2015/06/14 - 04:10~13:07 のログ
ご案内:「常世公園」に石蒜さんが現れました。<補足:黒髪に漆黒の巫女装束の少女【乱入歓迎】>
石蒜 > 常世公園、池の近くにある野原。そこに、かつてサヤと名乗っていた少女。今は名前は石蒜(シーシュアン、彼岸花の意)が、座っている。
いつもの巫女装束だが、白衣は漆黒に染まり、胸元に血のように赤い彼岸花。刀は、今日は持っていない。面倒事を起こすつもりは(今は)ない。
「うふふふふ……。」頬に手をあて、嬉しそうな、だが同時に残酷さが伺えるような笑い。昨日はご主人様に朝まで可愛がってもらった、なんて素晴らしい、甘美な時だったことか。
もっと可愛がって欲しかったけど、まだ体が馴染んでないかもしれないから、大事を取って休むように言われた。残念。

石蒜 > それに比べて、今までの自分の人生は何だったのか、元の世界でもこちらでも、いつも嫌われないように、迷惑をかけないように怯え続ける。まるで哀れな小動物。
でも今になってわかった、どうしてあんなに怯えていたのか……。それは、自分を惨めな境遇から救い出してくれる誰かを待っていたからだ。
その人に嫌われたらおしまいだから、出会う人全てにその可能性を見出していたから、誰からも嫌われたくなかったのだ。
「くくくく……アハハハハハァ……」笑いがこらえきれない、愚かなサヤ!可哀想なサヤ!そんな人最初から居るはずなかったのに!
そう、誰も彼も私を本当に助けてくれなどしない、気休め程度の手助けで自尊心を満足させるだけ。たった一人、鳴鳴様、私のご主人様を除いて。

石蒜 > 鳴鳴様以外なら、誰に嫌われてもいい、だっていくら好かれたって助けてくれないのだから、私は私のしたいことをする。
誰も彼もどうでもいい、ああ、なんて素晴らしいんだろう!今まで自分はどれほどきつく自分を縛り付けていたことだろう!
「アハハハハハ!!」おかしくておかしくて、大声で笑ってしまう。何事かと、公園の他の人間がこちらを見る。昔の私なら萎縮しただろう、でも今はどうでもいい。
人から餌をもらえないかと、あたりをうろちょろする鳩の群れが視界に入った。「チッチッチッ」口から音を出して、誘う。
そう、まるで私はこの鳩のよう、媚びへつらって、餌を、助けをもらえないかと期待してうろちょろ歩きまわる。
近づいてきた鳩は、一定の距離で止まる。相手がどう動いても逃げられる、自分が安全だと思っている距離で。

石蒜 > でもそれは間違い、霞むほどの勢いで上体と腕を伸ばし、一度に3匹の鳩を両手で捕まえる。
「あぁ、温かい……。」当然、鳩達は手の中で暴れるが、少し力をこめてやると大人しくなった。
「温かい……温かぁい……。」そうだ、お礼をしないと、私をあそこまで追い詰めた連中に。
「まず、蒼穹」右手で一匹の鳩の首を持ち、ゆっくりと力を込めていく。鳩は少し暴れ、ポキッという感触とともに動かなくなる。
「次に、風間蒼介」もう一匹の首は、指を弾いて当てる。首から先が吹っ飛び、池まで飛んでいった。暴れる暇もなく、ぐったり。
「そして、白崎玲刃」左手で最後の鳩を握りつぶす。赤い血が吹き出し、頬に飛沫がかかる。

石蒜 > 残りの二匹の死体も握りつぶす。赤い血が野原を染める。
それを見た他の連中は、気味悪そうに立ち去っていった。
それでいい、他人なんか、どうだっていい。邪魔なら斬り捨ててしまえばいいだけ。
血にまみれた両手を、巫女装束で拭う。漆黒の装束が赤く塗られたが、すぐに中に染みこんでいって、元の色に戻った。

石蒜 > 「冷たくなっちゃった。」薄く、犬歯を見せて笑う。
「こうなったら、ただの肉ね。」ゴミでも捨てるように、鳩の死体を適当に投げ捨てる。
他の鳩の群れも逃げていって、あたりは静まり返っている。
これでいい、要らないものはない方がいい、だって要らないのだから、価値がないのだから。
私とご主人様以外、どんなものにも絶対的な価値はないのだから。

石蒜 > 「……!?うぷっ……~~~~~!!」突然、自分の中からとてつもない嫌悪感が沸き上がってくる。それは吐き気と頭痛となって石蒜に襲いかかり、たまらず地面に突っ伏す。
「いまさら……何を……私は……塗り替えられたんだ……!新しく!!ご主人様に!!」拳を何度も地面に叩きつける。まだ自分の中に、そんな常識めいたものが残っていることが腹立たしい。
まだご主人様に塗り潰されてないところが残っている、それが腹立たしい。
よろよろと立ち上がる。早く塗り潰さないと、黒と赤で塗りつぶして、二度と出てこないようにしないと。
何をすればいいだろう、何かしよう、死と鮮血を全身に浴びるぐらいの何かをしないと、私を塗りつぶせない。
手すりや木に時折手をつきながら、公園を立ち去った。

ご案内:「常世公園」から石蒜さんが去りました。<補足:黒髪に漆黒の巫女装束の少女【乱入歓迎】>