2020/10/10 のログ
ご案内:「教室棟 - 美術室」にオダ・エルネストさんが現れました。<補足:黒髪緑色の瞳/制服にベレー帽に伊達メガネ。なんかそれっぽい格好。>
オダ・エルネスト > (部屋説明!)
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美術とは、絵画だけではなく彫刻や建築、写真なども示す。
しかし、精密機械である写真機械と彫刻を同じ場所で行うのは愚の骨頂。
機械類を扱う美術系はこことは別の場所で行われている。
それでも、壁には様々な分野の美術――芸術作品が飾られたりしている。

芸術は、七割の積み重ねと二割の才能。
それと一割の運だ。
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過去にあったデッサン講習のダイスを参考にやっていきます。
参照:
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/BBS/c-board.cgi?cmd=one;no=119;id=#119

オダ・エルネスト >  
美術とは、多岐に渡るがデザイン――
つまり、何をどう作品にするかという美的造形の設定に関しては一度は筆を手に取らねばならない。
ここで上手くなる必要なく、定められた規格の中に如何にして対象物を収めるかが重要となる。
他分野で言うならば、音楽ならば間違えたとしても最後まで歌い切るだとか演奏し終えること。 運動系なら、全力を出し切る事ができたか……などなど。

で、あればどんな美術家だろうと一度は触れるのはデッサンと成る。
ある程度定められた時間と定められた大きさのキャンパスに、対象物が用意される。
美術的感性を鍛える手段として、こうした制限はあって然るべきでありなければ成長もクソもない。 ただし、描き終えたことのみは評価されるべきではある。


後期の選択科目として美術を選択した彼――オダ・エルネスト。
彼は、絵を描くのが得意ではなかった。

今日は放課後居残り自主練というような角張った面が強調された石膏像。
ローマ皇帝の某かをモチーフにして作られたロボットかというような見た目のソレ。

「よし……やるぞ」

いつだって、なんだって最初は誰もが何もないまっさらな場所から始める挑戦者。

【構図】を考えて筆を動かし始める。
[1d10-1→10+(-1)=9]
オダ・エルネスト > 一筆容れた瞬間にゾアッとしたような―――オダに電流奔る。

一見なんでもないように見える構図取り、
しかし。

(……これは神の一筆とも言える。
 普段であれば、『まあこんなもんか』そう思える構図取りが、
 ここまで上手くいくとは幸先がいい)

思わず、笑みも溢れる。

今回の顔面のみを大きく取った構図と成るこの石膏像。
簡素なように見えて、その奥は深く。
どの様にキャンパスに描くかによって、
力強さ、空気などの見るものに伝わる印象は異なってくる。
表情が明確ではないこの大きな顔面。

描く者によって、印象は異なるこの題材。
青年が描いたそれは『強気』な印象を与えることになりそうだと……
美術を嗜む者なら、この時点で直感出来る。

オダ・エルネスト >  
今だったらどんな絵だろうと描いてみせる。
そんな調子に乗りやすい男、オダ。

実のところ、
積み重ねた努力も出会いや境遇で培われた才能もこういった最後の一割である運によって圧倒されることがある。
何も考えずに引いた一本の線が奇跡生む。

そういう事があり得るのもまた、美術――ひいては芸術というものの奥深さの一つ。


ある程度の構図ができた彼は次の工程へと筆をすすめる――【質感】。
一番最初に筆取ってみたあの日を思い出す。
自信がある。
自信満々にキャンパスに触れた鉛筆が――、
[1d10-1→6+(-1)=5]
オダ・エルネスト > 構図の圧倒感を考えると少し力不足か……そう思える出来栄えになった気がする。
しかし、構図から得られる印象はバッチリ伝わりそうな程の『パワー』のある質感だ。
写実的ではない。

しかし、まあ、悪くない。いいところもある。
よく言われる。

――まあまあ、いいんじゃないか。

そんな感じ。

しかし、白と黒とは言え色づく様はよい。
着実に作業が進んでいるのを実感できる。

オダ・エルネスト >  
そして、実は【奥行】――遠近というか物の前後を描くのも少しだけ自信がある。
【質感】は、もっとやれたのではないかと思うが、調子に乗り過ぎた筆。
慎重に描くべき場所も同じ線で描いていたら減点されるのもやむなし。

この石膏像においてはおそらくここが、最も重要な点となる。
初心者用の題材であるこの面が強調された角張った石膏像は【奥行】の表現が出来ない悲惨極まりない。

しかして、オダはそれを知らない無垢な鉛筆は疾走る。
[1d10-1→3+(-1)=2]
オダ・エルネスト > 恐れていた事態は、こうして起きるのだ。
ここまで見ていた美術関係者がいれば、思っただろう。

『あ、初心者あるある』と。

基本的に男の辞書に立ち止まるという言葉はあまり無い。
つまり、筆は常に動かしている。
止まって、一度どうかなと確認していることがない。
筆を動かしながら致命傷を負ったりしつつ、良し悪しを考えている。

こうなってしまうと折角の構図も悲しく思えてくる。
そして絵画をやってる者は、思わず感じてしまうだろう。

―――コイツ、筆より彫刻刀とかカメラ持った方が良いもの創るんじゃねぇか、と。

だが、考えて欲しい。
彼は最近筆を持ち始めたばかりの初心者。
長い目で見てあげて欲しい……仕上げることが出来たならば。

定めた【時間】までにキッチリと描けるペース配分は……
[1d10-1→8+(-1)=7]
オダ・エルネスト >  
キッチリと描き終えた。
あろうことか細部調整をする時間も僅かにある。

そして出来上がったデッサンは――
【構図:9】【質感:5】【奥行:2】【時間:7】

構図は素晴らしいとは、恐らく見る者の多くが触れる場所で
逆に奥行がそれを台無しにしていると描き手の未熟さを惜しむ者も居そうだ。

「学ぶことの多い分野だ……
 こっちが上手くなっても何処かで実力が伴わねば、チグハグさのようなものが出てしまう」

終わりよければ全て良し、とは成らないのがデッサン。
終わりまで、可と良を出し続ける事が大切。

今回の場合、特に見た目に響く奥行で大きく不可が出たのが良くなかったと言える。


筆を止めて一人何がダメだったのだろうかと反省を終えると後片付けをして、
今日も挑戦者オダ・エルネストの美術の時間は終わった。

ご案内:「教室棟 - 美術室」からオダ・エルネストさんが去りました。<補足:黒髪緑色の瞳/制服にベレー帽に伊達メガネ。なんかそれっぽい格好。>