2015/06/03 - 20:06~19:02 のログ
ご案内:「常世公園」にシュリクさんが現れました。<補足:真っ白なロングヘア 金の瞳 ややゴスロリチックな服>
シュリク > (そんな時、目立つ長い白髮を揺らした少女――年の頃は10程か――が、本を読みながら器用に歩いていた。器用というのは、本から目を片時も離さないのに人とぶつかりそうになると一瞥もせず避けている辺りを指す)
設楽 透 > 「おや?あれは……」
「……見かけない顔だ、一年生の子かな。」
【それはともかく、とベンチから声をかけることにして】

「おーい、そこの白い髪の綺麗な君ー、何読んでるんだい?」
「座って読んだ方が、集中できると思うけど、どうかな?」

シュリク > (声をかけられて、初めて顔を設楽の方へと向ける。多くの学生がいるのになぜ男が自分を呼んでいると気づいたか。それは、自分の周りに白い髪の人間がいないと知覚していたからだ)
歴史書です。私が眠ってから、この世界で何が起こったのか……詳細に知りたくて。
(ひょこひょこと設楽の方へと歩む。……近くで見ると、存外に小さい。人形のようだ、と思う人も多いだろう)
しかし、ご心配なく。集中というものはその気になればどのような状況でも発揮できるものなのです。

設楽 透 > 「歴史書?」
「へえ~、それはそれは勉強熱心なんだね、結構結構。」
「でも君が集中できても、他の子が真似するから止めとこうね」
【近寄ってきた少女を見て優しく微笑む】
【流石に見た目幼い相手を速攻で口説くほど見境が無いわけではない】

シュリク > ……成る程、それは盲点でした。
(はっと気づいたように本に栞を挟み、閉じて通学鞄に仕舞いこんだ。……設楽の柔和な笑みに何かを感じ取っている様子はない)
ありがとうございます。機械である私が、人間たちの模範となれていないのは失態でした。――私は、シュリク。貴方は?
(ごくごく自然に、自らを人外だと言う。よく見ると、金色の瞳、その奥の瞳孔が、確かにカメラのレンズにように何層にも組まれていた)

設楽 透 > 「うん、分かればよろしい。」
「シュリク、ちゃんか。僕は設楽 透。気軽に設楽先輩と呼んでくれ。」
【特に裏の無い笑顔を向けたまま自己紹介を交わす】

「そうかそうか、シュリクちゃんは人形ねえ」
「自立してるのか、それとも誰かが操ってるのか、」
「それとも誰かの指示を仰いで行動しているのか……」
【君はどのタイプなんだろうね、と驚いた様子も無く楽しげに言葉を続ける】

シュリク > 先輩――なるほど、確かに余裕のほどが一学年と違う。よくこの学園に馴染んでいるというか。よろしくお願いします、設楽、先輩(スカートの端と端を摘んで、丁寧に頭を下げた)

私は現在特定のマスターとなる存在はおりませんので、自立型であると言っていいでしょう。本による学習も、私が判断し選択した手段です。……その様子ですと、他にも機械人形のお知り合いがいるのですか?
(首をこくん、と傾げて問いかける。なにせ今まで自分を機械だと知った人間はみな驚いていたので、新鮮だったのだ)

設楽 透 > 「はっはっは、まあ余裕の半分は虚勢みたいなもんだよ。」
「馴染んでいる、かい?ははっ、そう言われるのは嬉しいなあ」
「なにせ、『浮いてる』とはよく言われるが馴染んでるとは言われ慣れてないからね。」
【こちらこそよろしく、と本当に嬉しそうに目を細めた】

「まあ、長い事居るとね。一人や二人、そういう子も居るからさ。」
「なるほど、シュリクちゃんは自立型かあ。」
「早く良いマスターが見つかると良いけど、その様子じゃ別に必要としているわけでもないのかな?」
【かなり自主的な判断が出来る様だ、と見て】
シュリク > ご謙遜を。浮いている、というのもまた一つの光景だと思いますよ。
設楽先輩はこの学園の浮いている存在、として馴染んでいるのだと思います。いわば、この学園の特徴の一つとでも言いましょうか。
……しかし、なぜ浮いているなどと? 何か奇天烈な行動を起こしたりしているのですか。

そう、ですか。それは是非お会いして情報交換をしたいものですね。
――いえ、マスターは欲しいところですね。マスターの存在があって初めて開放できる機能もありますので。例えば、「異能」とか。


設楽 透 > 「ははっ、みんなそう言ってくれると嬉しいんだけどなあ」
「ありがとうね、シュリクちゃん。」
「僕としては可愛い子とお近づきになりたいだけで、奇行に走った覚えは無いんだけど……」
【参っちゃうね、と笑う】
【そして異能、と聞くと流石に少し驚いた様だ】

「へえ、君にも異能があるっていうのかい?」
「それは興味があるな、自動人形の持つ異能なんて。」

シュリク > 私は人間とは考え方が大分違いますので、私のような言葉を人間に求めるのは難しいでしょうね。
――お礼を言われるようなことでもありませんが。しかし、可愛い子?
それは女性と、ということでしょうか。それなら尚更変ではありませんよ。男性が女性を求めるのは、私が生まれた6000年前も同じですし。

その口ぶりですと、設楽先輩も異能者のようですね。――私が現在使えるものは、正確には異能ではありません。擬似異能といって、人工的に作られた異能です。

設楽 透 > 「そうかな?言葉を使う事自体は共通なんだしさあ?」
「ふふ、お礼は言いたい側が言いたくなった時に言うものさ。」
「そうそう、可愛い女の子。まあ、最近は物騒だからねえ……」
「へえ、6000年前!そりゃあ気の遠くなるほど昔だねえ!」
【愉快そうに自動人形の話を聞いている】
【話す内容が真にしろ、偽にしろ、そんな事は如何でも良かった】

「擬似異能?……それも6000年前から?」

シュリク > 言葉とはあくまで出力物です。データベースが違えば、出力も変わりますよ。
物騒、たしかにそうかもしれませんね。<<ゲート>>が開いているのですからたしかに物騒ではあるでしょう。神話上の怪物も出てくるでしょうし。
とはいえ、私はその殆どを眠って過ごしたので。だから、6000年分の歴史を学ぶ必要があるのです。
(返す此方はあくまで淡々と。嘘を言うようにはプログラムされていない)

ええ、そうですね。6000年前は現代とは比べ物にならないレベルで科学技術が発達されており、異能も体系化されていたのです。ついには人工的に異能を作り出し、私のような異能人形を生み出したのです。

設楽 透 > 「なるほど、確かにその通りだね。」
「それにしても自動人形の価値観は中々面白いよ、君。」
【久々に有意義だ、とシュリクを見つめて告げる】

「その、ゲートとやらが具体的に何を指すのか僕には分からないけれど、」
「どうにも穏やかじゃなさそうだっていうのは感じ取れたよ。」
「そうかそうか、6000年前はそんなに技術が発展していたのか」
「他でも無い当事者が言うんだから、十分信用に値しそうだ。」
【実のところ彼はまだシュリクが自動人形である事は認めていても、】
【『6000年前の自動人形である』と言う事には半信半疑だ】

シュリク > 私としては、人間の価値観のほうが興味深いですよ。私達機械は、3体いれば3体とも同じ価値観を持つことが多いですが、人間は逆ですからね。
機械と人間の差は、多様性にあるのではないでしょうか。有意義と感じるのも、あまり機械の文化に触れていないからというだけだと思いますよ。
(知ってしまえばどれも画一的で、単調に見えると続けた)

ゲートを詳しく説明するのは難しいですが、簡単にいえば異世界へと繋がる門ですよ。私達の文明も<,ゲート>>によって滅びた……と、推測されます。実際のところ私は眠っていたので分かりませんが。
実際に6000年前の技術の片鱗を見たければ、未開発地区の遺跡群を攻略するといいでしょう。私もそこから出てきましたし。

設楽 透 > 「なるほど多様性、確かにそうかもしれないな~」
「人間っというのは、確かに3人居れば3人とも違う、10人居れば10人違う。」
「それもそれで面白くて、僕は好きだけどねえ」
「でも、『君たち』もそうだよ。」
「同じ時期に同じ場所で造られた機械人形は確かに同じ様かもしれないが、」
「作られた時期、場所、とその時の環境で大きく差が出るからね。」
【温和な笑みを浮かべたまま、やや早口で話す】
【本当に楽しんでいるのだろう、彼自身気付かないうちに口数が増しているのだ】

「異世界に、繋がる門……ふむ。」
「それは今まさに起こり続けている現象なのかい?」
「………ふむ、遺跡群か。そうだね、明日にでも行ってみよう。」
【興味を惹かれたのか熱っぽくなった頭で頷いた】

シュリク > それは、確かに。ですが、「合理性を優先する」という部分ではあまり変わらないと思います。
人間と同じように考え、感じ、行動するというのは、一見出来ているように見えて、その実未だ到達できていない世界なのですよ。
感情、というものが機械に宿るのかどうかは分かりませんが、そんなものをプログラミングできるような存在は――まさしく、神かそれに類する存在かと。
(表情は一切替わらない。が、有意義な会話ができているとはシュリク自身も感じているらしく、表情が最初に比べると柔らかくなっている)

ええ、そう考えるのが一番自然でしょう。実際、魔術や魔物がこの島でも跋扈しています。この世界にはもともとなかった概念が入り込んでいる。<<ゲート>>が開いた以外に考えられません。
ただし、行くならば入念に準備してから行くことをお勧めします。どのような異能をお持ちかは知りませんが、遺跡内部には異能を無力化する装置が設置されていることもありますので。

設楽 透 > 「ふむふむ。なるほどなるほど。」
「確かに、人間はたまに、いいや、大体常に不合理と共に生きてるね。」
「それが善きにせよ悪しきにせよ、だけど」
「ああ、そうだね。そんな事が出来るのは、神に違いないだろうねえ。」
【くすくす、笑いながら肯く。どうやらシュリクの表情の変化には気づいている様だ】

「ふむ、そうか。」
「ということは、数十年前から続いているのかな、そのゲートが開いている状態、というのは」
「実に興味深いね、新しい発見だ。」

「ああ、僕の異能ね。」
「無効化、されるのは困るなあ。何かと異能頼みなところがあるし。」
【やっぱり優秀な護衛必須かな、と呟いた】

シュリク > 私から見れば、人間の行動は甚だ非合理的で理解できない点が多いです。
ですが、それこそが人間の本懐であり、同時に、私達には到達できない高みなのでしょう。
……私を作ったマスターは、そこを異能の力で越えようとしていたみたいですが。
(機械に命を宿す。心をもたせる。もしもそんな異能があるならば)
それは、「奇跡」に類するものでしょうね。

そのようですね。故に「異邦人街」などというものもこの島にはあるのでしょうし。……私としては、さっさと追い返したいのですが。この世界にもともとなかった概念というのは、バランスを崩す要因になるのですよ。

行くのであれば、パーティを組んでから臨んだほうが良いでしょう。異能がなくとも純粋な腕力があるとか、……私は推奨しませんが、魔法を使う人物とか。
さて、長話してしまいましたね。とても有意義な情報交換でした。又お話してくださいね、設楽先輩。それでは。
(ぺこり、と頭を下げてその場を去る。本は、鞄の中に仕舞ったままだ)

ご案内:「常世公園」からシュリクさんが去りました。<補足:真っ白なロングヘア 金の瞳 ややゴスロリチックな服>
設楽 透 > 「ふふ、人間はね『理解できない』ことも楽しむものさ」
「確かにそれが本懐だろうね。」
「でも、」
「それを『出来ない』と決めつけちゃあいけないぜ?」
「まだ君には、実行されていないプログラムもあるんだろう?」
【そう笑いながら告げ、改めて、マスターが見つかる事を祈る旨を伝える】

「へえ、それも初耳だ」
「なるほどね、異世界の存在も危険、かあ。」

「そうだね、そうさせて貰おう。」
「ただ、自慢じゃないけどそういのに向いてる知り合いが居なくねえ。」
「ああ、僕としても実に……実に有意義だったよ。」
「また会おう、シュリクちゃん。」
【その場を去る自動人形へと、朗らかに手を振って見送った】

設楽 透 > 【会話の余韻を楽しむかのようにベンチに深く腰掛け直して、すっかり暗くなってしまった空を見上げる】

「嗚呼──」

「此処はいつだって新たな発見に満ちているね。」
「実に面白い。」
「折角だから在籍10年目指して頑張ってみようか」

【クツクツ、と喉を鳴らしながら笑う】

設楽 透 > 「さてと。」
「そろそろ僕も帰ろうか、それともどこかうろついてみようか。」
「まあ、動きながら決めようか──」

【静かに息を吸い、そのまま呼吸を止める】
【すると設楽 透の体は、腰掛けていたベンチを通過して地面の中に吸い込まれる様に消えた】

ご案内:「常世公園」から設楽 透さんが去りました。<補足:金髪碧眼の優男、三年生(三留済)、既知化>