2015/06/07 - 20:47~20:44 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に遠条寺菖蒲さんが現れました。<補足:ハッチング帽にポニーテ―ルの黒髪で蒼い瞳の茶色に黒の落ち着いた色合いの私服姿の少女。左肩に小太刀ほどの肩袋を背負っている>
遠条寺菖蒲 > 色々と書類仕事を終えて一度自宅で着替えてから菖蒲はカフェテラスへとやって来た。昼のうちに地図と店名と評判は少しは調べておいたので問題ない。
今日ここに来たのは下見でもある。普段なら制服姿で気にせずにやってくるところだが、初めて行く場所でしどろもどろするのも大変だし何より目立ってしまうだろう。ならばこのように私服姿にハッチング帽というテレビドラマで学んだ完全な変装セットで行けば二度目来た時に自分だとバレはしないし、ここで間違えても次に引きずる悲しみは少ない。
とかなんとか菖蒲はよく分からない理由をこじつけてやって来た。

「……なんだかお洒落ですね」

店内に入り暫く入り口にいたが案内がないことに気がついて出入口付近のテーブル席にまずは座ることにした。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に湖城惣一さんが現れました。<補足:どなたでも歓迎。身長181cmの痩せぎすで目つきの悪い男。勘違いしたような和装ベースのファッション。横一文字に傷痕の残る腹を丸出し。>
遠条寺菖蒲 > 事前の調査の甲斐あって流石にここで頼むものは決めている。
アイスティー、それを頼む。今日は事前の調査であり、メニュー表に見えるケーキやスコーンなどという洋菓子の名前に誘惑されはしないと鉄の意志を持っているはずだ。

そんな葛藤をそこそこにメニューからは視線を外し店内を見渡す。

「(……軽食のお店、と言うのでしょうか?お茶をするためだけのお店と言うのは初めてですが明るくていいお店ですね)」

初めてなのはお店だけではなくこの店のある学生街の通りに来るのも初めてだったわけで実はここまで来るのにものすごい時間を要しているがそれは別の話である。

湖城惣一 >  おしゃれなカフェテラスに場違いな不審者が居た。
テーブルをなみなみ料理で積み上げて、それをまるで機械的に口に運んでいく。
 腹を丸出しにした和装風の男。この光景にはいささかどころではなく浮いている。
周囲の婦女子はひそひそ話をしながら男をちら見していた。
「…………?」
 新たな入店者に鋭い目つきを向けた。どこかで見たことがあるような、などと目を細める。
一般人が見ればヒッとか声を上げそうな剣呑な目つきであったが、男的に殺気や敵意はない。まったく。

遠条寺菖蒲 > 色々な人がいるものなのだな、と関心する。
小型ゲーム機で遊ぶ男子達やお喋りに花を咲かす女子達、そして何やら密会をするようにして一箇所をみる者達。その視線の先には食事に集中しているような和装風な体格のいい男がいて、なるほどこういうのもありなのかと認識を改めた。
そして男が怪訝そうにこちらを見ていることに気がついたが、今の自分は問題がない程に一般性と然としているのだからここで慌てて視線を逸らすのはかえっておかしいのではないだろうか?と思い僅かに視線を重ねた後に飽きたとでも言うようにゆっくりとメニューへと視線を落とす。

「(……これで何も不審な点はないよね)」

菖蒲本人としては上出来と言える程の装いだと表情に出ないように気をつけつつ喜んで見せるが、表情には出ている。周囲から見れば少し不気味だ。

湖城惣一 > 「ふむ」
 そうだ、見たことがある。相手は覚えているかしらないが、確か以前"退魔"の仕事で同席したことがあったはずだ。
 遠条寺家。退魔の大家。あの時はまだ幼かったがおそらく……。
 そこまでアテをつけると、ゆるりと立ち上がった。
恐れること無く人の波をかき分け、
「もし」
 と彼女に声をかけた。

遠条寺菖蒲 > 近づいてくる男には当然ながら気がついている。
どうやら自分は不手際をしただろうか、そんな不安で内心では汗だくである。
出来れば自分に対する行動でなければ幸いだと祈るようにメニューに噛じりついていた。

が、その幻想も声をかけられたことで打ち砕かれる。
しかし答えないわけにはいかないだろう。
声をかけられたのは明らかに自分で周りにいた人たちはスッと引いているのだから自分しかありえないのだろうと諦めて返事をする。

「はい、なんでしょうか……?」

努めて笑顔で、出来る限りいつもどおりに、彼女にそれができる訳はなくぎこちない笑みで返事をする。

湖城惣一 > 「……見違えたようでわからなかったが、もしや遠条寺という名前ではないか?」
 ぎこちない笑みを浮かべる少女を、見下ろすように立つ不審者。
相手がこちらのことを覚えていないと判断するや、一歩下がって。
「間違えていたなら失敬。この学園の生徒の二年、湖城惣一だ」
 淡々と、無表情に。こちらの身分を告げてなるべく相手を警戒させないようにと試みるも、それが成功するかは神のみぞ知る。

遠条寺菖蒲 > 自分の名を知っている相手のようで逡巡する。
生徒会の役員では、ない。
同級生では見た事はない。知っているのも同じ組が合同授業で一緒になる組の面子だけではあるが。
そもそも知り合いにこのような体格と格好の人間が居れば直ぐに記憶するだろうことは考えるまでもない。

「……そ、そうかも知れませんし。そうでないかもしれません」

舌を少し噛みながらそんな風に返す。慌て方というか誤魔化し方が誤魔化しになっておらず正解だと言っているようなものだ。
しかして、自分の名前などから簡単に個人情報など探れるのだと頼れる人に教えられたばかりである菖蒲としてはここで素直に答えるのはダメなのではと考える。
それに今は普段とは違い至福でしかもハッチング帽だしらばっくれれば相手だって気が付かないだろうとか考える。
が、

「仮にそうだった場合、湖城 惣一先輩がその遠条寺さんにどういった御用なんでしょうか?」

続けた言葉が墓穴に繋がりかねないのだが、菖蒲としては大丈夫なのでは?とか考えての台詞であった。

湖城惣一 > 「…………ふむ」
 動揺する少女。おそらくこの少女が遠条寺であることは間違いがない。
問い返された言葉に、目をつぶって考え込んだ。どう答えることが正しいのか。
生憎と人の心を理解する力に薄い男だ。たっぷり考え、一分の時が過ぎ。
「遠条寺の家とは昔、仕事で関わりがあってな。……その時に見た少女が君であるとすれば大きく成長したものだ、と」
 実際は、随分と箱入り……いや、それ以上の扱いを受けていたとも風聞で聞いていた。
まさかここで出会うとは思わず、つい琴線に触れて立ち上がったに過ぎない。
「間違えていたならすまない」
 言葉少なに、淡々と。無表情の男から感情を読み取ることは難しい。しかし、彼からしてみれば念入りに言葉を選んでの行動であった。

遠条寺菖蒲 > 「え?あ……退魔家業の方の……」

そう予想外だと言わんばかりに声が漏れていた。
少し離れた位置から見れる者達には聞こえなかっただろうが、目の前にいる惣一には聞こえただろう。
台詞の意味を考えれば少女が遠条寺家の人間であることは『ほぼ』ではなく『確実』になった。

どうやら実家にいた頃の私を知っているようだが、申し訳ないことにあの頃は仕事以外のことは覚えなくていいと言われていたので少女の記憶に惣一の事はない。

それに実家の事を知っている相手とあっては無碍にするのも家として問題ではあるかも知れない。

「ええ、まあ、恐らくその子ですが……」

少し声を小さくして

「出来れば私が遠条寺だということは今はご内密に」

と真剣な表情で告げた。

湖城惣一 > 「なるほど」
 過去のしがらみか今のしがらみかを区別することはできないが、
どうやら事情があるらしいことは理解した。
 真剣な言葉で告げられれば、頷くほかはない。
「相分かった。他言はすまい。……ふむ」
 ならば、と自分の顎を撫でて思案げに口を開き、
「学友として。ここならばベリータルトが評判だ。ここが初めてならば是非食べてみるといいだろう」
 などと。それ以上深くは追求せず、
「邪魔したな」
 自然体のまま自分の席へと戻っていくだろう。

遠条寺菖蒲 > 話せば分かる。
テレビドラマで刑事さんがよく言っている通りだ。やはり真剣に対応していれば相手も応えてくれるものだと一人頷く。今回は運が良かっただけでもあるのだが、菖蒲にとってはありがたい話であった。
納得してもらい、その上おすすめまで教えてもらった。
しかし、そのまま行かせるわけにはいかなかった。

「すみません湖城先輩。少しお尋ねしたいんですが……!」

真剣な眼差しのまま菖蒲は自分の席に戻ろうとする惣一に声をなげかける。

湖城惣一 > 「……む」
 立ち止まった。声をかけられ、そのまま立ち去るような人間ではない。
そもそもが自分から声をかけたのだ。
 ゆっくりと振り向くと、そのまま戻ろうとして……。
 腹が、鳴った。万年欠食児童であるこの男にとって、空腹は何よりも敵であった。
「……ふむ。構わないが、よければこちらの席に来ないか? 少々腹が空いていてな」
 そういって、視線で自分の席を示した。来るならば、山盛りのメニューたちがお出迎えするだろう。

遠条寺菖蒲 > 確かにそれで問題はないな、と考えて。

「分かりました。まだ何も頼んでませんし丁度いいです」

後に続いて湖城のいた席へと向かう。
このまま座るのならば対面に座るだろう。

湖城惣一 > 「応。どうせ追加で頼む故、そのあたりのものは好きに摘んで構わん」
 噂のベリータルトもあれば、サンドイッチやちょっとした肉料理まで。多様にテーブルに並べながらそれらをひとつずつ丁寧に片付けていた。
 ひとまず、ならば少女の対面に座り込むと、
「それで、尋ねたいこととは?」
 サンドイッチを手に取りながら視線を向けた。

遠条寺菖蒲 > 「あ、それはなんだか大丈夫そうですのでお気にせず、早く注文を出しましょうよ」

惣一の言葉を受けて何やら大丈夫だと判断したようだ。

「ささ、早く注文を受理させるための手順を取りましょう」

やけに注文を取ること急かす。

湖城惣一 > 「…………」
 なにやら急かされている。しかもなにかやたらめったら事務的な言い方だ。
三秒ほど思案しつつ、まあ否定するつもりはない。メニューを開くと、
「ならば、ひとまず飲み物でも頼むとしようか」
 少なくとも食べ物はあふれている。頼むならばどれにするか……。
「甘いものが好きな手合か、ええと……」
 そういえば、遠条寺であることは内密に、と言われていた。
「どう呼んだらいいのか」
 ストレートに尋ねてみた。

遠条寺菖蒲 > どう呼んだらいいか。
そうか偽名というものは考えてなかった。
偽名、この場限りでそんなに問題ない名前。

「ではショウブとお呼びください」

名前の菖蒲(あやめ)の読みを変えただけのものだが、偽名としてはいいのではないかと思う。
そして自分の注文したいものを言う。

「それと私はアイスティーをお願いします。先程のおすすめのベリータルトは出来ればお持ち帰りがあればそれでお願いしたいです」

注文を頼むだろう惣一を異様なほどに集中した目で見始める。

湖城惣一 > 「ショウブか。なるほど、では」
 少女の注文を聞くと片手を上げて店員を呼んだ。
 最早慣れたものなのか、店員がすぐさまこちらに駆け寄ってくる。すると彼はおもむろに、
「こちらにアイスティーを。俺はエクストラベンティアイスキャラメルソースフラペチーノで、あとベリータルトをテイクアウトで頼む」
 呪文を唱えた。こともなく、すらすらと。店員も鮮やかにそれを復唱すると去っていく。
「うむ。こんなものか」
 満足気に呟くと、サンドイッチを頬張ってゆっくりと咀嚼を再開する。

遠条寺菖蒲 > 「ふむ、なるほど」

そう呟いてから更に小声で、手を上げれば店員の方が気づいてくれるか、と言って頷いていた。

「湖城先輩は、慣れていらっしゃるんですね」

淀みなく行われた動作に対して純粋に賛辞を送った。

湖城惣一 >  たっぷり咀嚼してから飲み込むと、口元を拭きつつ。
「俺も最初は苦労したものだが、ここはよく利用するのでな。
否でも応でも覚えるものだ。俺などまだまだ常識知らずで失敗も多い」
 賛辞に照れること無く頭を振る。
この環境には慣れたが、必要以上のことには頓着しない。
そのせいで引き起こされる悶着もまた少なくはなかった。
「ショウブはまだ慣れんか」
 ゆっくりと、静かな会話。食べ物の咀嚼をしながら相手の言葉を咀嚼しているような、そんな態度であった。

遠条寺菖蒲 > 「今日はじめて来たんですよ。このお店」

程なくして先に来たアイスティーに口をつける。
悪くない、と普段飲んでいるものとつい比べてしまいつつも感想を言葉にした。

「今日はちょっとした予習みたいなもののつもりで来ているんですよ」

そうアイスティーを楽しみながら告げる。

湖城惣一 > 「なるほど。ここは味がいいと評判だ、悪くない選択だろう」
 悪くない、という言葉には頷いて、
すわパフェかと見まごうばかりの巨大な品を受け取って飲み始めた。
 続く言葉には僅かに片眉を跳ね上げて、
「ふむ、交友か何かか?」
 と尋ね聞いた。

遠条寺菖蒲 > 「そうですね。悪くないです」

うんうんと頷く。
よく食べるなぁ、と感心しつつ質問に答える。

「交友を広めようかと考えてまして色々と知っていればいいかと思いまして」

少し恥じる顔をアイスティーを飲み、カップで隠す。

湖城惣一 > 「……ふむ。なるほど」
 隠された顔の奥は杳として知れないが、それが前進する態度であることに違いない。
「俺などはあまり交友を広げたりする質ではないが、その姿勢こそ賛辞に値すると思うが」
 率直な意見だ。あまり上手い言葉ではないだろうが、それでも自分の感じた思いを伝え、
「差し当たり、これで交友が一人広がったな」
 俺では嬉しくはないかもしれないが、などと付け足しつつ。自虐的というよりはやはり淡々とした評価だ。
 なにせ男であるし、他者からの評価はそう良いものばかりではない。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に士尺 流雲齋さんが現れました。<補足:下駄を履き、杖をついたお爺ちゃん>
遠条寺菖蒲 > 「ですが、今日ここで私が事前調査をしていたのは秘密ですよ」

と本人としては返送した気で来ていたのでそう言わざるをえない。
例え全く変装できていなかったとしても本人としてこれで出来てると思っているのだから。

士尺 流雲齋 > 【からん、ころんと下駄を鳴らし、杖をついた老人が現れる。
ゆっくりとした足取りでテラス席へ進み、2人より離れた一席に腰を下ろした。】
いやはや、今日も走り回ったわい。なにやらあずかり知らぬところで事態が進んでおったようじゃの。
……さて、今夜は昆布茶を頼もうかの
【視線はむけずに、退魔の匂いに気づく。一人だけならよく見るが、似た立場の者が集っているのは妙に感じた。】
(……少し、試してみようかの)
【鬼の気配を少しだけ、砂粒くらいにして放出する。もちろん業界人でなければ気づかない。業界人であって気づかなかったとしたら…未熟者だが】

湖城惣一 > 「秘密、か。なるほど、水面下の努力という奴だな」
 小さく息を漏らしてそう呟くと、ゆっくりとフラペチーノを飲み干していく。――現れたのは鬼の気配。
試すような気配には気づいた、が、それであってなお無視した。
 退魔が仕事ではあるが、趣味ではない。
目の前で暴れだすような"害意"さえあれば、男は即座に対応するだろう。
しかし、ここは異能学園都市。ただ気配を漏らしただけで斬りかかっていては通り魔と謗られても否定できない。
 ――本人以外には、見た目だけの無能者と見えるかも知れないが。

遠条寺菖蒲 > 惣一のの言葉を聞きつつ、僅かに発せられた鬼の気に対してどうするか悩む。
敏感に反応するが、それは抑える。
目の前の惣一が何も行動を起こさずにいるのであれば一応何があってもいいようには構えるべきだろう。
周囲にもわかりやすいように刀袋からはいつでも刀を取り出せるよう持つ場所を変えた。
警戒は最低限だ。
行動はなるべく自分は何もしてはいけないし何かあれば逃げに徹するのが一番だ。
立場というのは面倒なのかもしれないとここ最近でよく考えるようになった菖蒲であった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に上泉 和正さんが現れました。
士尺 流雲齋 > 【やがて運ばれてきた湯飲みには『逢魔ヶ時』と書かれている。少しばかり塩気の強い昆布茶を一口、ほう…と息を吐く。】
(少年のほうは…気づいた、そのうえで動かぬ、か。これは少々見くびっとったな、若いのにやりおるわい。
少女も同様じゃな、同業が動かぬとみて抑えたか。手の動きが少し、わかりやすすぎるがの。
鬼ちゅうのんは、特に古い鬼は刀に敏感じゃ、昔さんざんやられたからの)

上泉 和正 > (建物の扉を開け上泉がやってくる)
この歳でも甘いモノの誘惑には勝てんな……
(そこで先客に気づく。一人は自分も探している人物だった)
おお~士尺先生。こちらにいらしたか……わしを探していると
蓋盛先生からお聞きして探していましたのじゃ
ご一緒してもよろしいですか?
(相席しても良いかと聞く。許可が得られれば士尺の向かい側の
席に座るだろう)

士尺 流雲齋 > 【探し人の声にはっとしたように顔を上げ、鬼の気配をそっとしまい込む。】
おお、これはこれは、上泉先生ではござらぬか。
どうぞどうぞ、こちらにおかけくだされ。
【旧友と会ったかのように、にこやかに微笑して同意する。】
いやはや、どうもすれ違いが多くて……

湖城惣一 >  聞こえてくるのは"先生"と呼ぶ声。教員だったか、と心中呟く。
だから安心していいというわけでもないが、ひとまず食事に移ることに。
 目の前の少女は動きを変えたようであるが、どこ吹く風といった様子である。
「どうやら、教師の御仁が来たようだ。得物を見せびらかすと指導されるかもしれんし、身元も知れるかもしれんぞ、ショウブ」
 などと伝えた。

遠条寺菖蒲 > カフェというのは若者向けだと思っていたが横目に見る光景からそれは先入観による誤解だったのだろうと理解する。
美味しい物やいいものを食したくなるのに年齢は関係ないというところなのだろうかとここで一つ頷いた。
鬼の気が大きく脅威にならないのならこのままでいいだろうと考える。

上泉 和正 > (席に座りは~っと一息をつく。そして口を開いた)
それでわしへの要件はなんでしょう?
見ての通りわしはこの老体じゃ
できればお手柔らかにお願いしたいのじゃが
(未だに現役の鍛冶職人でありエンチャンターでもある
上泉は笑みを浮かべ謙遜してそう言う)>士尺

遠条寺菖蒲 > 「そうですねといっても、この大きさを隠すのは無理なのでならば肩の力を抜いて普通に持っておくくらいにしますよ」

どちらにせよ自分は牽制以外はするつもりはないのであり、それ以上はやる気はないのだ。>惣一

上泉 和正 > ああ、そうじゃ忘れておった
(注文することを思い出し)
すいません。抹茶わらび餅の黒蜜クリームをお願いしますのじゃ
(店員に和風のスイーツを頼む。こういうところはおじいちゃんらしい)

上泉 和正 > おっそこの男児
(そう言って湖城に声をかける)
もしかしてその竹刀袋……中身は刀かのう?
実はわしは刀工でもあるんじゃがもしよければ
見せてくれんかの?
(とても好奇心にきらきらした目で見る。どうやら上泉の刀工としての
血が騒いだらしい)

士尺 流雲齋 > おや、先生、ずいぶん甘党ですのう。儂もじゃが。
【からからと笑い、ま、そう難しいものではござらぬよ、と答える。正直、自分の力では限界が見えてきたところだったのだ。】
お願いしたいことはふたつありましてな。
ひとつは、…ご存知かと思われまするが、儂、魔法剣の授業を受け持っておりましての。属性マナを流して固定する媒体が足りなくなってきておりますのじゃ。粗雑な安物では暴発の危険性がありますし、外から仕入れようにも鉄道委員会にいちいち顔を出すのが面倒くさくての。そちらで取り扱っているものがあれば、できればお願いしたい。耐久性は、まああれも消耗品じゃし、それなりでお願いいたしますのじゃ。一生ものなら、上泉先生に頼むように誘導しますでの。

湖城惣一 > 「違いない」
 菖蒲にそういってわずかに笑みを漏らす。
そういう彼もさらさら所持を隠しているつもりはない。
竹刀袋に大小二つ収めているが、音を隠していることもない。
風紀・公安に関わる身として容認されているためであった。
 銃刀法の都合、さすがに見せびらかして持ち歩くのも問題であろうから、竹刀袋はその対面の取り繕いである。
「……む」
 声をかけられて、視線を向けた。そのまま体ごとそちらに向けると、竹刀袋を掲げて。
「なるほど。構いませんが」
 預け渡す。教員相手には構わぬし、最悪羽織に仕込んだ短刀があれば"奉納"は出来る。
 中には使い込まれてなお、丁寧に扱われた刀――上質であるが、名の知れた刀工のものではないし、格別のものというわけでもない二振りが見える。

上泉 和正 > 歳をとっても甘いモノの誘惑がありましての
(ふぉふぉと笑う)
ふむ……ならば銀あたりが一番良いかの
銀の加工品を提供しましょう
(安全性を考えると金か銀で本当なら金の方が良いが
高くつくため銀を提案する)>士尺

ほぉ……中々良い使い手に巡り会えたと見える。
この刀も作った刀工も喜んでおるわい
ここまで使い込んでなおこれとはおぬし中々の使い手じゃろう?
(竹刀袋の中身をちらりと見て湖城に感心し言う)
もし刀が壊れたり欲しければわしのとこに来なさい
学割がきくからの。もっともそれでも高いから大事に使いなさい
>湖城

上泉 和正 > (そうしているうちに注文したものが来た)
おおっ美味しそうじゃわい
(感嘆の声を漏らす)

湖城惣一 > 「神域に踏み込むことを目標にはしておりますが、自他の評価はあまりに問題はしておりませんので」
 なかなかの、という評価には謙遜もなくそう言った。強い、弱いと比べる事自体、己にとっては無意味なことだ。
「ふむ。分かりました。いずれそちらに伺わせてもらいましょう」
 実際に預けるかどうかは、ひとまずその腕を見てからであろうが。>上泉

遠条寺菖蒲 > 「(なんだか不思議な状況……これもカフェならではなのかしらね)」

見当違いな感想を抱きつつチマチマとアイスティーを味わう。
この場合自分は先ずこの場から撤退した方がいいのかなど考えるがなんだか普通にゆっくりしててもいい気はする。そういう場な空気な気がすると思う菖蒲であった。

上泉 和正 > そうじゃ。住所を教えておこう。住所は研究区の──
(そう自宅兼工房の住所を告げる)>湖城

後気になっておったんじゃがそこのおなごはおぬしのガールフレンドかの?
(遠条寺のことを湖城に聞く)

湖城惣一 > 「なるほど、分かりました。……ガールフレンド」
 相手の住所を頭にたたき込むと、続く言葉にふむ、と顎を撫で、
「いえ。先ほど声をかけたばかりですから、色恋ではありませんが……フレンド、となったかどうかは彼女次第でしょうが」
 上泉の問いには、菖蒲へと尋ねるような視線を向けた。

上泉 和正 > (色恋でもないのになぜ声をかけたのか気になったが
あれこれ聞くのも不躾だろうと思い聞かないことにした)

そうか、まあ学生の間はいっぱい友達を作るとええ
それが成長してから人脈になるのじゃ。偏屈者は辛いぞ~
(偏屈者は~の部分は少し脅かすように言う)>湖城

士尺 流雲齋 > なるほど、銀ですか、確かにマナの伝導もいいですし、適材でありましょうな。ではそれでお願いしまする、予算は上に掛け合ってなんとかなりましょう。
【何度か頷いて、上泉にもう一つのことについて話す。】
あとのひとつは…儂の封印してある武器についてなんじゃが、少々特殊での。頑丈な研ぎ石をひとつ、拵えてほしいんじゃが…

【なにやら気になる言葉を聞いたので、湖城にも声をかける。】
ふうむ、そちらの少年…たしか湖城であったか。神域を目標とは大したものじゃの。武芸も熟達すれば魔をも斬れる、異能や魔術の研究者のなかには武芸を軽く見る者もおるようじゃがの。ま、がんばりなされ

遠条寺菖蒲 > その流れを受けて、カップをテーブルに置いて。

「確かし友達でしょうか…?敢えて言うなら同業とかそういうところではないでしょうか」

至極真面目に冷静に答える。
そこに他の何かはないようだ。

上泉 和正 > ん~頑丈な砥ぎ石ですか。なら特殊な付呪をしたダイヤモンドが
適任だとは思いますが……高くつきますぞ
(少々歯切れが悪そうだ)>士尺

同業ならなおさら繋がりを深めたほうがええ
色々といいぞ
(勧告めいたことを言う)>遠条寺菖蒲

湖城惣一 >  菖蒲の言葉にひとつ頷くようで、
「そういうわけでどうやら友人ではないようですね。友人を増やすことに否はありませんが」
 生真面目にそう答える。偏屈ではないが、実直をこじらせたような男であった。
 ベリーパイを口へと運び、ゆっくりと咀嚼しながら、続く古鬼の老人の言葉に耳をかたむけ。
「さて。神道の奏者である自分では、武芸も儀礼も一並び。軽重なく切り離せるものではありませんが……ふむ」
 武芸をがんばる、という感覚が彼にはわからなかった。彼にとって鍛錬とは至極自然なこと故に。
「ご忠告、ありがとうございます」
 だが、大事なことをいったのだろうと、頭を下げた。

上泉 和正 > ほう……おぬし神道の者じゃったか。わしも奉納演武ぐらいは
したことがあるでの
(頼んだものをゆっくり食べながら共感を覚え言う)>湖城

遠条寺菖蒲 > 「確かにここを出た後を考えればそれがいいんでしょうね……」>上泉

そう言ってアイスティーを飲もうとしてカップの中が空だということに気がついた。
当初の目的は達成している。

「そろそろいい時間というのもありますし、飲み物もなくなったので私はこの辺りで失礼しましょうかと思います」

少し名残惜しいが帰る時間を考えるとこの辺りが個人的な門限である。
刀袋を左肩に背負い直し席を立とうとする。

上泉 和正 > おおっ達者での~
(遠条寺菖蒲を見送る)

士尺 流雲齋 > 【ダイヤモンド、と聞けば片眉がピクリと上がり、歯切れの悪そうな上泉の言葉に考え込む。】
やはりそうなりますか。……儂のポケットマネーで足りるじゃろうか。ううむ、ちょっと考えさせてくだされ。

【湖城から頭を下げられれば、少々困り顔になる。】
……すまぬな、そういう意味で言ったんじゃ、ないんじゃがの。研究者から奇異の目を向けられても気にするな、と言いたかったんじゃが。まあ、今さらじゃがな。

おお、もう行くのかの。またの
【見送ってから、あれは遠条寺のお嬢さんではなかったか、と遅めながら気づいた。】

湖城惣一 > 「……む、少し待て」
 立ち上がる菖蒲に合わせてウェイトレスを呼んで、テイクアウトのベリーパイを持ってくるように頼んだ。
「テイクアウトだ」
 そういって、そちらに渡しつつ
「壮健でな」
 と、短く別れを告げた。名残惜しいだとかそういうものはない。
そのまま軽く手を掲げて見送った。

上泉 和正 > (その時、携帯がなる)
はい、もしもし。ふむ
(そして携帯を切って)
ちょっと用事が出来てしまったのでわしはこれで失礼する。
後、士尺先生。今度よろしければ封印している武器を見せていただけますかの
もしかしたら石英で代用が聞くかもしれん。では
(そう言ってその場を去った)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から上泉 和正さんが去りました。
遠条寺菖蒲 > アイスティーで満足して忘れかけていたベリーパイを受け取りこれは助かったと笑みを浮かべる。

「そちらこそ」

惣一にそう返してから、上泉と士尺の方を向いて

「では、また機会があれば」

と声をかけた。
菖蒲本人としては、変装をしているので次回会う時は今回の事はきっと遠条寺菖蒲だとは分からないだろうと思っているが、そう思っているのは本人だけである。

ベリーパイを両手に店を後にする。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から遠条寺菖蒲さんが去りました。<補足:ハッチング帽にポニーテ―ルの黒髪で蒼い瞳の茶色に黒の落ち着いた色合いの私服姿の少女。左肩に小太刀ほどの肩袋を背負っている>