている)
(もちろん三年生の頃に受ける授業はもっと難しいのだろうが)

(宿題がひと段落した桜井は大きく伸びをした)

ご案内:「カフェテラス「橘」」にクラスカさんが現れました。<補足:目立つ赤色のカーディガンで銀色の前髪が眼にかかっている男子生徒>
クラスカ > つ、疲れた。すいませんカフェラッテ一つ。

(入って来るなり毎度の注文、カフェラッテを店員に頼むと、お気に入りの二階席には上がらず、一階で腰を落ちつけられる場所を探すことにした)
(クラスカは疲れていた。階段を上がることも拒むほどに)
(学園内の備品管理と施設整備、異邦人の救護、及び野良―と言うには語弊があるが、未だ学園に学籍登録のない異邦人の捜索)
(その全てが生活委員会に圧し掛かって来るのだ)

(座っている桜井には気付かず、隣の席を通りすぎる)

桜井 雄二 > (隣の席を通り過ぎようとした少年を呼び止める)
クラスカか。今、帰りか?(生活委員会の先輩として声をかける)
その表情、疲れているようだな。(桜井は隣の椅子を引いて)

クラスカ > 桜井……先輩?
(生活委員会は学外では単独行動が多いがゆえに、顔を合わせる機会に恵まれない)
(しかも別の組織にも属している桜井は、殆ど委員会棟におらず、声を交わすこともなかった)
(覚えてもらっていたことに多少の戸惑いを感じながら、会釈して椅子に腰掛ける)

どうも。先輩は宿題ですか。
(閉じられたノートと教科書に目をやって)

桜井 雄二 > ……よく覚えていたな、クラスカ。あまり会話もなかったのに。
(無表情に頷いて)異能学の宿題がひと段落ついたところだ。
そう難しいところはなかったが。やはり集中するならカフェに限る。

クラスカ、生活委員会の仕事は大変か?
島中を歩き回ることになるからな。学業との両立は大変だろう。
(桜井の隣の席は何とも心地よい気温に保たれている)

クラスカ > 人の顔と名前を覚えるのは得意なんですよ。
(そう言って笑みを浮かべると、カフェラッテが運ばれてくる)
(ウェイトレスに礼を言い、冷たいグラスを受け取り、軽く口に含んだ)

ええ、大変じゃないと言えば嘘になります。仕事の内容もそうですけど、何しろ業務量に対して、人手が足りませんし。
(下げていた鞄から「生活委員会業務日報」のラベルが貼られた大学ノートを取り出し、今日の日付が記されたページを捲る)
(そこには学園付近で巡回を行った区画と、大量の「異常なし」の文字が羅列されていた)

先輩の方こそ、大変じゃないですか?生活委員会と怪異対策室の仕事の両立は。

(明らかに周囲より低い気温は、噂に聞く桜井の異能であるらしかった)
(疲労した体には、それがただ心地よい)

桜井 雄二 > そうか、良い特技を持っているな。
(グァバジュースを口にする)
俺は真面目に仕事をしている生活委員会だからクラスカの顔を覚えただけだ。

そうだな……花形とも言える風紀委員会に対して、生活委員会はあまりにも人手が足りてない。
(日報を横目で見て)それでも真面目に仕事をする人がいるからこの島は成り立つんだ。
俺たちはよくやっているよ。街の『便利』を守っているんだ。

ああ、正直大変だな。だがどちらかを手を抜いたら両方に所属している意味がない。
(シワシワに折りたたまれた紙ストローの包み紙)
それに生活委員会の仕事は見回りもするから都合がいいとも言える。
(それにコップの淵に付着した水滴を一滴垂らすと、包み紙が生き物のように伸びた)

クラスカ > (今度はあはは、と乾いた笑いを返す)
(そういえば川添に名前を覚えてもらうまでは随分時間がかかったと、過去を思い出しながら)

でも、誰かがやらないといけない仕事ですからね。
異邦人たちも、突然これまでの生活を捨てて、無理やりに馴染む必要がある。
そういう人たちのためにも、僕らが頑張らないと、って思います。

(実年齢よりも幾分か円熟した、見方によれば枯れているとも取れる横顔)
(自分と大して年齢が変わらないはずの桜井が、一回り年の違う上司に見えた)

(会話を続けている中、二人が座っている席の背後でにわかに怒声が上がる)



「このタコがァ。どうしてくれるんじゃ、ぁァン!?」

桜井 雄二 > 良い心がけだ。顔の見えない誰かのためにやるんじゃなくて……
この仕事で助かる人を具体的に考えているのはとてもいい。
モチベーションの維持の一助になる。俺はそれに気付くまで大変だった。
……こんな電灯を延々と取り替えることが、何の役に立つんだろう、って。

(後方であがった怒声、クラスカの顔を見る)
揉め事かも知れない、少し様子を見てくる。
(立ち上がって怒声の上がった方向を見る)

クラスカ > 公安や風紀は、結果が目に見える形ですぐに出ますけどね。
僕らの仕事が実を結ぶまでは、気が長そうですよ。
それこそ、小さな苗木が巨木になって、果実をつけるまで、ですかね。
(眼を細め相槌を打つと、異変に立ち上がった桜井を見送って)


(見れば禿頭の大男が、ウェイトレスに因縁をつけている)
(大男の履いている金ラメの入ったワイドパンツの膝下からは水が滴っており、テーブルの上には空になったお冷や用グラスが転がっていた)
(運ぶ際に転んでしまい、水を零してしまったのだろう)
(何度も頭を下げ謝り倒すウェイトレスに対し、大男は怒り冷めやらぬ様子で)
(「脱げ」「弁償しろ」「いいから脱げ」などとIQの低い恫喝を続けている)

桜井 雄二 > 失礼。(ウェイトレスと大男の間に割って入って)
随分と趣味の良い服を着ているな。少し見せてくれないか。
(右手の掌を上に向けて、大男に向かってフッと息を吹く)

(瞬間、不可視の炎が精緻なコントロールで吹き上がる)
(それは正確に大男のワイドパンツの濡れた部分、その水分を蒸発させた)
(水蒸気が僅かに上がる)

……それでどこが濡れているんだ?
そう怒ることもないさ、ウェイトレスの人も気にすることはない。
(適当にまた右手の平から息を吹くと、濡れた床もすっかり乾いてしまった)
な?(無表情に禿頭の大男に言い含める)

クラスカ > (あれが、桜井の異能。熱と冷気、二つの超自然現象を操る―)

(事を荒立てず、見事な手並みで事態を収束させそうな桜井とは裏腹に)
(逆に恥をかいたと感じたらしい男は、顔から頭までを赤く茹で上がらせる)


「こ、こんなことでワシの怒りはお」


(男の口を手で塞ぎ、クラスカが語る)
いいえ、あなたが一方的に被害者であるとも言い辛いと思いますよ。
あなたのパンツ、裾が広いですよね。そういうモノを穿いて外出したら、裾を踏まれることまで想定して慎重になるべきだ。
それに、配膳のプロであるウェイトレスの人が、何もないところで簡単に躓きますかね。
もしかして、『誰かの足に引っ掛かったのかも』。
そうですね……『本来収まるべき座席をはみ出して、足を伸ばしていた』とか。
どうしましょうか、監視カメラもあることだし、確認します?

(べらべらと喋った後で天井を指せば、確かに隅に小さなビデオカメラが設置されていた)

(完全な敗北を悟った禿頭の男は、桜井とクラスカを突き飛ばし、小さくなった背中を丸めて『橘』から逃走する)

桜井 雄二 > (大男が怒ると少し悲しそうな顔をした)
(丸く治めたかったが、こうなったのも自分の力不足だ)


(その時)

クラスカ………?(見事な言いくるめにより禿頭の男が逃げ去っていく)
………クラスカ、意外な特技を持っているな。
(ウェイトレスに軽く手を上げて席に戻り)
口が上手いと言うと変だが、なかなか頭の回転が速い。
ああ、いや、バカにするニュアンスはないんだぞ?
ただ、割と口下手なほうで………すまない。
(普段は普通なのにテンパると会話が混乱していく)
(席に戻り)とにかく、よかったよ。大きな騒ぎにならずに済んだ。

クラスカ > お疲れさまでした。先輩の異能、ヒーローみたいで格好よかったですよ。
(桜井の座りやすいよう、椅子を引いてやり、自分も座席に座る)

特技、なんですかね。生活委員会の仕事の時も、相手のことをよく「見」るようにはしてます。
そうすることで、相手の人をより深く理解できると考えてまして。
(野暮ったい前髪を掻きあげると、銀色の奥に隠されていた両の青い瞳が姿を現す)
僕は異能がないので、あんな正論を言うか魔術くらいしか、相手に対抗する手段がないんです。
(相手が引き下がらなかったらどんな手段を取るつもりだったのか、それは言わず)

(困ったような顔でやれやれ、と肩を竦めてみせた)
でも今の僕の話、半分くらいは勘だったんですよ。ちょっとした冒険でした。
実際に監視カメラ見られてたら、少し分が悪かったかもしれませんね。

その口下手なのも、先輩のいいトコロだと思いますよ。

桜井 雄二 > ヒーロー、か………その言葉に漠然とした憧れはあるものの、まだヒーローには程遠いな。
(椅子に座ってクラスカの方向を向く)

……そうか。相手のことをよく見る……
俺には魔術が使えないし、ああいう手段でしか解決ができないからな。
(顔を左右に振り)いや、謙遜はやめておこう。俺たち二人の勝利だ。

なんだ、勘だったのか。
ブラフが張れる胆力もあるとは、頼れる後輩じゃないか。
なに、あの手の男は頭に血が上ると周りが見えなくなる。ハメて平和裏に済むならそれでいいのさ。

……そうか?(少し照れて笑った)ありがとう、クラスカ。
(それからしばらくして教科書やノートを鞄に仕舞い)
それじゃまたな、クラスカ。お互い委員会を頑張ろう。
(そう言って自分の分の伝票を持って去っていった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から桜井 雄二さんが去りました。<補足:不燃不凍のスーツに身を包んでいる。(乱入可)>
クラスカ > (ヒーロー。弱者を守り悪と戦う者の総称。自分には最も程遠い単語だ)
(それを目指す者もいる、高みに届かず、夢破れる者も)
(挫折から悪の道に走ってしまう者も)
(―スタートラインに立つ資格さえ持てない者も)

今日はお世話になりました。また、委員会で会いましょう。
先輩も無理はしないで。

(微笑を浮かべ、桜井を見送って)
(残ったカフェラッテを一口で飲み干すと、カフェテラスから次の巡回先へ向かったのだった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」からクラスカさんが去りました。<補足:目立つ赤色のカーディガンで銀色の前髪が眼にかかっている男子生徒>