2020/11/07 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にフィアドラさんが現れました。<補足:めかくれ、つのとしっぽ(龍っぽい)、てぶくろ、せいふく 【乱入歓迎お気軽にお入りください!】>
フィアドラ > 『カフェテラス橘』

看板にはちゃんとそうやって書いてあります。

……このお店のモンブランっていうケーキが美味しいとこの前、アルバイト先の先輩が言ってて。
食べてみたいなあ…と思って今日ここまでやってきたのです。

「……は、入りにくいです。」

そう、ここは何となく落ち着いた大人な感じの雰囲気のお店。
扉の前をいったり来たり……なかなか中に入れません。

フィアドラ > そもそもカフェっていうのはコーヒーとかを飲むところだそうですが私は未だコーヒーを飲んだ事がないのです。
飲んでる人に聞いてみても大人の味って言われてしまって結局分からないまま……。

……もし、このお店に入れたらコーヒーも飲んでみたいです!

そんな事を思いながら扉の前をいったり来たり……。
でも、こんなところでウロウロしてたら休みの日は一瞬で過ぎていきます。
入らないと!!

「よし!入ります!!」

そういってドアの取ってを持ちます。

「開けますよ……。」

……そう言いますけどなんとなく怖くなってまたドアの前から離れてしまいます。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にアージェント・ルーフさんが現れました。<補足:白銀のマジシャン/銀髪銀眼、白ジャケットに黒Tシャツ、白デニムを着用>
アージェント・ルーフ > ―とある昼下がり、人々が発する雑踏の中に佇むどこか静かな雰囲気を醸す『カフェテラス橘』の店前にボクはいた。

「んーっ…やっと休みだぁ」

小さい体をうんと反り返し、腕を晴天の空へと伸ばす。一体誰が5日間の疲れは2日で癒えると言ったのか。どこのお偉いさんだかは知らないが、休みを2日間にしてくれた人の考えを汲み取り、有意義な休みを余す事無く堪能しようとしている最中である。

「今日は何にしようかなぁ…」

休みの日にはかなりの頻度で来る店ではあるが、それでもメニューを全て試すには時間が必要とされるほど品数は豊富である。

―やはり今日もチョコレートケーキにしようか、と考えていた矢先、視界の端で揺れる黒髪が視界に入る。
迷子だろうか、と言う考えが先に浮かんだが、頭の横に着く角を見る限り、年齢を見たままで判断するのは愚策であろう。

「なにかお悩みかなぁ?」

何れにせよ、人助けに年齢は関係ない、優しく声を掛けてみることにした。

フィアドラ > 「よし……じゃあ1・2・3で開けましょう…。」

そうやってカウントで勢いをつければ多分何とか行けるはずです!!
深呼吸して……ケツイを固めて……。

「いっ1・2……」

その時に後ろから声をかけられたのです!

「ひゃい!?」

声をかけてきたのは人間さん。
びっくりしてしまって心臓がドクンドクンいってます。

「……び、びっくりして……し、心臓が止まりません。」

アージェント・ルーフ > 「わぁっ!?」

どうやら、いきなり声を掛けたのは宜しくなかったようで、ひどく驚かせてしまったようだ。
…正直ボクもちょっと驚いたのは内緒だが。

「とっ、取り敢えず心臓が止まって無くてよかったよっ」

何時もの間延びした声は明後日に行ってしまい、しまいには何か訳の分からない事を口走る始末である。

「…こほん、それで何について悩んでたのかなぁ?」

先ほどまでの時間を勝手に自分の中で飛ばし、再び同じ質問をしてみる。

フィアドラ > 「はい?た、確かに?止まらないで良かったです…。」

確かに心臓は止まるより止まらないほうがいいですけど……。
そんな話をしていたら少しずつ落ち着いて来て…。

「あ、あのですね。笑わないで欲しいんですけど……。
 このお店初めて行くお店だから……なんていうかその……入りにくいなあってなってたんです…。
 それでずっと扉の前で止まっちゃってて……」

……この話をするのも恥ずかしいなあと思いながら言いました。

「で、でも!多分そろそろ入れると思うんですよ!!」

アージェント・ルーフ > 「あ~、そういう事だったのかぁ」

確かにこの店は古風な雰囲気を醸し出しており、
何処か洒落の効いた外観であることから、この少女の様な人には入りにくいのだろう。

して、この少女曰くもうそろそろ入れるようになったとの事である。
ではお先にどうぞ、とも言おうとはしたが、流石に先程までの応対を見せていた
この少女にその言葉を掛けるのも酷だろう。

「…取り敢えず、一緒に入る?」

取っ手を手に取り、扉を開く。中からは食器の重なる音、シックな店内BGM等が聞こえる。
これまた恐らく入るのに数分はかかりそうな雰囲気だなぁと勝手に考え、微笑みながら少女に向かって手招きをする。

フィアドラ > 「ね!なんか入りにくいですよね!!」

分かってくれたみたいです!
そう、なんというかこの雰囲気……そう雰囲気!
一人ではなんていうか入りにくいのです。

「……いいんですか!?じゃ、じゃあお言葉に甘えて。」

一緒に入ってくれるとのことなのでその言葉に甘えます。
助けてくれるって時には助けてもらう方がお互いに良い感じになるのです!

「じゃあよろしくおねがいします。」

人間さんの後ろにぴったりとくっついて服の裾をちょっと持たせてもらいます…これでいつでも大丈夫。
準備は完璧です!

アージェント・ルーフ > 扉の内側の雰囲気をまた感じ取り、さらなる入り辛さを感じたのだろうか、
ピタッと後ろに小動物の様にくっついてきた。

(龍なのに小動物とはねぇ…)

頭の中で下らない冗談を交えつつ、そのまま店員に二人である旨を伝え、適当に開いている席を見つける。
そして選んだ席は窓際ので二人向かい合う形の席である。
四人の席でもいいのだが、混雑してきた際に相席となろうものなら目の前の少女が地蔵と化しかねないだろう。

「さて、この席でいいかなぁ?」

席の前まで案内し、何処か暖かい目線を感じつつ、後ろの方でちょこんと裾を持つ少女に話しかける。

フィアドラ > キョロキョロと中を見回すと外と同じような独特な雰囲気です。
……一人だったらどうなってのでしょう。

「はい!だ、大丈夫です!」

そこで離れて席に座る前にお店の中を見回して……。

「……あのすいません、このお店食券機ってどこにあるんですか??」

耳元で人間さんにだけ聞こえるくらいの小さい声で尋ねました。
私がいつも言っている食堂なんかのご飯を食べるところだとどこでもアレがあるのです。

アージェント・ルーフ > 「食券機?…あ~」

恐らくあそこの食堂の事だろうな、と頭の中で検討を付ける。
発言から考えるに、決まった店のみの行動範囲となっているのだろうか。
食券機の普及率はこの島でも増えている事ではあろうが、未だに店員を呼ぶスタイルが多いのは事実だ。

「食券機じゃなくて、店員さんに直接頼むんだよ~。
 因みに、呼ぶ時はこのボタンを押せば店員さんが来てくれるよ。」

特徴的な楕円形の押しボタンを指差しながら、少女に注文の方式を教える。
またそれと同時に、一人で行かせなくてよかったと心底思うのであった。

フィアドラ > 「ないんですか!?」

食券機がないならどうやって注文するんでしょうと思ったところで明かされる答え…。
なるほど……ボタンを押せばいいんだ。

「……あっ。私まだ何も頼んでないんですけど……サービス!そうなんですね!!」

席に座ると店員さんがお水とメニューをもってきてくれました。
……なにも言わなくてもお水をもって来てくれるんですね!

「……あはは、改めて何も知らないですね。私。」

メニューの中身も見たことのないものばっかり。
食堂では見かけたことのないメニューがいっぱいで特に飲み物が凄く充実しています。

アージェント・ルーフ > 「アハハ、行ったことないなら仕方ないよ~」

世間知らずと言うのはマイナスである評価には違いないが、今から学んでも遅くはないだろう。
初めて会ったからと言うのもあるが、甘く接する。

少女は店員が持ってきたメニューに釘付けの様である。
それもそのはず、この店はメニューがドリンクからスイーツまで多岐に渡っており、決めるのも数分はかかるレベルである。

「さて、ボクはチョコレートケーキとアイスティーを頼むけど、決まりそうかなぁ?」

メニューを眺めるのも楽しい時間だという事を承知で、注文を聞いてみる。

フィアドラ > 仕方ないって言われても恥ずかしいものはやっぱり恥ずかしいのです。

「人間さんはこういうお店に初めて行くときは困りませんでした?
 誰かに注文の仕方とかを教えてもらったりしたんですか?」

皆が皆そんな事、知ってて当たり前みたいな感じでどこにも書いてないのです。
やっぱり、一人では難しいのかもしれません。

「えーと、私はモンブランと……飲み物は……。」

色んな種類のコーヒーとか紅茶とか。
写真を見ても名前を見ても説明まで見てもどんな違いがあるのかよくわかりません。

「じゃあ、このウインナーコーヒーってやつが飲みたいです!」

見ればクリームがいっぱい載ったカップの写真。
これならそこまで大人の味じゃないのかも……。

アージェント・ルーフ > 「…ボクは周りの人とかの真似をして覚えたよ~、他の店でもお客さんを見れば何となくわかるからね~」

『親から学んだ』とも言おうとはしたが、会話の地雷は出来るだけ避けたほうが良いだろう。
仮にでも食事と言う娯楽を楽しむ場所である、そういった話題はご法度になりかねない。

「分かった、じゃあ注文するね~」

ボクは押しボタンに指を伸ばし、軽い力で押し込む。
瞬間、ピンポンと言う音が店内に響き、店員がやってくる。
確かにこの光景は、初めて見るにはなかなか珍しい物なのだろうという事も考えながら、注文の内容を店員に伝える。

「こういう感じだね~、店員さんも優しいからきっと君にも出来るよ~」

注文を伝え、少女に同じようにするよう話しかける。