2020/09/19 のログ
ご案内:「異邦人街 空地」に幣美奈穂さんが現れました。<補足:ちっちゃい巫女さん>
幣美奈穂 >
緑の眼と視線が合いました。
ゆっくりと身を起こし、すぅっと両の手を身体の前に。
少し上下にずらした構え。耳をピクリと動かしこちらの動きに集中し。
お尻にある尻尾をゆらりと動かします相手。
――できますっ!
あれは源道流の天地の構えでしょうか。
身じろぎせず、構えたままじっとこちらを見る目。
美奈穂は足を小幅に開けて、左手を腰のあたりで掌を下に。
そして右手を頭頂位置、掌を上に向けます。
卍受けの構え、相手の攻撃を受け流してそのまま手刀を入れる構えです、
じりっ、じりっ。
緊迫した時間なのです。
幣美奈穂 >
すわっ、きますか!
と思った瞬間に、そのお相手の首をガッと掴む別の人の手。
「はい、幣ちゃん。遊んでないで手伝ってね」
と笑いを含んだ声を掛けられて、しゅんとして「ごめんなさい」と謝ります。
首を掴まれたお相手は「にゃぁ~ん」と不満げに鳴くのでした。
獣医さんの予防接種のお手伝いで、異邦人外の空き地のテント脇。
今日は特にありませんが、怪異だったり、怪異交じりなペットがいる時もありますので、
もしも暴れたとき・・のためです。
中には、獣率が高い獣人さんなんかもいますけど。
幣美奈穂 >
今のぶちにゃんこさん。
注射嫌いなのです。
でも手際がいい獣医さん、さっと捕まえて素早くお注射。
ほとんど痛みがないようです。
現に、もうされたのか気付いていないぶちにゃんこさん。
もう行っていい、と言われるとテーブルを飛び降りて急いで飼い主さんのもとに。
「なんか、やるきだったのです・・!」
獣医さんに言いながら、次の子をテーブルの上に。
このわんこさんは大人しいですけど。
興味深げにきょろきょろして、きらきらしたお目めをむけてきます。
モフ好きな美奈穂にとっては、いろいろな子を触れるご褒美なお手伝いです。
幣美奈穂 >
「あのっ、そこで寝転ばれますと・・」
空地の日のあたりのいいところで。
大きな黒い目、太い尻尾を持った獣率の高い獣人さんが。
もう済んだとばかりに寝ころばれているのに、注意に行きます。
なんか有閑マダムっぽい寝転び姿・・のカンガルー型獣人さんなアイボリーさん。
先ほど、親子で予防接種に来られたのですけど。
そこで寝転ばれますと、他の子たちも寝転び始めるので空地が狭くなるのです。
寝姿は有閑マダムっぽいですが雄で、現役のプロキックボクサーなのです。
仕方がない、とのそのそ起きるアイボリーさん。
その有袋からお顔を出したお子さんの頭を少し撫でましてから。
アイボリーさんの背中を押して空地の外に追い出します。
なんとなく、風紀委員ポイお仕事です。
幣美奈穂 >
初等部の子が首輪を引っ張って連れてきたうさぎさん。
今年からは違いますが、去年までは初等部授業で顔見知りな、2つ下の子。
確か、この異邦人外で文房具屋さんをしている家の子なのです。
「わあっ、ひさしぶり~・・また大きくなったかしら?」
2つ下のはずなのに、同じぐらいの背の彼女と軽く手を握り合ってご挨拶しますけど。
大きくなった、というのは連れてきているうさぎさんのこと。
美奈穂より少し大きいのです。
フレミッシュジャイアントのうさぎさん。
美奈穂をふんふんと嗅いでから目を細めます。
その頭を、優しく撫でてあげます。
・・頭に、小さいけど角が生えたうさぎさんなのです。
前足を手にして軽く引っ張りながら、2つ下の子と軽くおしゃべりして獣医さんのところに。
大人しいそのうさぎさんにも素早く注射されまして。
またね、と胸前で小さく手を振ってお見送りです。
幣美奈穂 >
俺、注射だけはだめなんだ。
そんなことを低い声でを傷だらけな顔を見せるマッチョマンな男の人。
ワ―タイガーな田中さん。
その肉球のある手を握って、大丈夫と励まします。
田中さん、異邦人街でお花屋さんをしている方です。
見たことのない花などもご自身でかってくるそうです。
お花のお話で意識をそらせた瞬間に。
獣医さんがぷちゅっと素早くお注射。
異邦人街には様々な方々がおります。
常世にこられた方々が、どこから、どの世界から来たのか。
分からないことはたくさんありますけど。
どんな病気があるか分からないので、予防接種は大事なのです。
そんな予防接種のお手伝い。
そういう日なのでした。
ご案内:「異邦人街 空地」から幣美奈穂さんが去りました。<補足:ちっちゃい巫女さん>