2020/12/08 のログ
ご案内:「風紀委員会 休憩室」に幣美奈穂さんが現れました。<補足:華奢なちっちゃい巫女さん>
幣美奈穂 >  
今日のお仕事は過酷めなのでした・・。
休憩室の椅子の上に正座する美奈穂はしみじみと思うのです。
少し汚れた巫女装束がその過酷さを訴えているかもしれません。

午前中の授業の後、お弁当を食べまして。
そして神無月のお役目、『門』の封の綻びを締めるお仕事。
落第街、スラムの最奥の岬近くに存在する巨大な「穴」、通称「黄泉の穴」。
穴の状態は不安定であり、周辺では怪異の発生も確認され、
魔術的なバリケードの内側では常よりも瘴気が濃い。
これは日本の神々が出雲で宴k・・集まり話し合うため。
――という語源俗解なのですけど、
実際はそれにかこつけてお酒を嗜んだりするノリのいい神様が多いのが日本の神々です。
そのため、緩みやすい封を・・というのですが。
これは別にいいのです。

そこから帰ってきて、他の委員会のお仕事と探したのですが。
あったのは、近所のジョンさんのお散歩。
遅くまでお仕事する教師の飼い犬です。
とても友好的なレドリバーなのですけど、美奈穂、ちょっと苦手なのです。
他のお仕事は今のところない、というのでまたジョンさんのお散歩。
迎えに行きますと、まずとびかかられ押し倒されます
お顔がべろべろになるまで舐められます。
邪であれば常に身の周りにある結界でなんとかなるのですけど、
そこにあるのは人懐っこさと喜びとあいさつ。
何も効力を及ぼしません。
それを満足された後、お散歩ですが・・とにかく、力が強いのです。
美奈穂、今日だけで何度引きずられたか判りません。
・・過酷でした。
うんうん、と走馬灯を浮かべましてから。
今日のお仕事の報告書を書きます。

幣美奈穂 >  
引きずられて転び、更に少し引きずられますと。
気付いたジョンさんは戻ってきて「くぅ~ん」とごめんね、としてくださいますけど。
少しするとすぐに忘れてずりずりとまた引っ張るのです。

「~~と、もう少し一緒に歩けるようになって欲しいです」

紙に筆でさらさらと報告書・・美奈穂にとっては報告書。
他の人から見ると絵日記にも見えるそれを、
さらさらっと筆を動かして書くのです。
係の部屋が屋上のプレハブにあるのでそこで書いてもいいのですが、
この時期は少し寒いですし、それに遠いのです。
あと、誰も居なくて寂しいので、休憩室で報告書を書く美奈穂です。
・・そういえば、前に係のお部屋に行ったのはいつのことでしょう?
筆のお尻を頬に当てながら、目線を天井に思い出そうとします。

――今年、秋は行ってません。
夏は中が暑いのでまず近寄りません。
・・春?、ううん、今年の春は行かなかったです。
というので、やっぱり中が寒いので冬は行きませんし・・。
あっ、その前の秋の中頃行きました!
思い出してうんうん頷きます。

幣美奈穂 >  
最後に、ジョンさんの絵をするするっと描きます。
やるぜやるぜと気合が入ったお顔をしています。

それを乾かすために机の上に暫く置くのですけど、
その間に、先日より調べていることを確認です。
1cmほどの冊子が入っている封筒は少し時間が掛かりそうですから後で。
まずは、薄い方の封筒を開けます。
そっちも15枚ぐらいのホッチキス止めになっています。
ほうほう、立派な報告書なのです・・。
ただ、表紙に描かれた白い髪の男の子と黒い髪の男の子の絵はなんでしょうか?
これは何かのヒントなのでしょうか?

裏側を見ますと、そっちは白い髪と黒い髪の女の子の絵です。
容疑者さんの手配書用の絵でしょうか?
あまり特徴が判らないので、使えないと思うのですけど・・。
と、裏表紙をぴらっと開きますと。

「――!?」

そこには、1ページ全体に色々な字の癖で犯罪予告が!?
ミツルさんという方の死を望む文字や、爆発を示唆する文字。
クリスマスまでに彼氏ほし~、とかも小さく書かれてたりしますが。
何か念が籠ってそうな文字で犯罪予告が書かれています。
――ミツルさんってどなた!?
えっ、こういうの、どなたに相談すればいいのかしら!?
思わずお顔をあげて左右を見比べます。

幣美奈穂 >  
(ど、どうしましょう・・こういうのはどなたに相談して・・)

冷汗をかきながら、隣のページ。
そっちは「応援してます」とか「びばKKP」とか、カラフルなペンで書かれています。
・・ページを見比べますが、その二つの繋がりが判りません。
これ、お友達から頂いた報告書ですわよね・・?
もう一度裏を見ますと、下側にちゃんと『金狼と黒豹』制作プロジェクト、と書かれてます。
お友達が言っていた組織であっています。
首を傾げさせて、「??」と表情に浮かびます。

ご案内:「風紀委員会 休憩室」に芥子風 菖蒲さんが現れました。<補足:茶髪のツンツン頭に黒衣。漆塗りの刀を担ぐ。>
芥子風 菖蒲 >  
そんなこんなしていたら、休憩室の扉が開いた。
漆塗りの鞘を担いだ、黒衣の少年が姿を現した。
手には適当なビニール袋。警邏ついでに、コンビニで適当に買ってきたものだ。

「疲れた……。」

無表情のままぼやいた。
表情はともかく、声音には疲労の色が見える。
ただ歩き回るだけなら楽だが、妙なやつを見つけると大変だ。
特に、歓楽街の"奥"の警邏は余計に、だ。
今回は、丁度それだった。肉体労働はなんだかんだ疲れる。
そのままつかつかと美奈穂の方へと歩いてくる。

「お疲れ。何か作業中?」

少年は気兼ねなく声をかけてくる。
腕にはちゃんと風紀の腕章をつけているため、制服姿でなくとも関係者とわかるはずだ。

幣美奈穂 >  
一度閉じまして、両手で軽く胸を抑えまして深呼吸。
そして、次は表紙側を開きます。

「・・・・」

--------------------------------------
この度は『金狼と黒豹』制作プロジェクトへのご賛同をありがとうございます。
本プロジェクトは『薔薇衆道会』『ユリスール騎士団』『ナデシコ防衛隊』に所属する
複数の同人サークルおよびアニ研、文芸部、演劇部などの有志によって
合議の元で運営されて・・
--------------------------------------

「・・・・」

読んでいて、目が点となります。
報告書よね?、違いますの? と美奈穂は頭が追い付かないのです。

と、扉を開かれました。
はっ!? 美奈穂はお顔を上げまして。

「こんにちはです!
 あっ、はい。報告書が乾く間に、お友達に相談して頂いていたことを
 確認しておりましたの」

元気なご挨拶は基本です。
そして、そのホッチキス止めの冊子を開きましたまま、
椅子を居りますといそいそお茶を入れようとするのです。

芥子風 菖蒲 >  
「へぇ、報告書。アンタも仕事してきた後なんだ。
 お疲れ様。今回は何をしてきたの?」

ともすればやはり、此方と同じだ。
休憩室にいるのだから、大体そんなものだろう。
たまにサボりで使う人もいるらしいが、彼女はそうではないようだ。
遠慮なく彼女の隣の椅子へと席を下ろした。少年は結構無遠慮である。

「オレは菖蒲、芥子風 菖蒲(けしかぜ あやめ)。風紀の実働隊?体張る役割の方の人間だよ。」

所謂前線組だのなんだの、そう言う類だ。
青空のような青い瞳が其方を向けば、ちらりと冊子に目が行った。
なんだか、色々書いてある。報告書……ではなさそうだ。
不思議そうに、小首を傾げた。

「……友達の相談事って……ソレ?」

幣美奈穂 >  
「毎日、お仕事してますもの。
 今日はジョンさんのお散歩です!」

えっへん、ちょっとどや顔の美奈穂です。
・・その前にやってきた、黄泉の穴の緩んだ封を締めるほうが、
一般的には危険なお仕事かもしれませんが。
美奈穂にとってはわんこさんのお散歩の方が大変だったのです。

「わたくし、幣美奈穂(みてぐらみなほ)と申します。
 霊的予防係です。
 あっ、はい。
 わたくしの知り合いの方が、その、ちじょーのもつれで刺されて
 入院されてましたの。
 だから、そういう場合どうすればいいのかって。
 わたくし、お友達に相談しましたの。
 その纏めを頂きまして・・」

と、煎茶のお茶っパを入れまして、お湯で蒸らしてから。
とぽとぽっと2つの湯呑に入れながらお応えです。
開いた『相談のまとめ』には、何か男性が二人、顔を近づけている絵がラフに描かれています。
・・金髪の女顔の男の子と、大人で黒髪が尻尾の様に長い男性の絵です。

淹れましたお茶を、お盆で持って来まして。
ことりっ、と音少なく菖蒲様の前に。
もう1つを自分のとこに置きまして、また椅子に正座で座ります。

芥子風 菖蒲 >  
「ジョン?ソレが友達?」

どや顔と対照的に、少年の表情筋はほぼ死んでいる。
まったくと言っていいほどと動かず、美奈穂の表情を見やったりしつつ、机に置いたビニール袋。
中身はマシュマロ。別に特別な事は無い。何処にでもある、マシュマロだ。
因みにジョンだけなら人物名なので、普通に誰かと散歩したと思っているらしい。
足元に刀を置けばふぅ、と一息。

「美奈穂、宜しく。霊的……?よくわかんないけど、それって凄いの?」

余り聞いた事の無い役職だ。
名前からして、事前に何かを予測する役職なのだろう。
ふぅん、と適当に相槌を打ちつつ、一礼。会釈だ。
置かれた湯飲みに対する礼だ。
湯呑を手に持ち、軽く啜った。
この暖かさが、何処か落ち着く。

「その台本みたいなのは違うんだ。
 痴情の縺れ……なんだか大変そうな……ん……?」

スルーしかけたが、今とんでもないこと言わなかったか。
流石の少年も訝しげに眉を顰めた。

「一体何があったの?浮気?……まぁ、とりあえず食べる?」

マシュマロ。
一人で食べるより二人だ。

幣美奈穂 >  
「大きなわんこさんです。
 ・・いつも引っ張られまして、引きずられます」

ぷくっとほっぺが少し膨らみます。
打倒ジョンさん(の引っ張り)な心なのです。

「えと、超常現象発生の拡大を防いだり事前に防ぐなど怪異の対処を専門とする部署です。
 あっ、今月だと『黄泉の門』の封を締めたりわたくしはしてます」

マシュマロ・・と、目がマシュマロの袋を追いかけてしまいます。
それから、自分もと置いてある鞄からお茶請けを出すのです。
おしゃぶり酢昆布です。

「いえ、これがその纏めのはずなのですけど・・。
 わたくしもウワキとかフリンとかが怪しいと思ってます。
 あっ、ありがとうございます!」

マシュマロを渡されますと、ぱぁ~っと表情が晴れやか。
にこにことしてしまうのです。
お返しです、と。
酢昆布をお分けします。
甘い物としょっぱい物とお茶・・これは無敵ではないでしょうか?

「!。そういえばです。
 こっちに犯罪予告が・・ミツルさんという方が危ないのです。
 どなたかご存じありませんか?」

と、察しをひっくり返して裏表紙から1枚めくります。
そこには『リア充爆発しろ!』や『リア充シね』とか、
恨みや念が籠ってそうな文字が乱雑に書き連ねられています。
文章の1つは、どう見ても風紀委員会の受付嬢の癖字です。

芥子風 菖蒲 >  
「犬かぁ。どれだけデカいか知らないけど、筋肉付けたら?」

少年は実際脳筋だった。
可愛い女の子でも筋トレを進めてく。
そう、実際筋肉が全てを解決してくれる。本当かなぁ?

「『黄泉の門』?ふぅん、オレ達はまた違った危ない事をしてるんだね。怪我とかはしてない?」

『黄泉の門』
字面のままに受け取るのであれば、あの世の入り口か。
黄泉の穴なんて危険地帯もある。
風紀に事務的作業と違って、彼女もまた体を張る部署なんだろう。
怪我の有無を聞く位の気遣いは出来る。

「……これ、纏めなんだ……。」

成る程。この明らかに何かの台本みたいなこれが。
これ、本当に重大な書類なんだろうか。
酢昆布を受け取れば不思議そうにしながら早速口に入れる。

「しょっぱい。」

けど、嫌いではない。
もごもごしながらゆっくり食べている。

「んー……聞いた事ないけど、うん……?
 なんだか、どっかで見た…むぐ…文字だなぁ。これ、全部読んでいい?」

食いながらしゃべるな。
どうやら、酢昆布ちょっとはまったっぽい。

「後、"不倫"も"浮気"も人じゃない気がする。多分……。」

幣美奈穂 >  
ちなみに、美奈穂。
チジョーノモツレもウワキもフリンもよく判っておりません。
お友達のドラマ好きのえっちゃんから聞いた言葉なのです。
美奈穂はテレビとか全然見ない(見れない)のですけど。
人に刺される=ウワキやフリン(男女関係ドラマ常識)
というのが常識と教えられている美奈穂は言ってみたかっただけなのです。
刑事ドラマだと怨恨や通り魔や強盗、アクションドラマなら戦いなどもありますが、
仲良しのお友達のえっちゃんは残念ながら恋愛ドラマ派だったのです。

「こーんなに大きいのです!」

両手を一杯に開いて、わんこさんの大きさをアピールです。
大型犬、後ろ足で立つと美奈穂より大きいのです。

「ジョンさんに引っ張られてすりむいちゃいました・・」

黄泉の門、では特に傷付いてないのですけど。
ジョンさんに何度も引きずられてすりむきました。
まあ、もう加護で治ってしまってますけど。
美奈穂はマシュマロを大事そうについばみます。
そしてくぴっとお茶で、次に酢昆布しゃぶしゃぶしてお口の中リセット。
そしてまたマシュマロです。
・・無限ループです。

「こっちも頂きましたのですけど・・」

と、1㎝ぐらいの厚みはある封筒を見せます。
こっちはまだ見ていません。

「あっ、はい。
 何かわかったら教えてくださいませ!」

と言って冊子を菖蒲様にお渡ししてから、自身も横から覗きます。
中は、妄想たっぷりの絵のラフ画や、応援メッセージ。
あと、質問などが纏められています。
『801穴はありますか?』『トランクス派ですか?ボクサー派?』
『受け専?、リバOK?』などなど、薔薇派女子の男子への質問を初め、
恋愛脳女子からの質問、そして百合派女子からの要望など・・。
そう、恋愛と腐ったのとがごたまぜになったものが中に書かれているのです。

そう、腐臭がするモノな冊子です。

「リオお兄様だったらミツルさんという方、ご存じでしょうか・・?」

ちょっと心配顔とお声な美奈穂です。

芥子風 菖蒲 >  
「……オレよりもデカいなぁ。」

開かれる両手を見ながらへぇー、と相槌。
どんな犬なんだろう、土佐犬かな。
少年は発想力まで脳筋だったのだった。

「凄い振り回されたんだ。次から一緒に筋トレする?」

筋肉が在ればでかい犬にだって振り回される。
即ち、筋肉は全てを解決する。
少年の場合は異能も脳筋なので解決方法は物理的。
女の子の勧め方ではない。

さて、そう言うかく言う少年も大概そう言うのに疎い。
おまけに女性に対するデリカシーも無い。
開かれた冊子をペラペラめくっているとなんともまぁ、少年には理解できない冊子である。
そこにはちょっと踏み込むには早いというか、多分永久的に踏み込むことのない世界が広がっていた。

「…………」

ぽいっ。
あ、なんか諦めて無言で冊子を机に放り捨てた!
どうやら、脳みそが理解を拒んだようだ……。

「多分、美奈穂が思う程大事じゃないと思うけど……その封筒も開けてみようよ。」

何が入ってるかわからないけど、とりあえず確認は大事。

「リオ?それって、『鉄火の支配者』の事?」

幣美奈穂 >  
こくんこくんっと美奈穂は勢い良く頷きます。
尻尾を振りながらとびかかってくるレトリバー。
迫力的に美奈穂視点では、菖蒲様より大きく見えます。

「えっ?。
 一緒に修練しますの?
 はいっ!、大丈夫です!」

美奈穂、修練好きです。
毎日、武術の型の練習はかかしません。
まったく筋肉はつきませんけど。

美奈穂には理解が難しい内容の冊子。
なんか、わかる事がありますかしらと期待する目を向けるのですけど。
ぽいっとされました。

「あぁっ!?
 な、なにかあったのですか!?」

びっくりした美奈穂、冊子と菖蒲様を見比べます。
何も感じませんでしたけど、何かあったのかもしれません。

「そ、そうなのですか?
 こっちですか?」

厚い方の封筒を開けます。
1cmほどの製本された冊子――
表紙には《『金狼と黒豹』制作プロジェクト・設定資料集》と書かれています。
・・なんのご本なのでしょうか?
首をちょこりと傾げさせる美奈穂ですけど。

「――鉄火の支配者・・ってなんでしょうか?
 リオお兄様はリオお兄様です。
 マグロ漁の達人ではなかったと思います・・」

と、鉄火丼や鉄火巻を頭に浮かべてしまう美奈穂。
製本された冊子を、菖蒲様に差し出しながら首を傾げさせるのです。

芥子風 菖蒲 >  
もそもそと酢昆布を食べ終えれば、マシュマロをパクリ。
甘い。酢昆布とは違った甘さに、少しばかり口元が緩んだ。 

「うん、じゃぁしようか。前も他の風紀とやったし、色々教えれるとは思うよ。」

一応肉体派であるわけだし、それ位の事は出来るはず。
人に教えるのが上手いとは思わないけど、誰かの役に立てるなら嬉しい事は無い。

「……何かあったわけじゃないけど
 何だか読み続けてはいけない気がして……あ、うん。
 とりあえず、この本はもう一度しまっておこうか。オレや美奈穂にはまだ早いよ、きっと。」

なんか設定資料集とか見えたぞ。
つまり、あの冊子のキャラクターのどうのこうの、という事だろう。
つまりは、まぁ、そういう事なんだろう。
少年は結構受動的だが、こればかりには両の掌を突き付けて「No!」の意思を示した。
まだ少年には何もかも早い。美奈穂にもきっと(おそらく)早い。

「と言うか、こんな本一体誰が……フィアドラ……?」

まさかまさか、彼女にそんな趣味が……。
余り考えたくはない。
軽く首を振って一旦施行をリセットだ。
このままでは、新しい禁断の扉が開いてしまう……!

「マグロは違うかなぁ……。けど、うまいよね。」

鉄火巻きとか鉄火丼とかだろう。
少年は食い意地は割と張っていた。

「……そうじゃなくて、風紀でリオって、神代 理央の事なんじゃないの?
 最近、また妙なことして病院送りにされたって聞いたけどさ。違う?」

風紀委員で言えば、恐らく彼の事だと予測できた。
何よりも、『鉄火の支配者』の"異名"。
前線に赴く少年にとっては、何度も聞く名前だ。
勿論、"悪評"も含めて、だ。

幣美奈穂 >  
製本された冊子・・金髪の双子の姉弟や黒髪の兄妹などがラフ画デザイン。
レディースやガールズ向けの漫画やアニメのキャラ設定など書かれてます。
そこはか~となく、何か某風紀委員や某公安委員を女性向けにアレンジされ
漫画キャラ化された絵。
丁寧に「人物や設定について、これはフィクションです。実在の人物や組織とは関係ありません」と
しつこい程、ページの下に毎回書かれています。
途中の挿絵には、水にぬれた半裸の男二人・・なんて腐臭漂う絵なんかも。
裏にはシリアルナンバーまで・・№00103と。

「わたくしも色々お教えできますの!」

えっへんっ。
兵法の型なら、自信があります。
実戦の実力はさておき。

「えぇ~!?
 なんか危険な物なのですか!?
 わ、わかりました・・わたくしも見ないようにしておきます・・」

言われたとおりに、ホッチキス止めの冊子を摘まむようにしますと。
封筒の中にいれます・・どこかに封印しておいたほうがいいでしょうか。
念は感じますが穢れや邪は感じないのですけど。

「フィアドラちゃんが・・?」

フィアドラちゃん、ここで受付を時々する後輩さんです。
リオお兄様を刺した相手・・チジョーノモツレ、なのでしょうか?
ま、まさか・・!
でも、新しい容疑者なのです・・。

「これは、大変な事件です・・。
 はい、中落ちでお安いですし・・あっ、今日のお夕食。
 鉄火巻にしましょうかしら?」

ぴぴーんとお夕飯が決まった瞬間。
帰りに鮮魚屋さんで買って帰りませんと!

「あ、はい。
 その理央お兄様です。
 そうです!、あっ、ご存じだったのですか?」

ぱぁ~っとお顔が明るく。
秘密調査をしていましたが、ここでお仲間さんが!

「そうなのです・・。
 お友達からの情報ですけど。
 そのフリンのお相手が、女の人ではなく男の人かもって・・。
 あと、公安委員会にもヒントがあるって、総務のお姉様が・・」

ひそひそと声をちょっと小さくして伝えます。
・・フィアドラちゃんの旦那様がお相手なのでしょうか?
フィアドラちゃん、ご結婚されてたのですね・・と。
関係者?が少し明らかになってきました・・美奈穂の中だけですけど。

芥子風 菖蒲 >  
「それは楽しみ。」

流石に相応の経験があるようだ。
だからこそ、彼女の言う"色々"には期待が出来る。
それこそ少年は、口元を薄く緩めた。

「まぁ、多分。あとフィアドラは容疑者じゃないし刺してないと思う。」

いや、多分ある意味刺したは刺したと思う。
刺したは刺したでももっとこう、別の意味で。
彼女の言う"大変な事件"は恐らく実際に起きてない。
なんとなく、齟齬がある会話の謎が解けてきたぞ…!
少年も何とも言えない顔で、思案顔。
まさに心底を見透かしたように言って見せた。

「その、なんていうか、求めてるものは"感想"じゃないかなぁ……。」

恐らくだけど、多分そう。
あの謎の冊子、そう言うものなんだろう。
あんなものが実際に起こってたまるか。
うん、起こっていないはずだ。

「けど、美奈穂には早いものだから大人しく返却した方が良いと思うなぁ……。」

直感だが、これは誰かに見られてはいけないものだ。
とりあえずあの冊子は封印して返却すべき。
封筒に押し込められる冊子を一瞥すれば、ふぅ、と一息。

「……オレも食いたいな。」

いかん、思考がマグロに持っていかれている。
今日の夕食はマグロに決まってしまった。
マグロ、ご期待ください。

それはそれとして、一旦思考と話を戻す。
んー、と小さな唸り声をあげて、軽く天井を見上げた。

「不倫かどうかは知らないし、多分そう言うのじゃないと思うよ。
 オレが知ってるのは、"やりすぎて"制裁食らったって事くらいだし。
 ……と言うか、美奈穂は理央が"過激な人間"って知らないの?」

言動からして、随分となついているように見える。
だが、それもそうか。頻繁に前線に出ないなら、案外そんなものかもしれない。
認識の差異。本来ならば、言うべきではないのかもしれない。
だが……。

「アイツ、町ごと犯罪者を焼き尽くすような奴だから。
 やる事はやるにしても、やり方が滅茶苦茶だからさ。ついにお咎めくらったらしいよ。」

そう言う気遣いは知らない。
あるがままの事実を、少年は涼しい顔で述べる。

幣美奈穂 >  
ふわわぁ~、と。
暖かい陽だまりの様な笑顔を返します。

「フィアドラちゃんは違いますのね・・すると――」

その旦那様とのチジョウノモツレ、この可能性が高そうです。
と、一人理解して頷きます。
・・これが外に漏れると、ロリコン疑惑が男性二名にかかる恐れがあります。
致命傷かもしれません。
美奈穂が誰かに相談しないかが問題になるかもしれません。

「完走・・」

なるほどなのです。
お友達が「見守るのがいい」と言っていたのは、
どういう結果になるにしろ、この事件の終着が大事と。
そうですね、当事者同士の心の問題ですし・・。

「判りました。
 わたくしも、少し様子を見る事にします・・。
 後押しとかしたほうがいいのでしょうか?
 ・・早いのですか?」

恋愛未経験、そんな美奈穂にはわからない世界ですけど。

「えと・・リオお兄様用にも頂いているのですけど・・」

鞄をちらりと見ます。
渡すのと、渡すのを破られた場合の予備と、予備を燃やされた時用の予備。
まだ3セット鞄の中にあります。

「あっ、それでしたら。
 お家で作りますから食べますか?」

ぱあっと笑顔で提案です。
人とお食事大好きな美奈穂です。
お家のにゃんこさんと三人でお食事ができるでしょうか?

「ほうほうなのです・・やりすぎたのですか・・。
 ・・あれですね、フタマタやミマタとかなのですか?」

菖蒲お兄様、美奈穂よりも調査が進んでいるようです。
過激な人、というのを首を横にふります。
美奈穂が知っているのは、理央お兄様は壁新聞作ってる方ということぐらいです。
あと、カマキリさんとかカタツムリさんが好きってぐらいでしょうか?

「そんなに過激な(壁新聞)を・・。
 ・・焼き尽くしたら、皆様困りますものね・・」

へにょりと眉を下げるのです。
今度のボランティアだと、落ち葉焼きの焼き芋をした方がいいでしょうか?
どうもお掃除しすぎたリオお兄様は、秋から冬の味覚の楽しみを
街の人から奪ってしまったようですね。

芥子風 菖蒲 >  
「……うん?うん。」

なんか微妙に伝わっていない気がするぞ!
二股とか三股とか出てきたもの。
もしかして、美奈穂は想像よりも何だかこう、ふんわり(?)しているのか。
感情表現が乏しい少年ではあるが、こればかりはシンキングフェイス。
顎に指を添えて、そりゃもう見事なまでの顔。

「まぁ、とにかく神代 理央の事かアイツがアイツで解決するから
 変に刺激しない方がいいんじゃないかな。美奈穂も刺されるんじゃない?多分。」

そう、こういう時は逆に話を合わせるのだ。
『鉄火の支配者』なんて半分くらい汚名(失礼)混じってるんだし
今更女性関係の一つや二つ(風評被害)で傷つこうが知らない。
なんなら別に、少年は神代理央と知り合いでも何でもないし。
すまない、『鉄火の支配者』。純粋な少女の為に穢れてくれ。
ともかく、美奈穂に変に話をこじらせないように、彼女に合わせて忠告しておく。
刺されはしない、だろう。多分、メイビー。うん、痴情の縺れも二股も起きてない。
……起きてないよな……?
少年もちょっと不安になってきたぞ!

「…………それ、アイツに見せる予定だったんだ。」

わざわざ本人渡すために作られたもの。
流石の少年も少し呆れた。いや、胆力はある。
もっと他の事にいかせなかったんだろうか。
いかせないんだろうなぁ……。

「多分、それこそ焼かれかねないから封印でいいかなぁ。」

予備どころか書いた本人が詰められそう。
大事な生徒を守るために、此の危険物(確定)は封印するに限る。

「……?いいの。じゃぁ、お邪魔しようかな。」

さて、かくいう少年も遠慮が無い。
女性の家だろうと何だろうと、楽しそうな事には乗る。
もっとも、そう言う"不祥事"を起こす邪気はないので、その手の話は大丈夫だろう。
多分。

幣美奈穂 >  
うんうんっ。
美奈穂、わかりました!、と頭を上下させてます。
そして菖蒲お兄様が考えるご様子に、ちょっと首を傾げさせます。

「なるほどなのです・・。
 そうですけど・・また刺されたら可哀そうです・・。
 お友達も、刺されたというので鼻血出された方もおりますし・・」

きっと、別の妄想で鼻血をだしたその腐ったお友達はさておき。
美奈穂はフィアドラちゃんの旦那様(仮)のことは確認しておこうと思う美奈穂です。
リオお兄様には、どうも好物らしい鉄火巻を今度差し入れしましょう。

「はい、是非渡して欲しいとお友達から頼まれております。
 その・・お相手が判ったら、その方の分もいただけるそうです」

こくりっ。
真面目なお顔で頷く美奈穂です。
大変な熱情をもって、幾人ものお友達から頼まれたご楊枝なのです。

「・・焼かれちゃうのですか?」

なぜでしょう。
お友達も焼かれるのを前提で予備を渡してきましたし。
美奈穂には感じませんが、発火の魔術でも中に秘されているのでしょうか?
周囲への影響を与えながら、腐教に染まっていない美奈穂なのでした。

「はいっ!
 報告書を出しましたら、もう帰りますから。
 帰りにマグロを買っていきましょうっ!」

ぱぁ~っと満面笑顔の美奈穂です。
今日のお夕食は賑やかになりそうです。
あと、作ってある色々な副菜も消費できそうです!
るんるんと音符が見えそうな美奈穂。
今日のお仕事の報告書が乾いているのを確認します。
もう提出しても大丈夫そうです。

芥子風 菖蒲 >  
「…………」

成る程。あの扉を開くと鼻血が出るらしい。
とりあえず、なんとか美奈穂の何か(???)は守られた。
代わりに理央の名誉はきっと傷ついた。
可哀想に。でも、あれが出回らないようにしておけば大丈夫だろう。
出まわったら最後、きっと『鉄火の支配者』ではない別の何かが生まれるに違いない…。

「お相手……まぁ、うん。そうだね。
 多分暫く見つからないんじゃないかなぁ……。」

要するにこれはつまり、理央を処罰した公安が相手なのか…。
わからない。少年は最早雰囲気で会話している。
風紀の女子、と言うより霊的なんとか予防課、このように恐ろしいのか…。
少年、初めて(誤解で)畏怖をする。

「……猫をも食わない?」

多分それっぽいのはそれだ。
全然違うことに少年は気づかないぞ!

「ん。なら、一緒に提出しにいこうか。オレも付き合うよ。」

今日は彼女に付き合おう。
報告書も提出できそうだし、先に椅子から立ち上がり
ゴミはビニール袋に入れてゴミ箱に捨てておこう。
後は、彼女の言われるままに付き合うし、食卓はきっとにぎやかだ。
賑やかだが、此の体躯から信じられないほど食べるので
今夜の食卓で上がる声には果たして、どんな意味があるのか……。

ご案内:「風紀委員会 休憩室」から芥子風 菖蒲さんが去りました。<補足:茶髪のツンツン頭に黒衣。漆塗りの刀を担ぐ。>
幣美奈穂 >  
何か思う様子に、ますます首がかくり~と傾げてしまいます。
澄んだ無垢な瞳は、ぱちぱちと瞬きしながらお兄様を見るのです。

「――お相手は菖蒲お兄様でもまだ判らないのですか・・。
 総務のお姉様から、公安委員会にヒントが・・と聞いたのですけど」

公安委員会の方にもいった美奈穂。
風紀の受付嬢や総務のお姉様や、公安の受付嬢のお姉様。
・・一部、腐菌に感染しています。
彼女らは、たぶん、そのもう一人の当事者もしっていることでしょう。

「――はっ!?
 つまり・・タマネギ!」

なんか分かった気がします。
生だと辛いですけど、水にさらすと食べやすく。
そして炒めると甘くなります。
そう、もう少し時間や手間が必要という事なのでしょう。
美奈穂は察しがいい(自己認識)のです。

報告書を受付箱に提出しますと、ご一緒に買い物です。
ついでに少し買い出し・・持ってもらう為です。
沢山食べて頂けますし、冷蔵庫がすっきりするので。
美奈穂はほっこり、嬉しい一日なのでした。

ご案内:「風紀委員会 休憩室」から幣美奈穂さんが去りました。<補足:華奢なちっちゃい巫女さん>