2021/06/14 のログ
ご案内:「常世神社」に幣美奈穂さんが現れました。<補足:ちっちゃな巫女さん>
幣美奈穂 >
「たくさん降りますわね~」
神楽台に正座して、しとしとざばーと降ります雨を見ている美奈穂です。
そろそろ晴れて貰わないと土砂崩れとか川が溢れてとか、ちょっと大変になるのです。
というので、神社に御呼ばれしてきた美奈穂です。
雨乞いならぬ、晴れ乞の舞の為です。
雨が多いとお布団干せなくて大変ですものね!
幣美奈穂 >
雨も嫌いじゃない美奈穂ですが、お友達の毛並みがしっとりで元気がないのもこの頃。
早々に止むようにと、とうとう御呼ばれしたのです。
鳴り物の準備が出来たらしく、ちんとんしゃんのぴ~ひゃらら~♪
音合わせに合わせ、正座から立ち上がります。
頂いておりましたお茶の碗とお茶請けのお皿を「ごちそうさまでした」と返しとくのです。
羊羹はしっかりと頂きました。
「はい、いつでも大丈夫なのです!」
そう伝えますと、鳴り物の皆様のお顔を確認しまして。
ゆるりと舞います。
水面を歩くように、静かな歩法。
鈴をシャンっと鳴らすと、一瞬、雨粒がゆっくりになったような。
時間がゆるりと遅くなるような感覚。
くるり、くるり。
小さな体が舞台の上を軽やかに動くのです。
幣美奈穂 >
しゃんっ
ひと鳴りで雲に切れ目ができます。
とんっ
ひと踏みでその切れ目から光が射します。
境内の隅に並んだカエルさんたちが、げこげこげ~こっと音に合わせて体を揺らすのです。
雨音で消されていた鳴り物の音も、境内に流れていきます。
雨足が緩んできているのです。
幣美奈穂 >
四半刻ほど踊れば、大雨が小雨程度に。
そこで、舞が止まります。
お空を見上げますと、濃かった雲の色が随分と薄くなっているのです。
あとは――お天道様の御心のままに。
全てを人がしていいものではありません。
自然に、神様に任したほうがいいことは、その方にした方がいいのです。
美奈穂はちょーっと、不機嫌でしたお天道様のお顔を明るくしただけなのです。
にこにことしながら、柏手をうちまして。
お礼をお空にする美奈穂なのでした。
ご案内:「常世神社」から幣美奈穂さんが去りました。<補足:ちっちゃな巫女さん>