2015/06/06 - 22:41~15:03 のログ
ご案内:「商店街」に矛海 遼さんが現れました。<補足:着物の上にロングコートを羽織った、無表情が眼鏡の下に張り付いたような青年>
矛海 遼 > 商店街の一角、とある店から出て来た一人の青年が袋を片手にぶら下げて歩いている。中身はそれなりに重いようで、振り子のように揺れている

黒い髪に眼鏡の下に無表情を貼りつけた鉄仮面の様な青年は表情に似合わない鼻歌を歌いながら街中を彷徨っている。

ご案内:「商店街」にシュリクさんが現れました。<補足:真っ白なロングヘア 金の瞳 制服>
矛海 遼 > 袋に入っているのは多くの食材。

和食も洋食も、美味しければそれに越した事は無いと考えているのは紛争地域で食べる物を選べなかったが故の答えである。

それでも今は紛争に参加している一人の兵士では無く、学園都市に教師として存在している。

嘗て地獄から天国に這いあがり、再び地の底に落ちた者にとっては、食事は十分な安らぎである。

袋に入っているのは『豆腐』。ここに売っている豆腐はどう使っても美味いのだ。

シュリク > (街を散策しながらたい焼きを頬張る。懇意にしているたい焼き屋の新作、「ゆず抹茶味」だ。一口噛むとゆずの爽やかな香りと抹茶のまろやかな甘味が広がって、美味しいと評判である)

……おや。矛海先生じゃないですか。

(見知った教師が歩いているのを見かけ、声をかける。彼は巌のように表情が変わらないことで有名で、その冷静沈着さにはシュリクも好意を抱いていた)

……楽しそうですね。鼻歌なんて、珍しい。お買い物ですか?

矛海 遼 > 今晩は何を夕飯にしようか、などと考えながら、珍しい光景を見せつつ、一人の青年は夜の商店街を歩いて行く。

その刹那、聞こえてきた声の主へ視線を向けて口を開く。

「ふむ………シュリク、か」

記憶の奥底を遡り、少女の名を口にする。

「少々、面白い物を見かけた物でな。あとは夕食の買い出しと言った所か。」

普段の黒いスーツでは無く、着物の上にロングコートと言う服装であるという事を考えると、今日は休日なのだろうという事がわかるだろうか

シュリク > 覚えて頂き光栄です、先生。

(慇懃に頭を下げ、再び矛海を見上げた。185と長身の矛海と比べると、123cmのシュリクは子供そのものだ。そんな小さい彼女だが運動技能はピカイチで、記憶に残っているかもしれない)

面白いもの、ですか。「あの」矛海先生が興味を示す物とは、私も気になりますね。――ああ、矛海先生、お料理得意ですものね。見た目によらず……

(ナチュラルに失礼な事を言うが、それが失礼だとは思っていない。シュリクと話す時、時々そういった「違和感」を覚えるだろう)

しかし、先生――私服は和服なのですね、意外です。

(休日である、ということは認識しただろうが、その休日に生徒で邪魔されたくない、という発想には至らない様子だ)

矛海 遼 > 「今は別に『先生』と呼ばなくとも問題は無い。あくまで仕事を行っている時だけだ。教師でいるのは、な」

元より人外魔境染みたこの学園に置いて、高い運動能力を持った者と言う点では上位に入っている少女故、記憶から名前を出すのが早かったのは必然か。

身長差もあって見下ろす形になるが、根本的には全く普段と同じような表情、態度である。

「何が意外かどうこうと言った物は良くわからないが、そうだな。面白い物と言うのは……あちこちで【黒い】物が見れたという所か」

違和感を感じてはいないのか、淡々と言葉を返す。彼にとってはこれが【ナチュラル】なのだ

シュリク > 目上を呼び捨てで呼ぶわけにはいきません。そうプログラミングされていますので。

(頭ひとつ抜けた身体技能の理由を問うたなら、正直に機械人形だから、と答えただろう。シュリクにとってその情報は、隠す必要のないものだ。ので、普通の子供なら身長差により会話に難儀するだろうところを、苦もなく続ける)

いつもスーツ姿ですから。――「黒い」物? ……ゴキブリでしょうか。不衛生ですね。

(少しむすっと表情を歪ませつつ、立ち話もなんですしそこのベンチに座りませんか、と提案する。彼女なりの、荷物を持った矛海への配慮だ)

矛海 遼 > 「ある意味でゴキブリのような物かもな。」

指していた物は文字通りの物では無く、この学園都市の闇。
それを見て【面白い】と評しているというのが伝わらなかったのはある意味で幸いであったかもしれない。

「あのスーツを使っていると気が疲れる物でな。さて、では先に失礼させてもらおう」

そう呟いて、ベンチに腰を掛けて端の方へ袋を乗せる。豆腐を初めとした食材のほかに、よく見るとさらに小さな袋を入れて、その中に一冊の本が入っているのがわかるかもしれない。

シュリク > ? ゴキブリに比喩されるような存在を見て「面白い」とは……悪趣味ですよ、先生。

(結局のところ、ゴキブリが何を指しているのかまではわからない。太古の機械人形とはいえ、読心術を体得しているわけではない。が、「違和感」だけは感じたようだ)

……驚きました、先生でも疲れることがあるのですね。あまりに表情が変わらないのでそういったものは忘れ去ってしまったのかと。

(続いて、その隣に背を正して座る。買い物袋の中が気になるのか座る瞬間にちらりと覗けば、目ざとく本の存在に気づいた)

それだけ食材を買い込んで、尚荷物になる本も買う辺り、買い物は一度で済ませようという合理性を感じます。――差し支えなければ、どのような本を?

矛海 遼 > 「よく言われる。趣味が悪いとはな」

無表情故、冗句か本音かはわからない。

「疲れを感じ無いのは逸れこそ機械か何かだろう。良く比喩はされるが、機械ではないぞ?足の裏から火を噴くことも無ければ腕を飛ばすことも無い」

その中、冗句を飛ばすあたり【何を考えているのかわからない】

「ふむ……本か。こういう物だが」

袋の中の本を一冊取り出し、そちらに見せる。タイトルは【特殊戦術マニュアル:翔んでる!平賀源内】と書かれている

シュリク > 「ゴキブリ」が何を指しているかは分かりませんが、虫を殺して喜ぶのは子供のすることですよ。

(分かっているのか分かっていないのか微妙なニュアンスの言葉だ)

機械は疲れを「感じる」ことはありませんが、疲労はありますよ。音速で長時間走行していれば部品も摩耗しますし。……でも、先生ならもし空を飛んでもあまり違和感が無いですね。

(しかし、機械は冗句を【理解しない】。ある意味で相性がよく、またある意味では相性の悪い関係だ。圧倒的に「ツッコミ役」が足りない)

……なんですか、この胡乱なタイトルは。マニュアル本のようですが……平賀源内がどう関係を……?

(前半部は矛海が読んでいてもなんらおかしくはない内容だが、如何せん後半部に目が行ってしまう。平賀源内といえば、日本にエレキテルをもたらした人物であり、土用の丑の日を設定した人物でもある。そういえばうなぎというものも食べたことが無いですね、あとで食してみましょうとは、シュリクのAIだ)

矛海 遼 > 「違いない」

軽く口を開いて答える

「ふむ、実際飛んだことがあるにはあるがな。」

さらりとおかしなことを言っているがこの二人の間では何らおかしくは無いことなのだろう。

「敢えて言おう。私にも平賀源内との関連性は全くわからん。あくまで買ったというよりは店員に礼として押し付けられた物なのでな」

再び本を袋にしまうと、ベンチに座りながら夜空を眺める

シュリク > (さらりと避けるように答える矛海に一つ溜息を付きついた)

まあ、私も目の前にいたら恐らく退治するでしょうけど。それがゴキブリでも、ゴキブリのようななにか、でも。

(残ったたい焼きの尾を口に放り込み、咀嚼する。餡があまり入っていなかったのか、眉を少々下げて)

ああ、やっぱり。飛んだ方が移動面では遥かに効率がいいですからね。私も当時は、飛びながら竜種と交戦したものです。

(淡々と進む会話。第三者が見れば突っ込みどころ満載のはずが、二人の中ではそれが普通、という次元であった)

礼……? 本屋に礼を言われる事例というのはなかなかないと思いますが……それにしたって、渡すならもう少し他にあるでしょうに。

(本を仕舞うところを見て、平賀源内の関係性を探る様子がないことを知り興味を外す)

――夜空ばかりは、今も昔も変わりませんね。私が記憶しているものと殆ど変化がありません。

矛海 遼 > 「昔よりは星は見えるようにはなったさ。昔よりは、な」

何処か呟くように答えつつ、小さい棒状の物を口に咥える

「竜種か………起動兵器とどちらがマシか」

昔を思い出したのか、言葉がこぼれていく

シュリク > そうですか? ……やはり、私の目には殆ど変わりないように見えるのですが……

(眉間にしわを寄せて、星空を見つめる。そうしていると、人間のようにも見えるのだが)

機動兵器がどういうものを指すか分かりませんが、自在に空を飛び、炎を吐く巨大な爬虫類はそこそれなりに厄介でしたよ。――そういった兵器と戦ったことがおありで?

(じい、と機械の目が矛海を見つめる)

矛海 遼 > 「あぁ、少し前の話だがな。いくつもの大型の起動兵器とは戦っていた物だ。」

手を少し前に出すと、手の甲に魔法陣のような物が浮き上がるように淡く光り出す。

「今この場に見せてしまっても良い。機密などクソ喰らえなのでな」

普段の印象が【お堅い教師】だとするならば、この場に居るのは【やや不真面目な青年】だろうか。共通しているのは無表情が相変わらず張り付いているという事だが

シュリク > ほほう、やはりというかなんというか、只者ではなかったですね……

(頭のなかで、山のような大型機械をちぎっては投げちぎっては投げする矛海の姿が容易に想像できた。恐らくその映像はシュリクでなくとも出来るに違いなかったが)

ん……これは、魔術……?

(異能であればそのような紋は浮かばないはず、と睨んだ。この間の一件もあって、魔術とどう向き合うか、考えあぐねていたが)

ええ、是非お見せください。もし普通に見せるのが難しいとあれば、私が異能で組み合いますが。

(ベンチから立ち上がって、再び矛海を見つめる。……表情は変わっていないが、何故か、「楽しそう」に見えた)

矛海 遼 > 「大丈夫だ、問題は無い。では――――――」

手の甲の光が強くなって行き、一瞬、表情が微笑んだように見えるだろうか

「―――コール・ヴェンデッタ―――」

その時、近くの空間が揺らぎ、ガラスが砕けるようにように歪みが崩れ――――――額に三日月を模した被り物を付け、武者鎧の様な人型の起動兵器が両腕を組んで現れる。
下手な建築物よりも遥かに大きい機神は浮遊し、そちらに視線を向ける

シュリク > ―――!

(目を、見開いた。眼前に迫るは巨大な鉄の塊。その姿は戦国時代の武者を彷彿とさせ、厳しい形相で睨まれれば並みの相手ならそれだけで逃げ去ってしまうほどだ)

――これは、また。随分と巨大な兵器ですね。

(目を見開きはしたものの恐怖する様子はなく、此方を睥睨する機神を見上げる。同じ機械でも、その差は歴然。ゾウとアリだ)

それに、今の出現方法……次元軸を超えてきている。手の紋様は"これ"を召喚するためのものですか、先生。

矛海 遼 > 「正解、だ。今はコイツを使う必要が無い以上、凍結封印してはいるが、この通り。その気になればいつでも個人の権限で呼び出すことが出来る」

機神は両腕を組んだまま浮遊していると、徐々に迷彩を纏うように姿が透明になって行く

「元々は敵の起動兵器だったが、その内の一つを鹵獲した物でな。これを得るまでは直接生身で対峙していたよ」

シュリク > これを自由に使えるとしたら、相当な戦力ですね。なるほど、矛海先生の強さの一端が見えた気がします。

(空気に溶けこむように消えていくのを見て、関心したように何度も頷く。成る程、隠すことも出来るのか、と)

……先生はやはり人間ではないのでは? これを単独で破壊できる人間はそうはいないと思いますが。それとも、他に何か能力があるのでしょうか。

矛海 遼 > 「人間さ。唯少し戦場慣れして体が丈夫なだけで、運が良かっただけの唯の人間だ」

姿を消した機神のあった空間は元通り、何も無くなっている。どうやら戻って行ったようだ。

「面白い物は見れたかな?」

シュリク > ……まあ、そうならそうでいいのですが。

(まだなにか隠している。そう思いつつも、それ以上聞くことは恐らく出来ないだろうと判断し、口を噤んだ。少なくとも歴戦の戦士であろうことには疑いようがない)

ええ、とても。――そうだ。もしお時間が合いましたら、今度模擬戦をしてみませんか。私も最近まともに戦えておらず、腕が錆びているかもしれないので。

矛海 遼 > 「錆びる、か……どちらの意味で言っているのかは敢えて聞かないが―――」

正体を知ったからか否か、二重の意味で【錆】と言う言葉に反応しつつ

「―――私で良ければ相手になろう」

風を浴び、黒い髪が靡かせてそちらに視線を移す

シュリク > おや、流石にそこまで旧式ではありませんよ。ほんとうの意味で錆びる金属など、一つして使われておりませんので。

(にこりと微笑みながら、問われなかったことに答えてしまう。この辺りはまだ人間をよく分かっていないことになるのだろう)

楽しみにしています、先生。善戦できるよう、頑張らせていただきますので。

(ぺこり、と一つ頭を下げ)

では、夜も更けてまいりましたし私はこれで。お休みのところお時間を頂きありがとうございました。また、学園で。

(もう一度頭を下げると、その場を去っていった。少しだけ、足取り軽く)

ご案内:「商店街」からシュリクさんが去りました。<補足:真っ白なロングヘア 金の瞳 制服>
矛海 遼 > 「生徒に時間を使わない教師は居ない。では、気を付けて帰るようにな。」

先ほどと矛盾した言葉を吐きつつも、ベンチから立ち上がると袋を片手に持ち、去って行った少女を見てその場を後にする。

「……あの子、あのような表情(カオ)が出来たのか」

呟いた独り言は闇に溶けて行き、残ったのは夜風だけだ

ご案内:「商店街」から矛海 遼さんが去りました。<補足:着物の上にロングコートを羽織った、無表情が眼鏡の下に張り付いたような青年>