2020/12/14 のログ
ご案内:「委員会街」に幣美奈穂さんが現れました。<補足:華奢なちっちゃい巫女さん>
幣美奈穂 >  
今日も今日とて。
今日も4時限目の自由選択の授業は休講でした。
美奈穂は残念です。
お友達たちに相談をいつも通りしましたら、お友達の1人が『閃いた!』と
1から3限目の授業中、授業中に一心不乱に何かを描いていた姿が印象的です。
・・三限目の数学の授業中、注意した先生に『ジャマスンナヤ!』と殴りかかりKOされた姿は特に。

そんな授業を受けて、休講になったお昼前の時間。
美奈穂は風紀委員会の本庁ロビーです。
窓から入る日差しにあったかだからです。
マイ座布団を持ってきて、床に正座で座る美奈穂ですけど。
ここに美奈穂がいる時だけ、風紀委員会本庁前にたむろするにゃんこさんたちも
ここに入って来ます。
暖かいからです。
座布団に座ってほんわかしながら、お友達が急ぎ書き上げた漫画の原稿。
それを呼んでいたのですが・・。

『そこあったかそうやな』
『じゃまやで』

と言わんばかりのにゃんこさん4匹。
美奈穂を押しのけて、マイ座布団の上で丸まり。
・・美奈穂、にゃんこさん社会では下っ端扱いなのです。
というわけで、床に正座してご友人のさっちゃんが書いた漫画をふむふむ読みます。
漫画はちょっと苦手です。小説の方がいいです。
漫画は、たくさん描かれていて、どこまで絵を見ればいいか判らないからです。
でも、真剣に読みます。

「マグロの達人・・」

少ないページですけど、書かれた漫画。
少しラフですが、読んだ美奈穂は、今までの調査結果がぴたりとかみ合います。
――少年誌漫画好きなさっちゃんが描いた、寿司バトル料理漫画が。

幣美奈穂 >  
『俺の目の色は、マグロの赤身と同じだ・・!』

主人公が覚醒して、様々なマグロの寿司で戦う漫画です。
ふむふむなのです。
本手返しを操る”黒豹”との戦い。
美奈穂は包丁の刃文についてお友達に質問したら、『そこじゃないでしょ!』と叱られました。

――美味しいお寿司で、服が脱げましたり、口から光線が出るそうです。
そんなお料理は、美奈穂にはまだできません。
これが・・お寿司の達人の技・・!
しっかりと読む美奈穂です。
ご友人たちの妄想知識、美奈穂にいらない知識を植え込んでます。

数枚の漫画です。
それをじっくりと読み込んだ美奈穂は、ふぅ、と一息。
――お寿司の世界、深いのですね・・。
少し世界を知った気になっている美奈穂ちゃんです。

ご案内:「委員会街」に芥子風 菖蒲さんが現れました。<補足:茶髪のツンツン頭に黒衣。漆塗りの刀を担ぐ。>
芥子風 菖蒲 >  
「つっかれたぁー……。」

重い声音と共に本庁ロビーに入ってきたのは黒衣の風紀委員。
落第街にて、違反部活との戦いが長期化するのは珍しくない。
昨晩も歓楽街から一直線。違反部活と単独で戦い、気づけば夜明けと言う始末。
相応の怪我はおったが、入院は"面倒くさい"のでさっさと治療だけで済ませてきたのだ。
入院位で止まっている場合では無い。自分には、体を張る事しか出来ないのだから。

「……手は動く。……?」

実際、体に異常はない。
鍛えてるのもそうだが、異能のおかげで再生力もある程度強化されている。
流石に不死身や超再生といった具合では無く、ただ傷の治りが速いだけ。
なら、問題ない。まぁ、怪我は怪我なので額には包帯。頬には絆創膏。
黒衣の裏にはグルグル包帯と結構ボロボロだったりする。
さて、それはさておき朗らかな日差しが入るロビーにて、猫の塊と少女を発見。
見知った素顔だ。漫画を読んでいるように見える。
迷うことなくスタスタと其方へと近づき、少年は声をかける。

「美奈穂だ。何してるの?それ、漫画?その猫何?」

幣美奈穂 >  
お昼ご飯までお時間がありますので。
美奈穂はふむふむと漫画を読み直します。
床に正座、美奈穂は慣れたものです。
はい、何度もここで正座させられ叱られているからです。

にゃんこさんの一匹が、美奈穂の足の上に乗ります。
ここもあったかだからです。

「——?
 あっ、菖蒲お兄様!」

呼ばれて漫画からお顔を上げます。
無邪気な笑顔でご挨拶します。

「あっ、はい。
 お友達にご相談してましたら、描かれましたの。
 すっごい戦いをしてましたのね」

伝記と捉えて読んでいる美奈穂です。
ぴらりと、漫画を見せるのです。
――絶対にモデルがいると判る絵柄で、少年誌的な料理バトル漫画が描かれてます。

「この子たちですか?
 あったかいから日向ぼっこしてるのだと思います」

のびのび座布団の上で目を細めて丸まっているにゃんこさんたちです。

芥子風 菖蒲 >  
「お兄様?オレ、美奈穂のお兄さんじゃないと思うけど。」

お兄様、なんて呼ばれたから目をぱちくり。
少年はちょっと驚いたらしい。
姉となりえた人物はいたが、妹までいたのか。
少年も大概ものを知らないので、妙な誤解をしているぞ!

「友達が描いたんだ。もしかして、前のアレ描いた人?」

あれ。なんだかよくわからないプロットっぽいあれ。
少年たちには未だ早いあれだ。
慣れた動作で、美奈穂の隣へと静かに正座。
傍に刀を置き、凛とした慣れた体勢だ。
この島に来る頃は、よくこの状態で座っていたのを思い出す。

「へぇ、バトル漫画……って、奴だっけ?どれどれ……、……。」

そう言ってぴらりと見せられたページはなんというか。
名状しがたい光景が映っていた。
なんだ、お寿司作る時に口からビームとか出すのか。
おまけに脱げたりするらしい。これには少年も顔をしかめて、小首を傾げた。

「何これ。これは、何……?」

純粋な疑問が口に出た。
なんなのだ、これは……。

「日向ぼっこ。確かに、暖かいよね。
 美奈穂にも懐いてるし、飼ってるの?」

そう言って彼女の膝の猫を一瞥した。
何ともマイペースで心地よさそうだ。

幣美奈穂 >  
「えっ?。菖蒲お姉様でしたの?」

美奈穂はお目めをぱちぱちとして、首を少し傾げさせます。
美奈穂のそばですと、ほわほわ~っと。
無意識な加護の力で、周囲に癒しの波動です。
怪我が少しだけずつ癒されるかもしれません。
お昼の時間まで日向ぼっこするつもりな美奈穂。
受付の方も見慣れた様子に気にしてないどころか、
時々、癒しを求めてにゃんこさんを撫でたりする場なのです。

「あっ、それはトロメイアお姉様と、えーと、KKPの方々ですわ。
 これはさっちゃんが描いたのです」

にこにこと漫画を渡します。
捩じり鉢巻きに法被を着た、赤目の少年。
それと闘う、黒髪を尻尾にした、刺身包丁を担ぐ褌姿の青年の寿司バトル。
鉄火巻でその包丁と火花を散らしていたりもします。
少年漫画として胸熱な展開のショートストーリー漫画です。
その料理を食したマッチョが、服をはだけさせるのもセットです。

「いいえ。
 この建物の周りにいる子たちですわ。
 あったかいから一緒に日向ぼっこですわね」

マイ座布団を占領されている美奈穂。
でも、にこにこ優しい笑顔でにゃんこさんを見るのです。
一匹が、お腹撫でれ、とばかりに菖蒲様の前でお腹をだしてごろりとします。

芥子風 菖蒲 >  
「えっ。」

思わずこれには少年も驚いた。
よもや、よもや、だ。自分の事"お姉様"と呼ばれる事があろうとは。
もしかして、自分はお姉様だったのか……?
疑問を胸にぺたぺた。突然自分の体を弄り始めた。
……いや、ついてる。大丈夫。

「……お兄様だと思う。」

うん、と頷いて答えた。
だが、間抜けはここにいた。

「よくわからないけど、美奈穂の友達?KKP?」

何だが聞きなれない単語が多い。
この学園事態なんだかよくわからない部活が多い気もする。
さて、それはそれとしてペラリと漫画を広げてみる。
意外とこういうのは集中するタイプで、ペラペラとページをめくっていく。
比較的、しかめっ面で。

「……何だか、何処かで見たような……。
 何ならこれ、前見た奴と似ているような……。」

似てる、と言うか酷似しているような……これは一体……。
少年は美奈穂のペースにすっかり流されっぱなしだ。

「この辺り、そんなに猫いるんだ。へぇ。」

別段そこまで気にした事は無い。
ただ、それに懐かれるのも彼女の特色なのだろうか。
目の前で腹を見せる猫に、不思議そうに眼をぱちくり。
……気づけば何だか、体が軽い気がする。
怪我が治ったのか、それとも美奈穂のほんわかな雰囲気で癒されたのか。
よくわからないけど、悪い感じはしない。

「……こう?」

ずいっ。徐に右手を出してわしゃわしゃとお腹を撫でる。

幣美奈穂 >  
「やっぱり菖蒲お兄様なのですわね」

にこにこ笑顔で、うんうんと小さく頷く美奈穂です。
美奈穂、見極める自信があるのです。
特に、お野菜とかお魚さんとかの。

「えーと・・わたくし、授業でご一緒になるお友達にご相談しましたら。
 なんか、そういうのが出来てましたの。
 わたくし、そこの相談役です」

相談・・を持ってきて、彼女らの妄想を掻き立てるお役目です。
お寿司バトル漫画、その過程で産まれてしまったものです。
美奈穂は判ってませんけど。

「あっ、確かに・・ちょっと似てるかもしれません」

改めて見ますと、その金髪紅目な姿は、どなたかを思いうかべられます。
ほうほう、と頷く美奈穂です。
でも、黒い髪が尻尾な、褌姿の方は見覚えがありません。
そちらを指さしまして。

「こちらの方とかも、お見かけしたことがございますの?」

きょとんとした澄んだお目めで菖蒲様を見上げる美奈穂です。
なんかセクシーポーズを決めてる絵姿です。
美奈穂には変な恰好、としか思わないのですけど。

「はい。
 それぞれの委員会のとこ、縄張りにしてるにゃんこさんがおられますの。
 ご存じありませんでしたかしら?」

夜も活動する委員会。
そこにたむろするにゃんこさんは、食事のおこぼれを狙っているのです。
建物の中までついてくるのは、少数なのですけど。
お腹をわしゃわしゃされたにゃんこさん、ごろごろと喉を鳴らします。
不満がある場合や、さわっちゃいやなとこを触れると、
前足の肉球でびしっと注意しますけど。

ぽかぽか空間。
にゃんこさんにも居心地がいいのです。

芥子風 菖蒲 >  
「けど、お兄様って呼ばれ方はちょっとくすぐったいなぁ。
 オレ、一応一人っ子……うーん、お姉さんは一人、いるから?」

うーん、と小さく唸りながら思案顔。
年齢とか気にするほど年を取ってるわけではないし、嫌いではない。
それはそれとして、こそばゆさは感じる。
年下に慕われるのって、こういう感じなんだろうか。
まだまだ、"姉"の気持ちはわからないお兄様。

「相談……一体何の相談を受けたの?」

その結果生まれたのが謎の寿司バトル。
寿司はともかく、この二人は一体何なんだ。
そもそも、何故セクシーポーズをしているんだろう。
少年の理解は、今一追いつかない。

「でしょ?多分、誰かがモデルだと思うけど……、んー……。
 こっちの金髪、やっぱり神代 理央じゃないかな。こっちのは黒髪は……公安の人、じゃないかな?多分。」

飽く迄、特徴だけだ。
似たような人間はきっといるが、公安にこの様な人物を見た事がある。

「けど、褌姿ではなかった気がするけどなぁ……。」

うーん、漫画の不思議。
今時褌なんか履いている人、いるんだろうか。
少年は知らないが、もしその異邦人本人なら褌は履いている。

「結構広いんだなぁ、猫ネットワーク。
 委員会ごとに、って事は結構いる……?」

委員会だけでも、下部組織だけでも多かったはず。
常世猫の不思議。動物にそこまで興味がある訳じゃないけど、そう言えば同じ風紀の知り合いは狸だったっけな。
ごろごろと気持ちよさそうにしている猫を撫でると、なんだか不思議な気持ちになってくる。
少年も、何とも言えない感じでとりあえず無造作にお腹を撫で撫で。
結構、恐る恐る、傷つけないように、不器用さが出ているせいか、手の動きはぎこちない。

「こう、でいいのかな……?ねぇ、コイツ喜んでるのかな?」

おずおずと、美奈穂に少年は尋ねた。

幣美奈穂 >  
鉄火巻や鉄火丼から、マグロのプロ、マグロマイスターと出世?していった美奈穂の相談。
それが少年料理バトル漫画『マグロのアール』の誕生秘話なのです。
原型が既にありません。
一部の青少年、特に男性には危険なKKP(『金狼と黒豹』制作プロジェクト)の活動は活発化しています。
「マグロ」と聞いて、アンニュイ系BL好きな女子は、今朝も鼻血案件でした。
黒豹派は『もう、好きにしてくれ・・』と服を開けさせベッドに寝ころぶ黒豹の姿を妄想し、
それをオカズに年末の同人誌即売会の原稿に情熱を今頃ぶつけています。
それに比べると、この少年料理バトル漫画は穏当な内容と言えるでしょう。
肌色成分多めですけど。

「そうですの?
 あっ、お姉様もおられますのね」

両手を軽く胸の前で会わせまして、嬉しそうにころころ笑います。
仲の良いご姉弟さんなのでしょうか?
なんとなく、素的な事だと思う美奈穂です。

「違いますの。
 わたくしがご相談をお友達に・・。
 あの、知り合いの方が男性にちじょーのもつれで刺された件のことです・・」

フィアドラちゃんが刺したのでないそうですので、
刺したのはフィアドラちゃんの旦那様なのでしょう。
どんな方か知りませんけど。

「——公安の方!」

改めて、褌姿の黒髪尻尾の方を見ます。
美奈穂、総務や受付のお姉さま方から、公安委員会にヒントがある、と。
そう聞いていたからです。

「はい、それぞれの地域でにゃんこさんの集まりがありますもの。
 それぞれにボスさんもおりますし・・」

と目を向けるのは、座布団に丸まっているふてぶてしい感じのどら猫さんです。
なでなでが甘い!、とお腹を撫でているにゃんこさん。
なんかにらむようなお顔で、菖蒲様のお手てを肉球でてしてしっ。
新人の撫で要員を教育するのも、にゃんこさんのお仕事なのです。

「もうすこし、わしゃわしゃっとして掻いてあげながら。
 毛並みを梳くように撫でるといいと思いますの・・」

にゃんこさん社会で先輩な美奈穂。
手つきをみまして、助言をするのです。

芥子風 菖蒲 >  
お姉様もいる。
それには確かに強く、頷いた。

「血は繋がってる訳じゃないし、長く過ごしたわけじゃない。
 けど、間違いなくオレの姉さんだよ。クロエ姉さん。"見えたら"仲良くしてね、美奈穂。」

とても優しく、白く、儚げな少女。
それこそきっと、本当の姉弟ほど長く過ごしたわけじゃない。
でも、お互い思う気持ちは本当だと思いたい。
少年は、そんな姉の話をする時は口元が緩んでいた。
それほど彼女が大好きなようだ。

「……あ、そっちか。ごめん。
 けど、なんでこうなったの?おかしくない?」

例の痴情の縺れ、まだ続いているのか。
と言うか、それがどうしてまたこうなったんだ。
少年の頭の上にはハテナがいっぱいだ。

「美奈穂、相談する人多分間違えてるんじゃないかなぁ……。」

バッサリ言ったぞコイツ!
まぁ、"相談"と言う意味では強ち間違いでもない気がする。
とはいえ、もしかしてこの本広まったりするのだろうか。
これ、もしかして止めた方が良いのか。
神妙な顔つきで、美奈穂をじっとみる少年は……。

「多分、その、"痴情の縺れ"は話さなくてもいいんじゃないかなぁ……。
 こう、なんだろう。美奈穂、相談するの下手だよね、多分。」

火の玉ストレートをぶつけてきた。
今日の時速は145km!
悪意はないが言葉はいつもど真ん中。

「まぁ、多分公安だけどね。公安の人たちって、何時も何処にいるかわかんないしさ。」

組織の都合上、それぞれの機密情報も高い。
まさに隠密的に動く影の組織。
容易に合えるかどうかは、はてさて……。

「……美奈穂は、猫の仲が良いの?……ん。
 えっと……こう、でいいの、か……?」

随分と猫と仲が良いご様子。
へぇ、と相槌を打ってたらてしてし、と猫パンチ。
なんだなんだ、と困惑しながらも、この猫睨んでいる気がする。
撫で方が気に入らなかったようだ。どう撫でるべきだろうか。
こうかな、と文字通り手探り。今度はお腹全体を広げるようにわーしゃわーしゃ。
美奈穂に言われるようにわしゃわしゃと、毛並みを撫でるように、おずおずと撫でていく。

「何だかコイツ、猫のくせにふてぶてしいな。
 もしかして、風紀のボスってコイツ?」

幣美奈穂 >  
『今日も大漁じゃぁーい!』と漫画の最後で大漁旗を振るう
寿司社会の治安を守り活躍する捩じり鉢巻きに半被姿の主人公。
モデル?の原型はまるでありません。
あと、きちんと『この漫画はフィクションであり、実在の人物・組織とと関係ありません。関係ないったら関係ありません』
としつこいほどの注訳を最後に書かれてます。

「クロエお姉様・・はいっ!
 わたくし、仲良しさんになりますの」

弾むようなお声でにこにこです。
美奈穂は他の人とお話したり遊んだり、お食事したりするのが大好きです。

「・・おかしいのですの?
 どこらへんがでしょうか・・?」

美奈穂は漫画に眼を落とします。
おかしいところは、美奈穂にはあまり感じないのです。
そう、刺身包丁の長さや刃文は独特ですけど。

「——えっ?
 そうなのですか??。
 お友達たち、いつも真剣に考えてくださってますけど・・」

眉がへにょりとちょっと下がります。
お友達たち、頑張ってくれてるのです・・そう、妄想を。
それに、相談から端を発した『薔薇戦争』により、結束も確かなのです。

「でもフィオドラちゃんの旦那様の・・公安の方と色々ございますのでしょう?
 そっちからも事情を聞いた方がいいと思いますの・・。
 ——はっ!?、もしかして・・!」

かきーん。
美奈穂、火の玉ボールをキャッチャーごと振り抜けます。
ついでに、手から離れたバットは審判の顔につっこみます。
相談が下手、と言われまして。
ちょっとほっぺが膨らみます。
美奈穂はきちんと相談できているのです・・と思ってます。
――はっ!?、フィアドラちゃんの旦那様、公安委員会の方ではなく。
風紀委員会の方のほう・・!?
美奈穂、勘違いしていたかも、と思い直しました。

「はい!
 にゃんこさんと仲良くさせて頂いております!
 そうなのです。風紀委員の”ボス”さんです」

お腹を見せていたにゃんこさん。
それでいいにゃ、とばかり目を細めてから。
頭も寝そべらせて喉をごろごろとさせます。

ふてぶてしいにゃんこさん、うっとうっととしますが。
「コイツ?」と言われると目を開けて、真顔でじーっと菖蒲様を見るのです。

芥子風 菖蒲 >  
とりあえず漫画パタン、と閉じて美奈穂へとお返し。
流石の少年もこれは実在の人物をモデルにした事を理解する。

「とりあえず、この人たちにあんまり"痴情の縺れ"は今後話さない方がいいんじゃないかな……。」

当人たちの名誉が危ない!
流石の少年も、青空の様に澄んだ瞳が何処か遠い場所を見ています。まる。

「うん、美奈穂みたいな人きっと好きだと思うから。
 クロエ姉さんとは仲良くできると思うよ。マシュマロが好きなんだ。」

あの時気に入ってくれたし、きっと同性の子とお菓子を食べるの、話が盛り上がりそうだ。
美奈穂みたいな優しい子なら、きっと姉さんも気に入ってくれると思う。
遠い場所にいそうだけど、友達が出来そうだ。
姉さん、よかったね。少年は実に、穏やかな表情をしていた。

「全部。」

バッサリ。そりゃもう1から10まで全部。
何もかもがおかしい寿司ワールド。
このままでは寿司ミームに委員会が危ない(?)

「多分、真剣に考えているのは漫画の事であって、美奈穂の相談じゃないと思うなぁ……。」

火の玉ストレート、連投。
相談に相談を重ねた結果がこれで、おまけに二回とも来れば流石の少年も確信を持つ。
不愛想な少年も、こればかりにはしかめっ面。
もしかして、いいように使われてないか心配だ。

「旦那様……は、いないと思うけど……何がもしかして?」

かきーん。
最早場外ホームランを通り越してあからさまなファウル。
だんだんと美奈穂の事を理解し始めた少年は、何かしら暴球とにらんだ。
じー、と怪訝そうに膨らむほっぺを一瞥。

「ボス、ボスかぁ……。」

通りでふてぶてしいわけだ。
そんなボスから、真顔で視線を感じるから撫でながら視線を猫に落とす。

「何?」

真っ直ぐな視線をボス猫に向ける。
少年も伊達に風紀委員で、自ら"肉体労働"に赴くわけじゃない。
少年に冗談は通じづらい。圧に圧を返すように、猫と視線が交差する…!

幣美奈穂 >  
返された漫画原稿。
美奈穂は丁寧に封筒に入れます。
明日、お友達に返して感想を伝えなければなりませんし。

「——判りましたわ。
 そうですわね、こういうのは秘密ですから」

当事者の方々に、お話したら。
美奈穂がお助けする為に調べてることがばれてしまいます。
こくり、真顔で頷くのです。
マシュマロ、というお言葉にふわっ!?と反応します。

「マシュマロ大好きな人に、いい人しかいませんものね」

大事な事なのです。
そのまま食べてふわもっちりなのも。
ちょっとあぶってとろじゅわなのも。
美味しいのです。

「ぜ、全部!
 ・・もしかして、漬ける時間とか違いますの?」

がーん。
美奈穂も同じような漬けを作っていたのです。
寿司の世界、奥が深いです!
でも、この漫画が美奈穂の相談とは関係ないのは判ってます。
話を聞いてぴぴーんとひらめいたお友達が、授業中に描き上げたものですし。
ただ、何か美奈穂の調査・・想像・・と合致するところがあったのも事実なのです。
そう、委員会のあの人が、寿司マイスターで広報部で、寿司激安広告を作っている、ということ。
それを補完する漫画だったのです。

「——大丈夫です。
 わたくし、全部わかってますから・・」

うんうんと頷く美奈穂、美奈穂は旦那様が誰かを間違えていたようです。
火の玉ストレートを快適にファールさせている美奈穂です。
一塁守備の方が、その打球を玉で受けてしまったようにうずくまるかもしれません。

『う”に”ゃぁご』

ちょっと目を細めたにゃんこさん。
まだまだだにゃ、もっと精進するがいい、という具合に菖蒲様を見て、
尻尾で床をてっしんてっしんと叩きながら、低い鳴き声を利かせるのです。

芥子風 菖蒲 >  
「うん。オレが言うのもなんだけど、ペラペラしゃべる事じゃないと思う。」

結局は何にせよ、他人事なのもそうだけど、デリケートな問題だ。
大っぴらに、特に本なんかにしていい内容ではない。
……いやまぁ、実際に寿司を握っているわけじゃないんだろうけども。
これはそう、漫画的表現だからそこはいいな、うん。
とりあえず美奈穂もわかってくれたようで何より、と頷いた。

「そう?……そうかも。」

事実、姉さんがそうなんだから多分そうかもしれない。
うん、と何度も、少年は頷いた。それだけ姉の事を好いてるのかも知れない。

「うん?……うん。多分……?」

何かが…何かがずれている気がする…!
だが、少年此処でミステイク。
その"ズレ"の正体を看破する事が出来なかった。
よもや、寿司の話題とは思うまい。
肯定により、きっとこのゲーム(?)は美奈穂側に軍配が上がった…!

「わかっているならいいけど、気を付けてね?」

気づかない。
そのファウルボールに気づけない。
失点しているのは向こうなのに、自らの点を減らしている…!
菖蒲少年、理解するのはいつの日になるだろうか……。
それは誰にも、わからない……。

「……?」

生憎、猫語の理解力には乏しかった。
不思議そうに首を傾げて、猫を見下ろす。
ボスの風格、カリスマを理解するのもまだ時間がかかりそうだ。

はてさて、時間と言えばそろそろお昼時。
少年のお腹も、ぐー、と腹の虫が鳴っている。

「あー、腹減ったな。美奈穂も何か食べに行く?
 行くなら一緒に行こうよ。丁度寿司とかさ。」

ご飯の話をすると、食べたくなるものなのだ。

幣美奈穂 >  
「わたくし、ぺらぺらなんて喋ってません!
 ちゃんと秘密、守ってますもの」

唇がとがっちゃいます。
ご相談は一般教養の授業で一緒のお友達や、風紀委員会の受付や総務のお姉様方だけです。
そしてきちんと「お知り合いの方」と名前をぼかして、個人情報を守ってます。
――誘導されて、性別や髪・瞳の色などはぽろりとしましたけど。
美奈穂の頭の中で、いったいどういう人物像になっているのでしょう。

「知っておりますかしら?
 マシュマロさんにチョコペンでお顔描いても可愛くて美味しいのですよ?」

和菓子の方が多い美奈穂ですが、初等部相当の頃に、
クラス会などでそういうのを楽しんだ覚えもあります。

「はい、大事なことですものね・・」

真摯な表情で頷く美奈穂です。
お友達のフィオドラちゃん、いつの間にか結婚です。
その頭の中では、赤身を漬ける液の改良を考えてます。
きっと、もっと美味しくできますでしょう。

ふんっ、と鼻息を零すにゃんこさん。
この新人はもっと教えてやらないととかなんとか思うのです。

「あっ、お寿司ですか?
 ——はいっ、勉強します!」

お弁当は持ってきてますけど。
本職の寿司職人、その技を見て自分のお料理も高めないと・・とか考えます。
そしてにゃんこさんたちにも「ご一緒に食べに行きますか?」なんて尋ねまして、
マイ座布団を回収しようとすると・・にゃんこさんたちも、
不満そうにしながら座布団からおりてくださいます。
ボスもお顔を上げて、菖蒲様のお顔を見まして。
ぺろり、と口周りを舐めるのです。食べる気満々です。

芥子風 菖蒲 >  
「そうかなぁ……。」

これには流石に少年も疑問を口にした。
その割には随分とこう、容姿が酷似しているような。
流石に余り問いただすと可哀想だし、今のところ害が出てないなら大丈夫そうだ。
……あの『鉄火の支配者』には、両手を合わせておこう。南無。

「へぇ、そう言う事もするんだ。……ちょっと楽しそうだね。」

想像してみると、思ったよりふんわりしている。
女の子はそう言うのが好きそうだし、姉さんに会うときに試してみるのもありかもしれない。

「うん…うん…?…うん。」

よし、とりあえず伝わった。
暫く大事にはならないだろう。
少年はきっとそうだと思うけど、すれ違いと気づくのはいつ頃か……。
刀を手に取れば、とん、と軽く跳ねるように立ち上がる。
長時間正座してても痺れはしない。慣れたものだ。

「……猫も行けるお店、あるのかなぁ?」

何だか皆、ついてくる気満々だけど飲食店に猫。
いや、この常世島ならきっとあるはずだ。
大丈夫なはず。とりあえず、行こう。
人と一緒に行くのは楽しいと、無意識に笑みを浮かべて一足先に、先導するように先に出て行った。

幣美奈穂 >  
受付や総務の女性も加わり、確実に美奈穂よりも情報を集めているKKP。
彼女らの熱情は、クリスマス後に向けて盛り上がってます。

「本当です!」

美奈穂、そんなお喋りじゃありません。
と、ちょっとぷんぷんなのです。

「うんうんっ!」

怒った顔もケロリ、にこにこしてうんうんと美奈穂も頷けます。
大事なことなので、褌さんにも尋ねませんと。
座布団を抱えまして、休憩室に置きに行きます。
にゃんこさんたち、菖蒲様の脚元に集まりまして。
『はよくわせえや』『はらへってんねん』と小さく啼きながら見上げて、
そして脚を肉球でてしてしっとさせねだります。
戻ってきた美奈穂、とてとて~っと一生懸命後ろを付いていきます。
にゃんこさんに『おそいで』とせかされながら、

「お外でお寿司ってすごく久しぶりです!」

美奈穂もにこにこ楽しそうに歩くのでした。

ご案内:「委員会街」から芥子風 菖蒲さんが去りました。<補足:茶髪のツンツン頭に黒衣。漆塗りの刀を担ぐ。>
ご案内:「委員会街」から幣美奈穂さんが去りました。<補足:華奢なちっちゃい巫女さん>