2020/11/19 のログ
ご案内:「武道場」に幣美奈穂さんが現れました。<補足:ちっちゃい巫女さん>
幣美奈穂 >  
柄の先に鈴が付いた懐刀。
それを片手に、頭上に上げまして。そして降ろします。
左足を前に出し、右足を後ろに引き。
足の裏で地穴を踏むように。

力強さはないゆったりとした動き。
でも、見る人が暫く見ればわかるかもしれませんが、
まったく同じ形、線を描いているのです。
体重移動も滑らかで、踏んでも音がほとんどせず。
地鎮の六芒の点を踏み歩法。

今日は午前中に授業を受けまして、3限目が終わればお役目で神社に。
お食事もそちらで頂いてから、こちらで鍛錬です。
もう少ししたら、委員会活動をする予定なのです。

長い年月で組み立てられてきた兵法。
舞うような動作も入りますが、これは主な相手が「人」ではないため。
強い怪異の穢れを祓い、邪な力を抑え散らしながら戦う術だからです。

幣美奈穂 >  
懐刀を振れば、しゃりん、しゃりんと静謐な鈴の音が響きます。
ただの人や清き心根を持てば何も感じないでしょうが、
鈴の音が武道場の空気の中を波のように広がり、それだけで穢れ払いの術となります。

身をひるがえせば、袖や長い髪がふわりと広がります。
しゃんっ・・しゃんっ・・しゃんっ・・。
勢いも力強さもない刃ですが、くるりと手元で動きまして。
あるべき所に剣身が置かれる。
動きは素人目にも見える程度ですし速さはないのですが、早くはある。
そんな刀の使い方です。

幣美奈穂 >  
ふわりと、するりと。そんな動きは舞っているようにしか見えません。
地を踏むたびに、板張りの床の上をさぁっと祓われるような雰囲気。
こびりつく穢れをこそぎ落とすように。
邪な心を寄せ付けないように。
そんな場が、武道場の中に少しずつ広がっています。
天使や精霊などがいれば喜ぶかもしれません。

下の姉や叔母などであれば、これに力強さも素早さもついてくるのですけれど。
それと同じようにするには、絶対的に肉が細いのです。
体質というか、加護のせいなのでどうしようもないのです。
その代わりに、穢れ払いなどの力は強くなっています。
単純な物理には、正直、雑魚なのですけど。
怪異や異形の力、穢れなどにはかなり強いですし。
そして、神力にも対抗し得るのです。
・・その心根一つで、振舞次第で届きうる程度に。

そして、そんな鍛錬ですが。
幾らゆっくりといえども、1時間少し動き続けています。
でも、汗一つかいていません。

幣美奈穂 >  
しゃんっ・・
舞と同じように、どれだけ幼いころから修練してきたのか。
乱れ一つない神道流兵法の型を一通りやり終えます。
型だけで言えば、きちんと習得できている美奈穂です。
魔剣でさえ一刀で切り裂く叔母のような強さはありませんが、
型だけを見れば、正確さは美奈穂の方が上手なのです。

そのまますうっと膝をつきますと。
神棚に向かって深く頭を下げまして礼をするのです。
特に乱れもないですが、身なりを整えまして。
心を整えます。

「あともう少しかしら?」

ふと、武道場の開いた戸から外を見ます。
日の傾きで時間を見ております。
・・美奈穂、体質で電化製品がだめですけど。
時計とかもあまりよくありません。
身に付けますと、なんか針の進みが早く。
半日も身に付ければ3~4時間はずれるのです。
デジタルの物などは更に論外なのです。
おかげさまで、メールやSNSなどやWEBで表示されるような情報には、
たまに誰かに見せてもらう時に見るだけで。
基本的には口頭と提示版の張り紙やプリント。
あとは、たまーに掛かってくる屋敷の黒電話ぐらいです。

鈴が付いた懐の中にいれますと。
いそいそ、武道場をお掃除です。
はたきに箒、そして床拭きと、慣れた手つきで。
そんなに早い動きではありませんのに、てきぱきとするのです。

幣美奈穂 >  
戸板も閉めまして、入り口を閉じておきます。
さて、次は風紀委員のお役目です!
常世祭の期間なので、風紀委員会も大忙しです。

今日の担当は、商店街での取り締まりです。
最近、連続して行っている窃盗犯を追いかけなくてはいけません。
目撃されてはいますが、奴は素早く。
そして狭い場所を潜り抜けてするする逃げるのです。
ですが、美奈穂には奴が大体居る場所に目星がついているのです。
そう、あのトラ猫さんの居場所を!

・・美奈穂、危険なことはあまりお仕事で回って来ません。
明確にあるとすれば、”穴”の封印の継続とか、歪みが出たら散らしておくとかです。
戦いにはとんと向かない美奈穂、朧車の事件では猫伯爵様の騒音苦情で行っただけで、
そして倒せた(?)のは、朧車という怪異が強い怪異だったからなのです。
ようは、朧車にとって相性が悪すぎただけなのです。

今日の風紀委員での雑事、今回は屋台の食べ物を盗むにゃんこさんを捕まえるお役目を頂いていたのでした。

ご案内:「武道場」から幣美奈穂さんが去りました。<補足:ちっちゃい巫女さん>