2015/06/20 - 22:05~01:18 のログ
ご案内:「常世神社」に石蒜さんが現れました。<補足:黒髪に漆黒の巫女装束の少女。【乱入歓迎】>
石蒜 > 常世神社の鎮守の森、私はかつてここでご主人様の手で石蒜となった。
ちょうどここ、今立っているここが、その思い出の場所だ。神気臭くて嫌になる神社の空気も、ここだけはなぜか安らげる。きっとご主人様が居たせいだろう。
落ち葉の上に横たわり、空を見上げる。この世界ではあまり星が見えない。
元の世界、ファーイースト・レルムでは、空いっぱいに星々が輝いていたのに。

石蒜 > 星……星といえば、最近星を見ると不思議な気分になる。
まるで人に……いや、もっと大きな何かに見られているような……。
ふと見上げた時に、一瞬だけ大きな目が見えたことも何度かあった。
この世界の星空はどこか妙だ、でも見ているととても安らぐ。
元の世界に居た頃よりずっと。

石蒜 > 大きく息を吸って、吐く。ここにはご主人様の残り香のようなものを感じられる。
落ち葉はご主人様の腕よりずっと触り心地が悪いけど、目を閉じればご主人様のすぐ傍に居るような気分になる。いい場所だ。

ご案内:「常世神社」に畝傍・クリスタ・ステンデルさんが現れました。<補足:短いブロンドの髪と赤い瞳、オレンジ色のボディスーツ姿。狙撃銃を携帯>
畝傍・クリスタ・ステンデル > 「……ややっ」
『ヒト』が近づいてきたような気配を察し、茂みの中に身を潜めていたブロンドの少女――畝傍は警戒する。
その両手は、身の丈に合わぬ長大な狙撃銃を縋るように抱き締めていた。実銃である。
つい先日――大時計塔にてある男と邂逅し、その能力で自らの心的外傷を掘り起こされて以来、
畝傍は『狩り』を目的とせずとも実銃を持ち歩くようになっていた。

石蒜 > 「…………すぅ~、はぁ~。うふふふ。」葉っぱの上に寝転がって深呼吸をしながら時折笑い声を漏らす。
しかし、かすかに、本当にかすかに匂ってくる。硝煙と鉄の匂いに。顔をしかめる。ご主人様の残り香を汚したな!
「誰か、居ますね?」何処に居るかはわからないが、どこかに居る。身を起こし、わずかに怒りを込めた声で尋ねる。

畝傍・クリスタ・ステンデル > このまま身を潜めていても、いずれ発見されることは避けられないだろう。
元よりこの場に来たのは殺戮ではなく、休息のためだ。
いざとなれば交戦の意思はないことを伝え身を退くか――あるいは。
顔も見えぬ相手の声に応えるように、茂みから姿を現す。
見ると、視線の先には漆黒の巫女装束を纏った、畝傍と同程度に思われる年代の黒髪の少女。
その顔を、そしてその瞳を。一目見ただけで、畝傍は確信した。
「キミ……ボクとおなじニオイがする♪」

石蒜 > 姿を表したのは、派手な橙色の服を着た少女。
抱えているのは黒くて長い筒……、硝煙の匂いがしたし、銃の一種だろうか。だとしたらこの距離ではこちらに分がある。
体をかすかに緊張させ、敵の出方を見ようとしたが
「……?」眉をひそめる。何を言っているんだ、同じ匂い?
「何のことですか。」ゆっくりと立ち上がり、半ば睨みつけるように相手を見る。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 畝傍は眼前の黒い少女をじっと見つめ、蠱惑的な笑みを浮かべ語り始める。
狙撃銃は両腕で抱えたままで、少女に銃口は向いていない。今の時点では敵対の意思がない証拠だ。
「ボクとおんなじ……♪狂ってる『人』のニオイ……♪学園のほうにいっぱいいる『ヒト』とは、ちがう……」
畝傍には自分と同じ『ニオイ』のする狂人――つまり『人』――と、そうでない人間――『ヒト』――の見分けがつく。
ただし畝傍の判断にも確証はなく、時には判断を誤ることもある。
いずれにせよ、今の畝傍には、眼前の少女が自身と異質な存在であるとは感じられないのだ。

石蒜 > 敵対の意志はないようだ、こちらに笑みを浮かべる相手の目はどこかおかしい、もしかして……。
そして、相手の言葉を聞いて疑惑が確信に変わる。
ああ、こいつも狂ってるのか。
「あはっ、なるほどなるほど。」なら、仲間だ。緊張を解き、口の端を歪ませる。
「まさかお仲間に会えるとは思いませんでした。アハハ、そっかぁ。あなたもなんですね。」まるで昔からの友人のように、朗らかに。
そう、彼女も狂っていた。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「そうだよ。ボクたち、トモダチになれるかもね」
――『ヒト』には見せたことのない、満面の笑み。
こちらも緊張が解かれてはいるが、狙撃銃は抱かれたままである。
これは彼女の精神の均衡を保つため必要なものであり、
いかに精神の安寧を得ていようとも手放すわけにはいかないのだ。
「ボクはウネビ。キミはだあれ?」
黒い少女に名乗り、相手の名も聞いておく。

石蒜 > 「友達……」その言葉に、首をふる。「私友達は作らないんです。だってそんなもの何の意味もないんですから。」そう、世界に意味があるのは私のご主人様、鳴鳴様だけ。彼女は本気でそう思っていた。「あなたと私は同類、それだけでいいんじゃないですか?」

「私は石蒜(シーシュアン)よろしくおねがいしますね、ウネビ。」感極まって、抱擁しようと腕を広げる、相手を刺激しないように。ゆっくりと。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「……そう、だね……♪」
石蒜と名乗った少女と畝傍は同類。ただそれだけでもいい。
畝傍は今まで、自分と同じ匂いのする『人』――狂人との出会いに飢えていたのだ。
それが、今日ここで石蒜に出会えた。それで十分だった。
「うん……よろしくね、シーシュアン」
右腕に狙撃銃を抱えたまま、広げられた石蒜の腕の中に入り、自らも左腕でその体を抱かんとする。

石蒜 > お互いに抱き合う。畝傍の体は豊満で、ご主人様に抱きつかれるのとは随分違った。ご主人様は幼児体型だから仕方ないけど。
「ねぇウネビ、あなたはどうして狂ってるんですか?」初めて合う同類に、ちょっとした好奇心から質問。
「先に私から話しますね。私は、ちょうどさっき私が寝ていた場所で、ご主人様に歪めてもらったんです。その時のことを思い出すと、今でも背筋がゾクゾクするんですよ……♥」今少し思い出しただけでダメだ、にやけるのが止まらない。少し膝が震える。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「そう、なんだ……」
石蒜の話を興味深そうに聞きつつ、続いて自身も答える。
「ボクはね……むかし、ボクのいたくにの、わるいヒトたちにつかまって」
つい先日邂逅した男に無理矢理話させられたことだ。
だが、眼前の少女ならばごく自然に話せるだろう。
自身のトラウマにも、何らかの理解を示してくれるだろう。そう思っていた。
「――いっぱい、たたかれて。けられて……それから……おかされたんだ」

石蒜 > 「……。」彼女が狂ったのは、私のような理由ではなかった。
きっと彼女は狂いたくて狂ったのではないだろう。
それを思いやる程度の正気は残っていた。
「すみませんね、辛いことを聞いてしまいました。」ぎゅっと、少し強く抱きしめる。背丈が違うから、石蒜が畝傍の首元に顔を埋めるような形だ。
「大丈夫、ここには私が居ますよ。ご主人様が居るからあなたを一番には出来ないけど、他の人よりあなたはずっと特別です。だから、可能な限りあなたを守りましょう。」宥めるように、慰めるように、優しげな顔で声をかける。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「シーシュアン……」
抱きしめられ、思わず畝傍の目からは涙が零れる。先日のような恥辱の涙ではなく、
この小さな少女が自身を気遣ってくれた、そのことの嬉しさで。
「……ありがと」
小さく、感謝の気持ちを告げる。

先程から石蒜の言葉に出てくる『ご主人様』のことも、畝傍には気になっていた。畝傍は石蒜に聞いてみる。
「シーシュアンは……『ご主人さま』のこと、だいすきなんだね」

石蒜 > 「どういたしまして、同類ですもの、助けあいましょう?」もう一度だけ、強く抱きしめて、離れる。

ご主人様について聞かれると、頬を赤らめ、乙女のように恥じらいつつ「ええ、大好きです。愛してます。八百万の言葉を尽くしても表せないぐらい。今の私はご主人様のおかげなんです。だから私は、ご主人様に喜んでもらうために、もっと狂って、歪みたいんです。」狂気に満ちた目で歪んだ笑いを見せる。彼女の狂気のきっかけは『ご主人様』である。もしご主人様に害を及ぼす存在だとわかれば、例え今しがた優しく気遣った少女ですら即座に斬り捨てるだろう。そういう類の狂信であった。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 石蒜から離れたのち、左腕を再び狙撃銃に添える。
「……いいな。だいすきなひとがいて」
畝傍は素直に羨む。畝傍には石蒜のように、この人のために狂ってもいいと言えるような人はいなかった。
身体強化実験の被験体として。慰み物として。その身を自らの意思によらず他者に利用されるばかりであった畝傍は、他者を信じることができなかった。
故に。心からその身を捧げられる他人がいる石蒜が羨ましかったのだ。

石蒜 > 「…………。」かわいそうに、と哀れむ。ご主人様に出会う前の私は、それなりに惨めな人生だったと思っているが、彼女ほどではないだろう。
どうにか彼女が、それを忘れられるぐらい狂うことは出来ないだろうか?
気遣いで見せた正気は使い果たし、狂った思考が首をもたげる。
世界を忘れるほどに狂うには……「あ、そうか……。」私が狂わせてあげればいいんだ。

「ねぇ畝傍。私を大好きになってみたらどうですか?私のためにもっと狂えば、きっと楽しいですよ。私も、私のためにあなたが狂ってくれると、きっと嬉しいから。」頬を釣り上げて、笑う。まるで三日月のように、禍々しい笑い。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「……そう、だね」
石蒜の言葉に、彼女の表情ほどではないが、
内に含んだ狂気が窺える笑みで答える。
「ボクも……シーシュアンのこと、もっとすきになりたい」
それは畝傍の純粋な感情だった。
畝傍の精神は、肉体に輪をかけて幼い。石蒜の意図の全てを察してはいないだろう。

石蒜 > 「ふふ、嬉しい……私もです、もっとお互い好きになりましょう。」心に染みこむように優しく、とろけるような声でささやく。

「私に任せて、大丈夫怖くありませんよ。」幼子をあやすように語りかけながら、ゆっくりと葉っぱの山の上に押し倒そうとする。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「うん……」
石蒜の優しい声に、畝傍はすっかり心を許していた。
こちらも先程までより甘く優しい声に。
「ん……っ」
石蒜に身を任せ、狙撃銃を抱えたまま、畝傍の体は葉の山の上に押し倒された。

石蒜 > そのまま馬乗りになって、お互いの顔が並行になるように、少し動く。「身長差がありすぎると、キス1つも大変ですね。」垂れた髪をかきあげて、耳にかける。優しく、撫でるように畝傍の髪を払いのけた。

「噛んじゃダメですよ?」淫靡な微笑みを見せると、ゆっくりと、顔を近づけていく。唇同士が触れ合うと、ゆっくりと舌を相手の口の中に滑りこませようとする。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 押し倒された畝傍の前に、石蒜の顔が次第に近づいてくる。
やがて唇が触れ合うと、畝傍は躊躇いなく、
自らの口内に入り込まんとするそれを受け入れた。
「……っ……ぁふ」
口の中に入ってくる石蒜の舌に、畝傍は自らの舌を絡ませんとする。

石蒜 > 「……ん……んちゅ……♥」舌を絡ませ、歯茎をなぞり、唾液を送り込む。かつて自分がそうされたように、畝傍の口を中を蹂躙する。右腕で自重を支え、空いた左手で畝傍の頭をなでようとする、恋人のように甘く、母のように優しく。

どれほどの時間が経ったのか、酸欠の気配を感じて、口を離す。唾液で出来た銀の橋が二人の唇をつないでいる。
「ふー……ふー……うふふ、どうでした?私の事、もっと好きになれました?」銀の橋を指でからめて、ちゅる、と舌で舐めとった。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 接吻を終え、畝傍は恍惚とした気持ちに包まれていた。
頬を紅潮させ、目は半開きの状態になり、口の端からは少し唾液が漏れている。
「すっごく……よかった……♥ボク、シーシュアンのこと……いっぱい、すきになれたかも……♥」
率直な感想を述べる。
初めてのキス。たくさんの嬉しさと、少しの恥ずかしさがあった。

石蒜 > 「私も、あなたのことをとっても好きになりましたよ……♥」攻めに回るのは実は初めてだったが、快楽を与える側というのも、楽しいものだ。

ごろり、と畝傍のすぐ横に自分も寝転がる。「とっても可愛いかったですよ……。」そっと手で畝傍の頬を撫でようとする。なんて愛しいんだろう、なんて可愛らしいんだろう、愛されるのも良いが、愛するというのはとても素晴らしいことだ。喜びに、顔をほころばせる。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 石蒜の手を受け入れ、頬を撫でられつつ。
「えへへ……」
畝傍も、子供らしく無邪気に微笑んだ。本当に心を許した者にしか見せない笑みである。
こんなにも自身を愛してくれた人は初めてだ。畝傍はそう感じていた。
すでにこの世にいない彼女の両親さえ、自分をここまで愛してはくれなかったろう。

石蒜 > 横になったまま、じっと見つめる。ああ、可愛い、可愛くてたまらない。「ふふっ、私達さっき会ったばかりなのに、キスしちゃいましたね、舌まで絡めて……。」普通ならありえないだろう、でも私達は同類なのだ。だから通じ合えた。
「今はまだここまで……。でもいつか、もっと深く愛し合いたいですね……。」期待に、目を細める。今すぐにでもシたいけど、物事には順序がある、一気に踏み込み過ぎてはいけない。段階を踏まないと。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 体は動かさず、顔だけを石蒜の方へ向ける。
――とても可愛らしい。畝傍の顔はさらに赤みを増す。
「うん……ボクも♪」
答える。
いつか、もっと。今よりも深く、愛し合う――
このまま石蒜との関係を続けていくことができれば、本当にそんな時が訪れるのだろうか。
想像しただけで、様々な感情が畝傍の頭の中を駆け巡る。

石蒜 > ああ、駄目だ、抑えが効かなくなりそうだ。これ以上見つめていたらまた襲ってしまいそうで、星空に目を移した。
「畝傍、あなたはもう私のものですから。私以外に友達を作るのはかまいませんけど、誰かを私より愛しちゃダメですよ?」私、嫉妬深いですから。と自身の方はが畝傍よりも主人を愛して居るというのに、身勝手に告げる。
だが罪悪感はない、石蒜がご主人様を誰よりも愛するのは、まるで水が下に流れるように当然のことだから。彼女は狂っていた。
「もう少ししゃべりましょう、色々聞かせてください、あなたのこと。私のことも、教えますから……。」
そうして、星空を見上げ、時折相手の顔も見ながら、少女たちは会話を重ねるのだろう。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「うん。そうする。ボクのいちばんは、シーシュアン」
身勝手ともいえる石蒜の要求にも、畝傍は素直に答える。
自分のことを愛してくれる人の気持ちを裏切りたくない。そう思った。
「……そうだね、もっとおはなししよっか。シーシュアンには、ボクのこと、いっぱいはなしてあげる」
星空を見上げつつ語り始める。少女たちの長い夜は、まだ始まったばかり――

ご案内:「常世神社」から石蒜さんが去りました。<補足:黒髪に漆黒の巫女装束の少女。【乱入歓迎】>