2020/09/13 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に武楽夢 十架さんが現れました。<補足:黒髪赤目/橙色のツナギの上半身を腰に巻いてるシャツ姿/細身の青年>
武楽夢 十架 >
生活委員会に今年の稲刈りを終えての報告を部活動でまとめたものを後輩と提出して、一人寄り道。
朝の一番の時間帯とあって、これから委員会へ顔出す者や授業が昼前の者たちが朝食を楽しんでいるようだった。
自分も彼らに倣ってサンドイッチ片手に眠気覚まし……と言うにはもう目は覚めてしまっているが、気分転換にカフェオレでも味わおう。
この学園では、常に何かが起きていてそれら全てにリアルタイムで目を通すのは不可能という他ない。
しかし、起きた事を後から知るのはコネや伝手を駆使すれば案外どうにでもなるしSNSで流れる情報も真偽の精査は必要となるが、
不可能ではない。
例えば、一番ホットな話であれば―――『鉄火の支配者』と呼ばれる神代 理央という風紀委員会所属の男子生徒に敵対心を向ける彼と同年代の同じ風紀委員が、今朝面白いように豪語していた。
『自分なら、アイツのようなヘマはしない』
周囲の反応から、どうに初夏の頃に引き続きまた『鉄火の支配者』は何やらヘマ/怪我をしたらしい事が彼の口ぶりから分かった。
そこから突いて、一時的に後輩への農業重機運転訓練のための仮免許申請に風紀委員会本庁に赴いて情報を探ってみれば―――どうにも風紀・公安の両組織が少しマークしていた違反部活に対しての行動が行われたというような話が浮かび上がってきた。
どうにもまだ、正式な報告書のない口伝レベルの情報のようだった。
入り口を近くの席を確保して、今日は入ってきた人が見える出入り口を眺めるような位置を陣取る。
武楽夢 十架 >
そんなホットなニュースがやはりよく耳に残る。
後ほど『優秀な後輩』を頼って情報を仕入れるのは当然として、
学生らしい情報も幾つか調べよう。
先ずはスポーツの話、
『エアースイム・スカイファイト秋季大会、開催!』※1
マイナースポーツ、スカイスポーツ。
異能や魔術といった超常の力の顕現を経て、少しずつ競技参加者が増えているスポーツだ。
実のところ、旧時代から続くスポーツはそれらの影響を大きく受けて競技者人口が一部地域などでは減少傾向にあったり異能禁止だとか異能者の権利を主張する団体の圧力があったりで何も考えずに青春や人生を賭してスポーツをする機会というのは、中々どうして難しかったのかも知れない。
そんなところに生まれた新進気鋭の超常を扱う競技。
それも基本は道具を使った競技。
こういったものが娯楽も娯楽の一つとして強く注目され始めていくのも面白い時に生きれていると喜べるものだ。
「面白いな……」
純粋に競技として、誰かと競い合う。
学園に来てから自分はそういうのと無縁だったような気がして気がつけばそう感想を零した。
■※1:常世学園置きレス用・イベント募集用掲示板
[191]エアースイム・スカイファイト秋季大会 参照
http://guest-land.sakura.ne.jp/tokoyo/pforum/pforum.php?mode=viewmain&l=0&no=191&p=&page=0&dispno=191
武楽夢 十架 >
サンドイッチを片手にカフェ・オレの甘い香りも楽しみながら、
携帯端末をもう片方の手で操作する。
SNSなんかで幾つか流れる噂話――、
『真っ白な少女』。
白子ちゃんとか名付けてるようなヤツもいたりする。
根も葉のない噂が流れているが、
こういう噂はこれまでの経験則的に、
少女自体は、先ず実在する。
そう考えたほうが、後にも先にも『楽』になる。
幽霊のように消える―――これは結構流れているので割とありよりの話。
常世島で亡くなった子供―――上記の噂と合わせるなら信ぴょう性は高いように思えるが、保留。
見える者と見えない者がいる―――これは隠蔽魔術またはソレに類する異能と考えれば説明が出来る。霊的なものという見方もまた出来るため真偽は保留。
その他、幸運になるというのは頭の湯だったバカップルの発想か何かか?と首を捻りたくなった。
最後の―――何かの前触れ。
異質。
これだけ、何かを警告するような噂だ。
だとすれば、『この噂』だけは、意図的に誰かが流したか……単純に愉快犯による突拍子もない書き込みとなる。
未だカタチのない不確かな噂というのは、真面目に考えるだけ無駄かもしれないと分かっていても、
こういう朝食の暇つぶしには悪くはない。
■情報参照:【噂・風聞・イベント告知用チャット】2020/09/10
該当PCのキャラクターシートを参照
http://guest-land.sakura.ne.jp/tokoyo/pclist/list.cgi?id=448&mode=show
武楽夢 十架 >
真っ白な少女と言えば、
釣り大会で出会った先輩とか実はちょくちょくやり取りをしている。
大会では優秀成績者として名を残したりと、夏はちょっと予想外だったが……。
部活動の先輩後輩連中を除けば、今の所数少ない友人の一人だ。
――月夜見 真琴。
風紀委員会所属の第一級監視対象《嗤う妖精》。
随分な肩書なため、前々から名前だけは知っていた。
『鉄火の支配者』や『過激派』の方々と違ってそれほど目立つわけじゃないから深くは調べてなかったが。
上辺だけ見れば
彼女の本質は、幌川 最中先輩と同じようなところにあるような気がしている。
……深層ではどうかは知らないが。
両者ともに、自分の理解は深くない。
うーん、朝食セットの目玉焼きトーストが今更ながら魅力的に見えてきたと少し店内を見回したい際に誘惑がやって来た。
武楽夢 十架 >
しかし、これ以上食べては昼食に響くか。
最後に、先日の結果。
《拷悶の霧姫》からの依頼の『結果』について考えよう。
違反部活『ヴレーデゥ・ワンデレン』
―――改め違反部活『レーヴン・ヒェーヴェン』。
禁書庫から持ち出されたとされる『偽造悪魔《ディアブロ・ファルサ》』を有していた。
我々として対処するには少々難しい取り扱いとなる案件であった。
故に、風紀委員会への情報の横流しが依頼された。
結果で言えば、成功。
流石の風紀委員会様だと掛け値なしに称賛の拍手を贈りたい。
目立った実働メンバーは挙げるならば二名。
フロント/前衛:山本 英治―――かつて梅雨頃には一度、全裸アフロの名を轟かせた男。
バックアップ/後衛:レイチェル・ラムレイ―――最近は随分と活躍の場から身を引いていたと思ったが、久しぶりにこういった報告書にその名前を見ることになった。
しかし、妙なのは彼女が後ろにいるという点。
後進の育成、そうも考えられるが過去の記録映像やその能力を考えれば違和感のようにも思えた。
そこは、個人的な思考か。
我々―――裏切りの黒としては、上手くいったようで何よりだという他ない。
結果として、細かいところがどうなったか、という点に ――俺は興味がない。
ただまあ、この件でも動いている山本 英治。
彼が最初に触れたホットなニュースでも名前を触れている。
もしかすれば、これからもまだまだ彼の名前は度々聞くことになるか
それとも突然――……
「……いや、他人の不幸は知り合いじゃなくとも想像するのは趣味じゃないな」
そう小さく首を横に振りながら声にした。
自戒の意味を込めて。
■ログ参照:
山本君&レイチェル セヴラン(違反部活『レーヴン・ヒェーヴェン』)戦ログ
(プロローグ・エピローグ入り)
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploda/src/aca2201.html
武楽夢 十架 >
「こんなところか」
サンドイッチも平らげ、カフェ・オレも飲み終えた。
満足気に息を漏らして立ち上がる。
どうにかこうにか常に世界は上手いこと回っている。
明日何があるかも分からないが、
それでも、上手く、下手に、綺麗に、歪にどうにかなっていく――……。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から武楽夢 十架さんが去りました。<補足:黒髪赤目/橙色のツナギの上半身を腰に巻いてるシャツ姿/細身の青年>