2020/09/13 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に修世 光奈さんが現れました。<補足:少し茶色に寄った黒髪 同じく色素が薄い黒目 緩いツリ目 私服>
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に神樹椎苗さんが現れました。<補足:黒基調の衣服、スカート。ネコマニャンポシェットと>
修世 光奈 > 扶桑百貨店のファッションエリア。
常世渋谷とはまた違う品ぞろえがある場所だ。
季節ものがディスプレイされるその一角に、少女に見える相手と連れ立って現れる光奈の姿

今日は待ち合わせを終え、エレベーターでここまで上がってきたところ。

「よーし。いっぱい見て回ろー。私の服もそうだけど…しいちゃんはどんなのが好き?」

歩幅の違う相手に歩調を合わせつつ、にっこりと笑って。
上機嫌にフロアを歩いていこう。

神樹椎苗 >  
 約束していたお出かけ。
 椎苗もまた楽しみにしていたのだが、どことなく上の空。
 時折眠そうに小さなあくびが漏れている。

「ん、しいですか。
 しいは、そうですね、ネコマニャンが好きです」

 なんて、返答も少しズレる。
 ほんの少し間が空いて、軽く首を振ってから。

「服の好み、ですね。
 こだわりはあまりねーですが。
 自分で選ぶと、常渋に行ったときのや、コレみたいになりますね」

 今日も黒主体に少ないながら白いフリルのついた長袖のワンピース。
 足元も、ソックスの襟にフリルが付いている。
 椎苗が自分で衣服を選ぶ時の傾向は見て取れるだろう。

修世 光奈 > 「寝不足?あはは、それは知ってるよー
ネコマニャンのそういう服があったらそっこーで買いそうだよね」

眠そうに…言ってしまえば何だかふにゃふにゃしている相手にくす、と笑う
メールでもやり取りをしていたが、大人びているように見えて外見相応な部分もあり、素直に可愛いと思う。

「ふりふりかあ……うーん。しいちゃんには似合いそうだけど私は、…うーーん」

確かに相手の格好はそれはそれで良いものだ。
ただ、それは相手の容姿ととても合っているから。
参考にしようかと思ったが、自分が着た時に似合うかどうかイマイチ想像ができない。

「ちょっとさんこーに…試着してみようかなあ…せっかくだし。
しいちゃんが好きなの、私に選んでくれる?」

買うかどうかは別だが、自分が選ばないジャンルの服を着てみようとお願いしてみる
…眠そうな相手に判断をゆだねるのは大変危険そうだが、それもまた醍醐味だ。

神樹椎苗 >  
「あー、はい、ちょっと気がかりがあって寝られなかったのです。
 ネコマニャン、ありますかね」

 受け答えもやはりどこかボヤッとしている。
 ただ、視線はあっちやこっちへ展示品を見ているので、楽しみではあるのだろう。

「お前のですか?
 別に、似合わないってことはねーと思いますが。
 まだ暑いですし、ジャンパースカートとかがいいですかね」

 そう言いながら、さてそういった傾向の店はどこに入っているかと案内図を見たり。
 なんやかやで店に向かうと、そこは見るからに不思議の国な光景。

「さて、しいの好みで選んでもいーですが。
 お前は色はどんなのが好きですか?
 明るいとかくらいとか、そういうのでいいです」

修世 光奈 > 一方の光奈はといえば。
刻限が来ると非常に眠くなる…それこそ子供のような体質のため。
大体いつも通りだ。
それでも、足取りはとても軽いので、やはり楽しんでいるのは間違いなく。

「ある…と思うよー。浴衣だってあったし?
ジャンパースカートかぁ……」

マイナーキャラだから断言はできないものの
この百貨店の品揃えなら1つ2つはありそうだ。

「うーん。やっぱり、明るい色かな?
黒とかはあんまり…あ、でもジーンズ生地とかは好きだよ。
ベージュとか、白とか…オレンジみたいな赤とか?」

顎に指を当てつつ、お店を見て回る。
ぽつぽつと好みの色を応えていこう。

神樹椎苗 >  
「ふむ――派手過ぎるのは合わねえですね。
 控えめで、それでも可愛く見えるもの――」

 ぶつぶつと思考が漏れるように呟きながら、商品の陳列を眺めていく。
 時折手に取って、似合うかどうかを簡単に合わせて見ながら選んでいく。

「もっとこう、大人しい――いえ、少しは思い切っても――ああ、こういうのもまた――」

 ぶつぶつ、ぶつぶつ。

 何着も何着も、様々な可愛らしかったり、それこそフリルマシマシのだったりとを合わせられることになるだろう。
 さすがに全部試着しろ、なんていう事はなかったが。

修世 光奈 > 「お、おお……えっと、これも?」

どんどん、着せ替え人形のように色々な服を見せられ、時には試着していく。
自分では選ばないであろう服の数々は参考になり。
…どこかのお嬢様のようなフリフリ全開のものは流石に恥ずかしくて着れなかったが。

清楚なワンピースや、全開ではなくアクセント的にフリルがついたものはとても良く感じられた。
いつもの自分は大抵闊達さをアピールする服装が多かったから、楚々とした印象を与えやすい服装は新鮮だ。

試着室のカーテンが何度も開閉を繰り返し、その度に色々な光奈が現れていって。
ちょっと露出が多いもの、逆にガードが堅そうなぴっしりした服装も着ていく。

(…ジェー君に聞いても、光奈なら何でも―とか言いそうだから、助かるなあ)

もちろん、それはそれで嬉しいのだけれど。
せっかくだから、彼には…色々な私を見てほしい、とも思っていて。
結局、その内の…金銭的には余裕があるが手に持てる分だけ購入しよう。

フリルがワンポイントで着いたベージュのブラウスと、それに合う淡い青のスカート
足元もどこか可愛らしい印象を与える低めヒールと白ソックス。
いつも自分が選ぶより可愛らしいものと…

着まわせるように青のスカートの代わりに黒のジャンパースカートも。

「えへへー。ありがと、しいちゃん♪、しいちゃんは…ネコマニャンだよね。やっぱり」

上機嫌で購入した後、戻ってくれば…次は相手の服を捜そうとしたところで。

「そうえいば、気がかりって?えーっと…、ここまでの道がわかるかーとかじゃないよね」

情報を色々と収集している神木の端末である彼女が、道に迷うということは…光奈には考えづらく。
次のお店に向かう道すがら、聞いてみよう。

神樹椎苗 >  
 最終的に選ばれたものを見て、ふーむと一つ唸り。
 全体のコーディネートとしては悪くない。
 素材の良さを引き出してくれるだろう。

「――でも、少し大人しすぎねーですか?」

 まあ本人が良いならいいのだが。
 どうせなら、もっと非日常的な装いを演出したかったところだが。
 そして自分も気に入った、ボレロ付きのジャンパースカートを一着選び、購入。

「ん、もっとはしゃいだものでもよかった気がしますが。
 デート用に考えると、相手の装いから離れすぎるのもよくねーですしね」

 ネコマニャンと聞けば、即座に反応してちょこちょこと近寄ってくるが。
 さて気がかりはと聞かれれば、少し悩ましそうにうつむく。
 眉もへにゃりと元気がない。

「――ちょっと、親しい相手が行方不明だったのですよ。
 ああでも、昨晩救出されたので、生きてはいるのですが」

 ずっとどこか上の空な様子だったのは、そのことを気にしていたからだとわかるだろう。
 実はこの日も楽しみにしていたのもあり、水を差さないようにしようとは思っていたが。
 聞かれれば、素直に話した。

修世 光奈 > 「そのー…うん。…挑戦しすぎて、あんまり反応良くなかったらどうしようかなー…とか」

大人しすぎるという意見には悩んだ様子を見せる。
嫌な顔をされるということはないだろうけれど、相手の服装もそうだし、自分のいつもの感じから離れた服装というのはどうしても怖いところはあり。
恋人の印象第一の…付き合いたてにありがちな不安だ。

「?、…………」

元気をなくしてしまった相手に、どうしたのだろうと思うも。
次の言葉に、光奈も緊張した表情になる。

「もー…。それなのに、私と一緒に遊びに来てくれたの?」

この毒舌な相手が、親しいとはっきり言う人物。
それだけで、相手がどれほどその人物のことを心配していたのかがわかってしまう。
一度足を止めて、片手で袋を持ち…片手で、相手の頭を撫でようと。

「そーいう時はね、言ってくれていいんだよー?
その人が心配だから、また今度にしよー、とかさ。それで怒ったりなんてしないし…
元々、長期の予定なんだから、しいちゃんの言動の捜査もじっくりやっていけばいいし」

相手の問題を早期に解決できる手段など光奈には無い。
だから、元々…ゆっくりしっかり取り組んでいこうと思っている。
そして相手に心配なことがあるなら…そっちを優先してもいいと。

「それが、友達でしょ?、でも救出ってことはー…病院とかに居る感じ…?
それなら、今からお見舞いの果物とか一緒に選んで、しいちゃんは行ってきてもいい、って私は思ってる
顔でも見ないと、安心できないんじゃない?」

水を差されたなど考えてもいない光奈の言葉。
自分に当てはめて考えてみると…自分の場合は居ても立っても居られないだろうことは想像が容易い。
だから、予定を変更しても全く気にしない、と。

神樹椎苗 >  
 頭を撫でられれば、手の動きにつられて頭が揺れる。

「あ、う、それは――」

 お見舞い。
 いけるのならすぐにでも行きたい。
 いや、すでに病院も特定し診察のカルテも盗み見て、状態も把握している。
 いつでも、行こうとすればいけるのだ。

 相手の優しさに触れると、ふるふると少し力なく首を振って、その裾を摘まむように左手を伸ばす。

「その、お前と出かけるのも、楽しみだったのです。
 姉――その人も、まだすぐに会える状態でも、ないですし。
 だから、えっと、大丈夫なのです」

 いつもよりも眠そうで、言葉のキレも悪いが。
 捜査は関係なく、一緒に買い物に行くのが楽しみだったのだと、もごもごと伝えようとするだろう。
 顔はやっぱり少しうつむけて、相手に見られないよう背けてたりはするが。

修世 光奈 > 「……そっか」

嬉しいと思ってもいいのか、と思う。
会えないとは言っても、不安で仕方ないだろうに。
ただ、この相手が今は会えないというのなら、それは間違いなく会えないのだろう。
閲覧した椎苗の情報から考えれば、そういった判断は自分よりも早く正確にできるのだろうから。

「じゃあ、いっぱい楽しもう!」

なら、自分にできるのは楽しみ、楽しんでもらう事だけだ。
相手の不安が少しでも和らぐためなら、光奈がまず楽しんでその楽しさを伝播させよう、と考えて。

「私もしいちゃんと遊ぶのすごーく楽しみだったよ。
あ、ほら、ネコマニャンTシャツー!Newって書いてあるから新作じゃない?」

そして、光奈の特殊な能力は興味を向けた対象には強い。
光奈が考える…相手が一番探したそうなものを見つけて…頭を撫でていた手をそのまま、相手の手を握ることに使って。
そのまま、ぐいぐいと引っ張っていこうと。

神樹椎苗 >  
 本当は、会おうとすれば会える。
 けれど――真っ先に飛び込んでいいのかと、迷う気持ちが嘘を口にしていた。

 それにこうして、手を引いてくれる相手と過ごす時間も。
 後回しにはしたくない、そう思っている自分もいるのだ。
 だからその笑顔を向けてもらえたら、椎苗もまた、自然と微笑んでいた。

「う、しいがネコマニャンならなんでも釣れると思ってますね。
 その勘違いを正してやるのです。
 いいですか、しいはネコマニャンなら無差別に集めているわけじゃねーのですよ。
 ネコマニャングッズでも実用性があって、レアリティの高いものがですね――」

 などと言いながら、口とは違い、手はTシャツを数着、しっかりかかえている。
 あれこれ言っているうちにだんだんと口調が弱弱しくなり、ほんのり頬を染めて目をそらした。

「――ありがとう、です」

 Tシャツの事でなく。
 気遣いや自分の事に一生懸命になってくれること、そして椎苗の多くを知っても普通の『ヒト』のように接してくれること。
 いろんな意味を込めた小さな声は、抱えたTシャツに顔を埋めるようにして言ったから、聞こえたかどうか。

修世 光奈 > 悪意の無い嘘。
それは、優しさとも取れるものだ。

例え面会謝絶などでも…病室の前まで行くことぐらいはできるだろう。
けれど、それをせずに一緒に居てくれるというのは、素直に嬉しかった。
もちろん、こうして居るからには命に別状はないのだろうけれど。

「え?違うのー?って早!もう抱えてるし。やっぱり釣れてるよー」

にやにや笑う光奈。
ぶつぶつ言いながらも、Tシャツを抱える相手は…
情報をどれだけ調べても、神木、なんていう光奈にとっては訳の分からないモノの端末とは思えない。
ちょっと毒舌で、でも可愛らしい友達だ。

「……。お礼言われることしてないよー。とーぜんとーぜん」

そういう光奈も、相手に楽しさが伝わっているか不安があった。。
そして、そんな理由から相手を観察していたからこそ、その呟きも耳が捉えて。
いこいこー!と笑いながらネコマニャンTシャツを追加で渡していこう。

「あ、あとさ…えっとー……しいちゃんって色んな情報集めてる…よね?
付き合ってほしいところがあるんだけど…」

ただ、少しネコマニャンコーナーを回った後。
声を潜めるのは光奈の方だった。
なんだかもじもじとしている。

神樹椎苗 >  
「つ、釣れてねーです!
 これは、そう、部屋着にちょうどいいからで――って。
 い、今のは忘れるのです!
 しいは何も言ってねーですからねっ」

 にやにやする相手に言い訳じみた事を言い――聞こえていたとわかれば。
 顔を赤くしながら狼狽えるのだ。

 こんな、普通の友人がするようなありふれたやり取り。
 ただ一人『友達』としてみたかった、普通の事。
 それが今、こうして違う誰かと出来ているのは――もう記憶にない『友達』のおかげなのだろうと漠然と思う。

「んえ。
 それはまあ、常世島の中の事なら大抵わかりますが。
 何か気になる事でもあるのですか?」

 付き合ってほしいと言われれば、首を傾げて半歩近寄る。
 もじもじした様子をみて、ははあ、と何かを察したように生暖かい視線を向けた。

修世 光奈 > 「はいはい。そーいうことにしておくよー♪」

敢えてぞんざいに答えて、からかう。
こんなやりとりも…ある程度信頼がある友人同士でしかできないやり取りだ。
ただ、次に余裕をなくすのは光奈の方だった。
少しお願いしたいことがあったのだ。

「気になること―っていうか、そのー…うーん、しいちゃんの経験から、アドバイス貰いたいなーってー…」

色々抱えて進むのは…男性禁制ともいうべき場所。
下着売り場だ。

「こー…。じつは、そのー…恋人と、そーいうことに、なりまして、ですね。
その時に、下着ってどーいうのが喜んでくれるかなー、とか……色々見てきただろーし、しいちゃんに意見もらえたらなーって…」

勿論鵜呑みにするわけではないけれど。
そういった情報も集めているのだろうかと思ったから、恋人により喜んでもらうために意見を集めようとしているようだ。

神樹椎苗 >  
 付き添い、ついてきてみれば。
 なるほど、もじもじするのも納得である。

「――ははあ」

 買い物袋を抱えたまま、横目で恥ずかしがっている相手を見上げる。

「ほー」

 生暖かい視線で。

「ふうん」

 見上げる。

「――勝負下着として売れてるのはこのあたりですね」

 言いながら買い物袋を押し付けるようにして、すたすたと売り場を歩いていく。
 そして手に取ったのは。
 超が付くローライズの紐で結ぶ白いショーツ。

「あとはコレと合わせてコロすのです」

 うっすらと淡い色のついた生地のやたら薄いベビードール。
 十歳女児の選ぶチョイスではないえぐいセットだ。

「まだ不慣れなお前が思い切ってこういうのを付けてたら、大抵の男はコロッといくでしょうね」

 ふふふ、と不敵な笑みを浮かべつつ、手に取ったままじりじりと迫っていく。

修世 光奈 > 検索したりするのも、何だか気が引けた。
だからある意味、からかわずに…そういう情報をくれる友人に聞いてみたのだが。

「――――――……」

どうしてこんなものがここにあるんだ、と思えるようなえげつない品に思わず固まる。
え、だって、これショーツは履いてても見えちゃいそうだし。
ベビードールなんてこんなの何も着てないのと一緒…むしろこっちの方が恥ずかしいんじゃ…と。

「ほ、ほんとーに?これ、引かれない…?だって、胸とか見えるよね、これ…」

もうちょっとマイルド目を想定していた光奈は大層慌てて真っ赤になる。
ただ単に見る分にはただの布だが、それを着て彼の前に立つことを考えると頭から湯気がでそうだ。
じりじり迫られると、思わず受け取ってしまうが。
店員は何事だろうかと不思議そうに見つめているようだ。
それもそうだろう。女児にしか見えない相手に、年上が下着を持って迫られているのだから。

「思い切って……………。そ、そーだよね。特別感とか大事、って聞くし…」

ちょろい。ほだされようとしている。
値段は問題ないが…レジに向かう足が酷く躊躇っている。
流石に、決心しても恥ずかしさが先に立ってしまっていて。
これを会計するの…!?という思いが溢れているようだ。

神樹椎苗 >  
「まああくまで売れてるセットってだけですけどね。
 多少驚かれるかもしれませんが、十代の男子なんて猿と変わんねーみたいですし。
 ちょっと攻めすぎるくらいでもいいんじゃねーですか」

 なんて、適当を言う。
 いや、売れているのは本当なのだが。
 学生が主体で構成されているだけあって、どこもお盛んなようだ。

「まあ、一緒にこのあたりのも持っておけばバリエーションになるでしょうね」

 と、強引に受け取らせれば、淡い色の清楚さもうかがえるショーツに可愛らしさのあるレースのブラを追加で持って、躊躇する相手よりも先に会計に乗り込んでいく。
 ちなみに、相手のサイズはしっかりと把握済みなので問題ない。
 堂々と会計を済ませる十歳女児。
 会計の出口から、生ぬるい視線が送られる!

修世 光奈 > 「さ、さる……。…………………」

そう言われてみれば思い当たる節も…なくはない。
少し気合を入れただけの格好だったのに、酷く求められた気がする。
なら、こんな格好ならもっと喜んでくれるだろうか。

「い、いや、そんな…バリエーションとか…わ、わ、ちょっと待ってー!!
買う!私が買うから!」

流石に、十歳にそのまま『えげつないハッピーセット』を買わせるわけにはいかない。
慌ててレジに割り込み、お金を支払って…分厚く。分厚く包んでもらおう。

「ぅー…。……あ、そういえば…。しいちゃんは、好きな人とかいるのかな。
それとも、…神木の問題が片付くまではそう言うの考えないようにしてたり?」

はぁ、と何とか会計を終えて。
お店を出れば、ふと気になったことを聞いてみる。

神樹椎苗 >  
「ん、なんだ思いきれるじゃねーですか」

 ニヤっと笑いながら、割り込まれれば素直に譲って下がる。
 会計を済ませて生ぬるく見守るプランは破棄されました。
 残念。

 顔を赤くしながら店を出てくる様子を、くすくすと笑いながら。
 さて、たずねられればなんと答えるか。

「――考えた事もないですね。
 恋愛感情として好きになる、って言うのもよくわからねーですし。
 しいを好きになるようなヤツは救いようがねーロリコンやろーですし」

 ううん、と首を傾げる。
 さて、いざとなって求められるようなことがあれば――たとえロリコンでも受け入れるかもしれないが。
 そんな相手がどこかから生えてでも来ない限り、そんな未来はまだまだ遠くにありそうだ。

修世 光奈 > 「いや、流石に…。そっかあ…。じゃあ、その時は私が先輩として色々教えるね!」

そんな時が来るかはわからない。
確かに、今の相手を好きだ、という相手は少し不安になるが。
もしかしたら、自分が方法を見つければ…相手も成長などするのだろうか。

そんな事を考えながら、色々とめぐっていく。
結局両手いっぱいに服やアクセサリーを買ったり、クレープなどを食べたり。

「楽しかったー!」

そういった風に最後に言える、楽しい買い物になっていったことだろう。

神樹椎苗 >  
「ふふ、その時はそうですねー。
 頼りになってくれると良いですねー。
 『色々と』経験しといてくださいですよ、先輩?」

 ふふり、と意味ありげな笑みを向けつつ。

 あちこち店を回って、普通の女の子同士のようにショッピングをする。
 やってみれば他愛もない事なのに、それがずっと遠くにしかないと思っていた。
 自分には『普通』が訪れないと思っていた。

「――本当に、楽しかったです」

 そんな『特別な普通』を手を引いたり、引かれたりしながら経験して。
 最後には嬉しそうに。
 不安を一時忘れられるような、幸せを感じられる時間を過ごせた事だろう。

ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から神樹椎苗さんが去りました。<補足:黒基調の衣服、スカート。フリル成分(小)。ネコマニャンポシェットとグレーのキャスケット。>
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から修世 光奈さんが去りました。<補足:少し茶色に寄った黒髪 同じく色素が薄い黒目 緩いツリ目 私服 待ち合わせ>