2015/06/21 - 20:19~01:08 のログ
ご案内:「海底遺跡群」に岡部 吹雪さんが現れました。<補足:まだら髪の教師。黒のライダースジャケット。※ログ確認の上、乱入歓迎>
岡部 吹雪 > 生活委員を中心に調査団が結成されたのがつい数時間前。
予てより目撃情報のあった亜人が、ここ数日の間に連続で発生していた。
常世財閥へ上がった報告の中には、貨物船の襲撃に関与したとされるものもある。
潜伏場所として可能性の高いこの海底遺跡の一角を、探索しようというのが今回の狙いだ。
一行は転移魔法陣より校舎から遺跡の入り口へと到着した。
幾何学模様の刻まれた壁が、不気味さをよりいっそう引き立てる。

ご案内:「海底遺跡群」に桜井 雄二さんが現れました。<補足:不燃不凍のスーツに身を包んでいる。>
ご案内:「海底遺跡群」に安室 冥路さんが現れました。<補足:生活委員の腕章を付けた学生服姿。>
岡部 吹雪 > 「話にゃ聞いてたが……こんな水の底で酸素がおいしく吸えるなんてワケわかんねーな。」
「外とたいして変わらねーか?」
コツコツと壁をノックしてみるが、特に何も返答はない。
周囲には特に道はなく、下層へ伸びる階段だけが、一直線に続いている。

「ま、とりあえず進んでみるか?」

桜井 雄二 > ……しかし不気味なところだな。
(壁に刻まれた幾何学模様に触れて)
なんの意味を持つ模様なのかわからない……
(軽く手を振って)ええ、進んでみましょう、岡部先生。
目的の亜人を見つけなければ話が進まないので。

岡部 吹雪 > 「そういや財団の先発隊が、近海を調査したんだけどさ。」
「妙な話をするんだよ。あいつら。」
「どうも、小さな子供がいきなり現れて、『関わらないで』とせがむらしい。」
「なんつーか、ホラーだよね。」

安室 冥路 > 「…これ俺役に立つのかすっげー疑問なんですけど岡部せんせー。人手いるって言ってたから来たはいいけどこんな事とは…」
なんとも場違いな気がしてならない。普段の仕事が仕事なだけにそう思えて仕方がない
「いやまぁここまで来たからには付いてきますけど。桜井くん頑張って、マジ頑張って。」
一行の殿について、言葉の割には興味深そうにあちらこちらをキョロキョロと眺めている
「まぁなんか探検って感じで面白くはあるんですけどね…あ、いやホラーやめてください俺苦手なんですよホラー…」

桜井 雄二 > ………怪談ですか。あまり得意なジャンルじゃないですね…
(小さな子供、関わらないでとの言葉、どれをとっても本当にホラー映画だ)
大丈夫だ、安室冥路。人手がいることは確かだ。
それに異邦人に適切な対処を行うことも生活委員会の仕事の一つだ。
……それが敵対的な亜人だったとしても、な。(無表情に歩く)

岡部 吹雪 > 「何言ってんだ。これで転移に巻き込まれた異邦人だったら、それこそ生活委員の管轄だろうが。」
「何も化け物を退治しに行くってンじゃないんだぜ?」
「ま、準備にゃ越したことはねーんだけど。」

短機関銃を肩に下げ、愛刀は鞘ごと背負う形。
使う機会などなければ良いが、確証を持てない以上は致し方ない。

「ほれ。桜井の方がよくわかってんじゃねーか。」
からからと笑いながら、長い階段を下りていく。

岡部 吹雪 > 「ん……あれ。」

思い出したかのように立ち止まる。

「安室、その後ろのガキ誰?」

安室 冥路 > 「いやそれはそうなんですけど、どうも起こってた事件を考えると荒事が起きる気配しか感じなくて」
「普段雑事ばっかりやってる暮らしの安全課としてはどうも場違い感が激し…えっ?」

言われてみると何か後ろにいるような気がしないでもない
冷や汗が一筋たらりと零れる
「…またまた、岡部せんせーそんな事言ってー」
振り向かない。何かいたら嫌だし。
「俺はひっかかりませんよ。引っかからないですからね」
早足で桜井の横に並ぶ
「ねー桜井くん。なんもいないよね…?…いないよね…??」
あくまで振り返らない

桜井 雄二 > (桜井の装備はいつものスーツだけだ)
(比較的強力な部類に入る異能を持つ彼にとって下手な武器は不要)
……さすがに海底遺跡の掃除まではしたくないですけどね。
(最近、少しだけ覚えた冗談を交えて階段を下りる)
な……!?(岡部の言葉に驚いて安室の後方へ視線を向ける)

(安室の言葉に何も答えず)
(顔に手を当てて後退りする)
(桜井は無表情なのがなお不気味だ)

安室 冥路 > 「えっ、ちょっ…」
"氷の男"のこの反応
…まさか本当に"何か"がいる………
半笑いで固まった表情のままそろり…背後を振り返る

岡部 吹雪 > 安室の袖が小さな力に引っ張られる。
視線を落とせばそこには、精気のない子供が
安室の顔を見上げている。

「おにいちゃん。ここにいる人たちはみんないい人だよ。」
「おにいちゃん。」
「おにいちゃん。」



「おにいちゃん。」

安室 冥路 > …そこにいたのは子供。
先程まではいなかった筈の、見覚えの無い子供。

「…そ、そうなのか。君はここの子なのかな?」

若干、声が裏ずったがギリギリで平静は保てている

「…俺達は、それを確認しに来たんだよ。ここにいるのがいい人達だったとしても」
「どんな人がいるのか、分からないと怖いからさ?」

何があってもいいように足に力だけは込めておく。なるべく、敵意を出さないように。
害意があると思われないように。

桜井 雄二 > 待て……落ち着け……落ち着け…落ち着くんだ…俺は冷静だ……
落ち着け…冷静になるんだ……俺は冷静になるぞ……落ち着け……落ち着こう…
(ぶつぶつと呟きながらその子供から目が離せない)

(火も氷も出してはいないし、敵意もないが)
(全身が緊張に強張っている上に喉が渇いた)
(とりあえず安室冥路の会話へのリアクションを待つ)

岡部 吹雪 > 子供は安室が足に力を入れた途端に、まるで最初からいなかったかのようにいなくなった。
足音もなければ気配もない。
まるで集団幻覚に陥ったような、奇妙な錯覚が一行を包む。

「……まいったな。」
「流石に幽霊退治の経験なんてねえぞ……。」

頭を抱えながらも、進まなければ何ともならず。
岡部は仕方なし歩いていると次の階層が見えてきた。
―――とはいえ、風景はあいも変わらず似たり寄ったりである。
一つ違いがあるとすれば、壁自体がところどころに光っていた。
まるで蛍光灯のようにだ。

安室 冥路 > 「………ハ、ハ……マジでホラー案件じゃないですかコレ…」
「うわぁ…心霊体験初遭遇なんですけど…桜井くん、俺の服血の手形びっちりとかついてないよね…?」

人間、理解が追いつかない出来事に遭遇すると笑ってしまうものらしい
顔色は良くないが、口元だけは笑みを浮かべたまま桜井に問いかける

「せんせー、これ魔術関係者呼んできた方がいいんじゃないですかねー…」
「生活委員会というか風紀とかの範疇なんじゃ…」

ぶつぶつと文句を口にしながらも、ここで一人になるのはごめんとばかりに岡部の後ろを着いて行く

「…これ材質なんなんですかね。最新科学の結晶とか今時流行りのインテリアって訳でもなさそうですけど…」

気にはなる、が…手をのばそうという気にはならない
先程奇っ怪な現象に遭遇したばかりだ、下手に手を出すべきじゃあないだろう

桜井 雄二 > ……いなく、なった…………?
(顔が引きつる)本当に参りましたね。
どうやら枯れ尾花というわけでもなさそうです。

だ、大丈夫だ安室冥路。血の手形なんてついていない。
一切ついていない。全くついていない。これっぽっちもついていない。
(連呼することがかえって怪しい)
……魔術関係者というか、エクソシスト? 退魔士? とか、そういうのが。
風紀だって困るだろう、海底遺跡の幽霊なんて。

(深く重い溜息をついて歩き出す)
こんな閉所で幽霊騒ぎとは……
こんなことならホラー映画をもっと見て耐性をつけておくんだった。
(彼なりの真面目な言葉ではあったのだが、何とも緊張感のない台詞だった)

岡部 吹雪 > 「諦めろ。風紀の奴らはこういうのにゃ出てこねーよ。」
「よっぽど物好きでもいねー限りはな。」

さて、更に進むといくつかの分岐点。
揃って確認したものの、どうやら大通りがぐるりと一周していた。
それがそれぞれ、小部屋に繋がっている。

「こりゃええと……居住区か?」
「なーんか見覚えあんだよなあ、この構造。」


「……あ。」
「行きつけのラブホにすげー似てる。」

安室 冥路 > 「桜井くん桜井くん、連呼怖いからやめて。逆に不安煽ってるからやめて」
「…いやなんか桜井くんが幽霊怖がってるっていうのなんかすっごい不思議だけど」
「………本当についてないよね?」
怖いので自分の服を確かめる事が出来ない。何もついてないといいな…と思いつつ歩く。歩く。

「すいません先生、俺童貞なのでラブホの構造とか知りません」
「…こういう構造なんだラブホって…」

喉元を過ぎれば熱さを忘れるタイプであり
無理やりにでも楽しい事を思い浮かべないとちょっと泣きそうなのもあり
岡部の軽口に半笑いで答える
…心霊現象は笑顔に弱かった筈だし

「…どうします?全部中確認してきます?」

桜井 雄二 > 居住区、ですか……こういう遺跡にも意味があるんですよね、当然ながら。
(岡部の言葉に沈思黙考)ラブホ? それは一体なんでしょう……
あ、ああ。ラブホテル。男女が休憩の際に使用するという。
(無表情ながら頷いて)さすがの俺もラブホテルくらいわかりますよ。(声音は自慢げ)

そ、そうか。すまない安室冥路。(頭を下げて謝って)
だが本当に血はついていない。どういうタイプの幽霊なのだろうな、あれは。
幽霊は怖い。(口をへの字に曲げて)きっと燃やしても凍らせても無駄だからな。

岡部 吹雪 > 「そーいや三千歳との仲はどーなったよ。」
「この間デート行くっつってたじゃん?」
「どう? 大成功?」

振り向きながら歩いていた岡部の頬を、熱線が掠めた!

「―――え。」
「ちょっと待て! 俺今マズいこと言ったか!?」

慌てて曲がり角へと飛び込み、短機関銃を構える。
その間も死角の向こう側から、無数の尾が引くような弾幕が散る。

安室 冥路 > 「え、桜井くんそういう噂あるの!?」
「その話俺もちょっと詳しく聞きたうぇっ!?」

先程気にしていた服の裾を気にする必要が無くなった
転がるようにして岡部の後に続けば、腰に挿していたナイフに手をかけて

「下世話な話が嫌い…っていう訳じゃないですよねこれ…?」

「…えーっと!誰だか知らないけど!敵対しに来た訳じゃないよ!」
「攻撃止めてくんないかなー!?」

自分に出来る事なんて限られている、ならば
弾幕の向こう側に向けて、せめて対話を試みる

桜井 雄二 > どういう噂だ、安室冥路。
三千歳泪との関係なら……そうだな、ガールフレンドというやつだ。
(彼はその言葉を女友達として覚えている)

三千歳泪とはあれからまだデートには行っていません。
それから……時間旅行に関する事件があって…
話すと、少し長くなるし、問題があるので……
(そこまで話した直後に何かが飛来し)
……っ!!(岡部と同じく咄嗟に曲がり角へ跳び)
(視界を熱源探知モードに切り替える)
これは……熱線です。当たれば火傷じゃ済まないですよ。
(どこか暢気な解説をしながらふぅ、と一呼吸)

やれやれ。(左手の中で氷塊を作り出して)
(その氷塊を熱線を放ってくる相手のいる方向に放り込み)
爆ぜろ。(右手を軽く振れば火花が散り、相手側の陣地で水蒸気が膨れ上がった)
これで熱線は減衰する。相手も混乱するはずだ。

岡部 吹雪 > 遥か遠方で呻くような声。
闇雲に熱線を撃ち続けてるのか、まばらに空へ紅が引かれている。
空気中の水分量が過密化により、それもかなり薄まってはいるが。

「あー……出たくねえ。出たくねえが仕方ねえか……。」
「悪い、何かありゃ援護してくれ。」

安室に短機関銃を投げ渡し、壁から飛び出し一息に駆け込んだ!
嶺と鞘での変則二刀流が、鮮やかに襲撃者の群れをなぎ払う!
腕と足を強かに打ち付けられた彼らは、熱線銃を取りこぼし床に転がった。
その姿は亜人との噂通り、随所にヒレの生えた人間のようで、嘴のある姿をしている。
日本古来でいうところの、河童に近い姿をしていた。

「オーライ。片付いたぜ。」

安室 冥路 > 場所が違えば、状況が違えば綺麗だなとでも思える余裕もあるだろうが何せ命の危機である
七色の橋など見る余裕も無く、必死に声をかけてはみるものの…返ってくるのは理解不能の言語
もしかしたら、これが向こう側にいる彼等の歓迎の余興なのかもしれないが
ともすれば、呻いているようにしか聞こえないあの声は歓声なのかもしれないが
だとしても、文化が違いすぎる

「ちょっ、先生俺銃とか撃った事無いんですけど…!?」

投げ渡された短機関銃を、映画か何かの見様見真似で構えれば通路の角からほんの少し身を乗り出して
走りゆく岡部の背中を見据える、視線を移して河童のような姿をした"彼等"に銃口を向ける
トリガーに指をかけたものの……………
引き金を引く必要は、無かった
…その必要があったとして、引くことが出来たかは別として…

「えーっと…彼等が件の、ってことですかね」

不格好に短機関銃を構えたまま"彼等"の前へ姿をあらわす

「…河童?」

桜井 雄二 > (右半身に炎を、左半身に氷を纏う――――魔人化)
(そしていつでも援護射撃ができる状態をキープしている)

完全に制圧しましたね、お疲れ様です先生。
……俺の火力だと殺さずに制圧するのが難しいので…すいません。
(謝りながら倒れている亜人の下へ)
これは……河童、でしょうか。
……河童に恨まれるような覚えはないのですが…
(魔人化を解除して熱線銃を見る)…何故、こんなものを持っているのでしょう…

(安室冥路に向けて掌を向けて肩を竦める)
謎は深まるばかりだな、安室冥路。
この亜人がさっきの子供が言っていた、いい人であれば。
決してこんな武器を使ってきたりはしないはずだが……

岡部 吹雪 > 「かれらはマンセット。ぼくをたすけてくれたんだ。」
「おにいちゃんたち、みんなをいじめないで。」

再び現れた子供は、安室の袖を掴む。

「『いじめないで』って言われてもなあ……。」

熱線銃を器用に切っ先で引っ掛けながら、順々に桜井の方へ転がしていく。

「状況の説明をお願いしてえトコなんだが?」

岡部 吹雪 > よろよろと立ち上がる"マンセット"と呼ばれた亜人たち。
どうも彼らは共通語を話すことができず、子供をメッセンジャーとしているようだった。
子供はこう話す。

マンセットはこの地球よりも遥かに科学水準の高い星から来た。
不意の転移に巻き込まれたため彷徨っていたが、目立つ外見のせいで迫害され、ここへ逃げ込んだらしい。
少年が急に消えたり会話が途絶えることがあるのは、もう死んでいるからだそうだ。

「えっ。」
「最後なんて?」

安室 冥路 > 「わっと…!?急に現れるの、やめてくれないかな…心臓に悪い…ただでさえもう弱ってるところに…」

思わず向けそうになった銃口を降ろして、再び現れた子供に…膝を曲げ、視線を合わせて問いかける

「…えっと、彼等が河童じゃなくてマンセットだっていうことは分かったよ」
「何もおにいちゃん達はさ、彼等と戦いに来たっていう訳じゃないんだ」
「…結果的にちょっといじめちゃったかもしれないけど、それが目的じゃない」
「…君の知ってる事、教えてくれるかな。そうすればきっと彼等とも分かり合えるかもしれない」

…………………………………

「貨物船の襲撃は彼等は関係無い…ってこと?」
「えっ、って、事は…助けてくれたって云うのは…?」
いまいち展開に頭がついていっていないのが良く分かる。
目を白黒とさせて、状況を整理する

桜井 雄二 > (子供と対話をする安室冥路に感心する)
(自分は言葉が上手くない、余計な誤解を与えることはしたくない)
(彼が本当に心優しい人間であることを、友人として誇らしく思った)

(熱線銃をまとめて高密度に練り上げられた氷の檻の中に入れる)
(これでしばらく桜井以外の人間が触れることはできない)
マンセット………? なるほど、科学水準が高いのであれば文明人だ。
なおのこと、異邦人として保護を……えっ。
(震えながら安室冥路に振り返る)
し、し、死んで……いる…?

岡部 吹雪 > 「ま、まあ神だの悪魔だのいるんだし? 死人が動いてても仕方ねえっつーか?」
「いやいやいやいや!」
「流石の俺でも始めての遭遇だっつーの!」
急に浮き足立つ一行に、マンセットは顔を見合わせて困り顔。
メッセンジャーは気にもせず、淡々とそのまま言葉を続ける。

「マンセットはフネをおそったよ。」
「でも食べ物ぐらいだよ。みんなもいけないことってわかってた。」
「でも。」
「それでもあしたが欲しかったんだ。」

抑揚のない言葉でマンセットの心情を代弁する少年。
無機質な空間は、重苦しい沈黙で染め上げられた。

安室 冥路 > 「…死んでたってこうして話せてるんだし、呪われたりする訳でもないんだろうし」
「…た、多分、大丈夫でしょ桜井くん。こっちが怯えてちゃあっちだって、ね。うん…」
桜井にぎこちない笑みを浮かべて見せる
「…死んだ人をどうこうする技術をこのマンセット達は持ってる、って事なのかな」
「…どんなオーバーテクノロジーなんだこれ…先生、こういう場合どうするんですかね…?」
「ちょっと異文化交流が過ぎて下っ端には対処し切れないんですけど………」
続けて、岡部に助けを求めるような視線を向ける

「………俺等の事もいきなり撃ってくるくらい切羽詰ってたって事、だもんな………」
「…どうにかして保護、出来ないものですかね」
「確かにやっちゃったことは…大事ですけど」

桜井 雄二 > ……あ、ああ………怯えていては、会話もできないな…
(目と目の間を擦り)
対話するしかない。嘘と偽りのない言葉で。
ここにいる生活委員会は俺たちだ。
(熱を持つ右目を指先で押さえて)

(沈黙の最中、マンセットたちのひどく凍えた瞳が悲しい)

メッセンジャー、俺の言葉をマンセットたちに伝えてくれ。
(一歩前に出て、無表情に、だがしっかりとした言葉で語りかける)
食べ物が欲しいのであれば、俺たちと行こう、マンセットたち。
異邦人たちがこの世界で生きていけるように、俺たちも援助の準備がある。
その上で君たちの主張を聞こう。
この出会いを不幸なものにしてはいけない。
明日が欲しいなら、みんなで分け合おう。
(ふっと、笑顔を見せて)俺たちならそれができる。
(彼にしては、珍しい笑顔――――種族が違っても、きっと伝わる)

岡部 吹雪 > 「保護は当然するさ。それも生活委員の仕事って言ったろ?」
「何も今いる人間だけを救うワケじゃねえ。」
「こんな時勢だ。こうやって迷い込む奴らだって山ほどだろうさ。」

桜井の言葉を背景に、安室に続ける。

「……ま、俺がああだこうだ言うまでもねーか。」
「とりあえず……報告からしとくかね。」

携帯電話を取り出すも、ダイヤルするよりも先に着信が入る。

「ああ。今連絡しようと……えっ。」
「あの……はあ!? おい、どうい……えっ ちょっ!」

通話は10秒も待たずして、唐突に終わった。

「……港で貨物船が襲撃されているらしい。」
「どうもサソリみてーな化け物らしい、が。」
「おい。これもこいつらの仕業か?」

少年はマンセットたちと顔を見合わせ、深刻そうな顔で呟いた。

「それはみんなの世界を荒らすもの。」
「なまえはない。みんな呼ぶのがこわいから……。」
「きっと、いっしょにきちゃったんだって。」
「みんな、そう言ってる……。」

マンセットたちの中には、怯える者や膝から崩れ落ちる者まで現れた。
どれほどの脅威か計り知れないが、現実問題―――貨物船は襲撃されている。

安室 冥路 > 桜井の言葉が、何時か聞いた言葉に重なったような気がした
何時だって"弱者"を救ってくれるのは
真っ直ぐな誰かの、真っ直ぐな声だっていう事を自分は知っていた筈なのだが

「…カッコいいなぁ、桜井くんは。」
「そう、ですね。俺も、生活委員の端くれとして仕事しないと」

戸惑っているばかりの自分とは大違いだ
自嘲気味に笑い、そういえば携えていたままの短機関銃を床に降ろして

「困ったときはお互い様って事で。悪いやつとか怖いやつばっかりじゃないよ、この星もさ」

マンセット達に向けて手を差し伸べた…矢先である


「って…マンセット達が怯える程の外敵…!?」

一難が去った、と思えばまた一難

「…そいつ等に、弱点とか無いのかって聞けるかい君」

桜井 雄二 > なに、安室冥路。お前が子供に話しかける時の心優しさには負ける。
俺たち生活委員会はひとりひとりができることは限られるかも知れない。
でも、全員が志を一つにすれば……きっと街中を新品みたいに綺麗にできる。
その仕事の一環と思おう。

港で……!? いや、待ってくれ、それは……
(続いて少年の言葉に、がりがりと頭を掻いて)
一難去ってまた一難か。
世界を荒らすもの……この世界には異能使いがいるってことを見せ付けるしかないようだな。
(拳を鳴らして)大丈夫だ、マンセットたち。
俺は敵対的怪異のスペシャリストだ。
必ずそいつらを蹴散らして、君たちに外交の席を用意する。
……この世界は、不完全だ。歪だと思う。
それでも……守るしかないな…そうでしょう、岡部先生。
(大きく伸びをするとマンセットたちが持っていた光線銃を囲っていた氷の檻を溶かして)
もう人間相手にこれは撃たないでくれよ。
自分の身を守るためだけに使ってくれ。

岡部 吹雪 > 「マンセットには弱点はわからないんだ。」
「みんなたたかうことがにがてだから。」
「ごめんねって言ってる。」

その間にも岡部は携帯で各所とやり取りを行っていた。
胸ポケットへとそれを押し込め、言葉よりも先に入り口へと駆け出す!

「安室はそいつらの保護! 桜井は俺と来てくれ!」
「学園のポータルの使用許可は取り付けた!」
「戻ったらすぐ港へ飛ぶぞ!」

安室たちを残し、あっという間に姿を消した。

ご案内:「海底遺跡群」から岡部 吹雪さんが去りました。<補足:まだら髪の教師。黒のライダースジャケット。※ログ確認の上、乱入歓迎>
桜井 雄二 > わかりました、岡部先生!!
(岡部の後を追って走り出していく)
(この不完全なる世界のために)

ご案内:「海底遺跡群」から桜井 雄二さんが去りました。<補足:不燃不凍のスーツに身を包んでいる。>
安室 冥路 > 「…それが分かったらここまで怯えてない、か…」
「こっちこそごめん。けど、大丈夫だ」

ニッ、とマンセット達に歯を見せて笑う
後ろに控える岡部と、桜井を親指を立てて示す

「俺は弱っちいけど、さっきも見たろ?」
「こっちの兄ちゃん達は、そんな奴に負けないくらい、すんげえ強いからさ」
「だからさ、信じてほしい」
「俺達は君達の敵じゃない。手をつなぐ事が出来る、仲間になれる存在なんだって」

岡部の指示に頷いて

「わっかりました!こっちは任せといて下さい!」
「…彼等の為にも、宜しくお願いします!」
「桜井くん!無理しすぎるなよ!」

走り去る桜井と岡部の後ろ姿を見送る
…力になれない、自分に僅かな歯痒さを感じるが、今は、自分に出来る事をしよう

「…絶対勝ってくれよ。岡部先生、桜井くん…」

ご案内:「海底遺跡群」から安室 冥路さんが去りました。<補足:生活委員の腕章を付けた学生服姿。>