2020/09/05 のログ
ご案内:「第一教室棟 食堂」にオダさんが現れました。<補足:黒髪緑色の瞳/スケッチブックと鉛筆、こぶし大ほどの白い多角形/学生服の中も透けて見えるクソダサTシャツの青年【乱入歓迎】>
オダ > ――時刻は、おやつ時を超えたくらい。
 
人もまばらな食堂でオダ・エルネストは、スケッチブック片手に色々な硬度の鉛筆と練り消し、それに美術室から借り出してきたこぶし大の多角形。

後期選択授業で無事にヨキ先生の美術を取った。
将来の画伯となるべく青年はカタチから入るタイプだ。
俗にコソ練と呼ばれるコッソリ練習。
これまで幾度となくコッソリ出来なかっただけに堂々と予習することに余念はない。コソ練 is 何。

「この練習が将来天才画伯の絵として、美術史に名を残し超高額取引される未来が見える……」

このオダ、生まれてこの方デッサンってなにそれオッサンの別名?としか思っていなかった。
芸術とは何だ。 美術とは、鉛筆をカッターナイフで削って雰囲気だけはばっちしだ。

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過去にあったデッサン講習のダイスを参考にやっていきます。
参照:
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/BBS/c-board.cgi?cmd=one;no=119;id=#119

オダ >  
さて、先ずは今回見る物体。
白い多角形のダイスを大きくしたようなもの。

デッサン用らしいそれ。
よくわからないが、持ちやすそうだったから借りてきた。

なにこれ、どう書けばいいんだ。

最初はこの白紙の中にどう描くかだっけか。
構図ってやつ。
なにそれ。

鉛筆、取り敢えず握らずにはいられない……!
[1d10-1→1+(-1)=0]
ご案内:「第一教室棟 食堂」にキッドさんが現れました。<補足:黒いキャップを目深に被った金髪碧眼の長身の少年。黒い皮ジャケットに、腰に添えられた大型拳銃が目立つ。>
オダ > 【構図:0】
なんだこれ……。

首を傾げる。
新しい芸術か。
ピカッホとか名乗れるかも知れない。

「芸術……芸術は奥が深いな……」

なんだこれ。

キッド >  
 
今日の授業は一通り終了。単位も成績も問題は無し。
風紀の出動まではまだ時間がある。
携帯端末で今日の予定を確認しつつ、残り時間を計算中。

「ん、全然余裕があるな……」

せっかくだ、食堂で時間を潰そう。
そう思って食堂へと足を運んだわけだ。
適当に軽食でも頼もうとした矢先、スケッチブックに向き合うオダの横を抜けようとした最中
その目の良さが命取り(?)となり、そのスケッチブックの中が見えてしまった。

「…………」

思わず、足を止めた。

「……なんだい、そりゃぁ……」

思わず、口に出た!
キャップの奥で訝しげな顔をしている。
何処となく、咥えている煙草もしなしなだ。

オダ >  
だが、よくみれば確かにモチーフになった多角形に似ている部分もあるような気がしてくる冒涜なるデッサン。
後ろから声がして、後ろを見る。
そこには鍛えられた身体を持つ金髪碧眼の青年のような少年とも言える相手。

「……日本語では素描、フランス語ではデッサン、英語ではドローイングという」

画家っぽく鉛筆を拳握りして芯の先を上に向けて対象物を観察するようにそちらを見る。

「芸術というものだよ」

キラりと白い歯を煌めかせてオダは言い切る。
これは芸術である。

美術における新たなる画家の誕生の瞬間を高らかに宣言する。
まだ、構図を描く下書きのような状態。

モチーフがなんであるのか、天才にしか分からない何かがありそうだと感じる気がする。
ここまでくれば逆に才能。

描いているオダにも分からない。
これ何。

キッド >  
「……成る程」

成る程、わからん。
キッドは生憎芸術と言うものに興味はない。
筆よりも銃を握る人生だった。
だが、その芸術を彩る人間の熱意や姿勢は好きだった。
好きだが、オダの自信は一体何処から出てくるのだろうか。
このスケッチブックのそれを、"芸術"と言い張るらしい。
呆れ顔のまま、咥えた煙草を離して白い煙を吐きだした。

「……一応聞くんだが……」

碧眼がちらりとデッサンを一瞥する。
多角形の……なんだ、これは。
とりあえず冒涜的な事はわかった。
何だか見ているだけで正気が蝕まれるような感じがする。
世が世のなら、『呪いの絵画』として展示されそうだ。

「アー……一体何をモチーフにしたんだ?」

おずおずと尋ねた。

オダ > くるりくるりと指で鉛筆を回転させる。
バシッと鉛筆を握り、親指を一緒に芯の先を上に向けながら(無駄にかっこいいポーズ)
拳をテーブルの上に置かれてる多角形に向けた。

「あの白いヤツだ。 よく特徴が掴めているだろう?」

フフフ、怖かろうとでもいうように不敵に微笑み持って答えた。

無駄な自信、時に行き過ぎた自信は自分の感性が
実は大衆と違うのではないだろうかという錯覚を
一瞬与えるかも知れない。
それは正しく気の迷いであるが、迷うことなくモチーフは完璧に捉えてる最強と言わんばかりの顔で質感を与え始めた。

「君は、運がいい。
 この世に新たな芸樹が生まれる瞬間を目にすることが出来るのだからな……」

謎に貫禄ありそうに声を低めて、さも本当に凄いことが起きるというように真剣な眼差しでスケッチブックに視線を戻して作業している。
[1d10-1→10+(-1)=9]
キッド >  
「えっ」

思わず素っ頓狂な声が漏れた。
特徴が掴めているとは本人の弁。
テーブルの上に置かれた多角形とスケッチブックを交互に見た。
キッドは芸術に無関心だが、目の良さには自信がある。
即ちデッサンだろう。あの多角形の。
交互に見ても…なんだ、よくわからない。
思わず顎に指を添えてシンキングフェイス。

「いや、悪いがサッパリわからん。何つーか……小学生がギザギザでも作ったような……」

酷評にいく酷評。
よりにもよって小学生と比べられた。
だが、オダの謎の自信は止まらない。何だコイツ。
なんだか、心なしか周囲の熱気と明かりが凄く上がっているようなそうでないような……。
実は、本当に天才か?いや、ない。
帽子を目深に被ってナイナイ、と首を振った。

「その自信はどっから出てくるんだ、アンタ。
 まぁ、ある意味芸術的なんじゃねぇ……」

そんなわけで作業を見据えていると、だ。
何と言う事でしょう。謎の多角形にこれでもかとリアリティの高い質感が与えられていくでは無いか。
最早モチーフを逸脱し、人の尊厳を踏みにじる多角形は
現実世界へと飛び出してくるような芸術的な質感を以て
視覚的にキッドを責めてくる。いや、上手い事は上手い。
間違いなく、この質感"だけ"はプロ級だが、返ってそのちぐはぐさが不気味さを掻き立てる!

「おい、何だコイツは。アンタはフランケンシュタインにでもなったつもりか!?」

うげぇ、と顔をしかめた。
遠回しに怪物扱いしてるぞ!

オダ > 【質感:9】

思ったとおりの質感が描けている。
そうそう、こういうのでいいんだよ。
で、これなに?

素材って石膏的な何かだよね。
多分、恐らくそう。なんか脈動しそうにも見えなくはないかも知れない。
だけど、かなりプロみたいに上手くいった気がする。
いや、将来の画伯!
これくらいは出来て当然。
ヨキ先生や真琴先輩といったその道の人の後輩としてこの質感表現くらいは当然。
これがオダリティ……世界を常に震撼させる。

「違うな、これは確信から来る確かなものだ」
「君は、現代の前衛芸術というものを知っているかな?
 綺麗なものだけではなく、表現の自由を謳い現すこと。
 私が描いているのは、見るものの心すら試す芸術、

 これがフランケンシュタイン――怪物――というならば、
 それはこの絵を見る君の心か記憶の継ぎ接ぎを感じているのではないか?」

一度鉛筆を止めると左腕を顔の横にあげて身体をやや捻り謎にスタリッシュに見えるポーズを上半身だけで取ってみせる。
芸術っ……芸術っ……!と最早、よくわからないがそういう芸術っぽい言動をしておけば説得力があるはずだ。

キッド >  
「いや、何でアンタ"してやったり"みたいな顔してるんだ???
 なんだ?この狂いに狂ったデッサンのどこに自信を持てるんだ???」

確かにこの質感の出し方だけは素人目でも間違いなく凄い。
で、此れは一体何なんだ?多角形?答えになってなくない???
これに、一体何の自信を持っているんだ、コイツは。
もしかして、気がくるっているのか?
キッドの表情は最早、困惑の色しか出してない。
世界所かキッドは完全に戦慄している!

「前衛っつーかもう前に出過ぎて折れてるんだよ。わかるか???
 もうボッキボキだよ、倒木してんだよ!いやいやいや、俺の記憶にいねぇよ!
 こんな多角形の怪物、いてたまるか!人の記憶を何だと思ってんだ!?」

恐ろしい、油断すれば記憶を浸食されてしまいそうだ。
これがオダリティ……で、此れは一体何?

「その変なポーズもやめろ!」

ゲシッ、と軽くそのわき腹を突っ込みついでに肘で小突いてやろう。
目を覚ませ、オダ!

オダ >  
脇腹を小突かれて、鍛えられた肉の鎧が結構思いっきり突かれたが小突かれて。
思わずポーズを解き手で脇腹を押さえた。
しかし、不敵に――より深く濃く、嘲笑う。

「……フ、気づいていないのか?
 そうして、感情が揺れ動かされている時点で
 君は私の芸術に飲み込まれていると言うことに」

ゆっくりと鉛筆を再び握り直す。

「一度、よくよく自分のその気持ち、
 今の感動が何を見て揺れ動いたのか、
 その深淵をよく目を凝らして見てみろ」

奥行き、陰影。
さあ、芸術よ飛び出せ。
顕現せよ、イア イア。

「芸術とは理屈や言葉だけではない、心が感じるものだ」

そうなのかな? オダにもよく分からない。
教えてヨキ先生、真琴先輩。
[1d10-1→8+(-1)=7]
キッド >  
「何……?」

その不敵な笑みに
一体どこから湧いてきてるか分からない程意味不明な自信に
キッドの額に冷汗が浮かぶ。
この多角形モンスター(仮)に呑まれている…!?
一体何が始まろうというのだ…!
ゴクリ、思わず生唾を呑み込んだ。

「……いや、今自分から深淵って言わなかったか?やっぱりモンスターじゃねぇか!」

だが、キッドは冷静だった。
冷静に突っ込んだ。モンスターはもう仮の存在ではなくなった。
その証左と言わんばかりに、まさに立体的にスケッチブックの中にいる!
まるで、そのスケッチの中に生きていると言わんばかりに
完璧な奥行きで鎮座(?)する多角形がそこにいる……!
此れが芸術…本当に芸術か?キッドは訝しんだ。

「…………いや」

キッド >  
「何でそこまで出来て根本的な事ができねぇんだ???」

はい真っ当なツッコミー!!

オダ > 【奥行き:7】
空気感はそれなり、見て理解した通りには書けている。
ややもう一つの世界が近づいてる感がある。
で、これこの場所の絵だよね?

分からない、よくみれば黒光りしてそうな宝石にも見えないことはないかも知れない多面結晶体。 赤い線でもペンで引けば雰囲気があるかも知れない。 
よく見れば、鎮座していない。

何かよく分からない線のような七本の何かで支えられているように見える。

「違うな、言っただろう……それが前衛だ。
 前衛芸術とは素人目に理解出来るものではない。
 しかし、知ろうとすれば見える世界がある……」

オダ >  
「――目を背けるな、青年のような少年!!!」

これが新たな世界との対話の時だ!!

キッド >  
「いや、多分お前も素人だよな???
 逆にお前何かいてるか自分でもわかってんのか???
 頼むから俺に説明してくれ、な?」

何だこの黒光りする……その、宝石は。
これ、さっきの多角形なんだろう?モチーフってなんだ?
もしかして、コイツと自分の見えてる世界は違うのか?
わからない。わからないが、オダが素人だという事は理解出来た。
もしかしたらこいつはガチのマジで天才かもしれないが……。

キッド >  
「ウルセェーーー!!俺はキッドだ!!
 誰だって拒否するわこんなん!!」

▼自己紹介兼拒否

オダ > 「KID/子供……ならば "少年" でいいな」

口の中で噛みしめるようにして、納得して言葉にする。

「私はオダ。 オダ・エルネストだ。

 この芸術の世界、いや、全世界に挑戦する男だ!」

謎に尊大に高らかに宣言する。
しかし、思ったよりも才能に満ち満ちている自分の実力が恐ろしい。

数億年前に暗黒星で造られてそうだし、所有者を転々としてそう。 19世紀にエジプトの遺跡で発掘されたりどっかの町にて新興宗教の神体となりそうな結晶体の絵にも見える。

「さあ、仕上げだ――」

闇よ、彷徨うものよ。
芸術の神と成れ。
[1d10-1→1+(-1)=0]

キッド >  
「好きに呼べばいいけど、アンタの中で何に納得したんだ……?」

キッドは訝しんだ(n度目)
まァ自信がある事はいい事だ。
絵の才能はともかく、何かが始まろうとしているのは間違いない。

「アー……オダ、アンタ一体……、……!」

優れた芸術家は芸術品に命を宿すという。
その結晶体めいた絵はまるで脈動するかのように
オダの鉛筆に応えるように──────!

キッド > ~30分経過~


「…………」

……まだ完成しているようには見えない。

キッド > ~1時間経過~


「…………」

煙草の煙を吐きだした。
オダは何故かポーズを決めている……。

キッド > ~2時間経過~


「…………」

食堂のおばちゃん > 「アンタ等、もう店じまいだよ」
キッド >  
「ア、ハイ。おい、オダ、もう終わりだぞ」

帰るぞ、と肩を揺さぶっておく。

オダ > 【時間:0】

仕上げようとしても仕上がらない。
神の創造物を超える芸術を認めない神の妨害か。
冒涜的な事を……。

神に反逆仕る、と
握った鉛筆が不自然に折れる事、数度。
斬魔の一筆、と
走らせた鉛筆も折れる事、数度。

それでもこの神話創造を――……。

「……な、に?」

終わり? 何を、食堂の窓の外はもう暗い。
どうやら、このエリアの食堂は夜間営業をしていないようだ。

なんか、急に現実帰ってきてしまった。

「……私の、芸術が」

"輝く"ことが出来なかった……。
新世界に超越も物語を語ることも出来なかった……。

「少年……課題作品とは、制限時間の中で作り上げるものだ。
 私は、今日帰るまでこの芸術を完成させるつもりだった。
 芸術の神は、私を見捨てたのだ……」

いつの間にか照明も消された天井を虚ろな目で見た。

キッド >  
「お、おう……」

何だか想像以上にダメージを受けている。
まぁ言動はともかく、言動はともかく(TAKE2)
ある意味何事もにも全力であり、熱量は確かなようだ。
作品の出来栄えはともかく。
ふぅ、と静かに煙を吐きだし、とんとん、と慰めるようにオダの肩を数回叩いた。

「なんだ、誰もが初めから出来たわけじゃねェ。
 先輩の芸術家も、多くの挫折を繰り返して"今"があるんじゃねェか?
 神が見捨てた、よりかは、此れもまだ挑戦の内なんだろうよ」

知らんけど。
少なくとも、自分の言う事に間違いはないはずだ。
芸術家に限らず、人生とはそう言う事の連続だ。
此処で折れるには余りにも早い。
ふ、と口角を吊り上げて、食堂の入り口を親指で指す。

「まぁ、行こうぜ?俺は風紀の仕事があるから長く付き合えねェが…一杯くらいは付き合うさ」

自販機で。

オダ > 「……」

少年の言葉を受けて、手を顎にあてて逡巡する。
一番の失費は買ったばかりのデッサン用鉛筆の損失だ。
ぶっちゃけうつろな目で考えていたのはその金額について。
安いっちゃ安い買い物なんだが、無駄に失費させられた気がして
親しい友人が落第街でボロボロになってしまったかのようにショックだ。
死な安。
死んでなきゃ損失した鉛筆イコールな価値。

「なるほど、分かった。
 いつかいい作品が描けたら君にプレゼントしよう。
 今日は付き合ってくれたこと感謝する」

一杯付き合ってくれるならば少し気分転換な雑談に興じるのもまた新たなる輝きとの出会いと言える。

「いつか、今日付き合ってくれた礼として君の似顔絵を描こうじゃないか」

―――どうだ、嬉しいだろう。
そう言わんばかりのドヤ顔で後片付けして、立ち上がる。
まさか、はじめて鉛筆を握ったその日にファンが生まれるとは思っていなかったが、
才能があふれる己が恐ろしいものだ。

キッド >  
鉛筆喪失に対して抱く感情がでかすぎない?
キッドはきっと知る由もないが、この文章を見ている大よその人間は思うだろう。多分。

「おう。……ん?」

あれ、なんだかこれおかしい事になってないか。
何だか変な受け容れ方されてないか。
間違いなく善意な気もするが、何かがおかしい…。
シンキングフェイスキッド。

「……まぁいいか。とにかく、行こうぜ。期待しないで待ってるよ」

────そのうちキッドは、考えるのを止めた。
とりあえずオダを連れてその辺の自販機で一杯
今日も好きなミックスジュースをキメて風紀委員会本庁へと赴こう…。

ご案内:「第一教室棟 食堂」からキッドさんが去りました。<補足:黒いキャップを目深に被った金髪碧眼の長身の少年。黒い皮ジャケットに、腰に添えられた大型拳銃が目立つ。>
ご案内:「第一教室棟 食堂」からオダさんが去りました。<補足:黒髪緑色の瞳/スケッチブックと鉛筆、こぶし大ほどの白い多角形/学生服の中も透けて見えるクソダサTシャツの青年【乱入歓迎】>