2020/07/22 のログ
ご案内:「氷雪系探偵戸田燐の事件簿~SIGNAL INTELLIGENCE~」に戸田 燐さんが現れました。<補足:蒼い髪と瞳をした、セーラー服の一年メガネ女子。(乱入歓迎)>
戸田 燐 >  
異邦人街で事件は起こった。
突如、周囲の人が575で喋らないと気持ち悪いという強迫観念に襲われる。
第三級監視対象『歩く俳人(フォーカス・オン・ネイチャー)』、森 詩吟人(もり しぎんと)が異能を暴走させたのだ。
彼は周囲の人、かなり広範囲に575を強制させる異能を持つ危険人物だ。
どうでもいいけど歩く俳人て。普通俳人は歩く。

「ここなのね 事件起こった 現場とは」

うわ試しに喋ってみたら本当に575じゃないと無理だ!?
ギリギリ字余り字足らずくらいじゃないと気持ち悪い!!
風紀の発表によれば、異邦人街を中心に被害が広がっている。
そして、詩吟人は今、変装して潜伏している可能性があるとも。

止めないと。

戸田 燐 >  
通行人がそれぞれ困惑しながら575で喋っている。
この中から詩吟人を探すなんて……
だから密室事件とか起きないの? フルオープンすぎない、事件。

「面倒ね 詩吟人は今 どこにいる?」

周囲を見る。ここは氷雪系探偵、戸田燐の全神経を研ぎ澄ます。
犯人が変装していても。
必ずヒントがあるはず。

「大声で 詩吟人呼べば 止まるかな?」

無理かな……無理かも…

戸田 燐 >  
……トダーリンアイ!!
説明しよう。トダーリンアイとは。
じろじろ見るのである。要は人間観察。

「……………怪しいな あそこにいるの 気になるな」

なんかあそこにいる、猫耳の少年。
人間のほうの耳に補聴器つけてる。

そしてあそこにいる妊婦さん。
なんか歩き方が変。あ、マグロ買ってる。いいなぁ、クロマグロ。

あとはあそこにいる左足にギプスをはめた男の人。
右手に松葉杖を持っている。

……あっ!? 三人がそれぞれ別の方角に歩いてく!?
どうしよう、犯人だったら、どうしよう!!
って心の中でまで575にする必要ないでしょ!?

「犯人は あの三人の 誰かかも」

ご案内:「氷雪系探偵戸田燐の事件簿~SIGNAL INTELLIGENCE~」に日月 輝さんが現れました。<補足:身長155/フリルとリボンにまみれた洋装と靴/目隠しをした少女>
日月 輝 > 「なによこれ 言葉がなんか 変だけど」

友人との買物帰りに何だか胡乱なことに巻き込まれたと知る。
尤も、異邦人街では胡乱なことは良く起きるのだから、その線引きは些かに曖昧だ。
立ち止まって周囲にぎらついた眼差しを巡らせる少女なんてものは、あまり見ないけど。

「ねえ貴方 一体何を しているの?」

奇妙な状況の中で奇妙な誰かが居る。それならば、多少なりとも関りがあるのかしら?
なんて思うのは些か穿ち過ぎかしら。
彼女が、様々な形のヒトが居る異邦人街においていわゆる人の形をしていたのもあったかも。
あとは、ツインテールな髪型とか?ともあれ声くらいはかけて──意識と言葉のずれが凄い違和感で、声がやや上擦れる。

戸田 燐 >  
あ、なんか話しかけられた。
ディープグリーンな髪色がとても綺麗な、目隠しをした女の子だ。
あ、怪しい………

「ひょっとして あなたが事件 起こしたの?」

上から下までジロジロ見る。
女の子らしいボディラインだ。
そして森 詩吟人が目立つ変装をするわけがない。

「ごめんねと 言って自分を 守るわね」
「私こそ 探偵気取り 戸田燐よ」
「あれを見て 三人共が 怪しいわ」

今も三叉路をそれぞれの道を歩こうとしている三人を順番に指差す。

「どうしよう 主犯だったら 逃げちゃうわ」

日月 輝 > 「そんなわけ ある筈ないわ 解るでしょ 犯人ならば 早く逃げるわ」

眼鏡少女の問いに鼻で笑って胸を張る。
視線なんて何のその、お気に入りの衣服を誇示するようにだってしてみせるわ。

「なるほどね あたしは輝 学生よ」
「それでいて なるほどあれが 犯人ね 探偵気取り 悪くないわね」

伝えたい言葉がどうしたって圧縮言語になってしまって唇を尖らせる。
それは戸田燐と名乗る子も同様なのか、喋りづらそうに思えた。

「……あたしなら めだたないよう するけれど ならば妊婦は 違う気がする」

57577は大丈夫らしい。一定の法則に従わせる異能かと推察する。どちらにせよ迷惑だわ。
あたしの言葉を縛ろうだなんて、舐めた真似。許してはおかない。
一応の見解として男性か少年では?と意見を送りつつ

「そもそもが 単独犯だと わかってる?」

疑問も一つ差し込んでおく。

戸田 燐 >  
「それはまぁ 確かにそうね 謝るわ」

あ、57577もセーフなんだ!?
そういうの早く説明してぇ!!

「こちらこそ よろしく輝 喋りづらッ」
「それでもね 妊婦さんなら 気遣われ 追求されずに 歩けるかもよ?」

いよいよ持って思考が煮詰まってきた。
三人の誰かを追いかけて問い詰めなきゃいけないのに。

「詩吟人は 単独犯よ ぼっちだし」

変な異能でぼっち。
そんな感じのゆるい指名手配が携帯デバイスで見て取れた。

「補聴器は 別に問題 ないような?」

ケモ耳も普通に聞こえる獣人もいるけど。
そうでない人だっているし、その中には耳に障害がある人もいるだろう。
多分。

日月 輝 > 謝る燐にいいのよ。と所作で示す。

「苗字は 日月という 宜しくね 言葉不便で 嫌になるわね」

苦笑するだに挨拶を重ねる中、妊婦こそと疑問を口にする彼女に、当惑気味に唸る。
そも、往来の調査を探偵がどうにかできる問題ではない気もするけれど、それは今は置いておく。
ともあれ単独犯であるならば、まだ良かったと頷きましょう。

「そうなると 男性だけど 走れない ギプスは移動 不便だものね」
「犯人は 愉快犯なら 声を聴く」
「街中の 混乱ぶりを 楽しんで 一人で笑う ような気がする」

妊婦も男性もいざ、という時に不利だ。
そうであるなら、燐の言う補聴器を付けた少年は気がかりよね。
より音を聞きたい、収音機かもわからないんだもの。

「ひとりなら 足を止めれる 如何する?」

無理やりに圧縮された言葉は自分の音で、自分の声ではない。
抑揚もずれて奇妙で、成程勝手に聞くだけなら滑稽で面白いかもしれない。
自論に対し、そんな感想を抱く。

戸田 燐 >  
「喋りづら……これが続くの 地獄でしょ」

早く犯人を捕まえたい。
そしてこの事件を終えて家に帰りたい。
ルームメイトと普通に会話をしたい……

「確かにね 松葉杖でも 自然だし」
「それでもね ホワイダニット わからない」
「犯人の 目的がある 推理する」

でもホワイダニットは今回は捕まえてからになるだろう。
あとはこの違和感をなんとかしないと……

その時。
私の胡麻豆腐色の白子と例えられた脳細胞が激しく蠕動した。

「わかったわ 犯人はあの 妊婦さん」

走って妊婦を追い、優しく話しかける。

「そのお腹 何ヶ月かの 赤ちゃんで?」

笑顔で話しかけると、妊婦さんは頷いて見せて。

『お腹の子 三ヶ月目の 胎児です』

それを聞いた瞬間、輝に手のひらを見せた。

「犯人だ 走って逃げる 捕まえて」

妊婦さんをビシッと指差して。

「犯人は お前だろうと 言っておく!」
「あなたには 決定的な 違和感が!」
「そんなには 三ヶ月では 膨らまぬ!」
「クロマグロ 水銀濃縮 妊婦ダメ!!」

そう、妊婦さんはクロマグロを買っていた。
クロマグロは生体濃縮で水銀を体に貯める。
本物の妊婦さんは食べてはダメなものリストの中にあるものを間違えない。

ま、家族に買うものかも知れないけど?
今の質問で確定ね。マタニティドレスからボールを落として、犯人が逃げ出す。

日月 輝 > 地獄との言葉に大いに同意する。
全く以て同意する。
ふざけた犯人の顎の一つも叩き割ってやりたい所だわ。
或いは、永遠に耳を聴こえなくしてやるか──
集中するかのような姿勢となった燐を他所に、あたしはそんな事を考えて三人を見遣った。
全員──いや、それはちょっと流石に無いわね。被りを振ると
転がるように解答が燐の口から出て行って、追い縋るように妊婦へ駆けて行くのが見えた。
あたしは慌てて後を追いかけて、一部始終を見届ける。

「わかったわ あたしの視界 気を付けて!」

異能を用いて跳ぶように走る。三叉路の先に逃げる犯人の他に人影は無い。
燐に追い付き、一歩先んじて彼女に警告を送る。そして──

「そこまでよ あなたのすがた みえている」

目隠しを取る。視界を開く。視線が──捉える。
黒色の瞳が見る。
紫色の瞳が視る。
緑色の瞳が観る。
青色の瞳が診る。
私の右目に瞳は三つ。歪にあって正しく撓む。
四つ連なる視線の先とて過たず、みられたる者動くこと能わじ。
急速な重力加圧に犯人はバランスを崩し忽ちに転倒。
石造りの床に鈍い音と醜い呻き声が交差する。

戸田 燐 >  
「さもあらじ……あ、異能が解除されてる!?」
「あなたが犯人───森 詩吟人ね!!」

倒れたまま重力で体を拘束される彼は。
小さく呻いた。

彼曰く、人は誰もが異能欲を持つという。
自分にある特別を否定することはできないと。
異能を振るいたい、その一心でやった。今は反省している。
弁護士を呼んでくれ。今後は黙秘権を行使する。

しゃらくさいことを言い出したので一発蹴っておいた。

風紀に連行される彼を見送りながら。

「変わってる あなたの眼差し ちょっと好き」

あんまりジロジロ見たわけじゃないけど。
そんなことを言って笑った。

「お腹、空いちゃったわね。夕飯を 何にするかを 聞いてみる!」
「どうせなら 二人でどこか 食べにいこ!」

事件解決。その喜びを輝さんと分かち合おうと。

日月 輝 > あたしの異能は効かない相手もいる。効きすぎる相手もいる。
発動如何を含め、制御下に無いのだから不便と言えば不便で──けれども使い道はある。
例えば、今とか。

「ふぅー……ああよかった。喋り辛いったら無かったわ!!!」
「ちょっとあんた!このとんま!覚悟は出来てるんでしょうね、指の骨一本ずつ丁寧に踏みつぶして──」

目隠しを着け直してから声を張り上げ、しゃらくさい事を言う輩にいざ復讐の時!
──なんて思ったのに、その矢先に燐が中々良いフォームの蹴りを叩き込んでいたわ。

「あっは、いいキックね。いい気味よ」

だから、それでいいかなって思って笑ってしまうの。
かくしてふざけた犯人は連行され異邦人街の一角は言葉を取り戻す。
めでたしめでたしというものね。

「……む、ふふん。そう?あたしもそう嫌いじゃないんだけどね」
「如何せん見る人見る人、片っ端から動きを止めちゃうものだから」

それから、相好を崩す。そんな風に笑う燐にあたしは目隠しを指差して口元を緩める。
だってまだ575のままなんだもの。

「あらそう?勿論構わないけれど。……ところで戸田さん。癖になってない?喋り方」

指摘して意地の悪い魔女みたいに笑って差し上げようと思ったから、そうする。おほほほ。

戸田 燐 >  
「とんまって……」

今どき聞かない罵倒だなぁ。
でも、そういうところが可愛らしい人だ。

「あ~ら、はしたなかったかしら? 御免遊ばせ」

ホホホと悪役令嬢みたいな笑い声を上げて。
それから、彼女の言葉を聞けば。

「魔眼というやつね………なるほど」

しばらく頭の中の本をめくって眼が発動のキーとなっている異能について考えていて。
その後はあははと笑って。

「すっかり癖になっちゃっているわ………」
「私は燐よ、戸田燐。改めて、自己紹介」
「ハワイ料理の店が近くにあるの、行ってみましょ」

まともなハンバーガーを食べに行こう。
肉がかりっとしてジューシーで、トマト・ケチャップがとことん無反省で。
美味しく焦げたリアルな玉葱のはさんである本物のハンバーガー!

今日という日も終わってみれば良かった……のかな?

日月 輝 > 「あらやだあたしったら可愛く無い言葉。忘れて頂戴な?」

その実、これでも選んだ言葉だったりする。
危うく飛び出そうになった言葉は、その、もっと可愛く無いものだから
今は燐にしなを作ってみせたわざとらしい可愛い仕草で誤魔化すものとする。

「学術区分ではそう言うんだっけ。何かとややこしくて──とそうね」

交差する太平楽な笑み声と弾む言葉。

「改めましての自己紹介ね。あたしは日月輝」
「お日様の日にお月様の月でたちもり。それと輝くと書いてあきら。常世学園の一年生」

自己紹介だってそうあるもので

「……む、ハワイ?異邦人街に……?それ、本当にハワイ?」

怪訝に問う言葉だって楽し気なまま。
はたしてあたし達が如何様にハワイ料理を食べたのかは、今回は語られる事ではないのかも。
それでもきっと、便箋には記されるだろう一幕だとは、思うのだけど。

ご案内:「氷雪系探偵戸田燐の事件簿~SIGNAL INTELLIGENCE~」から戸田 燐さんが去りました。<補足:蒼い髪と瞳をした、セーラー服の一年メガネ女子。(乱入歓迎)>
ご案内:「氷雪系探偵戸田燐の事件簿~SIGNAL INTELLIGENCE~」から日月 輝さんが去りました。<補足:身長155/フリルとリボンにまみれた洋装と靴/目隠しをした少女>