2020/08/05 のログ
ご案内:「大時計塔」に神樹椎苗さんが現れました。<補足:黒基調の衣服、スカート。怪我だらけの自殺癖。包帯を巻いた右腕は動かない【乱入歓迎】>
神樹椎苗 >
時計塔を登りながら考える。
自分の世界を彩るには、愛するには。
ささやかな夢を見るには、どうすればいいのだろうかと。
『友達』から遺言のように遺された命題。
それは、何とも難題だった。
「まったく、無茶を言い残されたもんです」
大事に抱えてはいるが、それは雲をつかむような話。
なんの指標も見えなければ、どうすれば果たせるかもわからない。
時計塔の扉を開けて、強い風にあたりながら。
それに溶けて消えるようなため息を吐いた。
神樹椎苗 >
いつものように、柱の一つへもたれかかり腰を下ろす。
荷物から一冊の本を取り出して膝の上に置く。
表紙には『実録! I漁村に潜む魚人の影!』と書かれている。
それを胡散臭そうに見下ろしながら、右手に巻いた包帯を解いた。
干からびた骨と皮だけの腕が現れるが、その形は徐々に木の根のように変化していく。
うねるように動く右腕を確かめると、樹木のようになった右手で本を支えて、左手でページを捲り始めた。
――本の内容は、二流のオカルト誌のようなものだった。
とある漁村に邪教が蔓延っていて、その近海には魚人としか言えないような怪物がいたという。
それを実際に潜入して調査したという形の実録本らしい。
なお、著者は『羽柴哲也』
初版の発行年は2017年。
かなり古い。
「こいつ、一体何を考えてこんな本書いてやがるんですかね。
というか、書いてる本のジャンルがあちこち行き過ぎてねーですか」
あまりにも不可解な著者だった。
古書店に行くと、この著者の本が思った以上においてあるのだ。
ほかにも『スーパー店員になれるスーパーの接客』とか『違法ロリの彼女と合法ロリの妹』なんていう本もあった。
もちろん、どちらも読んだ。
神樹椎苗 >
その上で、感想を上げるのであれば。
「――あまりにもクソですね」
そんな、椎苗の推し作家である。
ご案内:「大時計塔」に希さんが現れました。<補足:幼女、宿題>
希 > 「しーいーなーちゃーん、あーそーぼー!」
いつもよりも大きな声が響いた
神樹椎苗 >
「あそばねーです」
いつもと同じようにそっけない声が返っていく。
今日はいつも以上に元気がいいなと思いながら、本のページは捲られる。
希 > 「よ、い、し、ょ、と」
階段を元気よく登って
「おはようしーなちゃん!」
にぱーって笑いながら
「何してるの?ごほん?わたしはどくしょかんそーぶんと問題集は終わったー」
近づきつつ、半分に割るアイスを手にやってきて(吸うやつ
神樹椎苗 >
「あーはいはい、ごほんですよ。
なんだ、ちゃんと課題やってるじゃねーですか。
その調子で全部終わらせるといいですよ」
言ってから、樹木のように変化した右腕で、本を閉じる。
表紙には気持ちの悪い魚人のシルエットが描かれ、辛気臭い街並みが背景になっていた。
「──いいもの食べてるじゃねーですか。
半分よこすといいですよ。
そうしたら、少しだけかまってやります」
そう言いながら、左手を差し出した。
希 > 「後はー、絵とー、自由研究だけー」
変わった本読んでるねって目で訴えつつ
「うん、半分こ!しようと思って」
す、と渡して
神樹椎苗 >
「そうですか。
絵と自由研究の課題は決まりましたか」
右腕を元の干からびた腕に戻し、その上から包帯を巻き始める。
本については、あえて触れない事にした。
「ん、いい心がけです」
受け取ったアイスを咥えながら、左手一つで器用に包帯を巻いていく。
希 > 「んー、決まってないー、なやんでるー」
何をしたいのかわからないらしい、あれもこれもと言うたいぷだが、逆に悩んでいるらしい。
「いつもごちそうになってるから、あと、はい、これ」
子供用スマートフォンだ、保護者直通、って書いてある。
神樹椎苗 >
「悩むようなもんですかね。
お前が一番興味あるモノを研究すりゃいーじゃねえですか」
そう答えながら、差し出されたものを受け取って膝の、本の上に置く。
こういう時、片手しか使えないと不便が過ぎる。
アイスを手放すわけにもいかない。
「――なんですかこれ」
さて。
受け取ったところで、どうしろと言うのかと首をかしげた。
希 > 「まじゅつとー、異能とー、れんきんじゅつとー」
指を折って興味ある事を並べて
いっぱいあり過ぎるのだ、子どもらしくて良い
「ソフィアせんせが、心配だから、持っててって」
この間みたいな事や、希を通したくない内容なんかを連絡したいらしい意思は伝わった
神樹椎苗 >
「最終手段の、全部やるってのがありますよ。
――ああ、あの教師の」
あの下手糞なお節介焼きの猫っぽい教師かと、先日の出来事を思い出しながら。
「持ってても、特に使う事なんてねーですが」
基本的に連絡手段は必要としない。
特別、連絡が取れなくて困るような事もないからだ。
そもそも、連絡を取りたい相手も特にいないのだが。
希 > 「全部かー、そだね、やってみようかなー、後は絵だけどー、しーなちゃんは絵は上手?」
取り敢えず受けとって置かないとゴネられそうな気がする、短く長い付き合いでわかる。
「わたしがれんらくする?」
ぴろん、と、誰かと並んだ写真が送られて来た、友達作る課題のつもりだろうか?
神樹椎苗 >
「――まあ、受け取っておきますよ」
使うかどうかはともかく。
ここで受け取らないと、また受け取るまで押し切ってくるに違いないと諦めた顔。
「絵は描けなくもなかったですが、今は利き腕がうごかねーですしね。
それより、これは何の写真ですか」
さっさとアイスを食べきり、左手で操作して送られてきた画像を見る。
片方は少女と、もう一方は見慣れない――これは人間じゃないなと、一見してわかった。
希 > 「わあい、でんわとかメールするね」
楽しそうだ、好感度が上がった(999+1)
「ん、ごめんね、しーなちゃん」
しょんぼりしながら
「お友達のアールおねえさんと撮った!」
邪気なく笑う
神樹椎苗 >
「しなくていーです」
どうせ何を言ってもしてくるだろうと思った。
諦観度が上がった(999+1)
「別にお前が謝る事じゃねーですよ。
しいが勝手にやった事ですからね」
不便は不便だが、何とか生活できないことはない。
それにもようやく慣れてきたのだ。
「お友達ですか。
まあ、お前がお友達って言うならいいんですけどね」
また妙なものをひっかけたものだと、ため息一つ。
早速保護者宛てに連絡を入れる必要があるかもしれないと思った。
希 > 「えー、するよー」
多分断っても来る、正解
「なら、えーと、しーなちゃんの分も描く!」
前向きな方向でポジティブに考えた結果である。
「かわいいに弱くてすぐに死にそうになるの、かわいいよ?」
その説明で友達ってどうなのと思うが
「後ゆーかおねえさんとかも友達だけど、まだ写真撮ってないー」
神樹椎苗 >
「――お前に任せるくらいなら、左手で描いても変わらなそうですね」
まったく期待していない様子だ。
「そいつはまた、随分というか、個性的過ぎねーですかね。
そのおねえさんの方は人間なんですか」
この少女の感性はやはりどこかネジが吹っ飛んでいるようだった。
あまり人間以外のモノとは関わって欲しくはないところなのだが、そうは口にしない。
希 > 「むー、失礼だなあ」
まあ、絵は下手ではないが完全に感性に任せて描くタイプだ
「んー、人間が好きすぎて、人間らしくなりたいヒト?」
ようぢょは感性が独特である。
そこは間違いない。
神樹椎苗 >
「思ったままを言ったまでです。
というか、その説明はもうほとんど『人間じゃないです』って言ってますね」
まったく、この少女は一体どこを目指すつもりなのか。
「――はあ。
食われても知りませんよ」
この『おねえさん』は、人間に擬態こそしているが、その実態は怪物だろう。
安全とは、とてもじゃないが言いきれない。
希 > 「んー、まあ、たのしいよ?」
ようぢょは友達百人でも目指しているのか、ニコニコ笑い
「だいじょうぶ、食べられる前にグーで締めるから」
一応どういう相手というのは、理解している
神樹椎苗 >
「あー――まあ、わかってるならいいです。
これ、落第街、スラムの方ですね。
いざとなったら爆破してかまわねーですから、容赦するんじゃねーですよ」
そう念を押すように言う。
「と言うかですね、お前、人間のお友達とかはいないんですか。
変なのとばかり関わったりしてんじゃねーですかね」
そう、訝しそうに細めた目で少女を見る。
希 > 「ん、だいじょうぶ」
にっこりと笑う
「んー、アルちゃんでしょ、アールおねえさんに、ゆーかおねえさんー、フレイヤちゃんに、沙羅おねーさん」
人外率が、高い
神樹椎苗 >
「ああ、はい、そうですね」
名前の羅列を聞いても、とりあえずわからないので頷いておく。
目が遠くを見ている。
「というかですね、一人で落第街の方に出入りするんじゃねーですよ。
前に向こうは危ない場所だって教えたばっかりじゃねーですか」
と、がっくり肩を落としながら言う。
希 > 「だいじょうぶだよ?お友達だし」
にこにこ笑う
「んー、入る前に連絡は入れてる、から、だいじょうぶ?」
神樹椎苗 >
「お友達でも、全部大丈夫ってわけじゃねーですよ。
無警戒にならないよう気を付けるのです」
と、眉をしかめ、左手の人差し指をびしっと少女に向ける。
「お前は少し――じゃなくてかなり警戒心が薄いのです。
もっと慎重さを覚えないと痛い思いをしますよ」
希 > 「はーい、分かりました!」
ビシッと敬礼
「んー、はんせいは、してるつもり、なんだけど、うーん」
多分体が勝手に動くし衝動で動くのだろう
神樹椎苗 >
「まったく、本当に痛い思いをしてからじゃ遅いんです。
――だから、ちゃんと身を守れるようになるのですよ」
はあ、と呆れたように息を吐きながら。
向けた左手を広げて、少女の頭に伸ばす。
「本当に困ったら、ちゃんと助けを呼ぶのですよ。
最悪しいでも、まあ、助けてやらなくもねーですから」
希 > 「えとね、かべ、はれるよーになりました!」
えへん、と自慢するように
「えへへ、ありがとう、しーなちゃん」
撫でられ、嬉しそうに笑い
神樹椎苗 >
「ん、ちゃんと学んでてえらいですよ」
仕方ないな、と言うような表情だったが。
それでも微笑んで少女の頭を撫でる。
「それじゃあ、その調子で課題も頑張るのです。
それと自由研究はちゃんと何するか決めるように」
と、最後に緩くでこぴんをして手を離した。
希 > 「えへへ」
にこにこ笑いながら撫でられ、嬉しそうに
「いた、はーい、ちょっと相談とか、メールとかしていい?」
デコピンされて頭を抑えつつ
神樹椎苗 >
「どうせダメって言ってもするじゃねーですか。
毎時間とかされたら怒りますが、ほどほどなら構わねーですよ」
そう言って、渡されたスマホをポシェットに押し込む。
「それと、どこかに出かけるときはしいにもどこに行くか教えるのです。
お前ときたら、ほっといたら危なっかしくてしかたねーですからね」
希 > 「やったー、ほどほどにするね」
にこにこ
「はーい、暫く路地裏には行かない予定です、絵を描きにどこかいくかもしれないです!」
予定を述べつつ
神樹椎苗 >
「はいはい、わかりました。
――で、用事はそれだけですか」
他に大事なことはないか確認するように。
希 > 「んー、しーなちゃんは、なにかある?」
にこにこ眺めながら
「学生街に美味しいスイーツ屋が出来たらしいって、しーなちゃん」
神樹椎苗 >
ピクリと、肩が揺れて真剣な表情になる。
「なるほど、それは大事ですね。
で、その店の名前は覚えてますか」
大真面目にずいっと、身を乗り出す。
希 > 「わわ、えと、たしか、ら、それいゆ、だっ、た、かな?」
勢いに押されつつ
神樹椎苗 >
「ラ・ソレイユ――覚えました。
よくやりましたよ直情ロリ。
お前の情報は今、とてもしいの役に立ちました」
大真面目な表情のまま、左手の親指を力強く立てた。
「でかしたので、今日のお昼はお前の好きなものを食わせてやります。
何が食べたいですか」
そう言いながら、よいしょと立ち上がる。
希 > 「わ、わーい」
何か普段より嬉しそうで釈然としないなあって顔で
「オムライス食べたい!」
にっこり笑いながら
神樹椎苗 >
「オムライスですね。
何皿食べますか。
十皿くらい食べてもかまわねーですよ」
お金にだけは困らない、ブルジョアロリである。
そして、なぜか普段より二割増しでテンションが高い。
まあ表情筋は死んでいるのだが。
「ラ・ソレイユ――どれほどのものか見定めてやるのです」
ふっふっふ、と無意味に悪そうな雰囲気を醸し出しつつ。
歩調も一割増しで弾んだ様子で、階段へ向かっていくのだった。
希 > 「い、一個でいいよ?」
普段よりテンションが高いしーなちゃんは初めてだなあと思いつつ
追いかけて階段を降りていく
ご案内:「大時計塔」から神樹椎苗さんが去りました。<補足:黒基調の衣服、スカート。怪我だらけの自殺癖。包帯を巻いた右腕は動かない【乱入歓迎】~朝くらいまで>
ご案内:「大時計塔」から希さんが去りました。<補足:幼女、宿題>