2021/03/02 のログ
ご案内:「みなほのお屋敷」に幣 美奈穂さんが現れました。<補足:ちっちゃな巫女さん>
幣 美奈穂 >
今日はお肉多めです。
エコバッグに色々積め、そしてブロッサムちゃんの背中にも幾つも持ってもらっています。
委員会のお仕事を定時で終えた後、商店街で色々と買ったのです。
「今日は御馳走ですからね!」
ブロッサムちゃんにそう伝えながら、美奈穂が今住んでいますお屋敷の下。
居住者用のロビーに入ります。
路面電車駅から徒歩数十秒、高速鉄道の駅も近い好立地な場所に立つ、
その背の高いビル。
この屋上に美奈穂の住む家があるからです。
守衛兼コンシェルジュサービスの横を挨拶して通りまして、
幾つかあるエレベーターのうち、北側の中央にある大き目なエレベーター。
これが美奈穂のうちにいくエレベーターです。
他のが四角い箱なのに、このエレベーターは丸いです。
隅を作らず陣を敷き、破られ難いように・・とかなんとかという話で、
認められた者でなければ、底が開き奈落へと落ちるとか。
そんなのを着たばかりの頃に聞きましたけど、どうなのでしょうか?
そのエレベーター、前に立つとチーンと自動的に乗り口が開きます。
いつも待ち構えていたように開くので、なれっこになりました。
乗りますと、奥側に白木の棒が吊り下げられています。
けど「おうちまでお願いします」と天井にお声をかければ、
「わかりました」と優しいお姉さんのお声が聞こえてくるのです。
そして扉が閉じると、上昇していきます。
幣 美奈穂 >
実は、初めて来たときと、荷物が重くてよろけてしまったとき。
4年間で2回、美奈穂はエレベーターを動かなくしたことがあります。
初めての時は、エレベーターとかほとんど乗ったことが無くて、
わくわくして押してみたいと我儘をいい、抱っこしてもらいながらボタンを押し――ボタンの位置が高いのです!――
そして壊しました。
その日は別の所に泊まったのですが、修理されたあとは白木の棒がつるされ、
また、行かない階は押さないようにと1階と屋上階以外のボタンは板で封をされてました。
二回目は、中学生相当になったと色々と買い替えた時。
お荷物が多くてよろけた際に触ってしまい、壊しました。
今のエレベーターは、式神付きになってその子が動かしているそうです。
色々と話しかけたりしましたが、お仕事以外ではあまり話してくれない子です。
エレベーター、上がっていくと外が見えます。
エレベーターの周りにはぐるぐると蔦のように階段があります。
その壁も向こうが見えますので、徐々に街並みや学園の建物が見えます。
朝は大体、階段を使ってぐるぐるとおります。
歩くのが好きなのです。
この階段、『選別の段』とか言われてるそうで。
穢れを持ち込むと、延々と終わらない階段になるそうです。
建物の外から見ると鏡のようにしか見えないのですが、中からは外が良く見えます。
マジックガラス・・本当に術式で作られたガラスだそうです。
どんなのかは美奈穂には詳しくは判りません。
「明日にはお別れですね・・」
ブロッサムちゃんの頭を撫でます。
そう、先生が帰ってくるのでブロッサムちゃんとも明日でお別れです。
一週間ほどでしたが、一緒にお食事や寝たりして楽しかったのです。
だから、今日はご馳走を作ります。
二郎三郎宗右衛門ちゃんも帰って来るかしら?
お腹まんまるになるまで御馳走を作るつもりな美奈穂です。
幣 美奈穂 >
『着きました』と柔らかい声が聞こえ、ちーんとエレベーターの扉が開きます。
開いた先は、高い屋根の櫓が組まれた開放的なホール。
足元が石を配置された苔むした感じで、なんか百年とか言われても信じそうなのです。
周囲は竹の垣根と竹藪。
正面に戸があります。
ここを開けると、前庭が少しあって玄関です。
白洲の道、前庭は左と右に行けるようになっています。
右を行くと、小さなお庭。そして大きなお家が見えます。
左を行くと和庭園があり、4部屋あるアパートがあります。
聞いた話では、前に使っていた方の眷属を住まわせていたそうです。
美奈穂はこっちのアパートでも十分なのですが、奥のおうちでないと駄目だそうです。
「ただいまです!」
玄関を開ければ、誰が居なくてもまずはただいまの挨拶です。
たまのたまーに、こちらから入って右のお屋敷に行く方がおられるのですが、
その時は玄関上がった先にある開放された和室を使ったり、案内とかする方が居たりするのですけど。
今日はいません。
季節ごとに1回ぐらいあるそうなのですけど、美奈穂が顔を合わせるのは年に1回あるかどうかぐらい。
左側にある美奈穂専用になているウォークインシューズクローゼットに
履物を入れましてすぐに戻ります。
玄関に面して付けられた洗い場で、ブロッサムちゃんの足の裏を拭くためです。
ちなみに、お手洗いもお風呂もあって。
冷蔵庫はないですが小さなキッチンもついたここ。
『奥に行かなくてもここで十分!』と、寝ちゃったら。
いつの間にか奥に連れていかれていて、あとで叱られました。
ここは、共用の場みたいなものだそうです。
幣 美奈穂 >
西側か南側か、と障子戸があります。
西側は『瞑導路』と呼ばれる渡り廊下があり、その先にはおっきな和室や、いくつもの部屋があります。
大事なお話し合いや顔合わせで使われているそうです。
美奈穂は御呼ばれしたことがありませんが、誰もいない時に探検をさせてもらいました。
たくさんお部屋があって、奥には二階建ての住まいもあるので。
そっちでもよかったのですが、外から来て泊まる方の部屋だそうです。
南側は『胎憧路』。
資格がなければ無限の通路になるそうです。
そうなのですか?
と、美奈穂はブロッサムちゃんを連れて南側です。
左右がガラス張りで庭を見れる畳張りの廊下。
そこを抜けますと、板張りの屋根のない渡り廊下です。
美奈穂としてはぜひ、ここに屋根を付けて欲しかったと思います。
小さな小川を抜けていけば、やっと美奈穂が今住んでいる建物になります。
渡り廊下には左右の大きな庭に降りられるようになっていますが、
今はお台所優先です。
ブロッサムちゃん、お荷物置いたら、お庭ぐるぐるしてきて大丈夫ですからね?
幣 美奈穂 >
障子戸をあけますと、左直ぐに扉がありますが。
ここは納戸です。
美奈穂は特に置くものがないので、がらーんとしてますけど。
まっすぐ行けばT字で襖が並ぶ廊下になります。
まっすぐの所が美奈穂が『ごろごろ部屋』と名付けた12畳の和室。
その隣が8畳で食事する部屋にしてます。
天井に自在鈎があり、調べると畳の下の板が外せて囲炉裏があります。
ここで大勢でお鍋とかしてみたいものです。
更にとなりが8畳で板の間もある『のんびり部屋』。
ここも探検すると、床が掘ってあって掘りごたつにできるようになってました。
そのさらに先は、書斎なのか寝室だったのか。
美奈穂の住まいの中で唯一カーペットが敷かれた洋間があります。
そこを勉強部屋にしてしまいました。
その先に物置が2つ、片方は書庫にしてたのかもしれません。
12畳の逆側は8畳の板の間。
朝の修練ではここを使います。
この板の間から、洋間の手前までは襖で仕切られているだけなので、
それを外せば36畳の横に長ーいお部屋にしたりもできるようです。
幣 美奈穂 >
納戸の逆側にお台所があります。
前の方はお料理好きだったのでしょうか、立派なのです。
触ったら幾つも壊したので、今は美奈穂でも壊れにくいものになってます。
荷物を置きまして、ブロッサムちゃんの背中の荷も下ろします。
「遊んできて大丈夫ですよ?」
ブロッサムちゃんを送り出してから、お料理の下ごしらえ。
お米を研いでおき、お野菜の処理やお肉の下ごしらえ。
ちゃちゃっと済ませてしまいます。
少し余裕が出来たので、今のうちにお洗濯もののお取込みです。
修練に使う板の間の先には、お風呂やお手洗い、洗濯などができる家事室があるのです。
ちなみに、板の間から直接お風呂にいけるよう扉があるのは、
汗を流した時にそのまま汚れを他に落とさず汗を流せるように、なのでしょうか?
お洗濯ものは、家事室の勝手口から出た軒下を利用してます。
広い軒下なので雨が降っても大丈夫なのです。
お日様に干したいのは土日に纏めて大体やりますけど。
そこに干しているお野菜やキノコ、そして鮫のヒレ。
梅や大根を干したり、色々干す美奈穂なのです。
時間があったので、奥庭・・横に長い建屋の奥の庭。
正式には『朱雀庭』と言うらしい、石庭を見ながらお茶です。
中央に道があり、左には蔵があって、右にはお稲荷さんっぽい小さなお社があります。
庭を回るように駈けるブロッサムちゃんの姿も見えて、ほっこりです。
走るの大好きな子です。
幣 美奈穂 >
更にお肉を下ごしらえ、お野菜を切って、
時間が少し掛かるお料理は煮始めます。
このお台所はコンロが幾つもあるので、とても便利です。
二郎三郎宗右衛門ちゃんはわたくしと同じ味付けか、ちょっと濃いめが好み。
ブロッサムちゃんのは薄味に仕上げます。
ご飯に火入れ初めましてから、学校の荷物を勉強部屋に。
あとは押し入れからお掃除道具をとってきて、おうちのお掃除をしておきます。
押し入れのある端っこから細い板張りの渡り廊下をいけば、
小さな茶室があります。
実は、ここを美奈穂の寝所にしてるのです。
池の上にあり、見下ろせば鯉などもおります。
実家を離れる前は9歳。
姉と一緒のお部屋でしたので、広いより狭い方が落ち着いたのです。
直径2mほどの空間。
障子戸を上に開けたら360度見渡せる空間です。
季節ごとの木々花々も周囲にあるので、四季を感じる事ができる場所なのです。
年に1回ぐらい、ここで茶を提供することもあります。
3人とか4人も入ってきたら、いっぱいなのです。
他の部屋もちゃちゃっとお掃除します。
毎日お掃除しているので、簡単にするだけですし。
拭き掃除とかはお休みの日にすることにしているのです。
済ませれば、お料理の最終段階。
ご飯が炊きあがるのに合わせて、お肉を焼いたりします。
今日でブロッサムちゃんと一緒に寝るのも最後と思うと寂しいですけど。
とても楽しかった一週間だったのです。
ご案内:「みなほのお屋敷」から幣 美奈穂さんが去りました。<補足:ちっちゃな巫女さん>