2020/09/13 のログ
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」にマルレーネさんが現れました。<補足:165cm/金髪碧眼/黒い検査衣/乱入歓迎>
マルレーネ >
黒い検査衣を身に着けた女は、穏やかに窓の外を眺めていた。
一度目が覚めると、もう眠れなかった。
目を閉じるといろいろなものが瞼の裏に浮かぶような気がして、横になっても眠気は全く来なかった。
「………この病院に、皆さん入院されているのかな。」
入ってくる人間は問題ないが、それでも彼女は外に出て自由に歩くことは制限されている。
いやまあ、無視して飛び出すことも出来なくはないが。
マルレーネ >
長袖の検査衣。その下に着けた衣服もまた長袖。
暑い中、がっちり衣服を身に着けているのは、その中にある複数の注射痕を隠すため。
どうやら相当ひどいらしい。
自分で服は脱がないように、なんて奇妙なお達しまで来る始末だ。
「………。」
もう暗くなってきた。
そんな外を、飽きもせず眺める女。
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」にオダ・エルネストさんが現れました。<補足:黒髪緑色の瞳/黒い祭服の青年>
オダ・エルネスト >
色々と大変だった。
救出後、病院にとか色々聞いて見舞いに行くかと動いてみれば「男性はちょっと……」とか言われたので、
なんとか『説得』して、こっそりひっそりやって来た。
「入院と聞いた時はどうかと思ったが……思ったよりは、元気そうだな」
いつの間にか部屋の入口に現れたアメリカ人。
黒い祭服といういつもとは違った格好でソイツは現れた。
ソレ以上、何か言うわけでもなく
言葉の皮肉よりはホッとしたような笑みを浮かべてベッドの方へと歩み寄って行く。
マルレーネ >
「………ひゃ、っ!?」
唐突の声にびく、っと身体が跳ねて、一瞬身体がガチっと固くなる。
振り向いて、相手をまじまじと眺めて…………。
「……………思ったよりは、というと。
どんな状況だと思ってたんです?」
相手の顔を見て、くすくすと笑いながらもベッドにそっと腰掛けて。
目の焦点が若干合っていないが、それは少しだけ残っている後遺症。
「………にしても、その恰好は…………。」
少しだけ、その目を細めながら眺めて……。
「………何なんです?」
自分のこともそうだが、むしろその恰好の方が気になった。
オダ・エルネスト >
「今後の生活に影響が出るような……
心はともかく、身体がどうしようもないかと思った」
呪いや何か化学製品で四肢の完全欠損が起きていたりするような事がなくてよかった、なと思っていた。
生活に影響が出ているのなら大変だと思っていたがどうにもそういう訳ではなさそうでよかったとは純粋に笑みを浮かべた。
見舞い客向けかと思われる椅子を持ってくると
指摘された格好を一度見やすく両手を広げてよく見えるようにした。
「これか、似合ってるかな?
君が不在の間、不用心にも鍵が空いてたから留守番で神父のマネごとをしてみた」
ゆっくりと椅子に腰を下ろすと、私は中々様になってると思うのだが、と笑って語った。
マルレーネ >
「………あはは、まあ、今のところは?」
まだちょっとばかり、体中にダメージは残っているが。
それでも、確かにまた歩ける。
それも、感謝しなければならないのだろう。
「………ああ、なるほど。
修道院にいてくれたんですね。
何日いなかったかも覚えていないんですけど、……何か問題など、ありませんでした?」
何故彼がいるのだろう、という疑問は頭の片隅にあるにはあるが。
それでも、どう考えても善意の行動。
少しだけ微笑んで、相手に尋ねる。
全てをまとめて、お礼を伝えなければなるまい。
オダ・エルネスト >
「そうか……」
そうか。
その答えに対してオダは少し複雑そうな顔をした。
何かあったかと問われれば――、
「室内に干してあった洗濯物を片付けたりはしたが、恐らく私以外に居住区を漁った痕は見られなかったかな。
何故私が……? という顔をしているが、私達は戦友だろう。
マリーの帰る場所は、私が守っておくかと考えただけだよ。
ちょっと君の真似事もしてみたが、一日中修道院にいるのも中々……どうして暇だな、と考えさせられた」
左手を軽く上げて手のひらを見せて軽く揺らした。 意味は特にない動き、強いて言えば――お手上げだ、というように苦笑していた程度だ。
マルレーネ >
「………。」
室内にあった洗濯物。あー、えー、っと。
過去のことを思い出すと頭痛がするのだけれど、それだけはなぜか頭痛もせずに思い出せた。
勝手に下着から何から全部片づけられたのは、ちょっとこう。
白かった頬に赤みが刺す。
なんだかしばらく現実味すらなかった時間に、急に現実味が、生活感が戻ってくる感覚。
「………まあ、放置して置いたら何があったかわかりませんし、ありがとうございます。」
少しだけ、やっぱり頭を下げて。
「ああ、ああ見えて裏の畑を弄ったり、物を直したり、本を読んだり。
いろいろやろうと思えば忙しくなるんですよ。
ほら、特に私は学が無いというか、文字も最近覚えたようなとこあるんで。
本を読むのに時間かかるんです。」
オダ・エルネスト >
「感謝されるのなら、それはよかった。
しかし、私は君のこれまでを誰かに荒らせたくなかった……それだけだよ」
少し赤みを増した顔を見て思わず、喉を鳴らして笑い、
「よかった」と漏らした。
「裏の畑の水やりはともかく物を直したりと……修道院の中を勝手に変えるのは流石に気が引けた。
それは君の楽しみだろうからな」
とそこまで言って、
思い出したかのように、そうだ、と声を漏らした。
「無事に帰ってきた君に渡したいものがあるんだ」
マルレーネ > 「あはは、そうですね。
……早めに戻らないといけませんね?
そうしないと、途中まで読んだ本も全部読まれちゃいそうですし。
ああ……それなら、修道院の玄関辺りに、しばらく入院中である旨貼っておいてもらうこと、ってできませんか?
私を訪ねに来た人が、変に心配することが無いように。」
お願いを改めて追加しておきながら、渡したいもの、と言われて少しだけ首を傾げる。
「……ええと、何でしょう?
ここで渡してもいいものなんです?」
オダ・エルネスト >
「それくらいならば、お安い御用だ」
任せておきたまえ、と胸を張る。
私ならば、何事も完璧にやってみせると笑う。
渡すもの。
無造作にポケットから銀の鎖に三角錐の透明な結晶が取り付けられたネックレスを取り出す。
装飾品。
何か実用品と言うわけではないような嗜好品という風。
「大したものではないが、
お守りのようにはなってくれる……。
私が『暇』で作ったようなものだ。 受け取ってくれると嬉しい」
受け取ってもらえるならば、付けさせてもらってもいいかな、と軽く首を傾げた。
マルレーネ >
「それは………………?
不思議な石ですね、何の石なんでしょう?」
透明なそれをじ、っと見つめながら、それでも、くれるというのであれば。
素直にそれを首にかけて。
「………お守り、ですか?
何かこう、おまじないとかがかかっているとか?
どうでしょう、こういうの、あんまりつけたことないんですけれど。」
てへへ、と少しだけ照れながらネックレスをつけて、髪の毛を改めてかきあげて。
ぺろ、と舌を出す。 こういう装飾品とは縁がない生活をしていたから、慣れが無い。
輝にはもっとつけてもいいのにと言われているけれども。
ある意味、ここに来てから初めてかもしれない。
オダ・エルネスト >
「ちょっとした魔道具だが、私の専門分野ではなくてね……。
本来ならば誰でも使えるようになるダウジング・ペンデュラムになるはずだったんだが、
私の魔力でしか動かない。 だから、ただの宝石だと思ってくれればいいよ」
両手でを首の裏に伸ばしてカチリと留め具を嵌める。
少し離れて眺めて、素人作品で装飾も大してない簡素なものだ。
「おまじない、というほど効力はないが、
触媒にしたモノが所有者の保護を願われてあったものだったから
少しだけ君を手助けするような、そんな奇跡はあるかも知れない。
もっと華美なものでも似合うかも知れないが、気に入ってくれたら嬉しい。
――私は、似合ってると思うよ」
そう言って、自分で贈ったものをつけた相手に対して言うのは少し照れた。
マルレーネ >
「なるほど、………今はもうただの綺麗な宝石なんですね。
ダウジング………ということは、探すためのものでしょうか。」
相手に留めて貰えれば、それはそれでちょびっと恥ずかしい。
「触媒があったんですね。
まあ、それならばお守りってことで………。
あんまり華美な物だと、修道服とは合わないですしね。」
似合っている、なんて言われれば、舌をちょっとだけ出して恥ずかしそうにしながら。
それでも、優しくその石を撫でる。
少しだけ暖かい気がして、違和感無く馴染む。
オダ・エルネスト >
「ちょっと誘拐されたと聞いて恥ずかしながら少し落ち着きを失ってしまってな……
私もマリーを探しに行こうとしてしまった」
何も出来なかったが、と少し申し訳なさそうに頭の後ろをかく。
「でも、やはり馴染むか」
フフフ、と笑いながら自分の見立ての良さに自画自賛。
「それは、私が居住区を見た際に君と縁の深いモノ
―――古い肌着を触媒にして形成したモノなんだ」
なんでもないように声にして語った。
マルレーネ >
「………あはは、私はちょっと、覚えていないんですけどね。
それでも、ありがとうございます。
正直、気が付いたら大騒ぎになっていて。」
頭を軽く下げて、そっと揺れる石。
「ええ、不思議と。
暖かいような、不思議な気持ち。」
間。
「………………シャツとかですか?」
少しだけ間があった。
なんでもないような声過ぎて、一瞬聞き流してしまいそうになったが。
それでも、ぐ、っと踏みとどまって改めて尋ねた。
オダ・エルネスト >
「君と深い縁を持ち、それでいて代わりが多くあるもの……」
それを拝借した。
それであれば、そのペンデュラムは返却したに等しい。
「 パンツとサラシを一つずつ使わせて貰った 」
隠す必要もないと堂々と口にする。
一番古そうなものを使わせてもらったよ、と不敵な笑みを浮かべて白い歯を輝かせた。
マルレーネ >
「その、ちょっとこっち来てもらえます?」
ベッドの端にまで手招きして呼びつける。
オダ・エルネスト >
……ふむ。
「いいぞ」
一つ頷いた。
立ち上がると手招きされた位置まで、
疑問もなく歩み寄る。
マルレーネ >
ずっとしばらく、絶望ではないが、無感動になっていた。
どうでもいいと思っていた。
生きる意味を見失いかけて、頭に情報が入らなかった。
許容量を超えて、パンクして。
もうダメだと思った。
何もかも手放してもいいかと思った。
そんな荒れ果てた、何もないがらんどうの部屋のような心。
他の人のおかげで、明かりは灯ったけれど。
自分の内側には、まだ何も無かった。
マルレーネ >
だけど。
マルレーネ >
「勝手に使わないでくださいッ!」
マルレーネ >
しゅるり、と病院の薄い掛け布団を相手の頭にかぶせる。
白いテルテル坊主のようになったその襟首付近を……掴む力が無いから、抱えるように。
ベッドに倒れ込むようにしながら相手の頭部をベッドに突き刺す。
敷布団の上に叩きつけているから、怪我こそはしないだろうが。
力の入らないこの身体では、これ以上の攻撃ができない。
そのままテルテル坊主の首部分を引っ張って絞殺を図ろう。
殺さないけど。
流れるように体重を乗せて頭部を叩きつけてからの絞め技に移行する。
半死人なのに何をしているのかもう分からない。
オダ・エルネスト >
一瞬、呆気にとられた。
それはちょっとした『諦観』を抱いていたところに予想外の声があったから。
取り繕われた輝きしかもう無いのかと
―― ………あはは、まあ、今のところは? ――
あの言葉から感じていたから、
彼女の言葉に感じたのは歓喜による驚きだった。
視界を掛け布団で隠され首に手を回されて押し倒されても、特に抵抗することもなく。
―――ちょっと息苦しい。
だが、勝手に使ったのは―――確かに悪かったかなぁと思いながら
彼女の腕を宥めるように、トン、トン、とゆっくりとしたリズムで優しく叩いた。
布越しに聞こえるか分からないが、
「悪かった」
と一言口にした。
マルレーネ >
「全く、もう。」
顔を真っ赤にしながらも、ぽかり、とその頭を最後に一発小突いた。
それは、少女のような力であったけれど。
それでも、腕を解いて、たったそれだけの運動でぜえ、ぜえ、と肩で息をしながら隣に改めて座る女。
「………やめてくださいよ、ちゃんとしてなかったんですからぁ………」
ちょっとだけ泣きそうな声になる。
ぷう、と膨れながらも……まあ、これ以上は攻撃してこない。
オダ・エルネスト >
簡単に振りほどけてしまうような拘束であったが、
何処かようやく彼女の本音に触れたような気がして、嬉しくなった。
掛け布団を取って、横に置く。
「全く、まだ万全でもないだろうに無茶をする」
息を切らせて少し鳴き声の彼女を見て、
笑みを浮かべる――気を使った笑顔ではなく心の底から自然に浮かべて、
「泣いてる顔より、私はマリーは笑顔のほうが好きだ。
無茶してるより、自然体で我慢してない君のほうがいい」
私はそういう人間が好きだ、と。
そう口にして膨らました頬を人差し指で触れてみた。
マルレーネ >
「……ホントですよ。
ホントですよ…………。」
ベッドに突っ伏すように倒れて、心の底から何かが漏れる。
うう、と僅かにうめいて。
「………いや我慢してなかったらもう一発いってますけど。」
頬を突かれながら、我慢せずに思ったことを言ってみる。
本気の眼だった。
「……でも、まあ、許してあげます。
綺麗な石ですし、ね。」
オダ・エルネスト >
「それはすまない事をした」
と口ではいいながら、フフフと笑い声を漏らして隠す気もなく笑みであった。
気が抜けているというか、安堵している。
「元気になったら、何か謝罪に何でも言うことを聞こう」
それで手打ちにして欲しいと
ダウジング・ペンデュラムを見て許すと言った彼女に向けて告げる。
無茶をさせるようなことをしてしまったこともそれで許して欲しい。
と特に深く考えずそう口にする。
マルレーネ >
「………別に大丈夫ですよ。
とりあえず、修道院に詳細は貼っておいてくださいね。」
ふー、ふー、っと吐息を漏らしながら、その体はベッドに沈んだまま。
「………ああ、それならば。」
「今度、本を持ってきてくれませんか。
私、今、ほとんど眠れないんです。」
少しだけお願いをしながら、身体を起こそうとして………起こせない。
そのまま動けなくなってしまえば、本当に力尽きたように。
オダ・エルネスト > 「ははは、全く欲がないな」
「そういうことなら任せたまえ、
……無理に起きていることもない。
そのお守りが君を助け支えてくれる」
無遠慮に、彼女の身体を少し触り動かし布団にちゃんとした向きで寝かせようとする。
それくらい自分で動けたとしても補助するように手を貸すだろう。
「あまり寝れなくとも、
今だけは、安心して寝るといい。
君の帰る場所は、君がちゃんと帰ってくるまで私が守っておくと約束する」
そう言って、先程まで被されていた掛け布団を優しくかける。
マルレーネ >
「……あはは、そうですね。
じゃあ、修道院と、本だけ、お願いいたします。」
少しだけ笑う。
寝かされても、少しだけ目を閉じて。
………きっと眠れないけれど、それでも。
「お守りかぁ………。」
守ってくれるのはいいけれど、なんだろう。
自分の下着握ってるかと思うと、ちょっと微妙な気持ちになる。
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」からオダ・エルネストさんが去りました。<補足:黒髪緑色の瞳/黒い祭服の青年>
ご案内:「常世学園付属常世総合病院」からマルレーネさんが去りました。<補足:165cm/金髪碧眼/黒い検査衣/乱入歓迎>